マネするだけ!簡単おいしい冷凍保存術おしえます
食材を買ってきたら、すぐ使わないときは冷凍保存が便利ですよね。
でも、ちょっとした不満もありませんか? たとえばお魚やご飯は冷凍すると味が落ちたり、野菜の冷凍は下処理が大変だったり。これって冷凍の仕方が間違っているのかもって、不安になったり。
そこで今回は忙しい毎日の味方になる、冷凍保存術をプロと徹底検証。その結果わかった食材のおいしさをアップする方法をご紹介していきます。
丸ごと冷凍→凍ったまますりおろす実験してみました
買ってきた野菜や果物をそのまま冷凍した後、すりおろしてしまえば凍ったまま解凍せずに食べられると聞いたことはありませんか? 実際のところはどうなのでしょうか。実は、食材によっては味に差が出るんです。
今回は、野菜や果物を実際に冷凍してすりおろし実験をしてみました。
すりおろしに適した冷凍食材を検証しました
今回は以下の食材を検証しました。
▼検証した野菜と果物
・にんじん
・バナナ
・長いも
・レモン(皮なし・皮ごと)
・みかん(皮なし・皮ごと)
・きゅうり
・トマト
・玉ねぎ
・りんご
・大根
評価は、おいしさとすりやすさを各5段階評価し、総合評価として以下の5つで判定しました。
▼判定基準
・めちゃウマ =S
・アリじゃん =A
・悪くない =B
・ちょいしぶい=C
・めちゃマズ =D
それでは、凍ったまますりおろし検証の結果発表です!
にんじん:フルーティーな甘みがでておいしさUP!
▼テスト結果
おいしさ :◎+
すりやすさ:◎+
今回テストした野菜や果物の中で、おいしいとの大絶賛だったのが「にんじん」です。にんじんの皮がついた状態ですりおろしましたが、フルーティーな甘みが出ました。にんじんが苦手な人でも食べやすくなりますよ。
青臭さも消えました!
細長い形状なのでつかみやすく、力を入れなくてもキレイにすりおろせます。手元が安定するので危なくありません。
にんじん独特の青臭さやえぐみはなくなりました。フルーティーな甘みが出て、繊維もないので食べやすいです。
こんな使い方もあります!
すりおろしたにんじんは甘みがあり、鮮やかな色合いなのでドレッシングとしても向いています。すりおろしたにんじんにオリーブオイルや酢、塩、こしょうなどを加えると、本格的なドレッシングになりますよ。野菜だけでなく、グリルしたお肉にもマッチしておいしいです。
長いも:なめらかさがUPしたとろろになった!
▼テスト結果
おいしさ :○
すりやすさ:◎
「長いも」は冷凍した状態ではネバネバしないのですりやすいですよ。なめらかな口あたりで風味はいつもより控えめになりました。
すりおろしたらすぐに溶けていき、なめらかなとろろになりました。
レモン(皮なし):さっぱりシャーベット状に!
▼テスト結果
おいしさ :◎
すりやすさ:△
「レモン(皮なし)」は冷凍前に皮をむかなくてはいけませんが、冷凍したまますりおろすとサッパリとした味わいでシャーベットのような食感に!
お酒の中に入れたらおいしいかも。
レモン(皮ごと):香り重視なら皮ごと冷凍がベスト
▼テスト結果
おいしさ :○
すりやすさ:○
「レモン(皮ごと)」はレモンの白い部分に苦みが出ます。皮と中身だけ冷凍するのがベター。
レモンの香りを楽しみたいならば、皮ごとすりおろすのがおすすめ!
みかん(皮ごと):苦みが出るので大人向き
▼テスト結果
おいしさ :○
すりやすさ:○
「みかん(皮ごと)」は思ったよりも手でつかみやすいため、すりおろしやすいです。
みかんの皮に苦みとえぐみが出るため、子どもの口には合わないかもしれません。
きゅうり:青臭さが出てしまう
▼テスト結果
おいしさ :△
すりやすさ:◎
「きゅうり」は細長いため持ちやすく、すりやすいです。しかし、青臭さが後を引いてしまう味わいに……。
きゅうりっぽい食感がありません。
トマト:味が薄くなってしまう
▼テスト結果
おいしさ :△
すりやすさ:◎
「トマト」はほどよいサイズ感なのですりやすいですが、味が薄くなってしまい、青臭さも出てしまいました。
料理の彩りとして添えるにはアリです。
C評価: 玉ねぎ:えぐみや渋みが出てしまう
▼テスト結果
おいしさ :×
すりやすさ:◎
「玉ねぎ」は冷凍しているとバラバラにならないので、すりやすさは問題なし。ただ、えぐみや臭みが出てしまいました。
すりおろすと、水分と繊維部分に分かれました。
C評価: りんご:繊維が目立ち、味に一体感なし
▼テスト結果
おいしさ :△
すりやすさ:○
「りんご」は常温状態の方がすりやすいです。繊維と水分に分かれてしまい、味に一体感がありません。
繊維が気になります……。
C評価: みかん(皮なし):甘みが弱くて酸っぱい
▼テスト結果
おいしさ :△
すりやすさ:△
「みかん(皮なし)」は同じ方向でしかすれなかったため、手元が不安定です。甘みがほとんどありませんでした。
酸っぱさが強めに出てしまいます。
C評価: 大根:ぼやけた味になってしまう
▼テスト結果
おいしさ :△
すりやすさ:△
「大根」は冷凍すると水分と繊維が分かれてしまい、ぶよぶよに。すりにくかったです。
大根の辛みはほとんどなく、味がぼやけてしまいました。
D評価: バナナ:そもそもすりおろせません!
▼テスト結果
おいしさ :△
すりやすさ:×
今回の検証で残念ながら“めちゃマズ”と判定されてしまった「バナナ」。そもそも、すりおろすのが困難という結果になってしまいました。
ねっとりとしてしまい、うまくすりおろせません。
手で持っている部分から、バナナが溶けてネバネバしてしまい、すりおろすのが難しい状態になってしまいました。
納豆のような強い粘り気が出てしまい、食感や風味も感じられませんでした。すりおろすより、潰したほうがいいかもしれません。
バナナやみかんなどの果物はすりおろしには向かず、半解凍で食べるのがおすすめ。もしくは凍ったままミキサーでジュースにしてしまいましょう。
冷凍しても鮮度をキープするおすすめ製品は?
旭化成ホームプロダクツ
ジップロック(R)フリーザーバッグ M
実勢価格:656円/45枚
サイズ:縦189×横177×厚さ0.06mm
※Amazonはあわせ買い対象商品です
大定番の旭化成ホームプロダクツ「ジップロック(R)フリーザーバッグ」はダブルジッパーで鮮度ばっちりです。
岩谷マテリアル
アイラップ マチ付き
実勢価格:200円/60枚
サイズ:縦350×250×マチ40×厚さ0.009mm
岩谷マテリアル「アイラップ」は一見ただのポリ袋に見えますが、実は調理道具としても超優秀! 耐熱温度が120℃の丈夫な素材なので、冷凍して、そのまま鍋に入れて加熱もできるんです。
以上、野菜や果物を冷凍したまますりおろす実験のご紹介でした。
冷凍したまますりおろすのにベストな野菜は、「にんじん」でした。フルーティーな甘みが出てとってもおいしいですよ。ぜひお試しください。
にんじんは皮ごと使えるので手間いらずなのもいいですね。