そもそもカラビナとは?
登山道具のひとつとして知られるカラビナ。金属製で一部が開閉できるようになっており、クライミングでロープとハーネスなどを素早くつなぐことができる重要アイテムです。
カラビナの語源は諸説がありますが、そのひとつが「元々はカービン銃を弾薬帯に固定するための金具だった」というもの。カラビナは道具をぶら下げるのにとても向いているのです。
カラビナはアウトドアでも大活躍!
カラビナは登山以外のアウトドアシーンでも「便利グッズ」としてよく使われています。
たとえばハンモックとロープの接続。カラビナを使うことでハンモックの取り付け・取り外しが簡単にできます。
調理器具やカトラリーにカラビナを付ければ、キャンプサイトに張ったロープに吊るしておくことができます。
カラビナは釣りではフィッシンググリップやプライヤー、キャンプではLEDライトやケース付きナイフなどをぶら下げて使うことができます。カラビナによってアイテムの携帯性が格段に上がります。
ただしぶら下げるものには注意が必要です。たとえばベルトにカラビナで斧を付けて山を歩く場合、斧が何かに引っかかる可能性があります。転倒などの危険もあるので気をつけてください。またパックパックにシェラカップをカラビナで下げる方をよく見かけますが、シェラカップとカラビナ、そしてパックパックの千切れた生地を時々見つけます。道具を体にぶら下げる目的でカラビナを使う場合は、不意に何かに引っかかっても、強く引っ張れば壊れるぐらいの強度が良い場合もあると思います。プールや海、川などでは、とくに注意しましょう。
毎日の生活でも便利なカラビナ
家の鍵やパスケースの固定。ベルトなどにカラナビで固定することで紛失しにくくなります。
また犬の散歩。柵や電柱にリードを固定したいとき、カラビナがあればワンタッチで取り付けが可能です。
他にも
・スマホホルダー
・ウォレットホルダー
・タオル掛け
・蚊取り線香ホルダー
などなど、アイデア次第で様々な使い方ができます。
キッチン用品に取り付ければ整理整頓も簡単。旅行時にはキャリーバッグに買い物袋を引っ掛けるなんて使い方もできます。自分なりの使い方を工夫するのも楽しいと思います。
カラビナにはどんな種類があるの?
サイトの中には登山用とアクセサリーカラビナを混同して紹介しているものがありますが、強度が大きく異なりますので注意が必要です。アクセサリーカラビナをアウトドアに使用すると命に関わりますので絶対に混同しないでください。
そこでまずカラビナにはどんな種類があるのか、詳しく見て行きましょう。
種類1:登山用カラビナ
先にふれた通り「クライミングに使うカラビナ」です。軽量化を図るためアルミ合金製が多いですが、レスキュー用などでは重いスチール製が使われます。
登山用と銘うたれたものは多数ありますが、命に直結するアイテムですので、必ず強度・安全テストなどを行っている有名登山用品メーカーのものを選ぶようにしてください。
国際登山連盟が定める安全基準を満たしていることも最低条件です。また実際に購入する前に専門ショップで「使い方」や「注意点」を必ず聞いて確認してください。
クライミング用のカラビナは、何に接続するかで選択肢が変わってきます。なお登山用は十分な強度を持っているため、キャンプなどのアウトドアでの使用にも向いています。注意書きにもあると思いますが、落としたり、衝撃を加えたりしてしまった物はクライミングでは使用できません。クライミング、登山で使用するならば専用にしたほうがいいですね。
種類2:多機能カラビナ
火打石やラインカッター、ハサミなど、さまざまな機能性を付加したカラビナです。登山用に比べて強度は大分落ちますが、アウトドアのさまざまなアクティビティーに合わせた機能を備え非常に便利です。
多機能カラビナはフィッシングやキャンプで役立つものが多いです。ただムダな機能だったり、実際には使い辛かったり…といった場合があるので、購入時にはレビューなどを良くチェックしましょう。
種類3:アクセサリーカラビナ
デザイン性に優れたカラビナで、主にキーホルダー用としての役割を果たします。強度に関しては登山用よりも大分低くなります。
アクセサリーカラビナはデザイン重視で選ぶ人も多いですが、キーホルダーやスマホホルダーとして使う場合は「取り付け・取り外しやすさ」も重要です。使いやすいカラビナかどうか、しっかりチェックしましょう。
カラビナの基礎知識
ここからは、カラビナの基礎知識について知っていきましょう。
基礎知識1:カラビナの名称
まずはこのあとの解説でも使われるカラビナのパーツ名称を解説します。
ゲートは開け閉めする部分なのでとくに重要ですが、形状が曲がったものはベント、真っ直ぐなものはストレート、ワイヤーを使っているものならワイヤーゲートと呼ばれます。
安全環付きは「スクリューロックカラビナ」と呼ばれ、頻繁な取り外しを行わずしっかり固定するとき、たとえばハーネスに取り付ける場合などに使われます。一方、安全環がないものは「フリーカラビナ」「ワンタッチカラビナ」と呼ばれ、取り外しが簡単にできるので、頻繁に取り外す用途で使用します。なお、安全環にはひねることで開け、オートロックで閉じる「ツイストワンタッチゲート」と、手動で閉める「スクリューロック」などの種類があります。ゲートがベントしているモノは、引っ掛ける動作が楽にできます。
基礎知識2:カラビナの強度
強度は「登山用」に関しては命に関わるので必ず表示されていますが、「多機能カラビナ」や「アクセサリーカラビナ」はそれほどの強度が求められていないのでほとんど表示されていません。
ここで注意したいのが「荷重」と「衝撃荷重」は異なるということ。耐荷重は床や商品などの物が「どのくらいの重さまで耐えられるか」を示した値です。
対するカラビナの強度は「衝撃荷重」。登山の場合、カラビナは落下衝撃にも耐えなければならないので、どのくらいの力が加わると破損するかという値を表示します。衝撃荷重はKN(キロニュートン)という単位で表されます。
耐荷重は、単純に重さ、kg(キログラム)とかt(トン)で表します。対して、衝撃荷重は、KN(キロニュートン)と一般の方には聞き慣れない単位かもしれません。工事現場などで作業するハーネス(安全帯)なども、労働安全衛生法(安衛法)が改正(2019年2月1日から施行)され、キロニュートンはますます身近に?
たとえば上の「roc'teryx(ロックテリクス)カラビナ」の場合、商品説明に「強度:24/9/8」と記されていますが、これは「1」の方向に24kN、「2」の方向に9kN、オープンゲートの状態で8kNの力がかかると破損することになります。ゲートが開いた状態が1番弱く、著しく強度が落ちることが分かります。
クライミング用のカラビナは主に1の方向に引っ張られるようにできていますが、2の方向に引っ張られるように使ったり、ゲートを開いて使ったりすると強度が弱く破損しやすいので注意が必要です。特に安全環付きカラビナの場合には、ゲートが開いた状態になるケースが多いので要注意です!
基礎知識3:カラビナの形状
カラビナの形状には以下のようなものがあります。
●オーバル型
いわゆるアルファベットのOの形。ロープの接続点が左右中央に来るので、ロープが流れやすいという特徴があります。
●D型
アルファベットのDの形。接続点がゲートから遠いところにあるため、オーバル型より重量の割に強度を高くすることができます。またD型を変形させたカラビナもあります。変形D 型はゲートが広く開くので扱いやすいのが特徴です。
●HMS型
いわゆる洋ナシ形と呼ばれるものほとんどが安全環付きでハーネスなどに使われます。
フレームの形状はしっかりした登山メーカーでは、いろいろなラインナップを揃えています。それは、登山によっては、種類によって必要だったり、最適なシーンがあったりするからです。ここでの知識だけで、ロープを伴うフリークライミングなど登山用としてカラビナを購入するのは危険です。繰り返しになりますが、必ず専門家に相談してください。
カラビナを選ぶ2大ポイントは?
カラビナを選ぶ際の重要点を義村氏に解説してもらいました。
1:軽くて強いカラビナを選ぶ
同じ強度ならできるだけ軽いものを選びましょう。とくに登山の場合、最低10個程度はカラビナを持っていきますが、1個でわずか10gの違いでも、10個で100gもの差が出るので軽量性は重要です。
理想は軽くて強い、耐久性があり、そして安い。がいいのですが、現実は、バランスです。
2:手にしっくりくるサイズを選ぶ
サイズは握りやすく、手にしっくりくるものを選びましょう。
さらに自分が使うロープ径に合っているか? クイックドロー(ヌンチャク)として使う場合のスリングとの相性は? など登山で使う場合はチェック項目が多岐に渡ります。
3:ゲートの大きさを確認する
太いものにカラビナを取り付けるとき、ゲートがじゃましてうまく入らない場合があります。購入前に取り付けるものとカラビナが合っているかどうかチェックしましょう。
自分が使うエイト環やATCなどの下降器ディッセンダーやアッセンダーなどのデバイスに付けられるぐらいゲートが開くか、その際の力の掛かる向き、などさまざまなチェックが必要です。
カラビナ31製品を検証!カテゴリ別にランキングを紹介
今回はカラビナ3種類のカテゴリー別にランキングを紹介します。それぞれ選ぶ基準が異なるのですが、順に見て行きましょう。
1:登山用/キャンプ用カラビナ
登山用のカラビナは命に係わる道具なので、とくに強度や作り、扱いやすさを重視しました。また登山用のカラビナはキャンプ用としては十分な強度を持っているので、ここでは登山用/キャンプ用」という分類で紹介します。
なお繰り返しになりますが、通販で購入する場合でも、登山用として使用するときには、事前に必ず専門家に相談するようにしてください。
▼採点基準
・強度[配点:40点]
強度に関してはメーカーの表示を参考に比較しました。
・作り[配点:30点]
ゲートがしっかりしているかどうか。道具やロープが引っかかりにくいか。作りはしっかりしているかなどをチェックしました。
・扱いやすさ[配点:20点]
軽さはどうか、手にしっくりくるサイズなど、扱いやすさ全般をチェックしました。
・コスパ[配点:10点]
価格に合ったクオリティになっているかどうか、総合的に判断しました。
2:多機能カラビナ
本来のカラビナの機能にハサミやペットボトルホルダーといった便利機能を加えたカラビナです。なお素材や形の工夫がなされている商品もここに加えました。
▼採点基準
・機能性[配点:40点]
加えられた機能が本当に使いやすいものか、便利なのかどうかを実際に使ってみて判断しました。
・作り[配点:40点]
全体の作りはしっかりしているか、機能を加えたことで逆に使い辛くなっていないかなどをチェックしました。
・コスパ[配点:20点]
価格に合ったクオリティになっているかどうか、総合的に判断しました。
3:アクセサリーカラビナ
デザイン性に優れたカラビナです。カラーバリエーションも豊富なものが多く、ファッションの中のワンポイントとしても使えます。
▼採点基準
・デザイン性[配点:40点]
人気のデザインか。カラーバリエーションは豊富かなど、通販サイトのレビューも参考にしながら採点しました。
・作り[配点:40点]
取りつけやすいかどうか、作りはしっかりしているかなどを実際に使ってみて採点しました。
・コスパ[配点:20点]
価格に合ったクオリティになっているかどうか、総合的に判断しました。
それでは、カラビナ31製品のランキングをご覧ください!
※以下製品画像はAmazonより。
【登山用/キャンプ用】カラビナのおすすめは?
まずは、登山用/キャンプ用カラビナ9製品のランキングからご紹介します。
軽量で1本ワイヤーが特徴的なペツルの「アンジュ」
- ペツルアンジュ S M57
- 最安価格: ¥2,574〜
- 強度
- 作り
- 扱いやすさ
- コスパ
- 重量
- 28g
- ゲート開口幅
- 23mm
- 有効径
- 19mm
- 破断強度
- 縦軸/20kN、横軸/7kN、オープンゲート/9kN
- 型番
- M57 O
ゲートにワイヤーを使ったモデルはキャッチ部(ゲートを受ける本体側)がフック状になり、ロープが引っかかってしまうことがありますが、このアンジュは先端がボール状の一本ワイヤーを使っているため、引っ掛かりの心配がありません。
28gと超軽量なので非常に扱いやすいカラビナだと言えます。
ゲートのクリップ、アンクリップが非常にしやすいカラビナですね。1本ワイヤーでも強度は問題ありません。軽量で登山以外のアウトドアにもぴったり。縦8.5cm×横5.2cmとサイズもちょうどよく、タープやハンモックの設営など、キャンプでも使いやすいと思います。
耐久性に優れ岩場のクライミングに最適なペツルの「ジン」
- ペツルジン M060
- 最安価格: ¥2,929〜
- 強度
- 作り
- 扱いやすさ
- コスパ
- 重量
- 45g
- ゲート開口幅
- 27mm(ベントゲート)、24mm(ストレートゲート)
- 破断強度
- 縦軸/23kN、横軸/8kN、オープンゲート強度/9kN
- 型番
- M060
ゲート部はキャッチ部が凹んでないキーロックシステムを採用し、引っ掛かりを防止してくれます。バージョンはストレートゲートとベントゲートの2種類があります。
1位商品に比べ、600円ほど安く、こちらの方が耐久性は高いモデルです。がその分アンジュより重量が17g重く、やや評価を下げました。ゲート部もしっかり作られており、安全対策も抜群のカラビナです。
スタンダードタイプで安心して使える「マムート」
- マムートスリング クラッグ キーロック ストレートゲート
- 最安価格: ¥2,025〜
- 強度
- 作り
- 扱いやすさ
- コスパ
- 重量
- 47g
- 破断強度
- クローズドゲート/24kN、横方向/8kN、オープンゲート/8kN
ゲート部にキーロックを採用したカラビナです。クリップ、アンクリップのしやすさは1位のアンジュが上ですが、こちらもキャッチ部がフック状ではないのでロープや道具が引っ掛かる心配がありません。シンプルな作りで手早く扱うことができます。
スタンダードな形のクライミング用で、さまざまな場面で活躍するカラビナと言えます。1、2位のペツルはフランス、マムートはスイスのメーカーです。
扱いやすくてコスパ抜群の「ロックテリクス」
- ロックテリクスザイオンストレート
- 最安価格: ¥1,683〜
- 強度
- 作り
- 扱いやすさ
- コスパ
- 重量
- 45g
- タテ径
- 100mm
- ゲート開口幅
- 20mm
- 破断強度
- 24-9-8(KN)
- 型番
- RTAF841KS-BL
ゲート部はキーロック。ゲートの向かいの外側には滑り止めが付いているなどディテールに工夫が見られます。サイズは1位商品と比べると縦10cmとやや大きめ。ただしこちらが使いやすいという人もいるでしょう。
なんといっても魅力なのがコスパ。実勢価格で1200円前後は魅力です。認証には他に国際山岳連盟の「UIAA認証」があり、そちらのマークが付いた商品も安心して使うことができます。国内のマジックマウンテンが台湾の専門工場で委託製造しています。
5位: 初心者におすすめ!「ロックテリクス」の安全環付き
- ロックテリクスパワー25スクリュー ブラック BK RTAKG1196N
- 最安価格: ¥1,584〜
- 強度
- 作り
- 扱いやすさ
- コスパ
- 重量
- 55g
- サイズ
- 97mm
- 破断強度
- 25-8-7kN
- 型番
- RTAKG1196N
スクリューもしっかりしており、回しやすいカラビナです。レビューは「本体が太くて丈夫」、「安心して全体重を預けられる」などおおむね好評価。ただし一部「ネジが回りきらず、ロックがやや甘い」というものがありました。
本来「安全環付き」と「安全環なし」は同列で評価はできないのですが、ここではさまざまな種類を紹介するため、あえてランキングに入れました。強度や作りは合格点。本格的な登山の場合よりハイグレードなものもおすすめですが、安全環付きの中では軽量で比較的安く、初心者でも購入しやすい商品だと思います。
6位: 重いのが難点だけどコスパに優れた「CAMPSTORS」
- CAMPSTORS登山用 カラビナ 25KN
- 最安価格: ¥1,030〜
- 強度
- 作り
- 扱いやすさ
- コスパ
- 重量
- 150g
- ゲート開口幅
- 23mm
- 破断強度
- 縦軸/25kN、横軸/7kN、オープンゲート/8kN
CE認証製品。ステンレス製で研磨防水性や耐摩耗性を備えていますが、レビューでは「頑丈だが、重いので登山には不向き」「工事用に使用」などのコメントが多く寄せられていました。
本格的な登山ではこの商品は重量がネックになりますが、キャンプでハンモックを使用するとか屋外の常設タープの設営などの用途には、耐久性があるこちらの製品のほうをオススメします。それとロープではなく、ワイヤーなどと結束するならば、こういうステンレスや鉄製のほうが、摩耗が少ないのでいいでしょう。登山用のカラビナだと意外なほど摩耗しますよ。
7位: ツイストロックで素早い操作が可能な「Tsubasa」
- Tsubasaカラビナ 登山用
- 最安価格: ¥2,154〜
- 強度
- 作り
- 扱いやすさ
- コスパ
- 重量
- 80g
- ゲート開口幅
- 22mm
- 破断強度
- クローズドゲート/30kN、マイナーアクシス/8kN、オープンゲート/7kN
- 型番
- HW-HSZD-DSS-2
素早いゲート操作が可能なツイストロックを採用。CE認証製品です。なお2個セットもあり、そちらはさらにお安くなります。
安全環つきで、さらにオートロック! 安全環の「締め忘れ」防止のためにオートロックなのですが、機構上複雑になるので、やや故障は多いかもしれません。個人的には、登山でロープに体重を預ける場合には、名の通ったブランドの実績あるカラビナしか使いたくないな……と思います。ただしキャンプ用としては十分な強度を持っていると思います。ちなみに、次の商品と見た目の違いはマーク以外にはありません。
7位: 片手で開けやすい形状の「ayamaya」
- ayamaya登山カラビナ オートロック(自動式)30KN
- 検証時価格: ¥1,800〜
- 強度
- 作り
- 扱いやすさ
- コスパ
- 重量
- 80g
- ゲート開口幅
- 22mm
- 破断強度
- クローズドゲート/30kN、マイナーアクシス/8kN、オープンゲート/7kN
自動ロック機能を備え、片手で開けやすい形状となっています。さらにスクリューロックも素早く操作ができて便利。なおCE認証商品となります。
安全環つきで、さらにオートロック! どっかで観たなーと思うと上で紹介した商品とほぼ同じ商品です。そのためほぼ評価も同じになりました。
9位: 軽量で持ち運びに便利な「GM」
- GM CLIMBINGGM CLIMBING 24kN
- 検証時価格: ¥1,290〜
- 強度
- 作り
- 扱いやすさ
- コスパ
- 重量
- 53g
- ゲート開口幅
- 19mm
- 破断強度
- クローズドゲート/24kN
- 型番
- GM1100grbkJP
ロープが引っかかりにくいキーロック、片手で操作できるスクリューロックなど安全対策がなされています。なおCEとUIAAのダブル認証となっています。
キャンプ用途しての強度は十分だと思います。ただスクリューロックが付いているから安全、とかって単純に考えてしまう人は、もっと勉強が必要です。繰り返しますが、登山用として使う場合は、CEとUIAAのダブル認証とかを取得していたとしても、専門家に確認・相談するか、しかるべき流通のしかるべき店舗で購入するなりすべきだと思います。
【多機能】カラビナのおすすめは?
以上、登山用カラビナのベスト9でした。続いて多機能カラビナ12製品のランキングです。
多機能カラビナランキングでは、「特殊な素材」を使うことで機能性を向上させている変種カラビナも入れて採点を行いました。
ファイヤースターターが付いた「アウトドアエレメント」
- アウトドアエレメントマルチツールカラビナ
- 最安価格: ¥2,400〜
- 機能性
- 作り
- コスパ:
- サイズ
- 80×35mm
- 重量
- 28g
- 素材
- 強化ステンレス(超耐性チタンコーティング)
- 耐荷重
- 22kg
- 型番
- F1CB
スクリュードライバー、栓抜き、ユーティリティブレード(カッター)、ファイヤースターターなどの機能を備えたアウトドア用のカラビナです。
ファイヤースターターが付属しているので、キャンプ場で火起こしに使えます。ホイール内部にあるフェロロッドは交換して(別売)何度も火花を出すことができます。
このカラビナさえあれば、キャンプの時、ライターやマッチを忘れても、火花は起こせます。ガスバーナーの自動点火装置が壊れていたり無かったりする場合には重宝しそう。フリント(発火石)は、交換が可能でパッケージに2個付属しています。所謂ZIPPO用のフリントは幅が広くて使えなかったりします。
ロープワークが苦手な人におすすめの「フィギュア9S」
- ナイトアイズカラビナ フィギュア9 S ロープワーク C9S-02-01
- 最安価格: ¥748〜
- 機能性
- 作り
- コスパ
- サイズ
- 69×34×8mm
- 重量
- 13g
- 素材
- アルミニウム、ステンレス
- 耐荷重
- 22.5kg
- 適応ロープ直径
- 2~5mm
- 型番
- C9S-02-01
写真のようにロープを簡単に、かつしっかりと固定することができます。ロープを引っ掛ける部分には商品に手順が書かれていて非常に親切です。
僕もキャンプで愛用しているカラビナです。ロープにしっかりテンションをかけることができて、なおかつ直ぐに取り外せるシステムが短時間で組めて非常に便利です。耐荷重を表示するなど、製品としてもしっかりしていて作りも◎。機能性バツグンのアイテムです。
耐荷重150kgの樹脂製カラビナ「ITW Nexus」
- ITW NexusITW TAC-LINK/タックリンク 強化樹脂カラビナ
- 最安価格: ¥1,450〜
- 機能性
- 作り
- コスパ
- サイズ
- 87×59×8mm(約)
- 重量
- 20g(約)
- 耐荷重
- 130kg
一見きゃしゃに見えますが、じつは耐荷重が150kgもある強度・耐衝撃性に優れたカラビナです。素材にはグラスファイバー入りのポリアセタール樹脂を使用。90℃以上の温度にも耐えられる高強度ポリマー成形により、頑丈な作りになっています。
開閉部のバネにはステンレスを使用。ゲートの開閉が軽く、装備への取り外しも簡単です。
耐衝撃性に優れ耐荷重が150kgもあるカラビナですが、もちろんクライミングには使えません。その点は商品説明にも明記してあります。樹脂製なのでベルトに取り付けても、衣服を傷める心配が少なく、ガチャガチャと音がしないのがいいですね。ただしバネに金属を使っているので、空港のゲートなど金属探知機では引っかかりますよ。
4位: 釣りに特化した「Abu Garcia」
- アブガルシアマルチツールカラビナ
- 最安価格: ¥889〜
- 機能性
- 作り
- コスパ
- サイズ
- 36×70mm
- 重量
- 24g
- 素材
- ステンレススチール
- 型番
- 1424116
機能はマイナスドライバー2サイズ、ラインカッター、六角レンチ、アイチューナー。現地でルアーやリールのさまざまな調整を行うことができます。
※写真はAmazonより
とくにラインカッターは非常に便利。キーホルダーとして腰にぶら下げておけば、ハサミを忘れたときでも安心です。
釣りメーカーの「Abu Garcia」製。なにが良いって、ラインカッターの刃の部分を取り外して砥ぐことができる点がいいですね。ただ、新品状態ではPEラインもなんとか切ることができましたが、やはり使い勝手は専用品の爪切りタイプのほうがやや上。
5位: さまざまなアウトドアで大活躍の「KEY-BAK」
- KEY-BAKサイドキック カラビナ付 リール キーホルダー
- 最安価格: ¥2,500〜
- 機能性
- 作り
- コスパ:
- サイズ
- 100×39×15mm
- 重量
- 30g(約)
- 素材
- ケブラー繊維
- 耐荷重
- 20kg
ケーブルには摩擦に強く丈夫なケプラー繊維を使用。本体はABS樹脂製なので軽量性にも優れています。
リール付きの便利なカラビナです。小物や鍵を取りつけてしまっておけば必要な時にサッと取り出せるので非常に便利。キャンプやフィッシングといったアウトドアから日常生活まで、さまざまな場面で活躍します。ただゲートの開口部が15mmしかないので、取り付ける対象は小物などに限定的です。
6位: チタン素材の珍しいカラビナ「TISUR」
- TISURチタン合金 キーホルダー キーリング カラビナ
- 最安価格: ¥2,099〜
- 機能性
- 作り
- コスパ
- サイズ
- 55×27.5×5.3mm
- 重量
- 16.7g
- 素材
- カラビナ/チタン合金、Dリング/ステンレススチール316
わずか16.7gと軽量ですが、強くて耐久性抜群。Dリングが付いていて、キーホルダーとして使えるほか、ボトルオープナーの機能も持っています。
機能的にはやや貧弱ですが、デザインも秀逸で、さらにサンドブラストによる表面処理も施されファッション的にはおすすめです。
好きな人は大好きなチタン製。しかも、一体成型? かな? ゲート部分は、ジグザグな切り込みを入れてスプリングになっているのだけれど、強い力でこじられるとゲートがスライドしてオープンしてしまうのがちょっと残念。
7位: ペットボトルをぶら下げて持ち歩ける「キャプテンスタッグ」
- キャプテンスタッグカラビナ付 ペットボトル ホルダー
- 最安価格: ¥483〜
- 機能性
- 作り
- コスパ
- サイズ
- 180mm
- 重量
- 25g
- 素材
- ベルト部/ポリエステル、ホルダー部/TPR樹脂、カラビナ/アルミニウム合金
カラフルなバリエーションが揃っており、ファッションに合わせて好みのものを選ぶことができます。
ペットボトルホルダーに特化したカラビナです。実際の使用ではペットボトルの取り付けがやや面倒と感じました。外れにくいようにするためでしょうが、取り付け部が小さくて硬く、なかなか飲み口を装着できず苦労しました。改良を期待したいところです。
8位: 多種多様な使い方ができる「Hiwvwv」
- Hiwvwvカラビナ 多機能 360°回転可能
- 検証時価格: ¥1,999〜
- 機能性
- 作り
- コスパ
- サイズ
- 57mm
- 重量
- 56g
- 素材
- 本体/アルミニウム・硬化プラスチック、ゲート・ピン/スチール
- 耐荷重
- 22.5kg(約)
※写真はAmazonより
キャンプでの使用におすすめですが、他にもたとえばテーブルの端にカバンを下げる、自宅で洗濯物のハンガーを下げるなどの使い方も。耐荷重がそれなりにあり、360度回転することで、しっかりと物をぶら下げることができます。
平面にものをぶら下げることができるので、アイデア次第では活躍しそうなアイテム。机に引っ掛けて、オフィスや喫茶店でかばんを床に付けたくない人とかにいいかも。
9位: 釣りに携行すると便利な「ゴールデンミーン」
- ゴールデンミーンGMカラビナシザース
- 最安価格: ¥1,107〜
- 機能性
- 作り
- コスパ
- サイズ
- 90×52mm
- 重量
- 68g
- 素材
- アルミ・ステンレス(カラビナ)、4116Kruppステンレス(シザース)
- 耐荷重
- 22.5kg(約)
なおレビューでは「はさみが本体に収納できなかった」と欠陥を指摘するものもありました。
釣りで実際に使ってみましたが、切れ味はまあまあでした。機能がシザースだけなので、もう1機能ぐらい追加されていれば、と思いました。なお銃刀法には引っかかりませんが、普段持ち歩く場合は、職務質問時に使用目的を聞かれる場合があるので、注意しましょう。
10位: コロナ禍ならではのカラビナ付きドアオープナー「ファイン」
- ファイン非接触ドアオープナー
- 最安価格: ¥788〜
- 機能性
- 作り
- コスパ
- サイズ
- 95×38×8mm
- 重量
- 56g
- 素材
- 本体/亜鉛合金・シリコーン、カラビナ式コードリール/ABS樹脂・鉄・ナイロン
- 付属品
- 滑り止めシート・EVA
※写真はAmazonより
ドアに直接触らずに開けることができる非接触型の操作ができるドアオープナー。コロナ禍ならではの商品と言えます。
※写真はAmazonより
オープナーでタッチパネルを操作することも可能。エレベーターでボタンを押すときに使うなど、不特定多数の人が触ったところに触れずに済みます。カラビナ式のコードリールがセットになっているので、持ち運びにも便利です。
毎日のドアノブ清掃にうんざり! なんて人にはオススメかもしれません。
11位: ヘルメットやバッグの盗難防止に役立つ「ドッペルゲンガー」
- ドッペルギャンガーダイヤルコンボカラビナロック
- 最安価格: ¥1,438〜
- 機能性
- 作り
- コスパ
- サイズ
- 85.5mm(カラビナ)、3×1500mm(ワイヤー)
- 重量
- 90g
- 素材
- アルミニウム
- 型番
- DKL151-BK
バイクや自転車から離れるときに、ヘルメットの盗難防止、バッグの施錠などを行うことができます。
自転車用途だけでなく、海外旅行のバッグの盗難防止、キャンプのテントの防犯などにも応用が効くかもしれませんね。付属のコードを自作もしくは購入すれば、鍵本体はひとつでいくつもロックできるので、重宝すると思います。
12位: キャンプ場で便利な「b.c.l」
- b.c.lステンレスカラビナマグ 585
- 最安価格: ¥998〜
- 機能性
- 作り
- コスパ
- 容量
- 300ml
- 重量
- 120g
- 素材
- ステンレス鋼
- 型番
- 127960
取手がカラビナという面白い商品です。洗った後干しておけるので、衛生面に気を遣う人にはおすすめですね。ただ、干す、吊る以外にはカラビナの利用法がないので、ランクを落としました。
【アクセサリー】カラビナのおすすめは?
以上、多機能カラビナのランキングでした。続いてアクセサリーカラビナ10製品のランキングです。
ゲートが2つで多彩な使い方ができる「エスビナー」
- ナイトアイズエスビナーステンレス#3
- 最安価格: ¥422〜
- デザイン性
- 作り
- コスパ
- サイズ
- 66×28mm
- 重量
- 20g
- 素材
- ステンレス
- 型番
- SB3-03-01
エスビナー(S-BINER)シリーズは他のサイズや、プラスチック製、ロックができるものなどがあり、自分の目的に合ったアイテムを探すことができます。
ナイトアイズのS字カラビナは非常に便利で、僕も愛用しています。ゲートが2つなので、纏める側とモノをつける側がごちゃごちゃしないで向きを揃えてまとめられるので重宝します。カギなど頻繁に外さないモノを付ける場合には、ロック機能がついたモデルを買うのがいいですし、強度が不要な場合は樹脂モデルもあります。またサイズも豊富です。
6個セットでお得な「TEMLUM」
- TEMLUMカラビナ 小
- 検証時価格: ¥850〜
- デザイン性
- 作り
- コスパ
- サイズ
- 42.9×18.0mm
- 重量
- 20g
- 素材
- ステンレス
キーリングを取り外し、カラビナの下の〇の部分に固定すれば、キーホルダーとして使うことができます。
ナイトアイズのS字ビナは個別に外せて便利なのですが、こちらは、片側は個別には外さないケースで重宝しそう。安いので、気軽に使えます。
凝ったデザインが秀逸な「STYLBO」
もうこれは……キーホルダーの類ですね。2種類のリングが便利です。
4位: さまざまな色やデザインが選べる「CHUMS」
さまざまな色やデザインが販売されています。カラビナの部分は強度はそれなりですが、しっかりと作られています。
「CHUMS(チャムス)」が好きならば。似ている製品を100均で見かけたことがあるような……。
5位: 風格を感じさせるカラビナアクセサリー「clife」
- クリフグラスプ 日本製 キーリング
- 最安価格: ¥2,970〜
- デザイン性
- 作り
- コスパ
- サイズ
- 80×30×7mm
- 重量
- 23g
- 素材
- 金具/真鍮、バネ/ステンレス 、革/本革(姫路ピットタンニンレザー)
- 型番
- SK-1469
3mmもの厚みのある真鍮をくり抜いて作られたナス管とベジタブルタンニンなめしの本革を組み合わせて製作。素材にこだわった風格あるアイテムです。ラインナップは全7種類あります。
キーリングですね。カラビナ部分にやや角が立っているのが衣服やベルトループを傷つけないか気になるけど、高級感ある商品です。
5位: 珍しいリング状の「NBK」
- NBK丸型カラビナ 35mm アンティークゴールド
- 最安価格: ¥1,177〜
- 機能性
- 作り
- コスパ
- 外径
- 35mm
- 内径
- 25mm
- 太さ
- 5mm
- 型番
- S27-312-AG
リングの1部が開口部になります。閉口した状態では丸くて角がないので身に付けても衣服を傷つけることがありません。
意外にしっかりした作りのカラビナです。4個入りでコスパも◎。連結して持ち歩き、必要な時に取り外して使ったり、チェーンのように使ったりすることも可能です。オープン時には、角があるので要注意。
7位: 可愛くてカラーを揃えたくなる「チャムス」
- チャムスブービー カラビナ
- 最安価格: ¥610〜
- 機能性
- 作り
- コスパ
- サイズ
- 65×35×4mm
- 型番
- CH62-1192
写真はTealですが、他にもRedやBlackなどのカラー展開があり、揃えるのも楽しくなるカラビナです。
可愛いですが、アクセサリーカラビナなので強度は期待できません。大事なものをぶら下げるのは多少不安。バッグなどに取りつけてアクセントにするのはありだと思います。
8位: 格安で手軽に使える「バーテックス」
- バーテックスカラビナ ラッジド6mm VEX-65
- 最安価格: ¥268〜
- デザイン性
- 作り
- コスパ
- サイズ
- 35×60×6.5mm
- 重量
- 10g(約)
- 素材
- アルミニウム
- 型番
- VEX-65
レビューでは「2年ぐらい使用したが壊れない」と本体の耐久性を評価するものがいくつか見られました。反面ゲート部が壊れた、バネがバカになったというものも。
編集部でも実際にゲートを左右にずらしてチェックしましたが、意外に作りが弱く、評価減につながりました。
登山用カラビナとこの類のナスカンを比べると、ゲートを開いた状態でコジッた時の強度が違います。もちろん想定外の使い方なのですが、比較的簡単に、壊れてしまうので要注意です。
9位: 環付きで超お得な「YIEMAESHUM」
- YIEMAESHUMカラビナ
- 検証時価格: ¥999〜
- デザイン性
- 作り
- コスパ
- サイズ
- 78×40mm
- ゲート開口幅
- 17mm
- 重量
- 24g(約)
- 素材
- 高強度アルミ合金
環付きですが、強度がないので登山、クライミングには使えませんので要注意。ゲートの部分は意外に弱く、力を加えると破損します。
日常用として使うのには問題ありません。またセットにさまざまなカラーが含まれているので、吊るすものに合わせたコーディネートも可能です。
安い! 強度や耐久性があまり必要のない箇所に使うならばアリ。登山のバックパックなどバック内で小物を整理したり、紛失防止に使ったりするのに重宝しそう。カラーバリエーションもあるので、キャンプでコッヘルやコップ、フォーク、スプーンを個人用として識別するのにも使えそう。
10位: パラコード素材で耐久性抜群の「TRIUMPHAL」
- TRIUMPHALパラコード キーホルダー カラビナ アウトドア
- 最安価格: ¥1,100〜
- デザイン性
- 作り
- コスパ
- 幅
- 33mm
- 奥行
- 140mm
- 厚み
- 9mm(カラビナ部/60mm)
- 素材
- ナイロン、亜鉛合金、鉄
- 型番
- CRKH-001G
カラビナは鏡面仕上げで、強度・耐久性ともに強く、壊れ辛い作りになっています。ただし登山用には使えません。カラーは全8種類です。
鉄製で重量感があり、やや高級感があります。パラコードの末端は、溶かして接着してあるので、解くには、刃物が必要になります。
以上、アクセサリーカラビナのランキングでした。
登山用、多機能、アクセサリーの中から、自分の用途に合ったアイテムを見つけてください!
カラビナは「結び目の延長」だと思っています。何かをしっかりと結束したいがすぐに外せるようにしたい。この相反する要望に応えるアイテムです。特殊な形状でロープをすべらせるなどの機能がついているモノもあります。