40通り作り比べてわかった!究極の生姜焼きレシピ
みんなが作れる定番料理といえば、やっぱり「生姜焼き」ですよね。しかし、そのレシピはさまざまで、お肉や生姜は部位も切り方もレシピによって異なります。また、使用している調味料にも違う種類のものが数多く見られました。
そこで、今回は柔らかジューシーな生姜焼きの作り方を大調査! 料理のプロといろいろなレシピを40回以上試行錯誤して見つけた、究極レシピを前編・後編にわたってお届けします。
まず、前編の今回は、生姜焼き作りの基本編。生姜焼きに合うお肉の部位、下味や調味料まで徹底的に検証した結果を、Q&A形式でご紹介します。
【お肉編】Q. 定番「豚ロース」よりもっと柔らかくできる部位はないの?
A. 「肩ロース」だけが驚きの柔らかさ! 定番「豚ロース」は硬すぎてダメ!
まず、ロース肉や厚切り肉、切り落としなど7種類のお肉で何が一番生姜焼きに合うか比べてみました。その結果、定番のロース肉は意外にも硬くなりましたが、肩ロース肉だけ赤身の間に脂身があり驚くほど、柔らかい仕上がりになりました。
同じロースでも柔らかさがぜんぜん違う!
肩ロースは火を入れても硬くなりにくく、赤身の間に脂身が霜降りのように入っているので脂が程よくジューシー! 赤身のお肉は筋肉がよく動かされている証拠で、ロース肉より赤身の面積が広く柔らかかったです。
「肩ロース」は「生姜焼き用豚ロース」の中に入っている場合も
肩ロースが一番柔らかいのは分かりましたが、スーパーでは「肩ロース」と書かれたパックが売っていない場合も。実は「肩ロース」は「生姜焼き用豚ロース」の中に混ざって売られている場合があるんです。間に脂身がある部位を選んで買いましょう。
【下味編】Q. どういう調味料に漬けるとお肉は柔らかくなるの?
A. 柔らかくするには漬け込みじゃなく「塗るだけ」の生姜が正解でした!
生姜焼きに合うお肉を見つけたところで、次はそのお肉をさらに柔らかくしたい。ということで、お肉を18時間しっかり漬け込み何が一番柔らかくなるか検証を実施。結果、一番柔らかくなったのは「生姜漬け」でした。
生姜を塗るだけでお肉は柔らかくなった!
お肉の表面がボロボロになってしまうと思いきや、今回試した中で一番柔らかくなったのが生姜を塗るだけの「生姜漬け」。その理由は、生の生姜に含まれる酵素が豚肉のタンパク質を分解してくれることにありました。
生姜の酵素は豚肉のタンパク質を分解してくれます。
さらにそのまま生姜を塗ることで、味のパンチが強くなり、約5分だけタレをかけて漬けると、柔らかさだけでなく生姜感がグッとアップし生姜焼きにはベストマッチ。生姜焼きにふさわしいお肉の味と風味になりました。
【味付け編1】Q. 生姜はチューブでも風味は落ちないの?
A. お手軽チューブは風味が落ちた! 本当に風味が出るのは「すりおろし」だけ
生姜焼きに大事なのはやっぱり生姜の味と風味。「チューブの生姜」「生姜汁」「千切り」「すりおろし」で検証した結果、すりおろしは味や風味が別格に。口にした時に生姜の風味を一番感じることができ、調味料に負けていませんでした。
チューブは加熱した際に香りが飛んでしまい生姜感が薄れてしまいます。また、千切りは入れただけだと味はしないので追い生姜としてならアリでしょう。
【味付け編2】Q. 1番おいしい調味料の割合は?
A. 「みりんなし×醤油多め×砂糖少し」がベスト!
大手レシピの味付けに共通していた「酒・醤油・みりん・砂糖」の絶妙な割合を研究してみたところ、醤油の加減と甘みが重要ということがわかりました。
塩味と甘味のバランスがよくないと、生姜の風味を消す原因に。雑誌『MONOQLO』がプロと導き出した1番おいしい調味料の割合はこちら。
▼ベストな調味料の割合
酒 :大さじ1
醤油 :小さじ2と1/2
みりん:なし
砂糖 :小さじ1
この割合は、塩味と甘味のバランスがバッチリ。生姜も調味料に負けてなく、素材の味が引き立っていました。
【味付け編3】Q. 生姜焼きに「隠し味」って必要?
A. はちみつは甘すぎ、みそはしょっぱい…生姜の風味を消しちゃった…
「ケチャップ」「マーマレードジャム」「みそ」「はちみつ」で隠し味のテストをしたところ、どれもが主張した味でメインっぽい味になってしまいました。
共通していたことは、調味料を入れることで生姜の風味が損なってしまったということ。また、お肉が柔らかくなるということもなかったので入れる必要はなさそうです。
【材料編】Q. 「肉だけ」or「たまねぎ入れる派」どっちが正解?
A. ボリュームや食感以上にうま味がUPするたまねぎはマストでした!
生姜焼きにたまねぎを入れるとどうなるのかを検証した結果、たまねぎが入っているだけで驚くほどうま味がアップし、生姜焼き全体にまとまりが出ました。また、お肉だけだと単純な味ですが、たまねぎが入ると複雑な味わいに変化! たまねぎが入ることでうま味upに繋がりました。
たまねぎが入るだけで、食感と味がよくなりました。
【おまけ】生姜焼き作りに欠かせない!おすすめのフライパン
いかがでしたか? 今回もいろいろなレシピを参考に、プロの料理研究家と一緒に生姜焼きを研究した結果、40通り以上の作り方を試してようやく究極のレシピに辿り着くことできました。次回、後編では柔らかジューシーな生姜焼きレシピをご紹介するので、楽しみにしていてくださいね。
また、雑誌『MONOQLO』では、レシピだけでなくおすすめのキッチンアイテムなどもご紹介しています。気になる人はぜひチェックしてみてください!
▼生姜焼き作りに欠かせない! 使いやすいフライパンはこちら
焼いても硬くなりにくいので調理が簡単です。