耳掃除に欠かせない“イヤークリーナー”にはタイプがある
ふとした時の耳掃除は、スッキリして気持ちがいいですよね。綿棒や耳かきなど、形状や素材など特徴はさまざまで、人によって好みが分かれると思いますが、耳掃除用のイヤークリーナーは大きく分けて「手動タイプ」と「電動タイプ」の2種類があるんです。
1:手動タイプ
綿棒や、昔からある竹製のほか、金属製(ステンレス製、チタン製)のヘラ状の耳かきが定番の手動タイプ。手軽に使えて便利ですが、ついつい強くこすりすぎたり、耳垢がうまく取れずに、耳の奥に押し込んでしまうこともあるので、耳の中を傷つけないように注意が必要です。
▼手動タイプの人気商品はこちら
匠の技
チタン製耳かき
実勢価格:690円
2:電動タイプ
電動タイプには、「吸引型」と「吸引・振動型」があります。後者は、こびりついた耳垢を落としながら吸い取る仕組み。電動タイプなら、耳にやさしくケアができ、散らばった耳垢も効率よく吸い取ってくれます。
今回は、電動タイプのイヤークリーナーを詳しくご紹介したいと思います!
楽チン耳垢ケアならコレ!電動イヤークリーナーの選び方
とはいえ、電動タイプを使ったことがないと、どういった基準で選べばよいかわかりませんよね。
まずは、電動タイプのイヤークリーナーを選ぶうえでおさえておくべきポイントをチェックしましょう。
ポイント1:耳垢をしっかり吸い取ってくれるか
吸引力の高いイヤークリーナーなら、無理にかき出したりして耳の中を傷つけることもありません。
ポイント2:ケガをしにくい構造か
電動タイプのイヤークリーナーを初めて使う場合、距離感がつかめずに耳の奥まで入れすぎてしまうおそれも。ケガをしないためには、ノズルの長さが短めのものを選べば、奥に突っ込む心配がありません。
また、シリコン製などノズルの材質がやわらかいものであれば、耳あたりがよく、恐怖心や痛みを軽減してくれます。
ポイント3:ノズルなどを掃除しやすいか
耳の中に入れて使うものなので、衛生的に使えるものが望ましいです。
ノズルを外して水洗いできたり、耳垢をキャッチするフィルターを掃除するためのブラシが付いていると便利。高頻度で使うなら、替えのノズルも必須です!
使いやすいのはどれ?電動イヤークリーナー9製品を比較検証
前項のポイント3つを踏まえ、電動イヤークリーナー9製品を集めて比較検証を実施することに。吸引力や使用感などをテストし、ランキングを決定しました! 今回行ったテスト方法は、以下の通りです。
テスト1:吸引力[配点:40点]
0.3gの疑似耳垢を疑似耳穴全体に均等にしきつめ、ノズルを「まっすぐ入れてまっすぐ出す」という単純な動作で吸引力をテスト。テクニックのない人でも効率よく耳垢が取れるのかを確認し、1往復という限られた動作でどれだけ耳垢を吸い取ったのか、耳穴に残った量を計測し吸引率を割り出しました。
疑似耳穴は、ゴム製キャップを半分に切って、成人の外耳道と同じ長さ(約2.5cm)のサンプルを用意しました。
疑似耳垢は、パサパサ具合いが似ているパイ生地を細かく砕き、乾燥タイプの耳垢を再現。
湿ったタイプの耳垢は、ベタベタの質感を人工皮脂+コショウを練って再現しましたが、電動タイプでは太刀打ちできず……。疑似耳穴にこびりついて、どの機種においてもほとんど吸い取ることができませんでした。
湿ったタイプの耳垢そうじに使える手動タイプのイヤークリーナーは、記事末尾でご紹介しているので「湿った耳垢におすすめの手動タイプの耳かき」をチェックしてみてください。
テスト2:安全・安心[配点:30点]
ノズル部分に着目し、編集スタッフの耳で使用感を検証。耳穴に入れても痛くないか、怖くないか、などを確認しました。
また、奥まで突っ込むリスクを鑑み、成人の外耳道の長さ(約2.5cm)を超えるものや、耳に使用した際に奥まで入りそうになったものは減点としました。
テスト3:手入れのしやすさ[配点:20点]
体に直接触れるアイテムだからこそ、清潔を保ちやすいもの、掃除しやすいものが理想です。
ノズルを取り外して水洗いできることを必須条件とし、掃除用ブラシが付いている場合は加点。さらに、替えのノズルや収納ケースも加点対象としました。
テスト4:コスパ[配点:10点]
価格に対して吸引率の高いもの、付属品が充実しているものに高得点をつけました。また、初めて使うアイテムだと、自分に合うかどうかもわからないので、お試しで気軽に購入できる価格か、同じ型の製品と比較して値ごろ感があるかを評価しました。
それではさっそく、乾燥タイプの耳垢におすすめの電動イヤークリーナーランキングにまいりましょう!
※吸引力の評価は、あくまで今回の検証時におけるものです。あらかじめご了承ください。
バツグンの吸引力! リタプロショップ「イヤーバキュームクリーナー SA-1779」
リタプロショップ
イヤーバキュームクリーナー SA-1779
実勢価格:1280円
サイズ:W10.3×H12×D5cm
使用電池:単3電池2本
ノズルの長さ:17.95mm
付属品:シリコンノズル×4、専用ブラシ×1
▼テスト結果
- 吸引力: 40/40点
- 安全・安心: 18/30点
- 手入れ: 8/20点
- コスパ: 6/10点
- 合計: 72/100点
電動イヤークリーナーのおすすめランキング1位は、優秀な吸引力を発揮したリタプロショップ「イヤーバキュームクリーナー SA-1779」です!
シリコンノズル4個と掃除用ブラシ付きなので、衛生的にも◎。ノズルと反対側には、耳垢ケア後に耳穴を照らして仕上がりをチェックするのに便利なライトも付いています。
抜群の吸引力で耳奥の耳垢もよく吸い取ってくれ、吸引率は100%で9製品中トップでした。動作音は76.5dBと最も大きい数値が出ましたが、実際に耳に入れてみるとドライヤーの音に似ていて、我慢できる程度の騒音でした。
今回、唯一の安全ガード付き。安全ガードを付けた状態のノズルの長さは20.7mmと最も短く、シリコンノズルの先端がフニャフニャなので、耳壁にこすれても痛くありません。
ただし、中の耳垢を掃除する際、ヘッドの締まりが固くて取り外すのに苦労しました。非力な人は要注意です。
しっかり吸い取ってメンテナンスしやすい 旭電機化成「耳すっきりクリーナー」
旭電機化成
耳すっきりクリーナー
実勢価格:1317円
サイズ:W10.3×H10×D5cm
使用電池:単3電池2本
ノズルの長さ:31.3mm
▼テスト結果
- 吸引力: 35/40点
- 安全・安心: 14/30点
- 手入れ: 13/20点
- コスパ: 5/10点
- 合計: 67/100点
電動イヤークリーナーのおすすめランキング2位は、コロンと丸いシルエットの旭電機化成「耳すっきりクリーナー」。
吸引率は86.7%で、9製品中3位でした。動作音も68.8dBとまずまずの静かさ。
フィルターでキャッチしきれなかった耳垢はダストボックスから排出可能なので、しっかりメンテナンスして使いたい人にオススメです。
耳掃除機の中に入り込んだ耳垢を取り除くことができるので、衛生的に長く使えそうですね。
吸引力◎ ピーナッツクラブ「KA-00281B」
ピーナッツクラブ
耳にやさしいイヤークリーナー
KA-00281B
実勢価格:2980円
サイズ:W10.5×H12.4×D4.8cm
使用電池:単3電池2本
ノズルの長さ:30.6mm
▼テスト結果
- 吸引力: 38/40点
- 安全・安心: 10/30点
- 手入れ: 13/20点
- コスパ: 2/10点
- 合計: 63/100点
電動イヤークリーナーのおすすめランキング3位は、ピーナッツクラブ「耳にやさしいイヤークリーナー KA-00281B」です。
ノズルの全長は30.6mmと外耳道の長さを超えますが、シリコンノズルが滑り止めの役割を果たしてくれます。
吸引率96%で、吸い残しはほぼナシ。一往復で耳穴がきれいになりました。
9位 トリニティ「MONODAS」(吸引率30%)と比べても、約3倍の数値を叩き出しました。
ノズルに少し耳垢が詰まりましたが、吸引率では堂々の96%。ベストに次いで優秀でした。
4位: コスパはまずまず OKSANO「ポケットイヤークリーナー」
OKSANO
ポケットイヤークリーナー
実勢価格:1460円
サイズ:約H13×φ2.5cm(ノズル付)
使用電池:単4電池1本
ノズルの長さ:26.7mm
▼テスト結果
- 吸引力: 26/40点
- 安全・安心: 20/30点
- 手入れ: 12/20点
- コスパ: 4/10点
- 合計: 62/100点
電動イヤークリーナーのおすすめランキング4位は、OKSANO「ポケットイヤークリーナー」。
この後ご紹介する「DEMET」と同型の吸引&振動式で、実力もほぼ横並び。吸引率は66%、動作音は65dBでした。
専用ケース、替えノズル2本、掃除用ブラシという付属品の内容も一緒なので、価格でコチラを選ぶのもアリです。
専用ケースごとポーチにおさまります。ノズルを汚れや衝撃から守りながら、清潔に持ち運ぶことができますね。
4位: 人気商品は実力もバランスよし! DEMET「デオクロス C-ears」
DEMET
ポケットイヤークリーナー
デオクロス C-ears
実勢価格:1698円
サイズ:約H13×φ2.5cm(ノズル付)
使用電池:単4電池1本
ノズルの長さ:26.7mm
▼テスト結果
- 吸引力: 27/40点
- 安全・安心: 20/30点
- 手入れ: 12/20点
- コスパ: 3/10点
- 合計: 62/100点
電動イヤークリーナーのおすすめランキング同率4位は、DEMET「ポケットイヤークリーナー デオクロス C-ears」でした。こちらは、Amazonのイヤークリーナーのなかでも口コミ件数の多い人気商品です。
吸引率は67.7%、動作音は68.1dBでした。実際に耳で試してみたところ、振動が心地よく、動作音もそこまで気にならないので日常的に使えそうです。
ノズルの材質は少ししなるものの、上位3商品よりも硬め。かき取って耳掃除したい人向けだと思います。
Amazonの口コミ数の多い商品は、小ぶりですが、まずまずの吸引力を発揮しました。ノズルと本体、掃除用ブラシも収まる専用ケースが付いているので、持ち運びに便利です。
6位: 耳穴を照らしだすLEDライト付き「OMOSSO」
OMOSSO
電動耳かき LEDライト付き
実勢価格:480円
サイズ:H13.5×φ3cm
使用電池:ボタン電池3個(お試し用6個付属)
ノズルの長さ:23.7mm
付属:大小のノズル、ケース付き
▼テスト結果
- 吸引力: 25/40点
- 安全・安心: 14/30点
- 手入れ: 7/20点
- コスパ: 9/10点
- 合計: 55/100点
電動イヤークリーナーのおすすめランキング6位は、OMOSSO「電動耳かき LEDライト付き」です。半透明のノズルと、耳内部を照らしてくれるLEDライトを搭載しています。
吸引率は62.3%と、4位に迫る結果となりましたが、ヘッドの先端が丸くなっており、耳垢を耳の奥に押し込んでしまうおそれもあると感じました。
動作音は75.1dBとうるさめ。高音のモーター音が耳元で鳴るので、かなりうるさく感じました。
子供用の細いノズルだと擬似耳垢をうまく吸えませんでしたが、大きいほうのノズルではスムーズに吸えました。
先端が尖っていてあたりが強いので、小さな子供や犬・猫に使うのは控えたほうがいいかもしれません。
7位: 見た目はいいが性能&コスパはイマイチのトリニティ「MONODAS」
トリニティ
イヤークリーナー
MONODAS
実勢価格:3463円
サイズ:H15×φ2.6cm
使用電池:単4電池1本
ノズルの長さ:27.7mm
▼テスト結果
- 吸引力: 12/40点
- 安全・安心: 16/30点
- 手入れ: 4/20点
- コスパ: 1/10点
- 合計: 33/100点
電動イヤークリーナーのおすすめランキング7位は、トリニティ「イヤークリーナー MONODAS」でした。こちらは、某航空会社の通販カタログでも取り扱われている吸引・振動型の耳かきで、見た目に高級感があります。
今回もっとも価格が高いわりに、吸引率は30%という残念な結果に終わりました。振動は繊細な印象です。動作音は63.5dBと、やや控えめでした。
7位: 使いやすいけど吸引力はあと一歩だったマクロス「MCE-3723」
マクロス
吸引式耳クリーナー
耳のお掃除 MCE-3723
実勢価格:1286円
サイズ:W10×H13×D6cm
使用電池:単3電池2本
ノズルの長さ:31.8mm
▼テスト結果
- 吸引力: 9/40点
- 安全・安心: 14/30点
- 手入れ: 8/20点
- コスパ: 2/10点
- 合計: 33/100点
電動イヤークリーナーのおすすめランキング同率7位は、マクロス「吸引式耳クリーナー 耳のお掃除 MCE-3723」でした。
上位製品と同じような形状なので吸引力も同レベルかと思いきや、吸引率21.7%と、あと一歩の結果に。動作音は68.3dBで静かとは言えませんが、ドライヤーに似た音なので抵抗なく使えます。
9位: 静かだけど吸えない トーコーコーポレーション「ミクリ」
トーコーコーポレーション
スマートみみクリーナー
ミクリ
実勢価格:2280円
サイズ:H15×φ1.8cm
使用電池:単4電池1本
ノズルの長さ:27.5mm
※Amazonリンク先は、ピンク色モデルです。
▼テスト結果
- 吸引力: 3/40点
- 安全・安心: 18/30点
- 手入れ: 3/20点
- コスパ: 1/10点
- 合計: 25/100点
電動イヤークリーナーのおすすめランキング9位は、トーコーコーポレーション「スマートみみクリーナー ミクリ」でした。
動作音が48.2dB と、無音時とほぼ変わらない静かさでしたが、吸引率はたったの7%。替えのノズルもブラシも付いておらず、使い勝手はいいとはいえません。
以上、乾燥タイプの耳垢掃除におすすめな「電動イヤークリーナー」のご紹介でした。
ここからは、湿ったタイプの耳垢掃除に使える「手動のイヤークリーナー」を見ていきましょう。
湿った耳垢におすすめの手動タイプの耳かきって?
まずは、こちらをご覧ください。手動タイプのイヤークリーナーは、ヘッドの形状によって、乾燥した耳垢に向いたものと、湿った耳垢に向いたものがあるんです。
▼※図の一部を修正しました。
【乾性耳垢にオススメ】
- ワイヤータイプの3連ループ型:粉状やかさぶた状の乾燥耳あか向き。耳あかを飛び越えて奥まで届き、はがしながら手前にかき出すことができます。
- ヘラ型:昔からあるポピュラーな形状の耳かき。
- ピンセット型:浮いた耳あかや細かな耳あかをピンポイントで狙うのに向いています。
- スパイラル型(コイル型):数段ある円盤のエッジが耳穴を360°とらえます。
- スプリング型(コイル型):耳あたりの優しい耳かき。しなるバネと細かい隙間で小さな乾性耳垢もキャッチします。
【湿性耳垢にオススメ】
- スパイラル型(コイル型):数段ある円盤のエッジが耳穴を360°とらえます。乾性耳垢と湿性耳垢の両方に向いています。
- スクリュー型(コイル型):らせん状に凹凸加工されている耳かき。くるくる回すことで効率よく湿性耳あかをとらえます。
- スプリング型(コイル型):耳あたりの優しい耳かき。乾性耳垢と湿性耳垢の両方に向いていますが、湿性耳あかに使用したあとはお手入れがたいへんです。
また、面で絡めとりやすい綿棒も、湿性耳垢にオススメですよ。
湿性耳垢にも使える手動タイプの耳かきのおすすめランキング記事より、「ノーマル耳かき」「使い捨て耳かき」「機能性耳かき」各ジャンルのトップ3を抜粋してご紹介しますので、ぜひ商品選びの参考にしてくださいね。
手動タイプの耳かきの種類
身だしなみとしての耳掃除やリフレッシュに欠かせない耳かきは、綿棒や竹製、金属製など、形状や素材といった特徴はさまざまです。今回は、手動タイプの耳かきを「ノーマルタイプの耳かき」「使い捨てタイプの耳かき」「機能性耳かき」の3つに分けてご紹介します。
まずは、それぞれどんなものがあるのか大まかな特徴を見ていきましょう。
1:ノーマルタイプの耳かき
上記のような付加機能がない、お手入れして繰り返し使えるタイプのシンプルな耳かき。素材や先端の形状によって、使用感が異なります。※詳細な特徴は次のパートで紹介します。
2:使い捨てタイプの耳かき
綿棒や、使い捨ての粘着スティックなどがこれに当たります。とくに、衛生面に気を使う人におすすめです。
3:機能性耳かき
吸引や振動機能のある電動イヤークリーナーとはまた別の、機能が付加された手動タイプの耳かき。
子供の耳かきに便利なLEDライト付き耳かきや、耳の奥まで観察できるカメラ付き耳かきなどがあります。
※カメラ付き耳かきは先端が熱を帯びるため、長時間の使用は避けてください。
手動タイプの耳かきってどんな基準で選べばいいの?
とにかく膨大な種類のある耳かきは、どれを選んだらいいか迷ってしまいますよね。
先ほど耳垢タイプ別のおすすめの耳かきについて触れましたが、ここでは、耳かき選びのポイントを追加で2点ご紹介します。
ポイント1:素材で選ぶ
素材によっても使用感や耳あたりは変わってきます。
金属製耳かきは軸がしなりにくく、耳あたりは強め。
竹製耳かきや硬質の樹脂製耳かきは、エッジの処理や太さによっても耳あたりが左右されます。とくに細身のものは軸がしなるので金属製よりは耳あたりが優しめです。
ゴム製の耳かきは、ブラシ状に加工されていることも多く、これらの素材のなかではもっとも耳あたりが優しいです。
メッキ加工の金属製や竹製のものは水洗いできない場合が多いので、衛生面が気になる人は「水洗い可能」と明記されている耳かきや、使い捨てタイプを選ぶといいでしょう。
耳あたりの良さで選ぶなら、綿棒も◎。
ポイント2:用途によってサイズや機能で選ぶ
使用シーンや目的によっても、耳かき選びで注目するポイントは異なります。
持ち運び用ならカバーやキャップ、ケースが付いているものが便利です。
子供の耳掃除に使うなら、先端サイズの小さいものがいいでしょう。また、耳穴を照らすLEDライト付きや、耳あかをくっつけて取る粘着タイプ、耳あかをつまんで取るピンセットタイプなどが耳壁を傷つけにくいのでおすすめです。
家族でシェアするなら、本数のたくさん入った耳かきセットという選択肢もあります。
手動タイプの耳かきのテスト方法
今回テストしたのは、「ノーマルタイプの耳かき17商品」「使い捨てタイプの耳かき7商品」「機能性耳かき4商品」の計28商品です。
それぞれ実際に使ってみて、以下の指標で評価しました。
気持ちよさ[配点:10点]
耳あたりが痛くないか、かき出すときにほどよい手ごたえがあるかを検証しました。
使い勝手[配点:10点]
柄の部分を持ちやすいかどうかに比重を置いて評価。ケース付きのものや、耳あかを確認しやすいものにも加点しました。
手入れのしやすさ[配点:10点]
水洗い可能なもの、隙間に耳あかが挟まりにくいものに加点しました。
乾燥タイプの耳あかの私が使ってみての感想なので、その点ご了承ください。
ノーマル耳かきベスト3
電源を必要としないノーマルタイプの耳かきのランキングトップ3商品をご紹介します。先端形状や素材の違いによって、気持ちよさや使い勝手にどう違いが出てくるのか、ご注目ください!
LastObject「繰り返し使える綿棒 LastSwab」
LastObject
繰り返し使える綿棒 LastSwab ベーシック
実勢価格:1500円
先端形状:コブ付き綿棒形状
サイズ(ケース):W2.11×H11.2×D1.7cm、先端径3mmと4mm
材質:先端樹脂部/TPE、柄/PP、キャリーケース/トウモロコシ由来
生産国:デンマーク
▼テスト結果
- 気持ちよさ: 10/10点
- 使い勝手: 8/10点
- 手入れのしやすさ: 7/10点
- 合計: 25/30点
ノーマルタイプ耳かきの1位に輝いたのは、LastObject「繰り返し使える綿棒 LastSwab ベーシック」です。
LastObjectは、繰り返し使えて環境に優しい製品を手がけるデンマーク発のブランド。水洗いできて繰り返し使える綿棒は、今回試した「ベーシック」のほか、メイクのお直しに使える「ビューティー」や、赤ちゃん用のものも展開しています。
先端は、細かいコブの付いた綿棒形状になっています。スライド式のフタ付きケースに入っているので、持ち運びに便利です。
シリコンのような柔らかさがあり、耳あたりは◎。表面の凸凹が耳あかを絡め取ってくれそうです。
石鹸を使って水洗いできるので衛生的に使えます。
ケースの端に穴が空いているので、このように引っ掛け収納も可能。カラビナやキーホルダーに付けてさりげなく持ち運ぶことができそうです。
普段耳掃除には綿棒を使っているのですが、綿棒ユーザーでも違和感のない使い心地で、尚且つ綿棒よりも耳掃除の手ごたえを感じました。外泊や出張の多い人は、1つカバンに忍ばせておくといいかも!
三祐医科工業「医療器具屋さんが作った耳かき 医療職人の技」
三祐医科工業
医療器具屋さんが作った耳かき 医療職人の技
実勢価格:1918円
先端形状:両端スパイラル(コイル)
サイズ:約15.2cm、先端径3mmと4mm
材質:先端樹脂部:ポリアセタール、柄・金属部:真鍮+クロームメッキ
生産国:日本
▼テスト結果
- 気持ちよさ: 7/10点
- 使い勝手: 7/10点
- 手入れのしやすさ: 8/10点
- 合計: 22/30点
ノーマルタイプ耳かきの2位は、三祐医科工業「医療器具屋さんが作った耳かき 医療職人の技」です。先端は樹脂製で、金属製の柄の部分に滑り止めが施されているので、指が固定されとても持ちやすい耳かきです。
▼先端部分のアップ
左が先端径4mm、右が先端径3mm。4mm径のスパイラルヘッドはサイズが大きく、しっかりとしたかき心地です。一方で、3mm径のスパイラルヘッドはスマートで程よくしなり、小回りがききます。
樹脂製のヘッドは耳あたりが優しく、かき心地がいいです。先端が水洗いできるので、衛生面もまずまず。
お値段が高めなのが気になりますが、持ちやすくて使い勝手のいい耳かきだと思います。先端の色が黒いので、耳垢の取れ具合も見やすいです。
貝印「昇天!快感耳かき」
貝印
昇天!快感耳かき
実勢価格:1048円
先端形状:スパイラル(コイル)、ヘラ
サイズ:W35×D8×H190mm
材質:ナイロン
生産国:日本
▼テスト結果
- 気持ちよさ: 8/10点
- 使い勝手: 7/10点
- 手入れのしやすさ: 6/10点
- 合計: 21/30点
ノーマルタイプ耳かきの3位は、印象的なネーミングの貝印「昇天!快感耳かき」です。
先端は、スパイラルとヘラの2way。樹脂製のため、水洗いや煮沸消毒にも対応。
樹脂製なので硬いかな? と思いきや、先端に程よく弾力があってしなるので、使い心地はとてもいいです。
個人的に気持ちよかったのはヘラ形状の方でした! 3段コイルに関しても、先端が丸くなっているので痛みを感じることはありませんでした。
IGRESS「耳かき イヤークリーナー ステンレス製 6本セット 収納BOX付」
IGRESS
耳かき イヤークリーナー ステンレス製 6本セット 収納BOX付
実勢価格:1000円
先端形状:スプリング×1、ヘラ×4、スパイラル(コイル)×4
ケースサイズ:W17.5×D6×H2.2cm
材質:ステンレス
▼テスト結果
- 気持ちよさ: 9/10点
- 使い勝手: 5/10点
- 手入れのしやすさ: 7/10点
- 合計: 21/30点
ノーマルタイプ耳かきの3位は、6本の耳かきがセットになったIGRESS「耳かき イヤークリーナー」です。両端にヘラ形状とコイル形状のヘッドが付いている耳かきが4本、片側ヘラ形状の耳かきが1本、片側スプリング形状の耳かきが1本入っています。
▼先端部分のアップ
ヘラやコイルの先端形状はそこまで大差ないので、購入者の口コミには「1本でいい」という意見も見受けられました。たしかに使ってみても細かな違いはわかりにくかったので、家族で分け合ったり、自宅用と持ち歩き用にストックするのによさそうです。
使ってみて一番驚いたのは、スプリングヘッドの使い心地のよさ! 耳あたりが優しく、繊細な凸凹が耳穴をほどよく刺激してくれとても気持ちいいんです!
正直、何本か持て余しそうではありますが、スプリングヘッド1本のためにセットを買ってもいいと思えるほど気に入りました。
使い捨て耳かきベスト3
続いて、綿棒や粘着式スティックなどの使い捨て耳かきベスト3をご紹介します!
山洋「CARELAGE(ケアレージュ) 抗菌黒リング綿棒 200本」
山洋
CARELAGE(ケアレージュ) 抗菌黒リング綿棒 200本
実勢価格:203円
先端形状:両端に黒リング型の綿
サイズ:約7.3cm 直径5mm
原材料:綿、紙軸、抗菌剤:キトサン(綿表面)
生産国:日本
▼テスト結果
- 気持ちよさ: 6/10点
- 使い勝手: 7/10点
- 手入れのしやすさ: 10/10点
- 合計: 23/30点
使い捨て耳かきの1位は、山洋「CARELAGE(ケアレージュ) 抗菌黒リング綿棒 200本」です。
▼先端部分のアップ
先端が段々になっているので、つるんとした形状の綿棒よりも耳垢を絡めとりやすくなっています。また、黒色は耳垢の色が目立つので、視認性も○。
普通の綿棒よりも面で触れる感じがして、耳あたりが優しいです。
いつもとちょっと違う耳かきに挑戦したい耳かきユーザーにぴったり!
山洋「国産良品 黒 粘着めんぼう 20本入」
山洋
国産良品 黒 粘着めんぼう 20本入
実勢価格:348円
先端形状:粘着/リング型、非粘着/ノーマルな円柱型
サイズ:約W130×D85×H160mm
原材料:綿、紙軸、抗菌剤/キトサン(綿表面)、粘着成分(アクリル酸エステル樹脂)
生産国:日本
▼テスト結果
- 気持ちよさ: 7/10点
- 使い勝手: 6/10点
- 手入れのしやすさ: 10/10点
- 合計: 23/30点
使い捨て耳かきの同率1位に、山洋「国産良品 黒 粘着めんぼう 20本入」がランクイン。
画像上部の先端は、粘着剤の付いていない、段々形状。
画像下部の先端はノーマルな円柱形状で粘着剤が付いているのですが、個別包装のフィルムから取り出す際にフィルムにくっついてしまい、粘着剤の付き方はまばらです。
粘着剤の付き方は弱い印象ですが、パイ生地を使用した擬似耳あかにペタペタ当ててみると、大きめの粒が取れました。
この後登場するエナジージャパン「NEWとれるねん ブラック」(画像上)と比較すると、軸が長くて持ちやすかったです。
「段々形状の先端で掃除」→「粘着面で仕上げ」という2段使いができます!
山洋「至福の360度 耳かき綿棒」
山洋
至福の360度 耳かき綿棒 100本入り
実勢価格:693円
先端形状:キノコ形状、ノーマルな円柱形状
サイズ(ケース):約φ68×H83mm
原材料:脱脂綿、紙軸、抗菌剤/キトサン(綿表面)
生産国:日本
▼テスト結果
- 気持ちよさ: 7/10点
- 使い勝手: 5/10点
- 手入れのしやすさ: 10/10点
- 合計: 22/30点
使い捨て耳かきの3位は、山洋「至福の360度 耳かき綿棒」です。
先端は、キノコのような傘形状と、ノーマル形状。
傘の部分を奥から手前に動かすと気持ちいいです。また、360度引っかけられるようになっているので、耳に当てる角度を気にせず感覚的に使える点も◎。
ケースにみっちり入っている様子は、エノキダケみたいでシュールです。
エナジージャパン「NEWとれるねん ブラック 20本 ×5個セット」
エナジージャパン
NEWとれるねん ブラック 20本 ×5個セット
実勢価格:790円
先端形状:段のついた円柱形(粘着剤は片側の先端に塗布)
サイズ:約5.5cm(実測)
材質:柄:ABS樹脂、粘着剤主成分:アクリル酸エステル
耐熱温度:-20~80℃
生産国:日本
▼テスト結果
- 気持ちよさ: 6/10点
- 使い勝手: 6/10点
- 手入れのしやすさ: 10/10点
- 合計: 22/30点
使い捨て耳かきの同率3位は、エナジージャパン「NEWとれるねん ブラック 20本 ×5個セット」です。
透明なフタと仕切りのついたケースに20本がプラモデルの部品のように収まっていて、1本ずつポキッと折って使います。
▼先端部分のアップ
緩やかな段のついた先端に、粘着剤が塗布されています。
耳穴の側面に、押し当てて耳垢を取ります。ベタつきすぎることはなく、細かい粉状の乾性耳垢もよく取れました。
いつも綿棒で耳壁を擦りすぎてしまうので、耳を休ませたいときは粘着タイプを使ってみたいと思います。
機能性耳かきベスト3
ここでは、カメラ付きやLEDライト付きなど、機能性が付加された耳かきのベスト3をご紹介します。
カメラ付き耳かきを起動させるとマイクロスコープの先端が熱を帯びるため、使用の際は説明書をよく読み、長時間の使用は避けましょう。
AISITIN「VITCOCO WIFI 耳かき カメラ」
AISITIN
VITCOCO WIFI 耳かき カメラ
実勢価格:3299円
先端形状:ヘラ
付属品:カメラ付き耳かき本体、プラスチック製耳かきヘッド3種(小、大、360°)、先端カバー2種(小、大)、充電用USBケーブル、耳かき6本セット、掃除用ブラシ、アルコール綿棒2本、説明書
▼テスト結果
- 気持ちよさ: 7/10点
- 使い勝手: 8/10点
- 手入れのしやすさ: 8/10点
- 合計: 23/30点
機能性耳かきの1位は、AISITIN「VITCOCO WIFI 耳かき カメラ」です。替えのヘッドとカバーが複数と、手動の耳かきもセットになっています。
▼先端部分のアップ
こちらは、大サイズの耳かきヘッドを装着した様子。ヘラ形状のヘッドはしなりのあるプラスチック製で、耳あたりは優しめです。
耳かきヘッドは取り外すことができ、本体のカメラ先端部分も防水仕様になっているため、いずれも水洗いで清潔に保つことができます。
500万画素&極細3mm径レンズカメラ搭載の耳かき本体はUSB充電式で、1.5時間のフル充電で約90分間使用可能。電源を入れると自動でライトが点灯し、耳穴を照らしてくれます。
専用アプリをダウンロードし、マイクロスコープカメラの電源を入れた状態でスマートフォンをWi-Fiで連携させます。
耳穴の様子を確認しながら耳掃除を進められるので、耳あかが溜まっているか確認するのに便利。狙いづらい場合は、画像を左右反転させることもできます。
耳あかがしっかり取れるかと言ったら疑問ですが、コレは耳掃除がめちゃくちゃ楽しくなるグッズですね。肉眼では捉えられない耳穴の奥までよく見え、画像や動画を記録できるようになっています。耳の中だけでなく、肌や毛穴をアップで観察しても楽しいと思います。
<カメラ付き耳かきを試した編集者より> 綿棒で擦りすぎて耳を痛めて以来、耳掃除は耳の入り口をなぞるだけにしていました。今回初めてカメラで耳穴を覗いてみたところ、奥の方に耳垢がビッシリ! 「こんなところにいたのか」と、なりを潜めていた耳垢との対面に感動しました。 耳垢をヘラでキャッチして手前の方にグングン引き上げる様子は、臨場感たっぷりで超楽しい! 鼓膜や耳垢のない部分は避けて掃除できたので、使用後に耳が痛くなることもありませんでした。
YFFSFDC「LEDライト付き 耳かき ピンセット イヤークリーナー セット」
YFFSFDC
LEDライト付き 耳かき ピンセット イヤークリーナー セット
実勢価格:950円
先端形状:ピンセット、ヘラ
収納ケースサイズ:W17.5×D6×H2.2cm
付属品:LEDライト付きピンセット、LEDライト付きイヤークリーナー(子供用ヘッド、大人用ヘッド)、予備のボタン電池、ねじ回し)
材質:ピンセット:ステンレス
▼テスト結果
- 気持ちよさ: 5/10点
- 使い勝手: 7/10点
- 手入れのしやすさ: 8/10点
- 合計: 20/30点
機能性耳かきの2位は、YFFSFDC「LEDライト付き 耳かき ピンセット イヤークリーナー セット」です。大人が自分の耳を掃除するためのものというより、子供や、ほかの人の耳掃除に便利な2種類の耳かきがセットになっています。
▼先端部分のアップ
ピンセットの先端は丸みをおび、耳あかをキャッチしやすいように内側に滑り止めが施されています。ピンセット、イヤークリーナーともにLEDライトがついており、耳穴を照らせるようになっています。
ピンセットは、耳の入り口付近に浮いた細かい耳垢をキャッチするのに便利。LEDライト付きイヤークリーナーは、犬や猫などペットの耳穴チェックにもおすすめです。利用の際は、耳かきの先端が熱を帯びていないか確認したうえで使うようにしましょう。
ピップヘルス「光る粘着耳そうじ棒 ピカッとキャッチN PH962」
ピップヘルス
光る粘着耳そうじ棒 ピカッとキャッチN PH962
実勢価格:1442円
先端形状:先丸の円筒状
サイズ:約W1.5×D2.2×H12.5cm(実測)
材質:耳そうじ棒:スチレン系エラストマー、ポリカーボネート、本体:ABS樹脂、カバー:ポリプロピレン
電源:単4形乾電池1個(お試し用電池付)
生産国:本体:中国製、耳そうじ棒、カバー:日本製
▼テスト結果
- 気持ちよさ: 6/10点
- 使い勝手: 7/10点
- 手入れのしやすさ: 6/10点
- 合計: 19/30点
機能性耳かきの3位は、ピップヘルス「光る粘着耳そうじ棒 ピカッとキャッチN PH962」。こちらは粘着ヘッドのLEDライト付き耳かきです。フタが付属されており、粘着ヘッドにゴミが付着するのを防いで保管できます。
▼先端部分のアップ
粘着式耳かきの先端は、丸みをおびた円柱形。耳あかを掻きだすのではなく、側面に軽く押し当ててくっ付けて掃除します。
耳にやさしい粘着式は、耳の中をつい強く擦りすぎてしまう人や、子供のデリケートな耳の掃除にぴったり。
粘着ヘッドを洗って繰り返し使える点は魅力的ですが、水洗いだけだと若干汚れ残りが気になります。基本的なお手入れ方法は、中性洗剤を使って指でこすり洗いし、水ですすいで水分をよくきるという手順となります。
以上、手動タイプの耳かきのおすすめトップ3をダイジェストでご紹介しました。自分の耳垢のタイプや、使い心地の好みに合わせて、しっくりくる電動イヤークリーナーや手動タイプの耳かきを探してみてくださいね。
手動タイプの耳かきランキングの4位以下を詳しく知りたい方は、こちらの「耳かきのおすすめランキング28選」の記事をぜひご覧ください。
↓
吸引力テストでは、気持ちいいほどグングン吸ってくれました。安全ガードとシリコンノズル付きで、子供の耳から大人の耳まで安心して使えるイヤークリーナーだと思います。