昔ながらの作り方は糖分が多め200円クラスからフルーツ感アップ
主な原材料
フルーツ、砂糖、ペクチンなど
保存方法
常温にて保存。開封後は冷蔵庫にて保存
使い切りの目安
開封後1~2週間
ジャムの価格は小瓶で100円程度から、1000円以上する高級品までさまざまですが、価格による差がとくにはっきりと感じられるのが、100円クラスと200円クラスの間です。
紙パックなどに入った100円程度のジャムの多くは、フルーツよりも砂糖の割合が多く、果肉はあまり入っておらず中身がゼリー状になっています。
一方、小瓶で200円程度のジャムは、果肉の食感やフルーツの酸味などが感じられ、より生のフルーツに近い仕上がりに。
ジャムを固めるために加える果実由来の成分「ペクチン」によるゼリーっぽさはありますが、パンにもヨーグルトにも合わせやすい、甘さ控えめのものが多くみられます。
300円以上のクラスになると、高ければ高いほどいいというわけではなく、さまざまな個性を持つものが多いため、味の好き嫌いが生じやすくなります。果実のフレッシュ感を高めたものがある一方で、甘さが強い昔ながらの作り方を重視したものや、メインの果実以外の果汁の個性が加わったものなども登場。
そのため、初めてのジャムにトライするときは、原材料名欄に書かれた糖分の種類や糖度の表示などもよくチェックして選びましょう。
明治屋
日本のめぐみ 福岡育ち あまおういちご 150g
実勢価格:410円
(画像をクリックすると購入ページへ移動します)
フォション
ミニジャム ストロベリー 115g
実勢価格:972円
[POINT 1]抵糖度のジャムが増えている甘さを控えたいなら55度未満をチョイス!
低糖度のジャムはパンにたっぷりのせたり、生のフルーツをヨーグルトに入れる感覚で使うのに◎。一方で、バタートーストや製菓に使う場合は、中・高糖度のほうが扱いやすく、存在感がはっきり感じられます。
「糖度」とはジャムに含まれる糖分の割合です
パッケージをみれば、糖度が何度かが確認できます。また、糖度=砂糖の量ではなく、果物がもともと持つ糖分も含まれます。商品により30%台から60%以上と幅があります。
こちらは糖度42度の場合の割合。フルーツの他、砂糖や他の果物が持つ糖分などをあわせて、糖度といいます。
糖度を抑えたコンポートのようなジャムも増えています。
アヲハタ
まるごと果実 いちご 255g
実勢価格:408円
糖度:34度
人気商品の多くが低糖度タイプ。甘さよりもフルーツ感を重視した味わいです。
アヲハタ
55ジャム きれいな甘さ イチゴ 150g
実勢価格:213円
糖度:42度
昔ながらのジャムは糖度が高く、甘味が強いもの多いです。糖度65度以上のものは高糖度に分類されます。
[POINT 2]パンにはトロトロ系より硬めラベルだけでなく中身を目視でチェックして!
初めて買うジャムでもパッケージをみれば、ある程度の味や食感がわかります。原材料のほか、ジャムの質感も情報源です。硬めのもののほうがパンに塗りやすく、食べるときにこぼれにくい傾向があります。
ちなみに多くのジャムに含まれる「ペクチン」は、柑橘類やりんごなどの果実由来。ジャムをうまく固めるために使われる成分なので気にしなくてOKです。
中身が動かないものはある程度硬めのテクスチャー。これでパンに塗ったときの食べやすさがわかります。
砂糖不使用の商品でも、低カロリーの甘味料を使用しているもの(例:20gあたり18kcal)や、砂糖の代わりに果汁の糖分をしているもの(例:20gあたり42.8kcal)があります。同じ砂糖不使用でもこんなにカロリーに大きな差が出ます。
長く煮込んだ糖度の高いジャムやいちごの品種によっては茶色っぽくなることも。
多くのジャムは明るい赤色。
長時間煮ると色が暗くなることも。
いちご:
他のフルーツに比べて色が変化しやすい傾向があります。そのためブルーベリーやマーマレードよりも賞味期限が短く設定されていることも。
りんご・あんず・夏みかん:
ジャムの多くは外国産のフルーツが使われていますが、これらのフルーツに関しては国産の材料が使われたものが多いです。
栗・桃:
いちごなど他のフルーツに比べ傷みやすく、日持ちがよくないと言われています。開封後はより早めに食べ切るようにしましょう。
メインのフルーツ以外の果汁や人工甘味料が使われたものは味わいが異なることがあるので、原材料名もチェックしましょう。
1食あたりのカロリーは商品によって2倍以上の差があることも。1食(20g)ではなく100gあたりで表記されているものもあるので注意。
食パン1枚20gが目安。
[POINT 3]小瓶で200円程度からフルーツ感がアップします!
紙パックなどに入った低価格のジャムと、小瓶で200円程度のジャムの大きな違いはフルーツ感。果肉の食感は小瓶で200円前後のものでもはっきり感じられ、味の印象は似たものが多めです。
果実のゴロゴロ感があります。あっさりした甘味で後味がすっきりクリアな印象です。
アヲハタ
55ジャム きれいな甘さ イチゴ 150g
実勢価格:213円
20gあたり28.4円
果実の味や食感がアップ
砂糖の代わりに加わったデーツの味が強く、黒砂糖のようなコクが特徴。
サン・ダルフォー
ストロベリー 170g
実勢価格:324円
20gあたり38.1円
味や食感に個性が出ます。
[おまけ]使いきれないなんて言わせない!料理上手のジャムの裏技
ジャムがなかなか減らないという方に、ぜひ実践してほしい裏技がありました。いろいろな料理に活用できるので、あっという間に使いきれちゃいます。また、ちょっとした工夫で日持ちする保存方法もあるのであわせてご紹介します。
ジャムを砂糖の代わりと考えて、みりんのように使ったり、カレーなどの隠し味に使うのもおすすめ。また、常備できるフルーツとしてデザートづくりにも気軽に使えちゃいます。
カレーに使ったり。
煮物に使ったり。
フルーツマリネに。
ジャムは糖度に関わらず1~2週間しかもちませんが、低い温度を保つことで日持ちがよくなるんです。冷蔵庫のドアポケットは、実はジャムの保存には向きません。
冷蔵庫の奥なら、温度変化が少なくカビにくいので◎。
ドアポケットは開けたときに温度が変わりやすいのでおすすめしません。
以上、ジャムの正しい選び方でした。ぜひ店頭で気になっていたジャムを、ご紹介したポイントをおさえて購入してみてはいかがでしょうか。
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