家電本当に暖かい電熱ベスト・電熱ウェアは?

近年増えてきているヒーター付きの電熱防寒ベストや電熱防寒ウェア(ヒートベスト・ヒーターベスト・ヒータージャケット・加熱ベストなどともよばれます)。電熱ヒーターが発熱するので、外での仕事や作業、釣り、アウトドア、バイクの運転…など寒い時期はさまざまな場面で防寒着として活躍します。最近では新規参入するブランドも相次ぎ、どの製品を買えばいいのかわからないという人も多いのではないでしょうか。

そこで今回雑誌『家電批評』が、電熱ウェア&電熱ベストが本当に暖かいのかどうかを確かめるべく、電熱ウェア4製品とジャケットなどの中に着用する電熱ベスト5製品を検証しました。

家電暖かい電熱ベスト・電熱ウェアの比較方法は?

検証の舞台は、株式会社OA研究所 藤沢工場にご協力いただきお借りした恒温恒湿室。真冬の北海道より寒い−10℃となっています。

被験者は上半身長袖Tシャツにてアウターまたはベストを着用し、電源を最強モードに入れた後、−10℃に設定した恒温恒湿室に入り、一定時間待機します。退室後、サーモカメラで表面体温の変化や最高温度、被験者の体感などを総合的に判断して評価しました。

また、ファッションエディターの日野火 雅利さんにもご協力いただき、着用感や洋服としての使い勝手、デザインなどもプロの視点で厳しくチェックしました。

ちなみに、電熱ウェアや電熱ベストの購入先はメーカー直営店のほか、作業着やアウトドアの専門店なら複数メーカーの製品を比較できます。

それでは早速、ジャケットの下に着るインナーとして活躍するおすすめ電熱ベストのテスト結果からみていきたいと思いますが、その前に、失敗しない電熱ベストの選び方を押さえておきましょう。

家電失敗しない「電熱ベスト」の選び方は?

インナー用電熱ベスト5製品をテストして判明したのは、薄手タイプの方が使い勝手がいいということでした。

薄手なので体にフィットして首回りが広いもの

薄手なのに加えて首元がスッキリしているのがポイント。ボタンも目立ちません。ビジネスでも活躍します。

市販の薄型軽量のモバイルバッテリーが使えるもの

薄型のバッテリーを使用すれば、シルエットが崩れないのがうれしいです。

以上を踏まえて、本題の電熱ベスト5製品比較の結果を発表します。なお、こちらの電熱ベスト部門は、「ジャケットなどのインナーとして使える電熱ベスト」を比較してランキング化しました。人気メーカー「ワークマン」の電熱ベストはアウター用なので、記事後半の電熱ウェア部門で選出しています。そちらもチェックしてください。


1位【電熱ベストおすすめ1位】コメリ
「ヒーター付きインナーベスト」

 
王冠アイコン

コメリ
ヒーター付きインナーベスト
実勢価格:3980円

サイズ:S、M、L、LL、3L、4L
カラー:ブラック
バッテリー・パッド:別売り・市販使用可、HIDISC 高耐圧IC搭載 モバイルバッテリー(実勢価格980円)

▼テスト結果

ヒーター位置

表面体温

デザイン

電熱ベストのベストバイは、コメリ「ヒーター付きインナーベスト」。腰を暖めてくれるため体感温度は上々。デザイン、着心地ともにインナーベストとして最適です。

背中と腰がほんのり暖か

体の表面温度は体温程度でしたが、腰のヒーターで体の芯が暖まる感覚。−10℃の環境下では、さすがに肌寒さを感じましたが、背中の2つのヒーターのうち下部のヒーターが腰を暖めてくれるので、サーモカメラで見る以上に体が暖まりました。

スーツの中に着てもジャマしない!

Vゾーンが開いたデザインは、スーツのインナーとしても違和感なし。ジッパーではなくボタンを採用したのもカジュアル感を消してくれました。

中綿入りで暖かさを保ちながら、適度な薄さでインナーとして最適で丈もちょうどいい収まりのよさです。キルティングが施されたツヤ感のある手ざわりのいい生地は、スーツに合わせても違和感ありません。ヒーターが腰に当たる位置なのもいいです。

電源ボタンマークが唯一残念

唯一、電源ボタンのマークのデザインが残念なので、上着の着用は必須です。

コメリ「ヒーター付きインナーベスト」は、薄手なのでどんな上着のインナーとして着られること、Vゾーンが開いているのでスーツでもOKなことが買うべき理由に挙げられます。反対に、ヒーターの暖かさとしては平均的なこと、電源ボタンのデザインがイマイチなことが見送る理由になるといえるでしょう。

2位【電熱ベストおすすめ2位】バートル「
サーモクラフト ヒーターベスト 3214」

バートル
サーモクラフト ヒーターベスト 3214
実勢価格:4500円

サイズ:S、M、L、XL、XXL
カラー:ブラック、ザック、サーフブルー、カモフラブラック
バッテリー・パッド:別売り・専用品、サーモクラフト 電熱パッドTC250+バッテリーAC260(実勢価格1万3080円)

▼テスト結果

ヒーター位置

表面温度

デザイン

2位はバートル「サーモクラフト ヒーターベスト 3214」。ワークウェアだけあって着用感があまりなく動きやすいです。バッテリーの位置は気になります。

背中全体がしっかり暖まる

最高温度だと−10℃でも暑く感じるほどでした。

バッテリーが邪魔になるのが玉にキズ

老舗ワークウェアブランドのバートル製品は、複数の製品で伝熱パッドを共用できるのが特徴。このベストはシンプルなデザインで薄く、着ている感もなく暖かさは抜群。でもバッテリーが邪魔になるのが気になります。

3位【電熱ベストおすすめ3位】FEVER GEAR「
電熱ベスト」

FEVER GEAR
電熱ベスト
実勢価格:6980円

バッテリー・パッド:付属

▼テスト結果

ヒーター位置

表面体温

デザイン

3位はFEVER GEAR「電熱ベスト」。前後にヒーターを備えており、体感の暖かさは上々。ただ、襟が高いので着る上着は選びます。

4位: 【電熱ベストおすすめ4位】サンコー
「洗える!ヒーターベスト」

サンコー
洗える!ヒーターベスト
実勢価格:5980円

バッテリー・パッド:別売り・市販品使用可 HIDISC SMART MINI Type-C入出力対応モバイルバッテリー(実勢価格2980円)

▼テスト結果

ヒーター位置

表面体温

デザイン

4位はサンコー「洗える!ヒーターベスト」。マルチサイズですが、ゴワつくためサイズ別のほうがよかったかも。汗を逃がすメッシュ裏地は快適です。

5位: 【電熱ベストおすすめ5位】
ロゴス
「ヒートユニット・ベスト」

ロゴス
ヒートユニット・ベスト
実勢価格:1万9690円

バッテリー・パッド:別売り・市販品使用可

▼テスト結果

ヒーター位置

表面体温

デザイン

5位はロゴス「ヒートユニット・ベスト」。やわらかな生地で素材感は抜群ですが、サイズ感もイマイチ。暖まりも体温以下でした。

続いては、アウター用電熱ウェアの結果を発表します。ランキングの前に、こちらも失敗しない電熱ウェアの選び方を押さえておきたいと思います。

家電失敗しない「電熱ウェア」の選び方は?

アウター用電熱ウェアのテストで判明したのは、バッテリーポケットの位置と着心地は大事ということでした。

バッテリーポケットの位置が重要

アイリスオーヤマは内ポケットがバッテリーサイズのため、しっかり固定されて気になりません。

バートルはバッテリーが大きく、動くたびにお腹に当たってとにかくジャマです。

ワークマンは右手側の外ポケットにあるため、手を入れると当たるのが気になります。

暖かくても着心地がイマイチだと疲れる

アイリスオーヤマはさわり心地がソフトな高襟。フードがしっかりと立って風から頭部を守ります。

バートルはフリースの裏地で肌ざわりはいいですが、とにかく固く首回りが痛くなります。

以上を押さえたところで、お待ちかねのアウターとして使える電熱ウェアのテスト結果をご紹介します。

1位【電熱ウェアおすすめ1位】アイリスオーヤマ「
裏アルミヒート 中綿ジャケット」

 
王冠アイコン

アイリスオーヤマ
裏アルミヒート 中綿ジャケット
実勢価格:1万3000円

サイズ:S、M、L、XL
カラー:ベージュ、ブラック
別売り・市販品使用可、モバイルバッテリー IPB-A671-Bブラック(実勢価格3880円)

▼テスト結果

ヒーター位置

表面体温

デザイン

電熱ウェアのベストバイは、アイリスオーヤマ「裏アルミヒート 中綿ジャケット」。暖かさ、ジャケットとしての完成度ともにベストにふさわしい一着。ポケットのヒーターがいいです。ファッションブランドの製品のようなしっかりとしたパターンで、着ていてストレスがありません。

上半身を満遍なく暖めてくれている

表面温度が高いのは首回りだけですが、肩甲骨あたりに配置されているヒーターで動脈の流れる首が暖まったことと、ジャケット自体の保湿性の高さで、体感では数字以上に暖かさを感じました。

超極薄のカーボンナノチューブヒーターが、背中から首や肩まで暖めてくれるので、−10℃の環境下でも、ほぼ寒さを感じません。

凍える寒さでも指先が暖か

ポケットに入れた手が暖まる位置にもヒーターを配置。ツラい指先の冷たさを解消できるのは電熱ウェアならではです。ポケットに入れた手まで暖められたのは本製品だけでした。

裏地は全体にアルミ生地を使用

裏地に保湿性の高いアルミ生地を使用することで、上半身を効率的に暖めてくれます。生地の耐久性は多少気になります。

電源の光が目立たない

電源ボタンを脇に付けたことで、一見しただけではヒーター付きとわかりません。電源の色は温度調節で変わります。

驚かされたのが完成度の高さ。ファッションブランドの製品のようなしっかりとしたパターンで、着ていてストレスがありません。しっかり暖まる、冬に欠かせない一着です。

日野火雅利 氏
ファッションエディター、クリエイティブディレクター
日野火雅利 氏 のコメント

シンプルで飽きのこないデザイン。手ざわりがやさしく抜群の着心地です。

アイリスオーヤマ「裏アルミヒート 中綿ジャケット」は、背中がしっかり暖まるヒーター、 ポケット内ヒーターも最高で、脇腹に付けられたバッテリー用ポケットの位置がよく、あまりジャマにならないこと、どんな洋服にも合わせやすいデザインでパターンがしっかりしていて着心地がいいのが買いの理由です。

しかし、1万円を超える価格でそれなりに質のいいダウンジャケットと変わらないこと、アルミ生地の耐久性が気になるのは、見送る理由になるのかもしれません。

2位【電熱ウェアおすすめ2位】ワークマン「
Wind Core 
ヒーターベスト」

ワークマン
Wind Core
ヒーターベスト
実勢価格:3900円

サイズ:M、L、LL、3L
カラー:ブラック、マスタードイエロー、テラコッタ、ダークグリーン、バンダナレッド、バンダナブルー
バッテリー・バッド:別売り・専用品、Wind Core ハーフバッテリー8Vセット(実勢価格4900円)

ワークマン
Wind Core
ハーフバッテリー8Vセット
実勢価格:4900円

▼テスト結果

ヒーター位置

表面体温

デザイン

2位はワークマン「Wind Core ヒーターベスト」。首と腰にあるヒーターが効率よく体を暖め、数値以上に暖かいです。バッテリーが高額なのが残念でした。

首元の暖かさは暖かさはトップクラス

首の後ろ側のヒーターが動脈を暖めるためか、体全体がホカホカしてくるのを感じます。体にフィットして着心地がよく、使いやすいポケットも好印象。カラバリも豊富です。

3位【電熱ウェアおすすめ3位】バートル「
サーモクラフト 
防寒ジャケット 5270」

バートル
サーモクラフト
防寒ジャケット 5270
実勢価格:5990円

バッテリー・バッド:別売り・専用品、サーモクラフト 電熱パッドTC250+バッテリーAC260(実勢価格980円)

テスト結果

ヒーター位置

表面体温

デザイン

3位はバートル「サーモクラフト 防寒ジャケット 5270」。暖かさでは計測値、体感共にベストだった製品です。生地が硬いため着ていて疲れます。

4位: 【電熱ウェアおすすめ4位】LABEWVI
「電熱ジャケット」

LABEWVI
電熱ジャケット
実勢価格:7559円

バッテリー・バッド:別売り・市販品使用可

テスト結果

ヒーター位置

表面体温

デザイン

4位はLABEWVI「電熱ジャケット」。前後計6カ所にヒーターが付いていますが、サーモカメラ・体感ともあまり暖かさを感じられない残念な結果に。生地も縫製も悪くありませんが、計測値、体感ともにあまり暖まりませんでした。

ヒーターの数ほど暖かさを感じず

背中側だけで4カ所もヒーターがあるにもかかわらず、表面温度は平常時の体温以下。ジャケット自体も暖かさはなく、真冬用としては荷が重そうです。

家電おわりに

以上、電熱ベスト(電熱ウェア)のおすすめランキング9選でした。

-10℃という過酷な環境で行ったテストでしたが、上位の製品はしっかりと暖かさを感じられました。どんなに暖かいジャケットを着ても体の末端の寒さは防げませんが、ポケットの内側にヒーターを付けて指先を暖めてくれたアイリスオーヤマには感動しました。

上位製品がもうひとつ勝っていた点が、着心地とデザインのよさ。洋服としてのできがいいほど長時間着用していても疲れません。デザインがよければどんなファッションにも合わせられるし、何より着ていてテンションが上がります。暖かさ、デザインを両立した電熱ウェアはおすすめです。