家電批評がテストした最高のアナログ機器の選び方を紹介!
『家電批評』特別編集のムック『アナログオーディオがまるごとわかる本』は、これまで雑誌『家電批評』でテストしたアナログ機器の中から、実際に試してわかった、本当におすすめできる商品だけを紹介しています。
今回は、その中から予算別に人気メーカーのパッシブスピーカーを集め、オーディオのプロとともに比較テスト。プロがえらんだ「パッシブスピーカー予算別ベストバイ9選」を取り上げます!
パッシブスピーカーはシステムのカスタマイズも醍醐味!
オーディオシステムの中で最も大きく音に影響するのがスピーカーです。
もし今のシステムのサウンドに納得できていないなら、スピーカーのグレードアップをまず考えてみましょう。
レコードを楽しむためのスピーカー選びのコツは?
最近はアンプを内蔵したパワード(アクティブ)スピーカーが人気になっています。
スピーカーに最適化されたアンプを内蔵しており、設置スペースも確保しやすいというメリットはありますが、アンプのグレードアップや組み合わせによる音の追求がしづらいというデメリットもあります。
やはり、スピーカーとアンプの組み合わせを試行錯誤するのもオーディオの面白いところではないでしょうか。
そこで、システム全体をカスタマイズしやすく、パワードスピーカー以上の音質も実現できるパッシブスピーカーをおすすめします。
スピーカー選びで重要なのは設置する部屋の広さ
聴く部屋の広さでスピーカーの形を選ぶ
スピーカーの音は部屋の広さが大きく影響します。狭い部屋なら小型のパッシブスピーカー、広いリビングなら大型のトールボーイなどをおすすめします。
パッシブスピーカーの検証項目
今回は、同じレコードプレーヤーとアンプに接続し、下記の7項目でパッシブスピーカーの音質をチェックしました。
検証項目1:低域
低音域の出力や豊かさ、音の歯切れのよさなどをチェック。
検証項目2:中域
主にボーカルの質感や細かなニュアンス、リアリティがあるかなどを確認。
検証項目3:高域
音がこもらず伸びやかに低音が出ているかどうかを確認。
検証項目4:音色
音の固有の響きをチェック。同じ周波数や音圧でも違いが出る。
検証項目5:解像度
ボーカルや楽器のディテールまでしっかり感じられるかをチェック。
検証項目6:音場
音のスケール感や広がりをチェック。音場がよいほど広がりを感じられる。
検証項目7:レコードとの相性
5種類のレコードを聴き比べ、レコード音源との相性を評価。
【U5万円部門】パッシブスピーカーのおすすめは?
プロと一緒に実際に使ってみた、予算別パッシブスピーカーのおすすめランキングです。それぞれの項目を緑のボタンで並べ替えられるので、商品選びの参考にしてみてくださいね。
商品 | 低域 | 中域 | 高域 | 音色 | 解像度 | 音場 | レコードとの相性 | ||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
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Polk AudioSignature Elite ES15
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|
192mm |
259mm |
306mm |
5.9kg(1台) |
25.4mm |
133.4mm |
44~40,000Hz |
バスレフ |
||||||||
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JBLStage 240B
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|
175mm |
208mm |
274mm |
4.6kg(1台) |
25mm |
114mm |
53~25,000Hz |
バスレフ |
||||||||
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Polk AudioMonitor XT MXT15
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|
166mm |
183mm |
270mm |
4.1kg(1台) |
25mm |
130mm |
48~40,000Hz |
バスレフ |
||||||||
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Q Acoustics3050i
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|
310mm |
310mm |
1020mm |
17.8kg |
22mm |
165mm✕2 |
44~30,000Hz |
バスレフ |
||||||||
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DALIOBERON5
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|
162mm |
283mm |
830mm |
10.8kg(1台) |
29mm |
130mm |
39~26,000Hz |
バスレフ |
||||||||
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Polk AudioReserve R200
![]() |
|
190mm |
354mm |
359mm |
8.7kg(1台) |
25.4mm |
165.1mm |
39~50,000Hz |
バスレフ |
||||||||
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JBLJBL 4309
![]() |
|
260mm |
227mm |
419mm |
11kg(1台) |
25mm |
165mm |
42~30,000Hz |
バスレフ |
||||||||
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DALIMENUET SE
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|
150mm |
230mm |
250mm |
4.0kg(1台) |
28mm |
115mm |
59〜25,000Hz |
バスレフ |
||||||||
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JBLL52 Classic ORANGE
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|
196.6mm |
216.2mm |
330.2mm |
5kg(1台) |
19mm |
133mm |
47〜24,000Hz |
バスレフ |
【1位】Polk Audio「Signature Elite ES15」
- Polk AudioSignature Elite ES15
- 実勢価格: ¥35,436〜
- 低域
- 中域
- 高域
- 音色
- 解像度
- 音場
- レコードとの相性
- 幅
- 192mm
- 奥行
- 259mm
- 高さ
- 306mm
- 重量
- 5.9kg(1台)
- ツイーター
- 25.4mm
- ウーハー
- 133.4mm
- 周波数特性
- 44~40,000Hz
- エンクロージャー
- バスレフ
- 型番
- SIGNATURE ELITE ES15 BLACK 2ホン
落ち着いたサウンドで、高域の主張が強め。音色が柔らかく、楽器などの位置もしっかり感じられます。低音がやや控えめでバランス的にはフラットです。
ハイレゾ対応のツイーター搭載
クリアかつ高精細な高音を実現
ドーム型ツイーターにテリレンというポリエステル系の合成高分子素材を採用した振動板を搭載し、軽量化を実現。
40kHzの超高域再生が可能で、ハイレゾ対応のストリーミングサービスや、最新の映画のサウンドトラックもクリアかつ高精細な高音で忠実に再現します。
【2位】JBL「Stage 240B」
- JBLStage 240B
- 実勢価格: ¥36,964〜
- 低域
- 中域
- 高域
- 音色
- 解像度
- 音場
- レコードとの相性
- 幅
- 175mm
- 奥行
- 208mm
- 高さ
- 274mm
- 重量
- 4.6kg(1台)
- ツイーター
- 25mm
- ウーハー
- 114mm
- 周波数特性
- 53~25,000Hz
- エンクロージャー
- バスレフ
- 型番
- STAGE 240B ESPRESSO 2ホン
【3位】Polk Audio「Monitor XT MXT15」
- Polk AudioMonitor XT MXT15
- 実勢価格: ¥20,445〜
- 低域
- 中域
- 高域
- 音色
- 解像度
- 音場
- レコードとの相性
- 幅
- 166mm
- 奥行
- 183mm
- 高さ
- 270mm
- 重量
- 4.1kg(1台)
- ツイーター
- 25mm
- ウーハー
- 130mm
- 周波数特性
- 48~40,000Hz
- エンクロージャー
- バスレフ
- 型番
- MONITOR XT15 2ホン
【6〜10万円部門】パッシブスピーカーのおすすめは?
【1位】Q Acoustics「3050i」
- Q Acoustics3050i
- 検証時価格: ¥108,900〜
- 低域
- 中域
- 高域
- 音色
- 解像度
- 音場
- レコードとの相性
- 幅
- 310mm
- 奥行
- 310mm
- 高さ
- 1020mm
- 重量
- 17.8kg
- ツイーター
- 22mm
- ウーハー
- 165mm✕2
- 周波数特性
- 44~30,000Hz
- エンクロージャー
- バスレフ
解像度が高く音場が立体的。ボーカルは目の前に浮かび上がり、臨場感も文句なし。低音がしっかり締まっており、帯域は下まで伸びています。
ダブルウーファーの中央にツイーターを設置
低音から高音までバランスの取れたサウンド
ダブルウーファーの中央にツイーターを配置するバーチカルツイン構造を採用。
低域から高域までのバランスがよくなり、音場感をしっかり出すことに成功。音像定位もきっちり決まっています。
歯切れのよい低域と、全体の音の明瞭度が非常に高いサウンドが魅力です。
【2位】DALI「OBERON5」
- DALIOBERON5
- 実勢価格: ¥89,373〜
- 低域
- 中域
- 高域
- 音色
- 解像度
- 音場
- レコードとの相性
- 幅
- 162mm
- 奥行
- 283mm
- 高さ
- 830mm
- 重量
- 10.8kg(1台)
- ツイーター
- 29mm
- ウーハー
- 130mm
- 周波数特性
- 39~26,000Hz
- エンクロージャー
- バスレフ
- 型番
- OBERON5(LO) 2ホン
【3位】Polk Audio「Reserve R200」
- Polk AudioReserve R200
- 検証時価格: ¥89,950〜
- 低域
- 中域
- 高域
- 音色
- 解像度
- 音場
- レコードとの相性
- 幅
- 190mm
- 奥行
- 354mm
- 高さ
- 359mm
- 重量
- 8.7kg(1台)
- ツイーター
- 25.4mm
- ウーハー
- 165.1mm
- 周波数特性
- 39~50,000Hz
- エンクロージャー
- バスレフ
- 型番
- Reserve R200
【11〜20万円部門】パッシブスピーカーのおすすめは?
【1位】JBL「JBL 4309」
- JBLJBL 4309
- 実勢価格: ¥165,900〜
- 低域
- 中域
- 高域
- 音色
- 解像度
- 音場
- レコードとの相性
- 幅
- 260mm
- 奥行
- 227mm
- 高さ
- 419mm
- 重量
- 11kg(1台)
- ツイーター
- 25mm
- ウーハー
- 165mm
- 周波数特性
- 42~30,000Hz
- エンクロージャー
- バスレフ
- 型番
- 4309 2ホン
音像は小さくシャープで、ボーカルの口元がはっきり浮かび上がります。やや低音の解像度は下がるものの、低音から高音までの音のつながりは良好です。
ツイーターの高域レベルを調整可能
フロント部に高域レベル調節用のスイッチを搭載
フロント部中央にツイーターの高域レベルを微調整できるスイッチを搭載。8〜20kHzまでを0.5dB単位でコントロールできます。
バスレフポートはツインポートを採用。ウーファーが大きく動いた場合でも、空気の流入出を効率よく行うスリップストリームと呼ばれる設計が施されています。
【2位】DALI「MENUET SE」
- DALIMENUET SE
- 実勢価格: ¥207,900〜
3月11日(火)1:59 まで!楽天市場で見る¥229,981〜
- 低域
- 中域
- 高域
- 音色
- 解像度
- 音場
- レコードとの相性
- 幅
- 150mm
- 奥行
- 230mm
- 高さ
- 250mm
- 重量
- 4.0kg(1台)
- ツイーター
- 28mm
- ウーハー
- 115mm
- 周波数特性
- 59〜25,000Hz
- エンクロージャー
- バスレフ
- 型番
- MENUET/MH 2ホン
【3位】JBL「L52 Classic」オレンジペア
- JBLL52 Classic ORANGE
- 実勢価格: ¥114,980〜
3月11日(火)1:59 まで!楽天市場で見る¥116,600〜
- 低域
- 中域
- 高域
- 音色
- 解像度
- 音場
- レコードとの相性
- 幅
- 196.6mm
- 奥行
- 216.2mm
- 高さ
- 330.2mm
- 重量
- 5kg(1台)
- ツイーター
- 19mm
- ウーハー
- 133mm
- 周波数特性
- 47〜24,000Hz
- エンクロージャー
- バスレフ
- 型番
- L52 CLASSIC ORANGE 2ホン
予算別パッシブスピーカーのおすすめ まとめ
以上、『家電批評』特別編集のムック『アナログオーディオがまるごとわかる本』から、プロがえらんだ「パッシブスピーカー予算別ベストバイ9選」でした。
今回は「U5万円部門」「6〜10万円部門」「11〜20万円部門」の3つのクラス別に、おすすめランキングを紹介しました。それぞれのクラス別にベストバイを振り返っていきます。
U5万円部門1位でベストバイを獲得したのは、Polk Audio「Signature Elite ES15」。
超広域まで対応する高コスパスピーカーで、ヴォーカルとの相性もバッチリでした。
6〜10万円部門1位でベストバイを獲得したのは、Q Acoustics「3050i」。
テスト項目の多くで高得点を獲得し、全価格帯の中でトップの評価を獲得し、文句なしのベストバイとなりました。
どんな楽曲も美しく聴こえ、広いリビングでゆったり聴きたいスピーカーです。
11〜20万円部門1位でベストバイを獲得したのは、JBL「JBL 4309」。
ツイーターの高域レベルを0.5dB単位で調節でき、上位モデルと同じ音響技術を採用したスピーカーです。
今回検証したスピーカーも、別のアンプと組み合わせれば音質が向上する可能性があります。その組み合わせを探るのもパッシブスピーカーの醍醐味ではないでしょうか。
パッシブスピーカーが気になっている人は、本記事を参考に、お気に入りをみつけてみてください。
パッシブスピーカーの売れ筋ランキングもチェック!
パッシブスピーカーのAmazon・楽天の売れ筋ランキングは、以下のリンクからご確認ください。
スピーカーを鳴らすだけのパワーがあるか、部屋の広さに合った音量で鳴らした際にスピーカーを持て余してないかなどが重要です。