撮ったらその場でプリントのポラロイドが復活!
昔からファンが多いポラロイドがついに復活! しかも今回の復活は、機能やレンズにこだわった本格仕様となっています。
パッと気軽に撮れるのがポラロイドの特徴ですが、新型である「Polaroid l-2」では設定にこだわって狙った写真を撮るという楽しみもあります。
そんな気になる新型ポラロイドを「家電批評」編集部が検証テストをして、その実力をしっかりと確認したので紹介していきます!
撮影モードが選べるようになった新型ポラロイド
ポラロイド「Polaroid l-2」
- ポロライドPolaroid I-2
- 検証時価格: ¥139,800〜
※クラウドファンディングサービス「GREEN FUNDING(グリーンファンディング)」で販売
- 機能性
- 使い心地
- 持ち運びやすさ
- ファインダーの見やすさ
懐かしいインスタントカメラが高機能で復活
ポラロイド「Polaroid l-2」は昔からファンの多いインスタントカメラ「ポラロイド」の新型モデルです。2008年に本体が生産中止になっていたものの、より高機能になって復活を果たすことになりました。
とはいえ、ポラロイドの価値は機能よりもその偶然性にあります。どこか思い通りにはいかない昔ながらのアナログ感を楽しむために手に入れる価値があるでしょう。
- おすすめポイント
-
- その場でプリントされる
- 本格的な撮影が可能
- がっかりポイント
-
- フィルムが高い
- 幅
- 119.3mm
- 奥行
- 149.9mm
- 高さ
- 91.2mm
- 重量
- 563g
フィルムは交換式
フィルムは8枚撮り。本体正面からフィルムカートリッジをセットし、撮影するとフィルムが自動で出てきます。
調整の幅はなんと12段階
露出補正ダイヤルが付いているので、写真の明るさを簡単に設定できます。
半押しでピントロック
ピントロックで合わせたい被写体をキャッチ! またフラッシュがシャッターボタンの上についているので暗いところでも撮影をこなせます。
インスタントなのに本格的な撮影が楽しめる
ポラロイド「Polaroid l-2」の一番の注目ポイントはまるで一眼カメラのように本格的な撮影ができること。露出補正で写真の明るさを変えられるのはもちろん、絞り優先モードでボケ感を調整したり、シャッター速度優先モードでは動く被写体をブラさず写せます。
絞りなどは1つのダイヤルで操作
絞りやシャッタースピードは1つのダイヤルで変えられるので、ファインダーをのぞいたまま操作可能です。
選べる5つの撮影モード
オートだけでなく、絞りやシャッタースピード優先モード、マニュアルでも露出設定が可能。多重露光などの遊び心ある撮影もできます。
(右)ポラロイド
Polaroid Color Film for i-Type
実勢価格:3399円
(左)ポラロイド
Polaroid B&W Film for SX-70
実勢価格:3960円
フィルムは8枚撮りで3000円以上と値段が高めのため、無駄にシャッターを押せません。
各機能を使って撮影してみました!
検証1:露出補正編 簡単に明るさを調整できます
露出補正なし
露出補正+1
露出補正で簡単に明るさを変更。同じ撮影条件下でも明るさを変えるだけで雰囲気が変わります。
検証2:シャッター速度優先編 ブレる被写体をきちんと捉える!
シャッタースピード(遅)
シャッタースピード(早)
シャッタースピードを速い設定にすれば、動いている被写体もブレずに捉えられます。最大シャッター速度は1/250。
検証3:絞り優先編 絞り(F値)をコントロールして背景ボケを作る
F値を上げる(絞る)
F値を下げる(開放)
絞りを開くとピントが合う奥行きが狭くなり背景をボカして被写体を強調できます。レンズのF値は8〜64の間で調整可能です。
絞りやシャッタースピードはもちろん多重露光モードでも撮れる!
撮影モードが選べるので、仕上がりを自分で調整できます。例えば、淡い感じにするために、露出を1段階上げ、絞り優先モードの開放絞りで撮ると淡い感じに……なんてことも。
また、面白いのが1つのフィルムに2つの像を重ねる「多重露光」モード。少し変わった“エモい”写真が撮れます。
2つの写真を重ねてなんだかエモい写真になった。
フラッシュは弱いながらも十分暗い撮影をこなしてくれます。
感光には注意しましょう
撮影後すぐに印画紙が出てきますが、直接日光に当たると感光してうまく色が出ない時も。ただし失敗もポラロイドの楽しみ方のひとつです。
紙をパタパタさせるのは実はNG。直接日光が当たらない暗所に保管して待ちましょう。
アプリのスキャン性能はイマイチ。ファインダーも慣れが必要です
ポラロイド
Polaroid
実勢価格:無料
アプリからシャッターを押せます。
アプリから写真をスキャンすることもできますが、写真の反射による映り込み防止はないので要注意です。
ファインダーは割と正面から見ないと、のぞきにくく慣れが必要。明るいところだとファインダー下部の設定はほぼ見えません。
【まとめ】機能は本格的で仕上がりは偶発的なのが楽しい
復活したポラロイド「Polaroid l-2」をレビュー。さまざまな撮影ができて楽しいカメラですが同じインスタントカメラでメジャーなフジフイルムの「チェキ」との違いも気になりますよね。その違いはフィルムにあります。
双方に互換性はなく、チェキは撮影して5分たたないほどで像が定着しますが、ポラロイドは15分以上ゆっくり時間をかけて定着します。
加えて、像が定着する間は周りの環境に影響を受け、気温や日光の干渉具合で仕上がりが変化します。そのため、「ポラロイドは」いくら設定が本格的にできるようになったとはいえ、必ずしも自分の思いどおりの画が撮れるわけではありません。
色味なども含めて全く同じ仕上がりで撮るのはほぼ不可能に近いでしょう。しかし、その偶然性がポラロイドの価値なのです。
今ではデジタルカメラだけでなく、スマホでも十分高解像度でキレイな写真を楽しめる一方、そこに味気なさを感じる人もいるかと思います。そんな時代だからこそ、このアナログゆえのランダムさは目新しく感じるはずです。
写真が好きで、少し変わった撮影体験をしたい人はこのポラロイド「Polaroid l-2」に挑戦してみてはいかがでしょう?
像が定着するまで15分ほどかかります。待ち時間のワクワク感がたまらない!