車載冷蔵庫とは? 使うメリット・デメリット
キャンプや屋外でのバーベキューを計画しているなら、ぜひ手に入れたいのが車載で持ち運べるポータブル冷蔵庫です。
飲み物を冷やすのはもちろん、生肉や生魚、生野菜といった食材の鮮度も保てるので、食中毒の防止対策にも。冷凍機能もある冷蔵冷凍庫なら、アイスだって溶ける心配もありません。
クーラーボックスより快適に飲み物を冷やせる
「クーラーボックスでよくない?」というのは大きな間違い。クーラーボックスよりもしっかり冷やすことができます。
青空の下でキンキンに冷えたビールやジュースを喉に流し込むのは、格別の気持ちよさがあります。
長時間のドライブやキャンプ・車中泊で大活躍
車載冷蔵庫は夏場のキャンプやBBQで大活躍。レジャーやアウトドアに不可欠な冷えたドリンクを用意できます。
車載用なら車のシガーソケットから電源がとれるので、目的地まで距離がある長時間のドライブでも大丈夫。専用バッテリーに対応した製品なら、車から降ろしてキャンプ場に持ち込んでも庫内温度を保てます。
「でも、バッテリーって数時間しかもたないんじゃない?」と思うかもしれませんが、あくまで食事時まで冷えていればいいので、日帰りなら問題ありません。もし1泊するなら、予備バッテリーやポータブル電源を用意することをおすすめします。
車載以外に部屋でも使える
普段は部屋に置いておけば、自分専用の小型冷蔵庫としても活躍します。
電源確保やバッテリー上がりの心配はデメリット
一方、製品によってはポータブル電源が必要になったり、バッテリーの充電が必要など、手間がかかる点はデメリットと言えるでしょう。また、車から電源を取る場合、バッテリーが上がる可能性があるので注意は必要です。
今回は、そんな車載用冷蔵庫(ポータブル冷蔵庫)に注目。雑誌「家電批評」が、飲みものや食材の量に応じたサイズの4製品を比較検証しました。
車載冷蔵庫の選び方は?
車載冷蔵庫はAmazonや楽天などのネット通販で手軽に購入できて、さまざまなメーカーの商品があります。
ネットのレビューや口コミを見てもどれがいいかイマイチわからないという人は、次にご紹介する車載冷蔵庫の選び方のポイントを参考にしてみてください。
選び方1:電源方式
DC・AC両方で使えるタイプが多い
車載冷蔵庫の電源方式は、車のシガーソケットから給電する「DC電源」と、家庭用のコンセントから給電できる「AC電源」があり、どちらも使える2WAYタイプがほとんどです。
電源がない場所で使用したい場合は、バッテリー内蔵(充電式)やカセットガスでも使える3WAYタイプもあります。
DC電源の電圧は一般的な乗用車(12V)と大型車(24V)で違うので確認しておきましょう。
冷えるまでに時間がかかるので、AC電源に対応していれば出かける前に室内で冷やしておくことが可能です。
DC電源で使用する際には、エンジン停止状態で車内電源に繋げているとバッテリーが上がってしまうことがあるので、ドライブ中はDC電源、停止中はポータブル電源などに切り替えましょう。
バッテリー内蔵なら電源なしでヒンヤリ続く
バッテリーを内蔵した製品は、車から降ろしたあとも庫内を冷却し続けられます。
選び方2:冷却方法
車載冷蔵庫は「コンプレッサー式」「ペルチェ式」「アブソープションシステム」と、3つの冷却方式に分かれます。
なかでも、コンプレッサー式は、家庭用の冷蔵庫と同じ仕組みで低い温度まで温度調整ができるので、飲み物や食材をしっかりと冷やすことができます。
選び方3:冷凍機能や保温機能が必要かどうか
車載冷蔵庫には、冷凍機能が搭載されているモデルがあります。冷凍機能があれば、アイスや氷、冷凍食品の持ち運びが可能になります。
さらに、冷凍モードにして運転すれば、庫内温度を早く下げられるため食材を入れられる状態になるまでの時間を短縮することができます。
また、車載冷蔵庫のなかには、冷蔵・冷凍と同時に保温もできる幅広い温度調節が可能な冷温庫も登場しています。
選び方4:サイズ感をチェック
8L~10Lの大きさのコンパクト・軽量タイプなら、持ち運びしやすいです。
大人数でのアウトドアなら20L以上の大容量製品、長期の車中泊の場合は収納力のある35L以上のものもあるので用途に応じて選びましょう。
容量は500mlペットボトルや350ml缶がどれくらい収納できるのかをチェックしましょう。
選び方のポイントがわかったところで、本題の比較検証の詳細について解説します。
4サイズの車載冷蔵庫を徹底比較
今回は、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどネット通販で購入できる人気の車載冷蔵庫から、飲みものや食材の量に応じて選べるようにサイズ(18L、30L、38L、45L)が異なる4製品をピックアップ。
冷蔵庫として、庫内を設定どおりの温度に保てることは必須条件。実使用を想定し、持ち運びや食材の出し入れしやすさなどを比較検証しました。
1:設定通りに冷えているか
設定どおりに冷えているか庫内温度を実測して比較しました。
2:移動のしやすさ
大きくて重くてもキャスターが付いていれば意外と移動しやすいです。移動しやすさも比較しました。
3:収納のしやすさ
収納しやすさも大切。庫内の形状や分割の有無、フタの開け閉めなどにも差が出ます。収納についても比較しました。
4:給電しやすさ
ACアダプターのほかシガーソケット対応かどうか、バッテリー内蔵・別売りかなどの電源タイプをチェック。バッテリー内蔵タイプは高評価としました。
以上を比較検証した結果は、評価の高かった車載冷蔵庫からおすすめ順にランキングで発表します。それではどうぞ!
車載冷蔵庫のおすすめは?
プロと一緒に実際に使ってみた、車載冷蔵庫のおすすめランキングです。それぞれの項目を緑のボタンで並べ替えられるので、商品選びの参考にしてみてくださいね。
商品 | おすすめポイント | ||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
PowerArQICEBERG 45L 車載冷蔵庫 ポータブル冷蔵庫
|
設定どおりの温度で庫内がしっかり冷える/大容量で冷蔵・冷凍の使い分けができる |
71.1cm |
46.0cm |
50.6cm |
18.4kg(約) |
コンプレッサー式 |
47.7L |
冷蔵・冷凍 |
−20〜20℃ |
ACアダプター、シガーソケット、バッテリー(別売り) |
|||||
EcoFlowポータブル冷蔵庫 GLACIER
|
20分以内で製氷できる/10時間もつバッテリー内蔵 |
85.24cm |
38.5cm |
44.5cm |
23kg(約) |
コンプレッサー式 |
38L |
冷蔵・冷凍 |
−25〜10℃ |
ACアダプター、シガーソケット、バッテリー |
|||||
アイリスオーヤマポータブル冷蔵冷凍庫 30L IPD-3A-B
|
手頃な価格で入門用にピッタリ/収納力は十分 |
61.5cm |
39cm |
37.5cm |
12kg(約) |
コンプレッサー式 |
30L |
冷蔵・冷凍 |
−20〜20℃ |
ACアダプター、シガーソケット |
|||||
ハイコーキ18V コードレス冷温庫 UL18DC
|
保冷と保温が同時にできる |
55.3cm |
34cm |
45cm |
14.2kg(約) |
コンプレッサ・冷媒ガス圧縮式(冷却)、ワイヤヒーター方式(加温) |
18L |
冷蔵・冷凍・保温 |
−18〜60℃ |
ACアダプター、シガーソケット、バッテリー(別売り) |
【1位】PowerArQ「ICEBERG 45L 車載冷蔵庫 ポータブル冷蔵庫」
- PowerArQICEBERG 45L 車載冷蔵庫 ポータブル冷蔵庫
- 実勢価格: ¥41,580〜
11/29(金)~12/6(金)Amazonで見る¥41,580〜
- 温度管理
- 収納力
- 電源
- 移動
しっかり冷える&大容量
車載冷蔵庫おすすめランキング1位でベストバイに輝いたのは、PowerArQ「ICEBERG 車載冷蔵庫 ポータブル冷蔵庫」。
容量47.7L。 −20℃〜20℃対応の冷蔵・冷凍タイプです。
温度管理の精度が優れていて、25℃から温度調節した10℃まで約2分で庫内を冷やすと、そのまま10℃前後をキープ。食材の冷やし過ぎや温度上昇による鮮度の低下も防げます。
フタを完全に取り外せば、どの位置からでも食材を取り出せるのは実用的。47.7Lと大容量ながら、大きく太めのキャスターの効果で引けば簡単で移動も苦になりません。
食材や飲みもの量が多い人やしっかり温度管理したい人におすすめです。
- おすすめポイント
-
- 設定どおりの温度で庫内がしっかり冷える
- 大容量で冷蔵・冷凍の使い分けができる
- がっかりポイント
-
- バッテリーが別売り
- 幅
- 71.1cm
- 奥行
- 46.0cm
- 高さ
- 50.6cm
- 重量
- 18.4kg(約)
- 冷却方式
- コンプレッサー式
- 容量
- 47.7L
- 機能
- 冷蔵・冷凍
- 対応温度
- −20〜20℃
- 電源方式
- ACアダプター、シガーソケット、バッテリー(別売り)
- 型番
- AQ45L-TN
設定どおりの温度で庫内がしっかり冷える
庫内の温度はほぼ設定どおり。思ったよりビールが温かったり、低温で食材が凍ってしまう心配はありません。
冷蔵・冷凍の使い分けができる2部屋構成
2分割された庫内は、それぞれ冷蔵庫と冷凍庫に設定が可能。アウトドアでも食材を最高の状態で保存しておけます。
伸縮ハンドルと太めのキャスターで移動ができる
本体は大きいですが、伸縮ハンドルと太めのキャスター付きで便利。移動には困りません。
大きくて重いですが引っ張れば力を入れなくても動いてくれます。
バッテリーは別売りなのが残念
専用バッテリーは付属品ではなく、残念ながら別売り。金額はやや高めですが、テストでは7時間以上稼働しており、あるとかなり頼りになります。
【1位】エコフロー「 ポータブル冷蔵庫 GLACIER」
- EcoFlowポータブル冷蔵庫 GLACIER
- 実勢価格: ¥87,486〜
11/29(金)~12/6(金)Amazonで見る¥87,486〜
- 温度管理
- 収納力
- 電源
- 移動
バッテリー内蔵で屋外でも製氷ができる
車載冷蔵庫おすすめランキング1位で同じくベストバイに輝いたのは、エコフロー(EcoFlow)「ポータブル冷蔵庫 GLACIER」。
容量38L。 −25℃〜10℃対応の冷蔵・冷凍タイプ。20分かからず製氷できる、驚きの高性能。大きな庫内は仕切り板を使えば、冷蔵品と冷凍品を同時に収納可能です。
冷蔵時の庫内温度は設定よりも低めで安定。冷凍モードでも10時間もつバッテリーを内蔵していて、スマホを充電できるのもうれしいです。
アウトドアでも本格的な食事を作るという人におすすめです。
- おすすめポイント
-
- 20分以内で製氷できる
- 10時間もつバッテリー内蔵
- がっかりポイント
-
- 重くて大きいので移動が大変
- 幅
- 85.24cm
- 奥行
- 38.5cm
- 高さ
- 44.5cm
- 容量
- 38L
- 重量
- 23kg(約)
- 冷却方式
- コンプレッサー式
- 機能
- 冷蔵・冷凍
- 対応温度
- −25〜10℃
- 電源方式
- ACアダプター、シガーソケット、バッテリー
- 型番
- DS42
屋外でも製氷が可能
15分もかからず丸い氷ができるのは驚きです! 何杯でも“ロック”が楽しめます。
車載するのもひと苦労
かなり重くて大きいので移動が億劫。キャスターは着脱式です。
これなら積み込み場所を取る氷を持っていく必要がなくなります。
【3位】アイリスオーヤマ「ポータブル冷凍冷蔵庫 IPD-3A-B」
- アイリスオーヤマポータブル冷蔵冷凍庫 30L IPD-3A-B
- 実勢価格: ¥26,980〜
11/29(金)~12/6(金)Amazonで見る¥26,980〜
- 温度管理
- 収納力
- 電源
- 移動
バッテリー未対応でも安いので入門編に
車載冷蔵庫おすすめランキング3位は、アイリスオーヤマ(IRIS OHYAMA)「ポータブル冷凍冷蔵庫 IPD-3A-B」。
容量約30L。−20℃〜20℃対応の冷蔵・冷凍タイプ。バッテリーは未対応です。
手頃な価格が魅力の冷蔵庫。500mlのペットボトルが21本も入るので収納力は十分です。庫内の温度は波が大きめでした。
30Lが約3万円程度で買えるので、初めて車載冷蔵庫を使う人におすすめです。
- おすすめポイント
-
- 手頃な価格で入門用にピッタリ
- 収納力は十分
- がっかりポイント
-
- 庫内の温度の波が大きい
- バッテリー未対応
- 幅
- 61.5cm
- 奥行
- 39cm
- 高さ
- 37.5cm
- 容量
- 30L
- 重量
- 12kg(約)
- 冷却方式
- コンプレッサー式
- 機能
- 冷蔵・冷凍
- 対応温度
- −20〜20℃
- 電源方式
- ACアダプター、シガーソケット
- 型番
- IPD-3A-B
【4位】ハイコーキ「18V コードレス冷温庫 UL18DC」
- ハイコーキ18V コードレス冷温庫 UL18DC
- 実勢価格: ¥67,980〜
11/29(金)~12/6(金)Amazonで見る¥67,980〜
- 温度管理
- 収納力
- 電源
- 移動
ビールの保冷と食事の保温が同時にできる
車載冷蔵庫おすすめランキング4位は、ハイコーキ(HiKOKI)「18V コードレス冷温庫 UL18DC」。
容量約18L。 −18℃〜60℃対応の冷蔵・冷凍・保温タイプ。
仕切り板を取り付けることで、冷蔵・冷凍や冷蔵・保温を同時に設定できるのがウリです。ビールの保冷と食事の保温が両立できるのが特徴です。
庫内の温度変化は緩やかで、庫内の冷却にはもっとも時間がかかりました。
- おすすめポイント
-
- 保冷と保温が同時にできる
- がっかりポイント
-
- 冷却に時間がかかる
- 幅
- 55.3cm
- 奥行
- 34cm
- 高さ
- 45cm
- 容量
- 18L
- 重量
- 14.2kg(約)
- 冷却方式
- コンプレッサ・冷媒ガス圧縮式(冷却)、ワイヤヒーター方式(加温)
- 機能
- 冷蔵・冷凍・保温
- 対応温度
- −18〜60℃
- 電源方式
- ACアダプター、シガーソケット、バッテリー(別売り)
- 型番
- UL18DC
車載冷蔵庫のおすすめ まとめ
以上、車載冷蔵庫おすすめ商品の紹介でした。
ベストバイとなったのは、今回最大容量の47.7LのPowerArQ「ICEBERG 車載冷蔵庫 ポータブル冷蔵庫」と38Lのエコフロー「ポータブル冷蔵庫 GLACIER」でした。
温度管理にこだわるならPowerArQ
PowerArQ
ICEBERG 車載冷蔵庫 ポータブル冷蔵庫
PowerArQ「ICEBERG 車載冷蔵庫 ポータブル冷蔵庫」の魅力は、温度管理力。食材の冷やし過ぎや温度上昇による鮮度の低下も防げます。
入門用にはアイリスオーヤマがぴったり
アイリスオーヤマ
ポータブル冷凍冷蔵庫 IPD-3A-B
アイリスオーヤマ「ポータブル冷凍冷蔵庫 IPD-3A-B」は、手頃な価格が魅力。約30Lと収納力も十分なので、初心者用にピッタリです。
車載冷蔵庫は用途と入れたい量にあわせて最適なサイズと機能を選ぶのがポイント。
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