ハンバーグに脂っぽさを感じることありませんか?
ハンバーグって、切った断面からあふれ出る肉汁が魅力ですよね。でも、脂がちょっと多くて重いなあと気になりませんか?
スーパーのひき肉は、脂が少ない赤身ひき肉を除いて、脂分が多くなりがちです。ステーキや焼き肉といった一枚肉よりも脂っぽく感じることも。とはいえ脂を減らすと、パサついたがっかりハンバーグになってしまうのが悩ましいところです。
いっそ自分でひき肉を作れば、脂っぽくなくほどよくジューシーなハンバーグが作れるのではないでしょうか。
ということで、タイガー魔法瓶のフードプロセッサー、「マイコンフードプロセッサー SKF-H101」とサンコーのミンサー、「マイコンフードプロセッサー SKF-H101」の2製品に注目。
それぞれで「自作ひき肉」を作って、市販のひき肉との違いや、各製品が手軽に使えておすすめな調理家電なのかを検証しました。
タイガー「フードプロセッサー」とサンコー「ミンサー」の特徴を比較
まずは今回検証する製品の前に、「フードプロセッサー」と「ミンサー」についてです。
フードプロセッサーとは?
「フードプロセッサー」とは大きなカッターが回転し、食材をを刻んだり混ぜたりできる調理家電です。カッターを付け替えることでさまざまな刻み方ができ、料理の下ごしらえを効率的に行なうことができます。
ミンサーとは?
「ミンサー」とは、肉の塊をひき肉(ミンチ)にする機械のことです。自分で行なうことで、ひきたての新鮮なひき肉を手に入れることができます。
それでは、タイガー「フードプロセッサー」とサンコー「ミンサー」の特徴をそれぞれ紹介します。
タイガー魔法瓶「マイコンフードプロセッサー SKF-H101」
タイガー魔法瓶
マイコンフードプロセッサー
SKF-H101
実勢価格:¥9,982
サイズ・重量:W28.7×D17.2×H23.8cm・2.6kg
発売日:2022年10月
タイガー魔法瓶「フードプロセッサー」は、ひき肉を作るのはもちろん、みじん切りから大根おろしまでマルチに使うことができます。
特徴1:4つのモードを搭載
背面のレバーで「みじん・ミンチ」「おろし・スープ」「ホイップ」「パンこね」の4モードを切り替えられます。
特徴2:ステンレスカップ&ブラックチタン刃
ステンレス製カップは軽く、ブラックチタンコートのチョッパーカッターは重厚です。他用途のカッターも付属します。
特徴3:フタを押して運転スタート
運転ボタンはフタと一体化。フタを押すと裏から伸びる突起が運転スイッチを押し、刃が回り出します。
サンコー「パワー電動ミンサー ひき肉職人」
サンコー
パワー電動ミンサー「ひき肉職人」
実勢価格:¥14,330
サイズ・重量:W23.4×D14.4×H30.8cm・約2.25kg
発売日:2022年11月
サンコー「パワー電動ミンサー「ひき肉職人」」は、肉をミンチにする専用マシンです。
特徴1:スクリュ&カッター
スクリュで肉を押し出しながら、プレートの穴に合わせてカッターで肉を切ることでひき肉を作ります。
特徴2:3種のプレート
「粗びき用」「中びき用」「細びき用」と穴の大きさの異なるプレートが付属します。今回は、穴の大きな粗びき用を使用。
特徴3:パーツは多め
スクリュ、カッター、プレート、キャップなど組み立てパーツがやや多く、最初は戸惑うかもしれません。
検証方法:市販のひき肉と2製品で作ったひき肉をハンバーグにして比較!
それでは両製品で作ったひき肉と市販のひき肉を比べてみましょう。
なお、タイガー魔法瓶「マイコンフードプロセッサー SKF-H101」では、大根おろしやホイップができますし、サンコー「パワー電動ミンサー ひき肉職人」ではソーセージが作れるなど、両製品とも多機能です。
ただ、今回の検証はあくまでも、「ひき肉を作るマシン」としての使いやすさを中心とした比較レビューとなります。
タイガー魔法瓶「マイコンフードプロセッサー SKF-H101」
タイガー魔法瓶「マイコンフードプロセッサー SKF-H101」で作ったひき肉の仕上がりは、細かい叩き肉という感じです。
脂肪が多い肉より、赤身肉のほうが上手に切れる傾向でした。こねるとひき肉というより刻んだ肉という印象で、脂っぽさを感じません。
切り落としからひき肉を作れる!
タイガー魔法瓶「マイコンフードプロセッサー SKF-H101」は、切り落とし肉からひき肉を作れます(ブロック肉も可能)。
150gなら約30秒で完成(最大400-500g可能)
1:2〜3cmに切った肉をカップに入れる
2:フタを両手で押さえながら刻む(みじん・ミンチモード)
3:好みの状態になったら出来上がり
4:カッターを取り出す(つまみが持ちやすく◎)
タネ作りもフープロでOK(※切り落とし肉のみ)
タイガー魔法瓶「マイコンフードプロセッサー SKF-H101」では、切り落とし肉でタネ作りができます。
公式レシピに沿って、切り落とし肉、玉ねぎ、調味料などを全て入れてスイッチオン。肉と玉ねぎがしっかり刻まれ、全体がまとまったらタネの完成です。
仕上がりは肉々しいボリューム感!
▼テスト結果
- おいしさ:4/5点
- 簡単さ :4/5点
玉ねぎはかなり大ぶりに刻まれていますが、肉々しい食感なので違和感を感じません。
パテのような肉々しさとボリューム感! 強めのソースが合う仕上がりです。
サンコー「パワー電動ミンサー ひき肉職人」
サンコー「パワー電動ミンサー ひき肉職人」で作ったひき肉の仕上がりは、フワッとした粗ひき肉という感じ。色がキレイで臭みもありません。こねると、赤身も脂身もふんわりやわらかい感触で滑らかでした。
ブロック肉からひき肉を作れる!
サンコー「パワー電動ミンサー ひき肉職人」は、ブロック肉からひき肉を作れます。
400gなら約1分30秒で完成
1:肉を2〜3㎝角に切りトレイに乗せる
2:電源を入れ、押し棒で肉を押し込む
3:粗びき肉がスムーズにプレート穴から出る
4:パーツ類に肉が残るので分解して洗浄
タネ作りは手作業で
サンコー「パワー電動ミンサー ひき肉職人」はタネ作りには非対応。ボウルに粗びき肉、みじん切りの玉ねぎ、その他材料を入れて、普段どおりにタネを作ります。お肉は挽いてすぐのものを使ってください。
なお、肉以外の材料はタイガー魔法瓶「マイコンフードプロセッサー SKF-H101」にあわせて調理しました。
仕上がりはふわふわ食感!
▼テスト結果
- おいしさ:5/5点
- 簡単さ :2/5点
ふわふわ上品な旨みたっぷりのハンバーグ! バラ肉を使用したものの、脂のくどさを感じません。ソースなしでもいいほどです。
脂は甘くてコクも◎。ワンランク上のおいしさです。
市販の一般的なひき肉
今回の比較検証に使った市販のひき肉は、粗びきではなくスーパーで売られている一般的な牛豚合びき肉を使用(お店によって肉の状態は異なります)。こねた時の感触は柔らかく、焼いた時には脂がたくさん流れ出ました。
市販のひき肉で作ったハンバーグは肉の味が薄め
▼テスト結果
- おいしさ:3/5点
- 簡単さ :3/5点
市販のひき肉では、ぷっくりと高さのある、いつものハンバーグができました。自作ひき肉に比べて肉の味は薄めです。
肉の食感が乏しく、脂っぽさと臭みを1番感じました。
比較してわかった!「市販」と「自作」のひき肉の違いは?
市販のひき肉は、ひいてから売り場にでるまで時間が経っているため、水分が出て臭いも気になり、肉感も薄くなりがちです。
一方、自作ひき肉は新鮮で臭みがありません。市販のひき肉では味わえないひきたてならではの肉の旨みと食感を楽しめるのが自分でひき肉を作る魅力です。
また、赤身肉と脂肪の多いバラ肉を合わせて肉の食感を大事にしつつ、脂の甘みとコクをプラスするといったように、組み合わせを工夫して自分好みのひき肉を追求できます。
なお、今回比較する2製品は、いずれも冷凍肉を使うことはできません。解凍したお肉を使いましょう。
肉々しさのタイガーと旨みのサンコー:この違いはなぜ?
ハンバーグの味は肉の組み合わせでも変わります。今回試した限りでは、タイガー魔法瓶「マイコンフードプロセッサー SKF-H101」のひき肉で作ったハンバーグは肉々しさがありながらも、すっきりとした味わいでした。これは、使用した肉に脂分が少なかったためです。
一方、サンコー「パワー電動ミンサー ひき肉職人」の粗びき肉は脂が多い部位を使用したので、焼くとたくさんの脂が出てきましたが、食べると脂のくどさはなく、ジューシー感と肉の旨みが明瞭に感じられました。
なお、タイガー魔法瓶「マイコンフードプロセッサー SKF-H101」は4人分のタネを手軽に作れるのも魅力。どちらも脂っぽくないため冷めてもおいしい仕上がりです。
タイガーのフードプロセッサーは他の料理作りにも活躍!
タイガー魔法瓶のフードプロセッサー「マイコンフードプロセッサー SKF-H101」とサンコーのミンサー「パワー電動ミンサー ひき肉職人」で自作したひき肉、そして市販のひき肉で作ったハンバーグを比較したところ、やはり自作ひき肉で作ったハンバーグは別格。肉々しさやふわふわさなど段違いの美味しさでした。
ひき肉作りにはどちらもオススメ製品ですが、タイガー魔法瓶「マイコンフードプロセッサー SKF-H101」はより多機能で、「混ぜる」ことができるので、お店で出るような、さまざまな料理が作れるメリットがあります。
そこで、タイガーのフードプロセッサーで作るおすすめの料理を紹介します。
おすすめ1:餃子
▼テスト結果
- おいしさ:5/5点
- 簡単さ :5/5点
カップに材料と調味料を入れ、約1分強かくはんするだけでタネができました。普通に作るよりもはるかに時短できます。
さっぱりしつつ、肉の食感もバッチリ。薄切りの豚バラ肉のコクや旨味、野菜とのバランスも良く、いくらでも食べられるほどおいしいです。 この餃子はぜひ作ってみてください。
ミキサーで具材を混ぜ合わせる
レシピどおりに下処理した材料と調味料をステンレスカップに入れて約1分かくはん。
ニラが大きいままだったので、15秒さらに延長しました。
手で丸めて包むのがコツ
皮の中心にタネをのせ、重ねた手の指を丸めて包むように皮の両端を圧着させます。皮の接着が弱い場合は水をつけましょう。
おいしく焼くコツ
フライパンに油をひき、餃子を並べて火をつけます。焼き色がついたら水を入れて蒸し焼きに。
おすすめ2:さつまあげ
▼テスト結果
- おいしさ:5/5点
- 簡単さ :3/5点
魚の風味と豆腐のふわふわ感、野菜の甘みと旨みも味わえる極上さつまあげ。包丁でたたいたりすり鉢でする手間もなく、時短でおいしくできあがります(※公式レシピは「SKU-A101」用ですが、「SKF-H101」で試しました)。
白身と豆腐をフープロに
皮と骨を取り除いた白身魚を3〜4等分に切り、豆腐、調味料を入れてフードプロセッサーにかけます。約1分でベースとなるすり身になりました。
さらに具材を足してかき混ぜる
ボウルに大ぶりに切った野菜を入れ、片栗粉を全体にまぶします。すり身を加えてしっかり全体を混ぜればタネの完成です。
おいしく揚げるコツ
タネを8等分にし、形を整え片面に大葉をつけます。160℃の揚げ油で約12分ほど、あまり触らずじっくりゆっくり揚げるのがおいしくするポイント。極上さつまあげの完成です!
おすすめ3:なめろう
▼テスト結果
- おいしさ:5/5点
- 簡単さ :5/5点
スーパーの刺身用アジで、絶品なめろうが完成します。フープロを使うと手の熱や触わるのも最小限に抑えられて衛生的。アジのプリプリ感と薬味の爽やかさ、味噌のコクがマッチしておいしいです(※公式レシピはSKU-A101用ですが、SKF-H101で試しました)!
ミキサーで具材を混ぜるだけ
アジ、みそ、酒、薬味など材料をステンレスカップに入れ、約5秒かくはんするだけで完成。あとは器に盛り付けるだけと超簡単でした。
<注意>
魚の内臓に寄生するアニサキスは時間の経過とともに筋肉内へ移動する場合があるので、しっかり目視で確認して除去しましょう。
タイガーのフードプロセッサーとサンコーのミンサーの比較検証まとめ
今回検証した、タイガー魔法瓶「マイコンフードプロセッサー SKF-H101」とサンコー「パワー電動ミンサー ひき肉職人」は用途の違う製品ですが、今回はひき肉作りにフォーカスし、ハンバーグを作ることで比較しました。ひき肉の味わいは異なりますが、どちらも美味しくできました。
タイガー魔法瓶「マイコンフードプロセッサー SKF-H101」はフードプロセッサーなので、ひき肉以外に手軽におかずなどを作れるのが魅力。
サンコー「パワー電動ミンサー ひき肉職人」は、ブロック肉の選び方次第で赤身や脂肪分を増減できるので、健康面を気にする人にもおすすめです。
以上の特徴をふまえて、それぞれの「買うべき理由」と「見送るべき理由」をまとめました。
タイガー魔法瓶「マイコンフードプロセッサー SKF-H101」
タイガー魔法瓶
マイコンフードプロセッサー
SKF-H101
実勢価格:¥9,982
サイズ・重量:W28.7×D17.2×H23.8cm・2.6kg
発売日:2022年10月
総合評価:4.0 / 5.0点
買うべき理由
- カップが大容量で軽く、汚れ落ちも◎
- 多用途に使える
見送るべき理由
- 単身者には大きいサイズといえそう
サンコー「パワー電動ミンサー ひき肉職人」
サンコー
パワー電動ミンサー「ひき肉職人」
実勢価格:¥14,330
サイズ・重量:W23.4×D14.4×H30.8cm・約2.25kg
発売日:2022年11月
総合評価:3.5 / 5.0点
買うべき理由
- 新鮮な美味しいひき肉を好みの配合でつくりやすい
見送るべき理由
- 作動音がかなり大きい
- 細かいパーツが多い
- 時短はできない
タイガー魔法瓶「マイコンフードプロセッサー SKF-H101」には静音タイプもあり
タイガー魔法瓶「SKU-A101」
タイガー魔法瓶
SKU-A101
実勢価格:¥12,355
今回紹介したタイガー魔法瓶「マイコンフードプロセッサー SKF-H101」は、静音性を重視した「SKU-A101」も同時期に発売されています。カップ容量が500gとやや小さく、素材もトライタン(SKFH101は600gでステンレス)です。
駆動音を実測すると、「SKF-H101」の75dBに対し61dB。騒音の目安で言えば「うるさい」から「ふつう」レベルまで静かになりました。静音モデルは確かに静かということがわかりました。
ただし、調理機能を大根おろしで比べてみると、「SKU-A101」は1回ではうまくおろせず、運転と中断を繰り返す間欠運転が必要でした。大根おろしは「SKF-H101のほうが優秀です。
以上、タイガー魔法瓶「マイコンフードプロセッサー SKF-H101」とサンコー「パワー電動ミンサー ひき肉職人」をひき肉作りにフォーカスした比較検証でした。
どちらの自作ひき肉も、市販のものとは別格のおいしさです。自宅でワンランク上の料理を作ってみたい人は、ぜひチェックしてみてくださいね。
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