7年ぶりに「PS VR」に新モデルが登場!
ソニー「PlayStation®VR2」
ソニー・インタラクティブエンタテインメント
PlayStation®VR2
実勢価格:¥72,429
サイズ:W212×D278×H158mm・約560g(本体)
2023年に入ってかなり話題になったのが、ソニー・インタラクティブエンタテインメント「PlayStation®VR2(PS VR2)」です。
旧モデルの「PS VR」から、なんと7年も経過。その長い沈黙を経て、かなりの進化を遂げていました。
ソニー「PlayStation®5(PS5)」
ソニー・インタラクティブエンタテインメント
PlayStation®5
実勢価格:¥60,478
2022年まで全国的に売り切れ続出で、抽選やゲリラ的な店頭販売でしか購入できないほど人気だったソニー・インタラクティブエンタテインメント「PlayStation®5(PS5)」。
やっと2023年になってどこの店舗でも入荷されるようになり、購入できるようになりました。通販でも、もちろん買えます。
「PS VR2」は、そんなタイミングに合わせて登場!
7年ぶりの新型機に、期待が膨らみます。
「PS VR2」は2016年発売の「PS VR」から何が変わった?
そもそも「VR」とは?
そもそもVRとは、「バーチャルリアリティ」の略。簡単にいうと、「自分が別の世界・場所にいると錯覚させる技術」のことです。
「PS VR2」の特徴とは?
「PS VR2」はディスプレイの解像度や、視線トラッキング技術の向上といった視覚面に加え、ゲーム内の触れた感触を再現するコントローラーなど、全面的に進化。結果、旧型以上にゲームの世界にダイブしたかのような経験を味わえるようになっています。また、旧型と比べると、コード1本つないだだけでセッティングが完了するようになったことも大きな改善点です。
視線トラッキングシステムの搭載
視線トラッキングとは、「PS VR2」を装着している人の視線を検知し、その目の動きによってゲーム内で選択や行動ができる機能のこと。
これにより、視線の先のオブジェクトを選択したり、拡大といった動作ができます。この視線トラッキングは自身で調節することが可能。ゲームを進めるにあたって重要な機能となっています。
人との会話もリアルに
人と会話している最中に、この機能が本領発揮。まるで本当に目が合っているかのよう。目を合わせると、相手がわざと目線をそらすこともあります。
コントローラーも進化!
旧モデルの「PS VR」のコントローラーは片手で操作するスティック型でしたが、「PS VR2」は両手タイプに。
Meta「Meta Quest 2」など他のVR製品に近い形になり、他社プラットフォームのゲームとの互換性が高まりました。
また、コントローラーを握るだけで指を認識する機能が付いているため、ジェスチャー操作が可能なのも進化した点です。
ゲームの操作性も格段に進化
ゲーム内でものを触り、その触った感触を再現する機能も搭載しており、よりバーチャル世界に没入できます。
設置が簡単になった
旧モデルの「PS VR」は、「PlayStation®4(PS4)」向けの製品。
しかし、「PS4」はVRには性能が不足しており、「PS VR」を接続するにもプロセッサーユニットが必要など、とにかく設置が面倒でした。
「PS5」は本体がVRに対応する性能があるため、接続がシンプルに。
「PS VR2」のコードを「PS5」本体につなぐだけで始められます。
新技術で没入感もスゴい
視線トラッキングシステムとディスプレイ解像度の大幅アップに加えて、没入感をより深くするシステムが、「フォビエートレンダリング」。これは視覚を検知して人の中心視野ほど高解像度で、視野の外側にいくに従って低解像度で描写する機能です。
目の前の注視しているエリアが高解像度になるため、まるで実際の目で見ている光景かのよう。視覚的な没入感はこのシステムがあってこそのもので、よりバーチャル世界がリアルに感じます。
ディスプレイ解像度が大幅にUP
解像度の高さは、発表前から大々的に宣伝されていました。有機ELディスプレイは片目につき2000×2040ピクセルの解像度の有機ELパネルで、旧型の片目につき1920×1080ピクセルから大幅にアップグレードされています。
しかもHDRフォーマットに対応を果たしており、これまでにない映像を体験できるように。なお、視野角も10度広い110度に改善されました。
実際にゲームをプレイして検証
ということで、そんな「PS VR2」を実際に体験してみたレビューをお届けします! ガチVR追っかけライターの岡野さんとじっくり遊んでみました。
このゲームでテスト:ソニー「Horizon Call of the Mountain」
ソニー・インタラクティブエンターテインメント
Horizon
Call of the Mountain
実勢価格:¥7,980
※リンク先は「PlayStation®VR2」とのセット販売の商品ページです
ソニー・インタラクティブエンターテインメント「Horizon Call of the Mountain」は、「PS VR2」が発表されて一番の話題作。美しい大自然を冒険しているかのような体験を味わえる作品です。
とにかく風景が美しく、始めた瞬間、思わずあたり一面を見渡してしまいます。
滝の流れる音や遠くで何か生き物が動いている音も聴こえ、どこか知らない世界に迷い込んでしまったかのよう。誇張抜きで異世界転生したような感覚です。
戦闘時は、専用のモーションに切り替わり、直感的に楽しむことができます。こんな緊張感のある戦闘は、体験したことがありません!
おすすめ:まるで本当に触れているかのよう
崖やツタを登るアクションがあり、どんなものでも触れたくなります。実際につかむと、コントローラーが振動し、まるで本当につかんでいるかのような感覚に。リンゴの細部までキレイに再現されていました。
ゲームを少し進めると弓矢が手に入りますが、実際に矢を放つ動作をすることで、ゲーム内でも矢を放てます。
▼矢を放つ動作をすると……
▼ゲーム内でも同じ動作が行われる
自分の身体を動かすので、臨場感もひとしおです。
ここは惜しい:コントローラーの握り方がわからなくなる
ゲーム中に休憩でいったんコントローラーを置き、もう一度握ろうとすると、コントローラーの形状が原因で、どう持てばいいかわからなくなることがたびたび起きました。
Meta「Meta Quest2」経験者は、このようにコントローラーを置きがちですが……
このように置くと、わりとわかりやすいのでおすすめです。
ほかのゲームでもテスト:ソニー「グランツーリスモ7」
ソニー・インタラクティブエンターテインメント
グランツーリスモ7
実勢価格:¥8,690
ソニー・インタラクティブエンターテインメント「グランツーリスモ7」は、リアルな車の操作が味わえ、現実世界では入手困難な憧れの車種も運転もでき、車好きにはたまらないのが人気の理由の一つ。
オートマ免許しか持ってない筆者はギア操作がリアルすぎて、最初は全く操作できませんでした。これでマニュアル運転の練習もできるのでは? と感じられるクオリティです。
おすすめ:超リアルな車の運転体験
ルームミラーで後方確認。視線トラッキングで、視線を少し左横に向けるとミラー越しに後方を確認することができます。
ここは惜しい:専用コントローラーは必須
専用のコントローラーは7万円以上と高価ですが、コントローラーだと味けないので、どうせならリアルなハンドルで体験したいです。
ここは惜しい:酔いが激しい…理由や対策は?
ゲームによっては、VRに慣れている人でも少しプレイしただけで、酔ってしまいます。メーカー側も最初は20分で休憩を推奨しています。
始めて5分で冷や汗が出て酔いました。
なぜVRって酔うの?
正確な理由はわかりませんが、主観的に自分が感じている情報と、VR側で提示される映像とのずれが大きな原因のひとつと考えられます。編集部で何人かに触ってもらいましたが、みんな酔ってしまいました。
酔いの最大の対策は「慣れ」です。
VR酔いの対策方法は?
本来「画質を上げる」、「フレームレートを上げる」などの性能の向上により、酔いは改善されるはずですが、慣れるまではどうしても酔ってしまいます。慣れ以外にも、自身でできる対策もあります。
1:ヘッドギアを正確にかぶる
ヘッドギアが正確に被れてないと、画質が悪くなり、酔いの原因になります。
2:動きのギャップを理解する
軽く歩く動作をしたつもりでも、ゲーム内では速く動くことも。
動きのギャップを理解することも、酔い対策のひとつです。
自分が実際に走る感覚で体を動かすのも対策になりそう。
「Meta Quest2」と「PS VR2」の違いは?
Meta
Meta Quest 2
実勢価格:¥59,400(128GB)、¥74,400(256GB)
Meta「Meta Quest2」は、仮想空間を自宅で体験できるVRヘッドセットです。
2023年2月号の雑誌『家電批評』でも実際に使ってレビューを紹介しました。
それでは、ソニー・インタラクティブエンタテインメント「PlayStation®VR2(PS VR2)」はMeta「Meta Quest2」と何が違うのかを解説します。
1:「Meta Quest2」Metaは仕事でも使える
一番の違いは、「Meta Quest2」は独自の「プラットフォーム」を作ろうとしている点。そのため、映像の配信やPCと連携が可能です。VR内で会議なんかもできちゃいます。
「Meta」は道具としてVRを使うことも想定しています。
2:動画モードは高画質ではない
「PS VR2」は「シネマティックモード」を実装し、2Dの動画やゲームを楽しめます。しかし映像の解像度は1080pになり、「Meta Quest2」とそこまで変わりません。
「Meta」はコードレスのため、場所を気にせず寝ながら観られます。
3:専用ゲームが「PS VR2」にはある
「PS VR2」は専用のゲームが豊富。
膨大な情報は、本体が処理することでカバーできます。
「PS VR2」のレビューまとめ
ソニー・インタラクティブエンタテインメント
PlayStation®VR2
実勢価格:¥72,429
サイズ:W212×D278×H158mm・約560g(本体)
以上、ソニー・インタラクティブエンタテインメント「PlayStation®VR2(PS VR2)」の検証レビューを紹介しました。
本製品で一番感動したポイントは、専用ゲームをプレイしたときのコントロールのしやすさ。
「Meta Quest2」などは他のVR製品にも対応している「マルチプラットフォーム版」のゲームが多いですが、「PS VR2」は専用ゲームがいくつもあり、より高い没入感を得られます。
ゲーム経験が少ない編集部員からすると、身体と連携しているアクションは直感的に操作ができ、気軽に楽しめるのもVRのメリットで、おすすめできるポイントです。
ただ、やはり問題なのは酔いが激しいこと。体調などにも左右されますが、5分ほどで気持ち悪くなることもしばしば。とはいえ、慣れることで解消されるので、ぜひ体験してみてほしいです。
ゲームの売れ筋ランキングもチェック!
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次はコードレスで接続できることを期待しています。