スポーツ体育館シューズってどんなもの?

体育館シューズってどんなもの? イメージ

「体育館シューズ」と聞いて、どんな靴を思い浮かべますか?

体育館シューズは簡単に言えば「屋内での運動のために作られたシューズ」のこと。この呼び名は昭和時代の後期に生まれたと言われていますが、いわゆる「上履き」と区別されていています。

読者のみなさんの中には学校用の靴として通常の上履きと体育館シューズを両方使っていたという人も多いのではないでしょうか?

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体育館シューズは学生だけでなく大人も必要な場合があります。

たとえば最近ではバスケやバトミントン、卓球などのスポーツが盛んになり、体育館の一般開放や、地域のスポーツセンターを利用する人が増えていますが、そうした場合も体育館シューズは必須となっています。

スポーツ体育館シューズと普通のスニーカーの違いは?

体育館シューズと普通のスニーカーの違いは? イメージ

「靴底さえキレイなら、普通のスニーカーでもいいんじゃない?」と考える方も多いかもしれませんが、それは大間違い。

体育館シューズと普通のスニーカーの違いは? イメージ2

じつは体育館シューズは、滑りやすい床でも安全に運動できるように、アウトソールに滑りにくい加工が施されています。

体育館シューズと普通のスニーカーの違いは? イメージ3

とくにインドアのスポーツでは、「走る」「止まる」「跳ぶ」「着地する」といった激しい運動が要求されます。

専用のシューズを履くのならOKですが、スニーカーの靴底では滑りやすく、パフォーマンスを上げられないどころか、足を滑らせてケガする危険性もないとは言えません。

さらにもうひとつ重要なことは、体育館シューズは、床を傷つけないように底が工夫されて作られているのです。靴底はゴム製で飴色のものが多く、その部分を見て体育館シューズかどうか判断することもできます。

スポーツ体育館シューズの種類は?

では体育館シューズにはどんなものがあるのでしょうか? 大きく2つのタイプに分かれます。

1:靴紐タイプ

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体育館シューズの中でもっとも多いタイプです。スニーカーと同じく紐でしっかりと足を留められます。脱げにくく、激しい運動でも安心して履くことができます。また靴ひもを自分の好みの物と代えられるのも嬉しいポイントです。

ただし、ちゃんと結ばないと紐が解けてしまうというデメリットもあります。

2:面ファスナータイプ

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留め具に面ファスナー(マジックテープ)を使ったシューズです。ワンタッチで着脱ができるのが非常に便利。強力な面ファスナーを使ったものなら、足の固定力も高いと言えます。

ただし、面ファスナーを長く使っていると、ゴミが付着したり、粘着力自体が弱くなったりしていくので、注意が必要です。

他に留め具がない「スリッポンタイプ」と呼ばれるものもありますが、脱げやすく、足の固定力が弱いので、今回のランキングでは取り上げませんでした。

スポーツ今回のベストバイは?

さて、ちょっと気が早いのですが、今回のランキング1位を紹介しましょう。

今回のベストバイは? イメージ

アシックス
バレーボールシューズ GEL-ROCKET 10
実勢価格:5431円(ホワイト、ブラック101)

今回のベストバイはアシックスの「バレーボールシューズ GEL-ROCKET 10」となりました。激しい動きにも耐えられる強靭さ、衝撃を吸収するクッション性、そして何よりフィット感に優れたシューズです。価格も安く、コスパ抜群でおすすめです。

とはいえ2位以下の商品があなたにとってのベストバイになることも。もう少し、体育館シューズの解説を続けましょう。

スポーツ体育館シューズを選ぶときのポイントは?

では体育館シューズを選ぶ際は、どんな基準を元にしたらよいのでしょうか。ランキングの採点項目順に解説しましょう。

ポイント1:クッション性(配点20点)

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激しい動きが多いインドアスポーツではクッション性が非常に重要になります。

体育館シューズには元々この性能が高いものが多いのですが、中にはエアーソールや衝撃緩和剤などの素材を使ってさらにクッション性を高めているものも。クッション性が高いと以下のメリットがあります

  • 衝撃をうまく吸収してくれる
  • 推進力が得られる
  • 反発力を使ってラクに動ける

ただし運動内容によっては、ソールが薄い(=当然クッション性は低くなる)方が良い場合もあるので、自分が行う運動やスポーツに合ったものを選びましょう。

ポイント2:軽量性(配点20点)

ポイント2:軽量性(配点20点) イメージ

次に重要なのがシューズの重さ。軽ければ軽いほど、足に負担がかかりにくく、疲れにくいと言えます。長時間の運動向けに購入する人は、重量もチェックして、比較的軽めのものを選ぶとよいでしょう。

ただし、プロトレーナーの板谷一樹氏によれば、「軽いシューズは、アッパーやアウトソールが薄いものが多いので、その分耐久性が落ちる場合があります。丈夫なシューズはそれなりの重さがあります。そのため、軽さばかりに注目するのではなく、耐久性とのバランスを考慮するとよいでしょう」とのことです。

ポイント3:滑りにくさ(配点20点)

ポイント3:滑りにくさ(配点20点) イメージ

いわゆる防滑性です。滑りにくいものなら、激しい動きでもぴたりと止まれるので、パフォーマンスを高めることができます。とくに体育館やスポーツセンターのフロアは場合、ワックスや塗装、摩耗などで、考える以上に滑りやすいので注意が必要です。

ポイント4:フィット感(配点20点)

ポイント4:フィット感(配点20点) イメージ

優れたフィット感を持つ体育館シューズは、しっかりと足を包み、長時間履いていても疲れにくいと言えます。今回は実際に板谷氏にすべての靴を履いてもらい、運動を行ってフィット感をチェックしてもらいました。

またフィット感を高めるためには自分に合った正確なサイズを選ぶ必要があります。購入前に下の3項目を測っておきましょう

  • 足長……一番長い足指の先からかかとまでの長さ
  • 足幅……親指のつけ根のでっぱりから小指のつけ根のでっぱりまでの直線の長さ
  • 足囲……足幅を測った部分をメジャーなどでぐるっと一周した長さ

ポイント5:コスパ(配点20点)

ポイント5:コスパ(配点20点) イメージ

1〜4までのポイントを検討した上で、価格と見合った商品になっているか。お買い得なのかどうか。こちらの項目はスタッフと板谷氏で協議の上、採点を行いました。

また今回の採点の基準には入りませんでしたが、長時間の運動をする場合は「通気性」も重要になってきます。通気性に関しては、商品説明やレビューなどで触れられていることも多いので、事前にチェックしておきましょう。

それではランキングスタートです!

スポーツ体育館シューズのおすすめは?

第1位アシックス「バレーボールシューズ GEL-ROCKET 10」

アシックス「バレーボールシューズ GEL-ROCKET 10」 イメージ

アシックス
バレーボールシューズ GEL-ROCKET 10    
実勢価格:5431円(ホワイト、ブラック101)

サイズバリエーション:23.5~30cm
重量:301g(サイズ27cm・片足/編集部計測)

▼採点結果

総合得点 クッション性 軽量性 滑りにくさ フィット感 コスパ
92/100点 19/20点 18/20点 17/20点 19/20点 19/20点

第1位はアシックス「バレーボールシューズ GEL-ROCKET 10」でした。

アシックス「バレーボールシューズ GEL-ROCKET 10」 イメージ2

エントリープレイヤー向けのバレーボールシューズです。重量は301gと今回の中では若干重めでした。

アシックス「バレーボールシューズ GEL-ROCKET 10」 イメージ3

クッション性に優れ、跳躍が多いスポーツでもしっかり足を守ります。かかとはラウンド形状になっていて、着地段階で接触する面を広げ、スムーズな着地をサポートしてくれます。

アシックス「バレーボールシューズ GEL-ROCKET 10」 イメージ4

1位の決め手は抜群のフィット感。違和感なく運動に集中することができます。

板谷一樹 氏
格闘家・スポーツトレーナー
板谷一樹 氏 のコメント

グリップ力は予想したほど強くありませんが、抜群のフィット感で、履いていて軽さを感じるほどでした。またクッション性も高いので、着地するときに衝撃をうまく吸収してくれます。トータルバランスに優れたシューズだと思いました。

第2位HEATECH「卓球シューズ 」

HEATECH「卓球シューズ 」 イメージ

HEATECH
卓球シューズ メンズ レディース    
実勢価格:4860円(ホワイト)

サイズ:23~27.5cm
重量:249g(サイズ27cm・片足/編集部計測)

▼採点結果

総合得点 クッション性 軽量性 滑りにくさ フィット感 コスパ
91/100点 19/20点 19/20点 19/20点 16/20点 18/20点

第2位はHEATECH「卓球シューズ」でした。

HEATECH「卓球シューズ 」 イメージ2

抜群の滑りにくさを持ち、体育館シューズとしてもかなりのおすすめです。滑りにくさは靴底の弾力性と柔軟性に左右されますが、このシューズの場合、そのどちらにも優れているのが大きな特長です。

HEATECH「卓球シューズ 」 イメージ3

アッパーはメッシュ素材と人工皮革で作られており、通気性も十分。全体にしっかりした作りで耐久性にも優れています。

板谷一樹 氏
格闘家・スポーツトレーナー
板谷一樹 氏 のコメント

軽くて履きやすいシューズです。抜群の滑りにくさを備え、止まりたいときにピタッと止まってくれるので運動がしやすいと思います。メッシュ素材で通気性も高いですが、全体に耐久性を考えた丁寧な作りで、足の甲もしっかり保護してくれます。

第3位ミズノ「バレーボールシューズ サイクロンスピード 3」

ミズノ「バレーボールシューズ サイクロンスピード 3」 イメージ

ミズノ
バレーボールシューズ サイクロンスピード 3
実勢価格:4972円(ブラック/シルバー)

サイズ:22.5~29cm
重量:286g (サイズ27cm・片足/編集部計測)

▼採点結果

総合得点 クッション性 軽量性 滑りにくさ フィット感 コスパ
89/100点 17/20点 18/20点 19/20点 18/20点 17/20点

僅差で3位となったのがミズノ「バレーボールシューズ サイクロンスピード 3」。写真のブラック/シルバーを含め、全3色のラインナップです。表地はフェイクレザー素材を採用しています。

ミズノ「バレーボールシューズ サイクロンスピード 3」 イメージ2

全体に軽さと曲がりやすさを追求したシューズで、さすがミズノといった作りです。

ミズノ「バレーボールシューズ サイクロンスピード 3」 イメージ3

重量は286gと今回の中でも軽め。バレーボールシューズと銘うっているだけあって、滑りにくさ、グリップ力、耐久性は抜群です。

板谷一樹 氏
格闘家・スポーツトレーナー
板谷一樹 氏 のコメント

滑りにくさがとくに秀逸でした。全然滑らない。さらにフィット感やグリップ力にも優れていて高い推進力が期待できます。

4位:ASAHI「アサヒグリッパー37」

4位:ASAHI「アサヒグリッパー37」 イメージ

ASAHI 
アサヒグリッパー37
実勢価格:3680円(ホワイト/ネイビー)

サイズ:21.5~31cm
重量:327g(サイズ27cm・片足/編集部計測)

▼採点結果

総合得点 クッション性 軽量性 滑りにくさ フィット感 コスパ
84/100点 17/20点 17/20点 19/20点 15/20点 16/20点

第4位はASAHIの「アサヒグリッパー37」。下のサイズは21.5cm、上は31cmまでとサイズ展開の幅が広いのが特徴のシューズです。

4位:ASAHI「アサヒグリッパー37」 イメージ2

重量は327gと重めで、しっかりした作りになっています。足囲が4Eサイズで一般的なシューズより幅広・甲高となります。カラーはホワイトを基調とした4色展開です。

4位:ASAHI「アサヒグリッパー37」 イメージ3

靴底は床を汚しにくい特殊配合の素材で作られています。カップインソールは取り外し可能。通気性に優れた素材、踵には衝撃吸収材を配置するなど、隠れた部分が丁寧に作られているシューズです。

板谷一樹 氏
格闘家・スポーツトレーナー
板谷一樹 氏 のコメント

抜群の滑りにくさを備えたシューズです。グリップ力も◎。とくに滑りやすい体育館などで威力を発揮します。クッション性やフィット感は標準的だったので順位が下がりましたが、非常に良いシューズだと思います。

5位:ニューバランス「ランニングシューズ ME432」

5位:ニューバランス「ランニングシューズ ME432」 イメージ

ニューバランス
ランニングシューズ ME432
実勢価格:5500円(GRAY/ORANGE(LG2))    

サイズ:25~29cm(アマゾン)
重量:193g(サイズ27cm・片足/編集部計測)

▼採点結果

総合得点 クッション性 軽量性 滑りにくさ フィット感 コスパ
82/100点 16/20点 20/20点 15/20点 16/20点 15/20点

193gと超軽量なのが、第5位のニューバランス「ランニングシューズ ME432」

5位:ニューバランス「ランニングシューズ ME432」 イメージ2

カラーは5色展開です。靴幅は2E。ソールはゴム素材でできています。

5位:ニューバランス「ランニングシューズ ME432」 イメージ3

軽量だけでなく、柔軟性も併せ持ち、足の負担を大幅に軽減してくれるシューズとなっています。レビューでも軽さを高く評価するものが多く見られました。

板谷一樹 氏
格闘家・スポーツトレーナー
板谷一樹 氏 のコメント

恐ろしく軽いシューズです(笑)。履いていることを意識させません。ただそのせいかグリップ力は、一般のシューズよりは高いものの、今回のラインナップの中では若干弱め。激しい動きや、ピタリと止まることが要求されるスポーツには向いていないと思います。

6位:ムーンスター「ジムスターS400 W」

6位:ムーンスター「ジムスターS400 W」 イメージ

ムーンスター
ジムスターS400 W
実勢価格:4180円(ホワイト)

サイズ:21~31cm
重量:324g(サイズ27.5cm・片足/編集部計測)

▼採点結果

総合得点 クッション性 軽量性 滑りにくさ フィット感 コスパ
80/100点 16/20点 17/20点 16/20点 15/20点 16/20点

第6位はシンプルな色とデザインで人気のムーンスター「ジムスターS400 W」。軽量性や屈曲性、耐久性をバランスよく備えた標準的な体育館シューズです。

6位:ムーンスター「ジムスターS400 W」 イメージ2

踵には衝撃吸収材を搭載。靴底から目視することができます。

6位:ムーンスター「ジムスターS400 W」 イメージ3

フィット感は平均的。突出した性能はないものの、各性能のバランスがよいので、履きやすいシューズだと言えます。

板谷一樹 氏
格闘家・スポーツトレーナー
板谷一樹 氏 のコメント

横幅があるので、足の幅が広めの人におすすめです。ただ滑りにくさ、グリップ力が予想外に弱かったので今回この順位となりました。

7位:ムーンスター「上履き」

7位:ムーンスター「上履き」 イメージ

ムーンスター
上履き 日本製 撥水 14〜28cm 
実勢価格:2640円(ホワイト)

サイズ:14~28cm
重量:304g(サイズ27cm・片足/編集部計測)

▼採点結果

総合得点 クッション性 軽量性 滑りにくさ フィット感 コスパ
79/100点 16/20点 17/20点 17/20点 14/20点 15/20点

第7位にランクインしたムーンスター「上履き」は、今回唯一の面ファスナータイプです。

7位:ムーンスター「上履き」 イメージ2

アウトソールは硬めの感じ。面ファスナーはそれほど強力ではありません。アッパー素材にはフッ素加工技術の「テフロン」を施していて、撥水性や防汚性、撥油性を高めています。

7位:ムーンスター「上履き」 イメージ3

低反発衝撃吸収素材を使っているため、着地時の衝撃をうまく吸収することが可能です。また、銀の抗菌作用によって臭いの原因となる菌をカット。防臭効果も高いシューズです。

板谷一樹 氏
格闘家・スポーツトレーナー
板谷一樹 氏 のコメント

着脱は非常にしやすいですね。面ファスナータイプにしては、フィット感は悪くありません。ただ面ファスナーの強度は若干弱め。このタイプは脱げやすいので軽めの運動に適していると言えます。ハードな運動にはやはり紐タイプが良いと思います。

以上、体育館シューズのおすすめランキングでした。

今回の記事を参考にして、ぜひお気に入りの一足を見つけてくださいね。