2022年のベストバイを発表! 「家電批評 オブ・ザ・イヤー」を解説
2022年も『家電批評』はさまざまな家電製品をテストしてきました。そこで1年の締めくくりとしてテストしてきた製品を振り返り、絶対におすすめしたいものをピックアップ。「家電批評 オブ・ザ・イヤー」として発表します。
この1年頑張った自分へのご褒美にも、大切な人へのギフトにもおすすめなベスト家電カタログです!
【家電批評 オブ・ザ・イヤー2022】の記事一覧はこちら
今回は、「家電批評・オブ・ザ・イヤー2022」においてベスト30にランクインした東芝「TW-127XP1」。洗浄力・乾燥力・その他テスト項目でバランスのよさを発揮したドラム式洗濯乾燥機です。
東芝「TW-127XP1」
東芝
TW-127XP1
実勢価格:29万7500円
サイズ・重量:W645×D720×H1060mm(給・排水ホース含む)・約89kg
ボディ幅:600mm
設置可能防水パン:奥行内寸520mm以上
洗濯容量12kg、乾燥容量7kg
洗剤自動投入あり
▼テスト結果
- 洗浄力 :34点/40点
- 乾燥力 :28点/30点
- 生地傷み:5.5点/10点
- 電気代 :8点/15点
- 使い勝手:5点/5点
- 合計 :80.5点/100点
- 洗浄力(常温・汚染布):52.3%
- 洗浄力(温水・汚染布):72.1%
- 実測運転時間:4時間16分
- 1回あたり電気代:55.4円(2.05kWh)
東芝「TW-127XP1」。はドラム式洗濯乾燥機6製品の比較において、1位になった製品。前回のテストより比重が高くなっている洗浄力のテスト結果がよかったうえ、乾燥力や、ほかのテスト項目でもバランスよくスコアを稼げたことが勝因です。
また、見やすく操作しやすいタッチパネルや、UV除菌を使ったコースの追加など、使い勝手の面でも優秀。使い勝手の評価では、比較した6製品中唯一満点を獲得しています。評価対象外の運転時間も平均的で、これといった弱点が見当たりません。
「オブ・ザ・イヤー」に選ばれた理由とは?
温水でも常温でもバッチリ汚れを落とせます。また、乾燥力テストでは他社製品では濡れているチノパンが多いなか、東芝「TW-127XP1」はほぼ乾かせました。
【洗浄力】
どんな汚れもまんべんなく落として優秀
人工的な疑似汚れを付けた汚染布と、赤土・カレー・口紅の3種類の本物の汚れを付けた布のどちらのテストでも高得点でしたが、特に洗浄力の高さを実感できたのは「本物の汚れ」で行った温水テストのほうでした。
ちなみに、2年前に比較検証を行った時に「一番目立たない」と評価された口紅は、今回のテストでも跡がわからなくなるほどよく落ち、実力が確かであることがわかりました。
汚染布テストは洗浄率52.3%
標準コース(常温)の汚染布テストでは4位タイでしたが、上位との差はわずかでほぼ互角の内容。ちなみに、テストでトップになった製品でも、洗浄率は55.4%でした。
洗浄力の検証では、本物の汚れを使ったテストでは真っ白なTシャツに付いた汚れがスッキリ落ちて、ほぼ完全に元の状態に戻っていたのを見ると、たしかに効果がありそうでした。一方、汚染布を使って汚れ落ちを見るテストでも、トップと大きな差はありません。どちらのテストもそつなくこなし、高得点につなげました。
【乾燥力】
厚手のパーカーやエプロンも完全に乾く
厚手のパーカーもなんのその
生地が硬くてもしっかり乾燥
ここはちょっと惜しい:チノパンはかなりシワが多い
ポッケの中が若干しっとり
▼テスト結果
- Tシャツ :◎
- ワイシャツ :◎
- チノパン :◯
- パーカー :◎
- ブラウス :◎
- エプロン :◎
- タオル :◎
- 薄手のバスタオル:◎
乾燥力テストでは、生地が硬い・厚い衣類だと乾燥が不完全になる製品もあったなか、東芝はほぼ完ぺきに乾きました。唯一、チノパンだけはポッケの内側に少し湿度を感じたので「○」評価になっています。
【使い勝手】
大型のタッチパネルが使いやすく毎日のお手入れもしやすい
テストした6製品のなかで、唯一「使い勝手」の項目で満点を獲得したのが東芝。洗剤・柔軟剤の自動投入機能やスマホ連携機能などは従来機でも搭載していて、どれも評判だったのですが、新モデルでもそれらの機能は引き継いでいます。
洗剤・柔軟剤自動投入は問題なし
便利な液体洗剤と柔軟剤の自動投入機能はもちろん搭載。本体左側、前面からやや奥まったところに投入口があるので、個人的にはやや入れづらい?と思いましたが、周囲からはそうした声は上がらなかったので、筆者が左利きのせいかもしれません。
糸を取りやすい排水フィルター
ゴミに触れず落とせる
意外と役立つサブフィルター
排水フィルターや乾燥フィルターの使いやすさも秀逸。サブフィルターもちゃんとホコリを取ってくれていました。
意外と見落としがちなのが、お手入れが必要なフィルター類ですが、たとえば排水フィルターは振るだけで糸くずが落とせたり、乾燥フィルターはレバーを押すだけでゴミを落としたりでき、使いやすさもとても優秀でした。
使いやすいタッチパネル
モードごとに色が変わるタッチパネル。前回テスト時に評価の高かった使いやすさは新モデルでもしっかり継承しています。
使いやすい電源ボタン
電源ボタンはタッチパネルとは別にあり、入/切も別々になっています。きちんと押したことがわかるので、とても使いやすいです。
業界初のUV除菌機能搭載
業界で初めてUV除菌機能を搭載。“洗えない”ものに使えるので、除菌しながら洗濯や乾燥ができて便利です。なお、今回比較した製品のなかでは、アクアもUV除菌を搭載しています。
東芝の勝因のひとつが、40点もの配点がある「洗浄力」のテストで高得点を獲得できたことです。総合してみるともっともバランスに優れた一台。今年のベストバイとして、自信を持っておすすめできます。
ここは気になる
ただし、ちょっと気になる点もありました。
【生地傷み】
傷みやすい生地の衣類は自分での細かい設定がおすすめ
生地傷みについては、洗浄・乾燥に隙のない東芝唯一の弱点かも。穴を開けた布の糸がほつれた本数から、生地の傷みやすさを判定。3つの洗濯乾燥コースでテストしましたが、残念ながら東芝は最下位という結果でした。途中の脱水までであれば、勝てる製品もあったのですが、乾燥まで行うと、他社製品よりも大きな負担が生地にかかったようです。
他社の同テストの結果を見てみると、どうやら洗浄力や乾燥力が強いから生地が傷むわけではなく、洗濯槽の形状、回転のさせ方など、さまざまな影響が考えられますが、傷みやすそうな素材の衣類は、自分で設定を細かく調整したほうがよいでしょう。
【電気代】
電気代は他製品よりやや高め
標準コース(洗濯〜乾燥)運転時1回あたりの電気代は55.4円で、6製品中4位。全体平均は53.4円だったので、ほぼ平均的な金額ですが、最安の製品は洗濯から乾燥まで30円ちょっとだったため、それを考えるとやや高めです。ただ、乾燥力を見る限り「その分乾燥を頑張っている」からとも考えられます。
また、乾燥が占める電気代がほかの製品よりも高いので、洗濯のみで済ませてしまえば1回あたりの電気代をグッと抑えられます。
以上、「家電批評 オブ・ザ・イヤー2022」のベスト30にランクインした東芝「TW-127XP1」の紹介でした。引き続き、ベストだった製品をご紹介していきますので、お楽しみに!
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