大容量ポータブル電源は家庭用冷蔵庫さえ動かせる?
停電によって困ることといえば、照明がつかない、スマホが充電できない、テレビが見られない……など多々あります。
特に暑い時期に一番ダメージが大きいのが、冷蔵庫が作動しなくなること。中の食材がみんなダメになってしまいます。
停電した冷蔵庫は3時間で外気温になる
停電した冷蔵庫内は3時間ほどで内部の温度が外気と同じくらいになってしまいます。
さらに扉を開閉したら、より早く温度が上がります。なお、冷凍庫は閉めておくと温度が上昇しにくくなります。
そこで気になるのが、多くの家電を動かせる大容量ポータブル電源。これさえあれば大丈夫なのでは?と考えたことはありませんか。
そこで今回は、雑誌『家電批評』のテストでベストバイになった大容量ポータブル電源を使って、一般家庭にある3ドア冷蔵庫をどれくらい動かせるのか検証しました。
ポータブル電源で冷蔵庫はどれくらい動かせる?
使用したポータブル電源はコレ!
EcoFlow
DELTA mini
実勢価格:11万5000円
サイズ・重量:W37.8×D18.4×H24cm・約11kg
容量:882Wh
定格出力(最大出力):1400W(1800W)
波形:純正弦波
ポート種類:AC×5、DC5.5mm×2、シガーソケット×1、USB-C×1(最大100W)、QC3.0×1、USB-A×2
充電時間:1.6時間
今回検証したものはEcoFlow社のDELTAシリーズでも、最もお手軽な「mini」。より上位のモデルはさらにバッテリーが大容量です。
編集部員の自宅の冷蔵庫で実験
今回検証したのは、編集部員の自宅の冷蔵庫。充電中も日常と同じように開閉して使い、どのくらいバッテリーが持つのか検証しました。なお、冷蔵庫の機種と消費電力は以下。
シャープ
SJ-WS35E
345L
年間消費電力:410kWh
冷蔵庫にポータブル電源をセット
家庭用冷蔵庫とポータブル電源につないで、動かしました。
1時間後
3時間後
5時間後
4時間31分動かせた!
検証に使った冷蔵庫はかなり古いタイプなため、省エネ性能が低く消費電力も現在のものに比べるとやや高めになっていますが、一番小さいタイプの大容量バッテリーでも約4時間半も動かせました。
停電用には住宅用蓄電池システムなどもありますが、そこまで高額なものは用意はできないという人は、ポータブル電源を備えておくというのもひとつの有効な手段になると言えます。
各シリーズの予想稼働時間は?
今回の結果から、上位製品の冷蔵庫の稼働時間を推測。自分の必要なモデルはどれか目安として確認できるようにしてみました。
もちろん上位製品は、性能が上がるときにサイズも大きくなることは忘れずに。
夏に止まったら困る家電といえば冷蔵庫以外にも「エアコン」があります。こちらもポータブル電源で動かすことができるか検証してみました。
ポータブル電源でエアコンも動かせる?
結果からいうとエアコンも動かすことができます。ただし電源が100Vのものに限ります。
200Vのエアコンを動かすのには、それ用のアクセサリーを追加する必要があります。
また、エアコンの場所が高めなら、延長コードも必要。気になる人は、被災する前に確認しておくといいでしょう。
以上、『家電批評』でベストバイになったポータブル電源は、冷蔵庫も動かせるかという検証でした。
電気が復旧するまでの間のつなぎで使うのはアリですが、冷蔵庫のタイプや年式によっては検証時間ほど動かせない可能性もありますので、ご注意ください。
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