座ったままでいただくじんわりあたたまる一杯
夜はまだ少し冷えるこの季節、くたくたで帰宅したら、あたたかいぬる燗をいただいてスグに心身ともに温まりたいものです
でもキッチンに立ってコンロで鍋に火をかけたり電子レンジを使ったり、おかわりの度に立ち上がるがめんどくさい……
そんな疲れ切った方へおすすめなのがこちらの「酒燗器」です。
テスコム
酒燗器 SK31
実勢価格:3405円
サイズ:183×155×168mm
重量:約1.1kg(本体)
容量:450ml(2.5合)
消費電力:250W
今回は日本酒の香りがよく出るといわれる温度の「ぬる燗」を付けたいと思います。まずは上部のとっくりに日本酒を注いで……
ツマミでお酒の量、温度設定をしたのちスイッチを入れます。
すると、思いがけない結果になりました。
完璧な温度管理は無理特に一杯目はひえひえ
実際に1合の日本酒をいただいてみましたが、コレが何とも思い通りにいきません。
例えば「1合をぬる燗に」と設定したとしても、 自宅で試した際の1杯目は、とっくりに注いだ直後の10.7℃から2分3秒かけて31.5℃となり、ぬる燗ではなく日向燗、といった仕上がりになりました
2杯目は熱燗を狙ったものの16.6℃から2分35秒で42.0℃となり、ここでようやくぬる燗といった具合です。
わかりにくいので図にまとめてみましたのでご参照ください。
これは、温度センサーが本体(下部分)の熱板を対象にしており、とっくりやお酒が冷えている場合は温まりきらないうちにスイッチが切れてしまうのだと推測されます。
しかし、3杯目からはぬる燗設定で1分30秒かけて30.4℃から42.0℃へ、4杯目は熱燗設定で2分20秒かけて26.6℃から50.2℃となり、 設定どおりの燗を付けることが出来ました
「このくらいの案配で」という感覚、あるいは慣れによる操作は必須であるといえます。
チョビチョビ飲むなら素敵な商品です
厳密な調整は難しいところですが、つまみの調節と「とっくりを本体の上に置きっぱにする」ことで対応できます
日本酒のみならず焼酎、紹興酒に対応しているのもうれしいところ。
思ったよりぬるければ、ちょっと時間を足せばいい。逆であればお酒を注げばいい。“慣れ”を求められるのが許せるか否かですが、それよりも「放置できる」ラクさを重視したいなら、買いの一台といえるでしょう。
(おまけ)お酒の楽しみ方温度の違いによる味わいの変化
お酒を温めることを「燗を付ける」といいますが、あたためる温度によって呼び名が変わります
おおまかに分類すると、下記のようになります。
飛び切り燗:55℃
熱燗:50℃
上燗:45℃
ぬる燗:40℃
人肌燗:35~38℃
日向燗:30℃
お酒の種類やその日の気分で温度を変えることにより、さらに美味しく楽しいものになります
「今日は少し熱めに」「もう少しぬるく」 なんて言いながら、ダラダラと飲み続ける夜があってもいいのではないでしょうか。
もちろん、飲み過ぎには注意した上で、ですが。