どんなのがいいの? 手軽で安く速い草刈り機
見て見ぬふりをしているうちに、どんどん伸びる雑草。気がつけば自分の背丈くらいになり、幹も太く根も張り放題。
こうなるともう、手で1本ずつ抜くのは不可能です。そこで登場するのが家庭用草刈り機。しかし、ホームセンターには多種類の草刈り機が並んでいて、どれを買えばよいのか迷います。
そこで今回、どんな草刈り機が良いのかを探りつつ、2万円以下の8台を比較しました!
まずは、電動草刈り機の選び方についてご紹介します。
草刈り機を 選ぶ3つの条件
草刈り機と一口に言っても種類がたくさんあり、何を基準に選べばいいか分かりませんよね。そこで、草刈り機を選ぶ基準となる項目をざっくりと3つ挙げてみました。
①手軽に使える
パワーがあっても業者が使うような本格的なものは手入れや管理が大変です。管理しやすく、使い勝手の良いものを選びたいものです。
②低コスト
雑草刈りがいくら楽になるといっても、年に数回しか使わないのであまりにも高価なものは宝の持ち腐れ。
一般家庭で使うなら、2万円くらいまでのものが妥当な線でしょう。
③速く刈れる
生えたての草は柔らかいですが、数カ月も放置していた草となると幹も太くなります。そんな多種多様な雑草を分け隔てなく短時間で刈れる草刈り機がベターです。
では、これらの条件を満たすのは実際どんなものなのか、動力や刈刃面から考えました。
エンジン、電源コード、バッテリー 何式が使いやすい?
草刈り機にはエンジン式、電源コード式、バッテリー式と3タイプの動力があります。
どれが一番使いやすいのか、メリットとデメリットをまとめました。
[エンジン式]
業務用としてもっともよく使われているのが、このタイプです。エンジンを動力源とし、燃料はガソリンを用います。
メリット
・馬力がある
・ほとんどの雑草を刈り取れる
デメリット
・動作音が大きい
・燃料の補給や管理が面倒
[コード式]
家庭向けの草刈り機に多いのがコレ。電気をコンセントから供給できるので動力源が安定し、草刈りのパワーが落ちないのが特徴です。
メリット
・動力源を補給する心配がない
・家庭用モデルでは安価な製品が多い
デメリット
・コンセントのない場所では使えない
・電源コードの取り回しが煩雑
[バッテリー式]
リチウム電池バッテリーを動力源とするタイプです。充電が面倒で稼働時間も短いですが、使用の際の手軽さはピカイチ。
メリット
・使用する前の準備がとても簡単
・持ち運びしやすい
デメリット
・稼働時間が短い
・バッテリーの充電が必要
刈刃はどれを 選べばいいの?
刈刃には樹脂ブレード、ナイロンコード、チップソーの3タイプがあります。刈刃についてもどれがどういいのか、ご説明します。
[樹脂ブレード]
ヘリコプターの羽のような形状をした合成樹脂の刈刃。高速回転による遠心力で雑草をなぎ払う感じなので、幹が太い草、硬い軸の草だと歯が立たないことも
[ナイロンコード]
釣り糸を太くしたようなコード製の刈刃。コードを振り回して遠心力で雑草を叩き切ります。変形できるというコードの特性上、庭石や塀際に生えた草も刈れるのが特徴
[チップソー]
鋭利な回転刃を刈刃とするのが、チップソー。純粋な草刈り性能は抜群に高いですが、切先が鋭く障害物に当たると跳ね返ることもあり、取り扱い上の危険度も高め
結論! 草刈り機は この基準で選ぶ!
家庭の庭で使う場合、草刈り機を動力面から考えて、導き出された答えはこちら。
エンジン式は燃料の補給や管理がメンドウ、電動コード式はコードの取り回しが大変ということで、バッテリー式が家庭レベルでは最適という結論にいたりました。
自宅の庭程度なら稼働時間はそれほど必要なく、扱いが簡単なのがイチバンです。
刈刃面から見ると、樹脂ブレードは太くなった幹や固めの軸には不向きなので、それ以外のナイロンコードとチップソーが選択肢に残りました。
価格については家庭用なので、できれば安価なのがいいですよね。
そこで2万円以下の8製品を実際にテストして、ベストバイを探しました。
7つの項目で テスト&評価!
テスト結果をご報告する前に、テストの方法をご説明します。
単純な草刈り性能だけだと刈刃ばかりに焦点が当たってしまうので、各製品を実際に使ったうえで多角的に評価しました。
本体の長さや重さ、軽快に刈れるなどの使用感のほか、近隣の迷惑にもなる動作音、使用後の掃除や格納性も評価項目に加えました。
[テスト方法]
①動作時間:1㎡あたりの雑草を実際に刈り、すべて刈り終えるまでの作業時間を計測しました。
②刈りやすさ:実際に使用したときの刈りやすさを評価しました。
③持ちやすさ:グリップや重さ、長さから総合的な持ちやすさ、作業のしやすさを評価しました。
④動かしやすさ:動作を開始するまでのスイッチ操作を評価。スイッチ位置や反応の良さを評価しました。
⑤動作音
2m離れた場所に計器を置き、動作中の騒音レベルを測定。数値が低いものほど高評価としました。
⑥格納性:本体の大きさや解体のしやすさなど、未使用時の格納性能を評価しました。
⑦メンテのしやすさ
使用後の掃除のしやすさについて評価。防護カバーの着脱、ヘッド周辺の形状で評価が分かれました。
メーカーによっては条件を満たす製品が複数ありましたが、今回はその中の1製品を選んでいます。
動力と価格で絞り込んだので、スペック的に不利な製品もありますが、それはあくまで仕様上の話。あくまでも実際の使い勝手にこだわりました。
それでは、テストの結果をご覧ください!
刈り時間は最短!工具も不要 ベストバイはグラストリマー!
3種類の異なる刈刃と動力を持つ草刈り機8台を集め、さまざまな角度から検証した結果、草刈り速度、汎用性の高さ、本体重量などで抜群の使い勝手を示したのが、高儀の「GGT-180LiA」でした!
高儀
EARTH MAN 18V 充電式 2WAY
グラストリマー GGT-180LiA
実勢価格:1万3300円
[スペック評価]
刈刃:チップソー・ブレード
刈り込み幅【△】:160mm
ストローク数:チップソー 約6300回転/分、樹脂ブレード 約6600回転/分
ヘッド調整:不可
長さ【◯】:約960~1260mm
重量【◯】:1.8kg
動作時間【◯】:約25分
充電時間【◯】:約60分
付属品【◯】:
2WAY刈刃の片翼となる樹脂ブレードが10枚、そのほか組み立て用のスパナと軸固定ピンが付属されています。必要最低限の構成ですが、工具の用意をしなくて良い配慮が好印象。
[テスト結果]
1㎡あたりの刈り時間【◎】:2分30秒26
最短時間で刈れました!
[使用感]
8台の中で一番速く刈れたのがこちら。ほかの評価もなかなかです。2kgを割ると女性にも扱いやすくなってきます。
[ベストバイの理由①草刈りテストでNo.1の速度!]
チップソーに加え、取り回しがしやすい本体の長さも影響して、テストではNo.1の草刈り速度を叩き出しました。
[ベストバイの理由②2種類の刈刃で汎用性高し!]
本機は他と違い、刈刃がチップソーと樹脂ブレードの2WAY。長い草はチップソー、短い草はブレードと、刈刃を付け替えて使い分けできるのが決定打となりました。
[ベストバイの理由③軽めの本体でラクに刈れる]
チップソーを装着した状態での重さは1.8kg。成人男性なら片手でもラクに持てる重さです。チップソーより軽い樹脂ブレード時なら女性でも扱えます。
検証にご協力いただいた、年間に雑草を数十回刈るというお二人によると、雑草は成長しきってから刈るよりも、日頃からこまめに刈るほうが手間がかからないとのこと。
確かに成長しきってからでは幹も太くなり、葉の量も増えるので始末するにも大変ですが、生えたばかりの柔らかく短い草なら刈るのが簡単です。
本機は成長した雑草も、生えたての短い草も、替刃することによって対処できるので、汎用性が高くおすすめです。
それでは、検証したほかの機種についてもお伝えします。
動作時間が長く評価のバランスも良い 2位BOSCHバッテリー草刈機
BOSCH
バッテリー草刈機 ART26-18LI
実勢価格:1万9681円
[スペック評価]
刈刃:ブレード
刈り込み幅【◎】:260mm
ストローク数:低速 約7000回転/分、高速 約8000回転/分
ヘッド調整:可能
長さ【◯】:820~1120mm (実測値)
重量【◯】:2.5kg
動作時間【◎】:約40分
充電時間【◯】:約60分
付属品【◯】:
予備のブレードが2枚、肩掛けベルト、防護カバーの固定に使うレンチが付属されています。予備のブレードは本体に取り付けることができ、紛失しにくいのがポイント。
[テスト結果]
1㎡あたりの刈り時間【△】:3分39秒87(低速モードで計測)
根本が少し残りました。
[使用感]
テスト時には、8台の中で一番高価だったボッシュです。ご雑草の根本が少し残りましたが、動作時間が長いのはありがたいです。
以下、各製品のテスト結果をご紹介します。それぞれ一長一短がありますので、ご自身のお好みに合わせてチョイスください。
動作音が惜しい!収納はバツグン BLACK&DECKER
BLACK&DECKER
18V コードレス 自給式
ナイロントリマー GLC1825LN
実勢価格:1万1478円
[スペック評価]
刈刃:ナイロンコード
刈り込み幅【◎】:250mm
ストローク数:7400回転/分
ヘッド調整:可能
長さ【◯】:900~1220mm(実測値)
重量【◯】:2.5kg
動作時間【◎】:約36分
充電時間【◯】:約60分
付属品【◎】:
予備のナイロンコード付きスプールが2個、肩掛けベルトのほか、本体を丸ごと格納できる大型のバックも付属されており、収納面まで考えられています。
[テスト結果]
1㎡あたりの刈り時間【◯】:3分10秒42
若干根本が残り気味でした。
[使用感]
巨大な収納バッグがついており、お得感があります。動作音さえクリアできればアリ!
壁際など刈りにくい場所ならコレ 工進 充電式 刈払機
工進
充電式 刈払機
スマートコーシンSLT-1820
実勢価格:1万4020円
[スペック評価]
刈刃:ナイロンコード
刈り込み幅【◎】:260mm
ストローク数:約8000回転/分
ヘッド調整:可能
長さ【◯】:900~1170mm
重量【◯】:2.4kg
動作時間【◎】:約40分
充電時間【◯】:約70分
付属品【△】:
付属するのは予備のナイロンコード付きスプール2個のみ。防護カバー取り付け用のドライバーがあれば、完璧でしたが……。
[テスト結果]
1㎡あたりの刈り時間【△】:4分36秒96
やや浅めの刈り味でした。
[使用感]
付属品は予備のコード2つのみという潔さ。コンパクトで格納しやすいです。
刈った草を吹き飛ばす機能つき! マキタ 260mm 充電式草刈機
マキタ
260mm 充電式草刈機
MUR140DS
実勢価格:1万5991円
[スペック評価]
刈刃:ナイロンコード
刈り込み幅【◎】:260mm
ストローク数:6000回転/分
ヘッド調整:可能
長さ【◯】:1229~1433mm
重量【△】:2.7kg
動作時間【◎】:約30分
充電時間【◎】:約35分
付属品【◎】:
15mの予備のナイロンコード、肩掛けベルトに、安全面を考慮した保護メガネが付属されています。防護カバーの取り付けに必要な工具があれば完璧でした。
[テスト結果]
1㎡あたりの刈り時間【◯】:3分21秒24
使いまわし面では良い評価でしたが、動作音や格納の面でポイントが稼げず残念。
使いまわし面では良い評価でしたが、動作音や格納の面でポイントが稼げず残念。
重さと騒音がネックだけど仕上がりはベスト YAMAZEN LK-1825U
YAMAZEN
充電式草刈機 LK-1825U
実勢価格:1万9800円
[スペック評価]
刈刃:チップソー
刈り込み幅【◯】:230mm
ストローク数:低速 約3600回転/分、中速 約4800回転/分、高速 約6000回転/分
ヘッド調整:不可
長さ【△】:1810mm
重量【△】:3.5kg
動作時間【◎】:低速 約35分、中速 約25分、高速 約15分
充電時間【×】:約120分
付属品【◎】:
肩掛けベルト、アームや刈刃の取り付けに必要な2種類のレンチのほか、保護メガネが付属されています。メガネはバンド式になっているので装着がしやすいです。
[テスト結果]
1㎡あたりの刈り時間【◎】:2分30秒62(中速モードで計測)
長い草もバッサリ刈れました!
[使用感]
動作音が気になりますが、刈りやすさはトップでした。格納性に難ありですが、保護メガネつきはポイントが高い!
使い回しバツグンも格納性が惜しい コメリB-Share 充電式刈払機
コメリ
B-Share 充電式刈払機
RLGC-144A
実勢価格:9800円
[スペック評価]
刈刃:チップソー
刈り込み幅【△】:160mm
ストローク数:5000回転/分
ヘッド調整:不可
長さ【△】:1280mm
重量【◯】:2.5kg
動作時間【△】:約20分
充電時間【◎】:約30分
付属品【◯】:
組み立て用のドライバー付きボックスレンチ、チップソー取り付けに必須の刈刃固定棒、肩掛けベルトが付属されています。必要最低限の構成です。
[テスト結果]
1㎡あたりの刈り時間【◎】:2分40秒78
根本からしっかり刈れました。
[使用感]
刈りやすさと動かしやすさ、メンテのしやすさもバツグン!
軽いけどよく止まるのは…… CAINZ e-cycle
CAINZ
e-cycle 14.4V 充電
グラストリマー160mm BST-160
実勢価格:1万240円 (本体4980円+充電器1780円+バッテリー3480円の合算)
[スペック評価]
刈刃:ブレード
刈り込み幅【△】:160mm
ストローク数:約11800回転/分
ヘッド調整:不可
長さ【◯】:910~1170mm
重量【◎】:1.1kg(実測値)
動作時間【△】:約20分
充電時間【△】:約75分
付属品【△】:
本体セット済みの分を除く、9枚の樹脂ブレードが正味の付属品です。しかし、バッテリー&充電器以外の本体価格が約5000円ということを考えると、妥当かもしれません。
[テスト結果]
1㎡あたりの刈り時間×:6分33秒44
安全装置が過敏でよく止まってしまったのが惜しい!
[使用感]
安全装置が仇となり、作業中よくストップしてしまったせいか、時間も最長でした。
以上、各製品の結果を紹介しました。
いかがでしょうか? テスト結果を並べてみると、ポイント数だけではイチバンを選出するのが難しいほど、それぞれ一長一短がありました。
コスパを取るか、速さを取るか、しっかり刈れる仕上がりを取るのか。ぜひご購入時の参考にしてください。