キッチン生ごみ処理機って本当に必要? 実際に使って確かめてみました

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生ごみを溜めたままにしていると、悪臭が漂ってきたり、小さな虫が発生することがあります。さらに、捨てるときに汚い汁が手に付いてゲンナリ…という思いをしている人も多いのではないでしょうか? 

そんな悩みを解決してくれるのが、「生ごみ処理機」です!

生ごみ処理機は、悪臭や虫の発生を防ぎ、さらにごみ自体の量を減らしてくれるスグレモノ。でも、実際にどのように使うのかなど、知らないことや疑問に思うことがたくさんありますよね。

そこで今回は、雑誌『家電批評』が生ごみ処理機の人気商品を徹底比較! はたして生ごみ処理機は私たちの生活に本当に必要なのでしょうか? 使ってみてわかったポイントや、おすすめ製品をランキング形式でご紹介します!

Q.そもそも生ごみ処理機とは?

「パナソニック MS-N53XD」の処理後

A.生ごみの水分を熱で乾燥させてカラカラにさせるものです

ヒーターで生ごみの水分を蒸発させて、カラカラにします。悪臭や汚汁がなくなるほか、ごみのかさも減らせます。

 
Before
 
After

臭くて汚い生ごみが、触っても不快感のない乾燥ゴミへと変化します!

キッチン今回の検証方法

今回の検証では、生魚、キャベツ・にんじん・アボガドのくず、じゃがいも・里芋の皮を混ぜて、擬似生ごみを200g用意。作った生ごみを各機器に投入して処理を実行し、臭いや乾燥状態を調べました。

[臭気テスト]
処理前後の生ごみの臭いを測定器で計測し、どれくらい減ったかをチェックします。

[重量変化]
処理前後の生ごみの重量を計測し、どれくらい減ったかをチェックします。

[ごみの出し入れ]
ごみの出し入れのしやすさをチェックします。

[設置性]
ごみ処理機が室内に設置しやすいサイズかどうかをチェックします。

石川英一 氏
臭気判定士/におい・かおり環境アドバイザー
石川英一 氏 のコメント

しっかり乾燥されていれば不快臭はかなり軽減します

それでは生ごみ処理機おすすめランキングの発表です!

第1位島産業「パリパリキュー PPC-11」

王冠アイコン

島産業
「パリパリキュー PPC-11」

実勢価格▶4万1800円
●サイズ・重量/W230×D270×H270mm・約4.1kg●処理量/[ソフトモード]約300~500g・[パリパリモード]約500g~1㎏●運転音/36dB

総合評価:S

臭気テスト 重量変化 ごみの出し入れ 設置性
200g→41g 本体のフタを開けて
専用容器を出し入れするだけ
W230mm
D270mm
H270mm

1位に輝いたのは、島産業の「パリパリキュー PPC-11」でした。パリパリキュー PPC-11はパワフルな乾燥力が優秀。臭気テストでは生ごみの悪臭がほぼ感じられず、しっかり乾燥していて汚汁もゼロでした。

また、専用バスケットに水切りネットを付けて三角コーナーとして使い、その容器ごと本体に入れて乾燥させるシステムなので、生ごみに直接触れずに捨てられます。コンパクトでキッチンに置きやすいのも秀逸です。

ベストな理由:生ごみ臭が完全に消えた!

吐き気を感じるような生ごみの悪臭は感じられず、魚のふりかけのような臭いに。専門家も「間違って食べちゃうのでは?」というほど。汁気もなく、まさにパリパリに。顔をしかめるような臭いは皆無です!

キッチンに置いても邪魔にならない

ゴチャつきがちなキッチンでも邪魔にならない小型サイズ。捨てたいときにサッと使えます。

第2位パナソニック「MS-N53XD」

パナソニック
「MS-N53XD」

実勢価格▶8万3500円

総合評価:A+

臭気テスト 重量変化 ごみの出し入れ 設置性
200g→30g 本体のバケツに直接ゴミを
投入できるのが便利
W268mm
D365mm
H550mm

2位はパナソニックの「MS-N53XD」でした。悪臭はなく、ごみのかさは最も少量になりました。また、生ごみを本体へ直接投入できる点も優れています。

第3位島産業「パリパリキューブ ライトアルファ PCL-33-BWR」

島産業
「パリパリキューブ ライトアルファ PCL-33-BWR」

実勢価格▶2万1800円

総合評価:A

臭気テスト 重量変化 ごみの出し入れ 設置性
200g→44g 上部を持ち上げて下部バケツに
専用容器を入れる
W215mm
D215mm
H283mm

3位は島産業の「パリパリキューブ ライトアルファ PCL-33-BWR」でした。専用の容器に水切りネットを付けたまま乾燥処理できるので、手を汚さずに捨てられます。

4位: MadSpace Japan「NAGUALEP 生ゴミ処理機」

MadSpace Japan
「NAGUALEP 生ゴミ処理機」

実勢価格▶7万1990円

総合評価:B+ 

臭気テスト 重量変化 ごみの出し入れ 設置性
200g→71g 天部のフタを外して
投入するのがやや面倒かも
W250mm
D250mm
H400mm

4位はMadSpace Japanの「NAGUALEP 生ゴミ処理機」でした。生ごみの水分が完全には飛んでおらず、臭いも少し残っていました。本体サイズがやや大きめなのも気になります。

キッチン【選ぶ前に知っておきたい】生ごみ処理機の基本18

あまりよく知られていない生ごみ処理機ですが、過去の検証で実際に使ってみてわかった18のポイントをご紹介します!

ポイント1:生ごみ処理機は4種類あります

生ごみ処理機は、生ごみを入れておくだけでそのニオイや量を減らすものですが、「乾燥式」「バイオ式」をはじめとする4つの種類に分けらます。

[乾燥式:ニオイやかさを減らして捨てやすくします]
乾燥式は温風加熱で水分を飛ばしてパリパリに乾燥させることで、生ごみに含まれる微生物を死滅させ、不快な臭いをなくします。水分がなくなることで、ごみ自体のかさや重量がグッと減り、捨てやすくなります。

[バイオ式:ニオイやかさを減らして捨てやすくします]
生ごみをバクテリアの力によって分解し、土にかえすのがバイオ式です。乾燥式と大きく異なるのが、処理後に残るのが肥料である点です。すぐに処理できるわけではなく、1週間から数ヶ月にわたって順次分解します。

[ハイブリッド式:乾燥式とバイオ式の長所を持っています]
ハイブリッド式は生ごみを乾燥させた上で、バクテリアの力で分解処理を行う方式です。バイオ式とは異なり、処理後すぐに有機堆肥として活用することができます。処理音が小さく脱臭装置が優れているため、室内に設置することが可能です。

さらに電気代は乾燥式の約半分と、家計に優しい特徴もあります。処理が終わった後に生ごみを見たり、容器を洗ったりする必要が無いので、どんな人でも使いやすいでしょう。ただし、サイズが大きいモデルが多く、他と比べて値段が高くなる場合があります。またハイブリッド式は主流のモデルではないため、製品の種類やラインナップが他と比べて少なくなっています。

[粉砕式:メリットが大きいけど導入難易度が高めです]
粉砕式はキッチンの排水溝に取り付けるタイプで、別名「ディスポーザー」とも呼ばれています。水と一緒に生ごみを流し入れるだけで完了するので、生ゴミを直接見ることなく、魚の骨など硬いものまで処理することが可能になっています。デメリットとしては、設置に工事が必要であったり、処理音が大きかったりする点が挙げられます。また、安全に使うために定期的なメンテナンスを受ける必要もあります。

工事が伴うため賃貸では取り入れられない場合や、そもそも自治体によっては禁止されているところもあります。このようにメリットが大きい半面、導入難易度は高めです。

ポイント2:一般家庭で使うなら「乾燥式」がおすすめです

ラクに処理したいなら、乾燥式を選びましょう。使い方はカンタンで、生ごみを入れスイッチを入れるだけ。バイオ式は、毎日のかき混ぜなど手間がかかり挫折しやすいため、副産物である肥料が必要ない限りはおすすめできません。

臭い・量をカンタンに減らせるのは乾燥式。バイオ式は手間も時間もかかります。

ポイント3:生ごみ処理機が「水分を飛ばす」ことによって生まれるメリット

生ごみ処理機のメリットはずばりこの3つです。

・臭いを抑える
・ゴミの量が減る
・コバエなどの防虫効果

生ごみ処理機は生ごみの水分を蒸発させて、臭いも量も減らします。その結果、コバエが寄りつかなくなったり、ゴミの汁が漏れることもなくなります。またゴミ捨て回数が減るため、ゴミ袋が有料の地域の場合は節約にもなるなど、水分を飛ばすことによるメリットがたくさんあります!

このように生ごみがカラカラになって臭いも激減するので、手で触っても平気です!

ポイント4:電気代はひと月で1000円ほどです

乾燥式の生ごみ処理機は、温風で乾燥させるため電気代がかかります。ちなみにバイオ式は生ごみとチップ材(バクテリアの入った土)を混ぜて分解するというとても単純な原理なので、電気代は一切かかりません。

乾燥式:月1000円以下
バイオ式:0円

ポイント5:生ごみ処理機の普及率は高くありません

残念ながら生ゴミ処理機の普及率は決して高くなく、生産終了のメーカーもあり縮小傾向……。しかし、エコの観点から生ごみ処理機の成果を評価し、助成金を出す自治体は多いです。

ポイント6:全国主要都市で助成金制度があります!

乾燥式の製品は1万~6万5000円くらいの価格で購入することができます。でも、ポイント4でもご紹介したように生ごみの減量や資源化を推進するために、自治体によっては助成金制度を利用できます。

「高い!」と諦める前に、自己負担が半額以下で購入できる自治体が多数あるので、ぜひ自治体のホームページをチェックしてみくださいね!

ポイント7:大きい機種でも30Lのゴミ箱より小さいサイズです

生ごみ処理機というと、大がかりなものなのでは? と思う人もいるかもしれませんが、意外と小さいんです。小さい機種だと電気ポットくらいの調理台にも置けるサイズで、大きい機種でも、30Lのごみ箱に満たないくらいのサイズです。

小さめの機種の場合は……。

今回検証した製品のうち、最もサイズが小さい「パリパリキューブライトアルファ」は、電気ポットくらいのコンパクトサイズ。調理台でも場所を取らずに置くことができます。

次は大きめの機種です。

大きめの機種でも、30Lのゴミ箱の隣に置いても違和感がないサイズ感です。キッチンに置いても邪魔になりませんよ!

ポイント8:処理中はほとんど臭いません!
 

乾燥式の生ごみ処理機は、排気口からごみ処理中の空気が放出されますが、玉ねぎなど臭いの強いものを処理した場合を除けば、ほぼ臭いません。
また、背面にある排気口に鼻を近づけても悪臭はしません。臭いの強いものを処理する場合だけ注意しましょう。

ポイント9:音は通常の生活音レベルで「空気清浄機」程度です

乾燥式のデメリットのひとつに「音がする」ということが挙げられますが、実際に使ってみると空気清浄機くらいの音で、あまり気になりません。

ポイント10:一度に処理できるのは2~3㎏くらいです

一度に処理できる容量は、小さい機種で小家族にちょうどよい700g、大きい機種は大家族でも使える2~3kgの処理ができます。家族構成やごみの量で選ぶといいですね。

ポイント11:処理時間は1時間25分~18時間。機種やモード、ごみの量によって異なります

処理時間は、生ごみの量や運転モードによって変わります。処理が速い機種は静音性に欠け、電気代が高めという欠点もあります。処理が遅い機種は、夜間就寝中の使用がおすすめです。

ポイント12:人が食べられるものは大体処理できます

処理できるもの、できないものは全機種ほぼ同じですが、紛れ込んでしまいがちな爪楊枝やビニールなどは要注意です。かくはん羽根なしの島産業製なら問題ありませんが、羽根つきのパナソニック製と日立製は牛・豚・鶏の骨、硬い貝殻、紙、ビニール、爪楊枝などは処理できないので注意してください。故障の原因になることもあります。

[処理できるもの]
野菜・果物のくず、ご飯、麺、肉、魚(骨含む) など一般的に食べられるもの。

[処理できないもの]
石油、ライター、花火、動物のふん、多量の柑橘類のほか、発火・爆発のおそれがあるもの

ポイント13:生ごみの臭いと重量が大幅に減ります

生ごみ処理機を利用すると、生ごみの臭いは半分程度に、重量は約5分の1になります。

・島産業「パリパリキューブライト アルファ」の場合

ニオイ:54%カット
重量:71%カット

コンパクトサイズの処理機ながら、ボリュームがあるバナナの皮がしっかり乾燥してパリパリになりました!

ポイント14:お手入れは簡単。処理容器の水洗いでOKです

乾燥式の基本的なお手入れは、処理容器の水洗いだけ。脱臭フィルターを使う機種の場合は定期的な交換が必要です。

水で洗うだけの簡単お手入れ。こびりついてもつけ置き洗いでキレイになります。

ポイント15:脱臭フィルターやネットなど消耗品が必要な機種もあります

「パリパリキューブ」シリーズの場合は、脱臭フィルターが必要です。生ゴミネットがあれば、よりお手入れがしやすくなります。

脱臭フィルターは1個あたり約2000円で、4~9ヵ月毎に交換が必要です。

ポイント16:使用中に虫が入ることはありません!

バイオ式は、かき混ぜなどのお手入れをサボると虫が入ることもありますが、乾燥式ならすぐに生ごみを乾燥させるため、臭いは発生しません。また、フタで密閉されているため、正しい使い方をすれば虫が発生することはありません。

ポイント17:乾燥処理したあとのごみは有機肥料として使えます

肥料作りに最適なのはバイオ式ですが、乾燥式で処理した生ゴミも、土と混ぜて湿らせておけば、ガーデニングなどで使える有機肥料になりますよ。

ポイント18:一人暮らしにもおすすめです

一人暮らしで処理機を導入するほどの生ゴミが出ないという場合でも、生ゴミの収集日が少なめの自治体に住んでいる人にはおすすめです。収集日までの置き場に困ったり、臭いをストレスに感じたりすることも無くなります。

一人暮らしであれば、家族で住んでいる家庭に比べて生ゴミの出る量が少ないので、小さいサイズの生ゴミ処理機がおすすめです。卓上にも置けるほどのコンパクトなものもあります。可愛くおしゃれなデザインのものも多くあるので、部屋やキッチンにも馴染みやすいでしょう。本体の価格も抑えられるものが多く、リーズナブルに導入することができます。

キッチンおわりに

以上、おすすめの生ごみ処理機ランキングでした。
生ごみ処理機があれば、生ごみに関連するさまざまな不快感を解消できること間違いなし! エコにもつながるので、この記事を参考にしてぜひ購入を検討してみてください。