Amazon探検隊が調査!「口腔洗浄器」の実力って?
Amazonで購入できる多くの製品から、キラリと光る逸品を探す雑誌『MONOQLO』の連載企画“Amazon探検隊”。その製品の実力をプロと一緒に徹底検証し、本当に「買い」かどうかを調査します。
今回は、水の力で歯の汚れを洗い流してくれる「口腔洗浄器」をピックアップ。メーカー品を購入すると1万円近くする、なかなか高価な製品ですが、実はAmazonで格安品が増えてきているんです。
そもそも「口腔洗浄器」ってどんなモノ?
水流で歯の汚れを落とすと言われている「口腔洗浄器」ですが、歯みがきと併用が基本。どの製品も歯みがきした後の洗い流しや、あくまでも歯みがきの補助としての役割を推奨しています。
タイプは、電源コードにつなぐ必要がある「据え置きタイプ」と、充電式で使える「ハンディタイプ」の2種類。どちらもそこそこ場所取るサイズ感です。
また、歯や歯の間だけではなく、歯周ポケットや舌を洗浄するための専用ノズルが付属している製品もあり、歯以外の口腔ケアにも使えます。
水流で歯の汚れは落ちる?口腔洗浄器6製品を歯科医とテスト
そんな「口腔洗浄器」ですが、格安製品でもスッキリできるのでしょうか? そこで、兄弟誌『家電批評』で過去に取り扱った製品も含めて全6製品を集め、歯科医ご協力のもと検証してみることに。
今回ピックアップした6製品はこちら
【1】「Waterpik」
Waterpik
口腔洗浄器
ウォーターピック
ウルトラ・ウォーターフロッサー(50/60Hz共通モデル)
実勢価格:1万3400円
サイズ:W140×H130×D200mm
容量:650ml
アメリカの大手メーカー製「Waterpik」は、兄弟誌「家電批評」で過去に取り上げられた製品。比較用として今回は特別にラインナップしました。
【2】「iYeHo」
iYeHo
口腔洗浄器
実勢価格;3680円
サイズ:W137×H82mm
容量:500ml
「iYeHo」据え置きのように使えるのに、充電式なのでハンディと据え置きのいいとこ取りのような製品です。
【3】「Atmoko」
Atmoko
ジェットウォッシャー
実勢価格:5999円
容量:600ml
電動歯ブラシまでセットになった「Atmoko」は、スペックはほぼ「Waterpik」と同様ですが、価格は約半分。実力はいかに……。
【4】「BESTOPE」
BESTOPE
口腔洗浄器
実勢価格:3999円
容量:300ml
※Amazonのリンクは最新モデルです
3つのモードに切り替えが可能な「BESTOPE」は、ハンディタイプでも人気の製品。ノズルも5種類付属されています。
【5】「Nilight」
Nilight
口腔洗浄器
実勢価格:3586円
容量:320ml
※現在Amazonで取り扱いはありません
「Nilight」は、防水仕様なのでお風呂でもOK。ノズルが7本付属で、今回の製品の中では最多。タンクの容量も大きいです。
【6】「VLOXO」
VLOXO
口腔洗浄器
実勢価格:2399円
容量:165ml
「VLOXO」は、今回のラインナップ中最安値。持ちやすさを考慮したデザインですが、ノズルは1種で交換用と合わせて2本だけでした。
先に結果発表!高額モデルも格安品も実力に大きな差はナシ
勘違いされがちですが、洗浄器単体でどんな汚れも落とせるというものではありません。前述でもお伝えしたように、「歯みがき後に使用することで残った汚れを洗い流す」という補助を目的としています。
その前提のもと、歯科医にチェックしてもらったところ、汚れ落ちの実力は「悪くはない」程度。汚れを落とせないことはありませんが、肝心な細かい汚れや頑固な汚れは落としにくいという結果に。
今回のテスト方法と検証結果は、以下のとおりです。
【テスト1:水圧】まさかのハンディタイプの方が強力でした
まずは水圧の強弱を可視化するテストを実施。圧力がかかると色がつく特殊な用紙に30秒間水を噴射。色の濃淡で水圧の強弱を調べました。また、使用した体感でもチェックしています。
その結果、水圧はほとんどの製品が実用レベルでした。
以下が検証結果ですが、特殊な用紙についた赤色が濃いほど、圧力が強くかかっていることを示しています。
給電式の据え置きタイプの方が強力かと思われましたが、充電式のハンディの製品で強力なものを発見。しかし、体感で明らかにわかるほどの違いはありませんでした。
【テスト2:汚れ落ち】頑固な汚れはなかなか落ちません
続いては、汚れ落ちのテスト。あえて歯みがきをしていない状態で、歯垢着色剤を塗布しました。
▼使用前
汚れだらけで、プラークがかなり目立っています。
▼使用後
目立つ汚れは落ちましたが、歯の根元や間の汚れは落ちないうえに、表面の汚れも残った箇所がありました。
汚れ落ちの検証では、大まかな汚れは落ちましたが、細かい汚れや頑固な汚れは落としにくいという結論に。歯科医のお墨付きは得られませんでした。
爽快感はあるかもしれませんが、歯ブラシとデンタルフロスに勝るアイテムではないです。
【テスト3:使いやすさ】洗浄時の操作性は据え置きタイプが◎
狙った箇所に当てるには、手元での操作性が重要。本体とノズルが一体化しているハンディよりもノズルが独立している据え置きタイプの方が使いやすいという結果になりました。
探検失敗!活躍できる場面が限定的で必須アイテムには至らず
「口腔洗浄器」は、水で洗い流すので、歯や歯ぐきへのダメージは少ないですが、必須というほどではありません。歯みがきをしっかりすれば必要ないと言えるでしょう。
ですが、歯や歯ぐきを傷つけにくいので、ひどい歯周病や歯の矯正中など、歯ブラシが使いにくい人には良いかもとのこと。
義歯の下の大まかな汚れを取るには、適しているかもしれません。
購入するとしても高額モデルと遜色ない4~5000円の製品で良さそうです。
以上、Amazon探検隊による「口腔洗浄器」の調査結果でした。気になっていた方は参考にしてくださいね。
実際に使ってみて、実力をチェックしました!