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※情報は『MONOQLO』2020年5月号掲載時のものです。価格が変動している場合や在庫切れしている場合があります。
「i7+」発売から1年足らず最新ルンバは吸引口1.3倍、Dの形に
ロボット掃除機と言えばルンバ! 押しも押されもせぬ人気ブランドです。
シリーズが多様なルンバの中でも人気機種なのが、ネットを疑う家電購入ガイド『家電批評』の「家電批評 オブ・ザ・イヤー2019」ロボット掃除機部門でベストバイに輝いた「ルンバi7+」。この「i7+」の発売からわずか1年足らずで2020年2月に発売されたのが「ルンバs9+」です。
▼「ルンバ i7+」を紹介した記事はこちら!
ルンバs9+
アイロボット(IRobot)
ルンバs9+
実勢価格:18万6780円
サイズ・重量/本体:W31.2×D31.2×H8.9㎝、クリーンベース:W31×D39×H49㎝・約4.0㎏(バッテリー含む) 稼働時間/最大120分(通常清掃時) 電源方式/充電式リチウムイオン電池(充電時間:約3時間)
ルンバi7+
アイロボット(IRobot)
ルンバi7+
実勢価格:12万217円
サイズ・重量/本体:φ35.1×H9.2cm、クリーンベース:W31×D39×H49cm・約4.0kg(バッテリー含む) 稼働時間/最大75分
s9+は形が「円形」から「D型」に変わり、吸引口の長さも1.3倍にUP。これにより集塵力もあがり、より広い範囲のゴミを吸引できるようになったといわれています。
価格は最新機が20万円台、ベストバイが12万円台。もし性能があまり変わらないのなら、安いほうを買いたいと思う人は多いでしょう。そこで今回はマンスリーマンションを借り切ってどちらを買うべきか検証しました。
マンスリーマンションで性能と使い勝手を徹底検証
今回の【掃除力検証】では、髪の毛・紙片・砂埃・食べかす・粉という、家によく落ちているゴミ5種類を用意。重量は0.01g単位まで計測できるスケールで調査しました。
これらのゴミをフローリング、脱衣所、ベッドのコーナー、ラグ、テーブルの脚元に撒き、s9+とi7+の掃除力を検証しました。
このほか、【障害物テスト】【賢さテスト】さらに拭き掃除専用のロボット掃除機【ブラーバとの連携】もテストしました。
エクステ用の人毛を約20㎝にカットして10本を撒きました
シュレッダーで細長く裁断した紙を約2.5㎝にカット。
砂をふるいにかけて均一化。0.01g単位で吸い残しを計測。
市販のお菓子を1~2㎝に折って1gを撒きました。
市販のコーヒー粉を使用。3gを計量して撒きました。
それではまず、一番気になる掃除力のテスト結果を見ていきましょう。
掃除力テストの結果は?さすが最新は優秀でした!
フローリング(髪10本、食べかす1g、粉3g)
▼評価
s9+:◎
i7+:○
s9+はフローリングでの集塵力は圧倒的で、一度ゴミの上を通っただけで残さず吸引。100%の集塵率をマークしました。
i7+は回転ブラシで食べかすや粉を散らしてしまい、少量は吸引しきれず。とくに食べかすは7割程度しか集塵できませんでした。
脱衣所(髪10本、砂埃1g)
▼評価
s9+:◎
i7+:◎
s9+は回転ブラシでややゴミを散らしますが、隅から隅まできちんと移動して吸引。ほうきで掃いても砂埃はまったく残りませんでした。
i7+は回転ブラシで砂を飛ばしますが、その後に散った部分に移動して、ほぼ吸引しました。
ベッドのコーナー(髪10本、紙片10枚、粉3g)
▼評価
s9+:○
i7+:○
s9+は角に沿いながら迷わずに移動。紙片や粉は1~2割程度残りましたが、問題ない集塵性能でした。
i7+はs9+とほぼ変わらないコーナリング。集塵率も同じく、紙片と粉が1~2割程度残っているだけでした。
ラグ(髪10本、紙片10枚、食べかす1g)
▼評価
s9+:○
i7+:○
s9+はラグに回転ブラシが当たって動きは遅くなりますが、紙片以外はしっかり吸引しました。
i7+はラグに乗った後も動きは軽快。ただ、髪の毛はs9+よりもやや多く残っていました。
テーブルの脚元(髪10本、食べかす1g、粉3g)
▼評価
s9+:○
i7+:△
s9+は脚の周りを細かく動いて、全てのゴミを8割以上も集塵しました。
i7+は回転ブラシでゴミを散らしてしまい、取り漏れが出てしまいました。
【障害物テスト編】最新はソフトタッチ でした
部屋に置きっぱなしにしてしまいそうな電源コード、Yシャツ、ゴミ箱、ラグの糸の4グッズを部屋に設置しました。
電源コード:絡まるとやっかい
▼評価
s9+:◎
i7+:○
両機ともコードが絡まると前後左右に本体を動かして、うまく抜け出していました。当たりはs9+のほうが柔らかく、安心感があります。
Yシャツ:巻き込むリスク大
▼評価
s9+:◎
i7+:○
両機ともYシャツを引きずりましたが、s9+のほうが当たりはソフトでした。脱ぎっぱなしだったとしても、s9+なら巻き込みの心配も少ないです。
ゴミ箱
高さ20㎝のゴミ箱をフローリングに置いてテストを敢行。s9+もi7+もゴミ箱を感知している様子はなく、普通にぶつかってしまい、部屋の隅や壁際まで止まらずに押し続けてしまいました。
ラグの糸
両サイドから糸が出ているラグを設置して検証。i7+もs9+も糸を巻き込んだが止まらずに稼働を続けました。ただ、s9+は糸を巻き込むと方向転換して戻り、ラグの全面を走りませんでした。
1㎝の段差
▼評価
s9+:○
i7+:○
s9+、i7+ともに1㎝の板は難なく乗り越えましたが、2㎝の段差はぶつかると方向転換して戻っていきました。
【賢さテスト編】ムダのない動きは互角でした
ちゃんと部屋の位置を認識しているかどうかテストしました。
s9+の掃除マップと状況(緑が掃除箇所)
s9+は掃除する部屋を指定すると、一直線に向かいました。壁や角もキワを狙って動いていました。
i7+の掃除マップと状況(緑が掃除箇所)
i7+はテーブル周りなど、入り組んだ場所に入れなかったことがマップでも確認できます。
s9+もi7+も専用アプリを使用することで部屋の間取りを覚え、日々の掃除を記録することができます。そのマッピング性能はとんでもなく優秀で、掃除する部屋の指定も可能です。両方とも迷うこともなく、抜群の賢さを発揮しました。
【ブラーバとの提携編】部屋が広いなら連携もアリ!
ルンバシリーズの仲間、床拭きロボット掃除機ブラーバとの連携掃除も可能です。アプリ連携はスムーズで、部屋が広ければアリです! ただ、2~3LDK程度なら、ルンバの後に自分で拭き掃除しても十分では?と感じます。
アイロボット(IRobot)
ブラーバ ジェットm6
実勢価格:7万6868円
サイズ・重量:W270×D252×H90mm・約2.2kg(バッテリー装着時/クリーニングパッド除く) 充電時間:約3時間
連携掃除は専用アプリのボタン1つでOK!
ルンバかブラーバで、専用アプリの「Clean」ボタンを押して移動したページに連携ボタンがあります。それを押すだけで連携を指定できます。
ルンバが終了したら、すぐにブラーバ起動!
▼評価
s9+:◎
i7+:◎
両方とも掃除を終えると、数秒でブラーバが起動。ただ、クラウド連携が切れていると起動しないので注意してください。
見えない汚れもきっちり除去!
食材のベトベト汚れや目に見えないペットのおしっこや皮脂汚れを疑似的に塗布。
ベトベト汚れも皮脂も完全に落ちました。蛍光剤入りの洗剤部分も全く光っていません。
【検証テストのまとめ】ルンバは確実に進化しています
i7+の登場から1年も経っていませんが、検証を経て確実に進化していることが判明。部屋の形を把握して端から直線的に移動し、壁際や四隅まできちんと集塵するマッピング性能は圧巻。障害物を巻き込んで止まることもなく、紙片以外はi7+よりも効率的に集塵できました。
一方、s9+の回転ブラシは床との距離が近く、カーペットの種類によって接地して動きが鈍くなるシーンも見られました。
以上、ルンバの最新機とベストバイの「検証編」でした。
s9+は進化していてスゴかったのですが、果たして4~6万円差の新モデルを買うべきかどうか? その答えを出すべく、次回は「ジャッジ編」をお届けします。