フルサイズミラーレスカメラの 実力を5つのテストで徹底検証
いざカメラを購入するとなると何を基準に選べば良いのか悩んでしまいます。画素数で選ぶ? 機能で選ぶ? それとも価格? 製品カタログはどれも情報が多すぎてよくわからないですよね。
そこで「画質」「AF(オートフォーカス)」「ファインダーとモニター」「操作性」「機能性」の5項目を要点として20点満点でテストをしました。15点が合格ラインと考えてください。AFやファインダーのテストで連写時の動きを重視しているのはカメラごとの差が出やすいためです。
【画質】写真の精細さや発色、ノイズの出方をテストします
低感度時の精細感や色再現、高感度時のカラーノイズの出方や解像感の低下などを重点的に確認していますが、当然相対的に低感度では高画素モデルが強くなり、高感度ではセンサーサイズが大きいモデルが有利になります。
通常利用ではどの機種も綺麗な画質と言えますがこだわる方は重視していきたいポイントです。
【オートフォーカス】高速連写時でもピンボケにならないか?
オートフォーカス(AF)テストは連写しながら被写体を追尾したときのピント精度をメインに採点。
連写速度が速くなっても精度が落ちなければ加点しています。さらに、暗いシーンでのピント精度や静止している被写体へのAF速度(いわゆるシングルAF)などでテストしています。追尾、暗所、シングルのいずれもが高いレベルであれば高得点になっています。
【ファインダーとモニター】被写体を見失わないかが最も大事!
ファインダー(EVF)やモニターは綺麗さも大事ですが、ミラーレスカメラで差が出やすいのが動く被写体を連写した時の安定感や見やすさです。そもそも被写体を見失っては写真は撮れませんから。
もちろん、より広く、より綺麗に見えるかどうか、ファインダー(EVF)のアイカップ(目に接するラバー部分)の作りは適正か、暗いシーンでも確認しやすいかも厳しくチェック。モニターは色再現や日光で見づらくならないかなどを確認しています。
【操作性】設定をミスなく確実に変えられるか?
ダイヤルやボタンの配置、それぞれの応答性をチェック。さらに、タッチパネルを併用した場合や、ファンクションボタンを活用した際に使い勝手がどう向上するかなどもチェックしています。
例えば、押しづらいボタンや誤操作を招きやすい配置、ダイヤルを急いで回しても設定の切り替えが遅延してしまう……といった場合は減点対象です。
【機能性】手ブレ補正など撮影を助けてくれる便利機能
手ブレ補正機能の効き具合や防塵防滴性能、バッテリーの持ち具合といった基本機能をチェック。
加えて4K動画対応やWi-Fi、液晶モニターの可動域やタッチ対応などの付加機能、縦位置グリップの有無などの拡張性をチェックしています。
それでは、ランキング1位の製品からご覧ください!
6100万画素の圧倒的なリアリティ ソニー「α7R Ⅳ」
1位になったのはソニーの「α7R Ⅳ」。α7シリーズのフラッグシップで2019年9月に発売されたばかりの最新モデルです。
特徴はなんといっても6100万画素(最大で9504×6336ピクセル!)という圧倒的な高解像度で撮影できること。フルサイズセンサーを採用するカメラの中では世界一の画素数を誇ります。
ソニー
α7R Ⅳ ILCE-7RM4
実勢価格:38万6829円
Rentioレンタル価格(3泊4日):4万2000円
サイズ:約W126.9×H95.6×D73.7mm
重量:約657g
有効画素数:6100画素
連写(追従):約10コマ/秒
手ブレ補正:5軸/5.5段
ISO感度:ISO100~32000、H(ISO102400)
ファインダー:0.5型/約576万ドット/約0.78倍
モニター:3型/約144万/タッチ液晶/チルト式
▼評価はこちら [総合点 88/100点]
画質 19.5/20点
オートフォーカス 17/20点
機能性 16.5/20点
ファインダー・モニター 17.5/20点
操作性 17.5/20点
しかし、6100万画素もの高解像度は本当に必要なのでしょうか……?
この膨大な画素数はスポーツや動物、乗り物の撮影に威力を発揮します。「α7R Ⅳ」にはAPS-Cセンサー相当で撮影するクロップモードが用意されているからです。
300mmのレンズは450mmに、400mmなら600mm相当になります。しかも、もともと6000万画素あるのでクロップしても2600万画素を確保できます。
フルサイズ(6100万画素)
400mmレンズで着水する飛行艇を撮影。ちょっと、迫力がたりませんね。
APS0-Cにクロップ(2600万画素)
これをクロップモードで撮影するとここまで大きく写ります!
撮影中の「撮れてるぞ感」はグッとUP!
いざ構えてEVFをのぞいて軽くシャッターを切ってみると「これは撮影が成功するに違いない」という予感がむくむく湧いてきます。
先代の「α7R Ⅲ」と比べるとぱっと見ほとんど変わりませんが、撮り心地はまるで違ってました。
例えば、グリップ。大きくなり高さも増したため「α7R Ⅲ」より格段に握りやすくなりました。手の大きさは人それぞれなので一概には言えませんが、これまでα7シリーズに共通していた「左手の小指が余る」感じが解消されています。このほかにも、至る所で細かな改善が行われていました。
使いこなしはちょっと難しいかも…
完璧に思える「α7R Ⅳ」ですが、気になるところもあります。
フルサイズと言うと高感度でもキレイな画質を期待したくなりますが、写真家の園部氏は「JPEGだと細かなノイズやカラーノイズなどがISO2500程度からやや気になってしまいます」と指摘します。そのため丁寧なRAW現像が必要です。
また、激しく動く被写体を連写で撮影す場合オートフォーカスにも注意が必要です。「撮影できた」という感触があってもピントがほんの少しズレているカットが「α7 Ⅲ」や「α7R Ⅲ」より多い印象でした。6100万画素もあるので、わずかなピンボケも判別できてしまうのです。
「ちょっとオーバースペックかな」とか「高画質でもっと手軽に使えるものが欲しい」という方は、2位にランクインした「α7R Ⅲ」をチェックしてみてください。
カメラ選びで迷ったらコレ! ソニー「α7R III」
最新モデル「α7R Ⅳ」に次いで、ランキング2位に輝いた「α7R III」。
コンパクトなボディに4240万画素の裏面照射型高画素センサーを搭載し、被写体にカメラを向ければ素早くピントが合う優れたAF性能や、高画素ながら追尾連写10コマ/秒の連写速度が魅力的です。
ソニー
α7R III ILCE-7RM3
実勢価格:28万5970円
Rentioレンタル価格(7泊8日):2万9800円
サイズ:約W126.9×H95.6×D73.7mm
重量:約657g
有効画素数:4240画素
連写(追従):約10コマ/秒
手ブレ補正:5軸/5.5段
ISO感度:ISO100~32000、L(ISO50)、H(ISO102400)
ファインダー:0.5型/約369万ドット/約0.78倍
モニター:3型/約144万/タッチ液晶/チルト式
▼評価はこちら [総合点 87/100点]
画質 19.5/20点
オートフォーカス 17.5/20点
機能性 16/20点
ファインダー・モニター 17/20点
操作性 17/20点
人物の瞳を検知してピントを合わせる「瞳AF」の精度は想像以上に素晴らしく、ネコやイヌなどの動物の瞳にも対応しました。また、ボディ内に約5.5段の強力な手ブレ補正を搭載するので撮影シーンを選びません。
テスト結果はやはり画質が19.5点とほぼパーフェクト。AFは17.5点でこちらも好成績でした。特にリアルタイム瞳AFが動物でも可能になったことで、撮影の幅がぐっと広がります。
機能性、ファインダー・モニター、操作性も平均以上です。高画素小型万能機として高性能を求める人におすすめできるカメラです。
このボディサイズで、10コマ/秒の連写性能を実現しているのは驚異的。精度も良いです。
高画素のモデルですが、高感度性能も素晴らしく、どんなシーンでも画質が安定します。
強力な補正効果で、微妙なブレも的確に補正してくれるので撮影に集中できます。
ズバ抜けたAF性能と操作性 ソニー「α9」
ソニーαシリーズのハイエンドモデル「α9」が同率で2位に。
有効画素数は2420万画素でこのクラスでは少ないほうですが、画質テストでは18.5点の高得点を取りました。高感度撮影時の画質はノイズが少なくシャープで良いというのも高得点の理由です。
ソニー
α9 ILCE-9
実勢価格:37万円
サイズ:約W126.9×H 95.6×D63mm
重量:約673g
有効画素数:2420画素
連写(追従):約20コマ/秒
手ブレ補正:5軸/5段
ISO感度:ISO100~51200、L(ISO50)、H(ISO204800)
ファインダー:0.5型/約369万ドット/約0.78倍
モニター:3型/約144万/タッチ液晶/チルト式
▼評価はこちら [総合点 87/100点]
画質 18.5/20点
オートフォーカス 18.5/20点
機能性 16/20点
ファインダー・モニター 17/20点
操作性 17/20点
AF性能が脅威的で、AF/AE追従は約20コマ/秒の超高速連写で撮影できます。走っている人物を瞳AFで連写するのは朝飯前です。
ダイヤルやボタン配置がαシリーズで最もよく、反応も早いため快適に扱えます。検証に参加したプロカメラマンも「操作性はαシリーズで最高」と絶賛していました。ボディサイズが比較的小さい点も魅力です。
圧倒的な高画質と質感 「LUMIX DC-S1R」
同率2位がもう1台あります。パナソニックが満を持して発売した渾身のモデル「LUMIX DC-S1R」です。
有効4730万画素のセンサーを搭載しているので、高画素で低感度から高感度まで画質に優れています。画質は19.5点でソニー「α7R III」と並ぶ最高点でした。
パナソニック
LUMIX DC-S1R
実勢価格:39万5000円
Rentioレンタル価格(3泊4日):3万9800円
サイズ:約W148.9×H110×D96.7mm
重量:約1016g
有効画素数:4730画素
連写(追従):約6コマ/秒
手ブレ補正:5軸/5.5段
ISO感度:ISO100~25600、L(ISO50)、H(ISO51200)
ファインダー:0.5型/約576万/約0.78倍
モニター:3.2型・約210万/タッチ液晶/3軸チルト式
▼評価はこちら [総合点 87/100点]
画質 19.5/20点
オートフォーカス 16/20点
機能性 16.5/20点
ファインダー・モニター 17/20点
操作性 18/20点
ボディは防塵防滴仕様で剛性感があり、極めて理想に近いダイヤルやボタンの操作系になっています。
オートフォーカス追尾での連写は6コマ/秒と標準的ですが、横顔でも人物と認識する瞳AFは優秀。手ブレ補正は約5.5段で夜景撮影でも安心して撮影を楽しめるでしょう。
ボディが大きく約1Kgと重いため、手にした感覚はプロ用の一眼レフに近いものがあります。セミプロ以上のメイン機向きのモデルといった感じです。
5位: 大きさを気にしないなら“買い”
「LUMIX DC-S1」
有効画素数が2420万画素とこのクラスとしては高いほうではありませんが、画質テストで19点の高い評価を得たパナソニックの「LUMIX DC-S1」。
パナソニック
LUMIX DC-S1
実勢価格:31万8000円
Rentioレンタル価格(3泊4日):2万9800円
サイズ:約W148.9×H110×D96.7mm
重量:約1017g
有効画素数:2420画素
連写(追従):約6コマ/秒
手ブレ補正:5軸/5.5段
ISO感度:ISO100~51200、L(ISO50)、H(ISO204800)
ファインダー:0.5型/約576万画素/約0.78倍
▼評価はこちら [総合点 86.5/100点]
画質 19/20点
オートフォーカス 16/20点
機能性 16.5/20点
ファインダー・モニター 17/20点
操作性 18/20点
高画素モデルの「S1R」と、ボディ形状だけでなく防塵防滴仕様や高画質なファインダー、高精度のな追尾を可能としたオートフォーカスを継承していて、テスト結果も各項目16点以上と安定したパフォーマンスを見せてくれました。
約5.5段の手ブレ補正を搭載しているのも心強く動画性能も不満はなし。「S1R」と同様、ボディのサイズが大きいことがデメリットと感じなければ買いの一台です。
顔認識、瞳AFは高精度。大きくて見やすいEVFも相まってポートレート撮影は非常に快適です。
6位: コスパに優れた高性能な1台
ソニー「α7 III」
6位にはソニーの「α7 III」がランクイン。有効画素数は「α7R III」の方が上ですが、「α7 III」も決して画質は悪くありません。低感度時(晴天時など)はもちろん、高感度撮影(夜景など)でもノイズが少なく魅力的です。
ソニー
α7 III ILCE-7M3
実勢価格:20万9000円
サイズ:約W126.9×H95.6×D73.7mm
重量:約650g
有効画素数:2420画素
連写(追従):約10コマ/秒
手ブレ補正:5軸/5段
ISO感度:ISO100~51200、L(ISO50)H(ISO204800)
ファインダー:0.5型/約236万画素/約0.78倍
モニター:3.0型/約92万ドット/タッチ対応/チルト式
▼評価はこちら [総合点 85.5/100点]
画質 18.5/20点
オートフォーカス 17.5/20点
機能性 16/20点
ファインダー・モニター 17/20点
操作性 16.5/20点
テスト結果は18.5と高得点。AFの追従性も高く17.5点をマークしています。リアルタイム瞳AFの精度は高く、動物瞳AFも搭載しているのでペットのかわいい顔をベストショットできます。
10コマ/秒の連写性能はモータースポーツでも安心して撮影が楽しめるほどなので、子供の運動会やワンちゃんなどのペットの動きも対応できるでしょう。
20万円で買えるフルサイズ機としてテスト結果が飛び抜けて良好でした。コストパフォーマンスに優れたカメラです。
動物瞳AFで撮影した1枚。ピントがしっかり手前の瞳にあっています。
コストダウンのためかEVFは235万ドットと上位機種のα7R Ⅲやキヤノン EOS R、ニコンZ6/7に劣ります。
その一方で、デュアルSDカードスロット、オートフォーカスの測距点を切り替えるためのジョイスティックなど、操作系は充実の仕様でライバルと比べても同等以上の使い勝手です。5軸のボディ内手ブレ補正も搭載しています。
7位: 見やすいEVFと優れたAF性能で
満足度高めなニコン「Z6」
ニコンの「Z6」はミラーレス機としてはやや大きく、一眼レフカメラとあまり変わりませんが、質感や剛性はよく防塵防滴性能を備えています。正確なAF追尾性能と暗いシーンでも安心して撮影できる暗所性能に優れています。
ニコン
Z6
実勢価格:28万3400円
Rentioレンタル価格(3泊4日):3万800円
サイズ:約W134×H100.5×D67.5mm
重量:約675g
有効画素数:2450画素
連写(追従):約12コマ/秒
手ブレ補正:5軸/5段
ISO感度:ISO100~51200、H(ISO204800)
ファインダー:0.5型/約369万ドット/0.8倍
モニター:3.2型/約210万/タッチ液晶/チルト式
▼評価はこちら [総合点 82.5/100点]
画質 18/20点
オートフォーカス 16.5/20点
機能性 16/20点
ファインダー・モニター 17/20点
操作性 15/20点
高画質で見やすいEVFを搭載していて、連写時でもしっかりと被写体を追いかけられるのは◎。瞳AFにも対応しています。
テスト結果はどの項目も15点以上とバランスが良く、風景からスナップまで利用範囲が広いカメラと言えるでしょう。
まだまだ、専用レンズは少ないですが、マウントアダプターでニコンの一眼レフ用レンズが活用できる点は好印象。
手ブレ補正がボディ内にあるので専用レンズでなくても安心して撮影が楽しめます。ちなみに、Zシリーズ用の専用レンズは高価ですが高画質なものが多く揃っています。
8位: 風景の撮影におすすめ
ニコン「Z7」
7位の「Z6」に続いて、兄弟機の「Z7」がランクイン。「Z6」よりも高画素で、画質が素晴らしく、ソニーα7R IIIに匹敵する高得点(19.5点)を取りました。
ニコン
Z7
実勢価格:35万9792円
サイズ:約W134×H100.5×D67.5mm
重量:約675g
有効画素数:4575画素
連写(追従):約9コマ/秒
手ブレ補正:5軸/5段
ISO感度:ISO 64~25600、H(ISO102400)
ファインダー:0.5型/約369万ドット/約0.8倍
モニター:3.2型・約210万/タッチ液晶/チルト式
▼評価はこちら [総合点 81.5/100点]
画質 19.5/20点
オートフォーカス 14/20点
機能性 16/20点
ファインダー・モニター 17/20点
操作性 15/20点
ボディ内手ブレ補正などの機能は充実していますが、オートフォーカス追尾での連写が得意ではないので(テストでは14点といまいち)、じっくりと腰を据えて撮影する風景撮影などに向くカメラと言えます。
「Z6」同様に専用レンズは少ないですが、マウントアダプターでニコンの一眼レフ用レンズが活用できます。
9位: キヤノン待望のフルサイズ
ミラーレス「EOS R」
キヤノンはフルサイズのミラーレス機として「EOS R」と「EOS RP」をラインナップしていますが、上位機種の「EOS R」がベスト10にランクインしました。
キヤノンらしく画質やAF、操作性でバランスが取れているので、初心者からハイアマチュアまで楽しめるでしょう。瞳AFなどの最新機能も搭載しています。
キヤノン
EOS R
実勢価格:18万4200円
Rentioレンタル価格(3泊4日):3万4800円
サイズ:約W135.8×H98.3×D84.4mm
重量:約660g
有効画素数:3030画素
連写(追従):約5コマ/秒
手ブレ補正:レンズで対応
ISO感度:ISO100~40000、L(ISO50)、H1(ISO51200)、H2(ISO102400)
ファインダー:0.5型/約369万ドット/約0.76倍
モニター:3.15型/約210万/タッチ液晶/バリアングル式
▼評価はこちら [総合点 81/100点]
画質 17/20点
オートフォーカス 16/20点
機能性 15/20点
ファインダー・モニター 16/20点
操作性 17/20点
旅行や風景、ファミリーフォトで活躍してくれそう。「EOS R」シリーズ専用のレンズラインナップは少ないですが、マウントアダプターを使うことで従来のEFレンズを使用することができます。
ただし、手ブレ補正がボディ内ではなくレンズ側で対応するため、手ブレ補正機構の無いレンズを使用する場合注意が必要です。
「EOS R」のHDR撮影機能はなかなか便利。やや曇りがちな天気でもこのように濃厚な色彩で風景を表現してくれます。
操作系はモードダイヤルを廃止したり、指でなぞって設定を変えられるタッチ式のファンクションバーを取り入れたりと斬新な作り。慣れれば快適に操作できますが、キヤノンの他機種と併用すると操作の違いに戸惑う恐れもあります。
また、少し残念なのはオートフォーカスの測距エリアを素早く動かせるジョイスティックが非搭載なこと。ソニーやニコン、パナソニックのフルサイズミラーレスには当たり前のように搭載されているのですが……。
10位: 4000万画素オーバーで20万円ほど
ソニー「α7R II」
ソニー
α7R II ILCE-7RM2
実勢価格:17万8000円
サイズ:約W126.9×H95.7×D60.3mm
重量:約625g
有効画素数:4240画素
連写(追従):約5コマ/秒
手ブレ補正:5軸/4.5段
ISO 感度:ISO100 ~25600、L(ISO50)、H(ISO102400)
ファインダー:0.5型/約236万/約0.78倍
モニター:3型/約123万/チルト式
▼評価はこちら [総合点 80/100点]
画質 19/20点
オートフォーカス 14/20点
機能性 15/20点
ファインダー・モニター 17/20点
操作性 15/20点
ソニーのαシリーズは上位の「α7R III」が人気ですが、「α7R II」も根強い人気を誇ります。その理由はなんといってもコスパ。4000万画素を超えるセンサーを搭載しながら20万円前後で購入できるのはうれしいポイントです。
テストでの結果はAF性能が14点とやや劣りましたが、画質は19点の高得点でした。取り回しの良いボディデザインやサイズ感は上位モデルと大きく変わらず、スナップから風景までオールマイティにこなします。
10位: トータルバランスに優れた
ソニー「α7 II」
ソニー
α7 II ILCE-7M2
実勢価格:12万7020円
Rentioレンタル価格(7泊8日):1万2800円
サイズ:約W126.9×H95.7×D59.7mm
重量:約599g
有効画素数:2430画素
連写(追従):約5コマ/秒
手ブレ補正:5軸/4.5段
ISO 感度:ISO100~25600、L(ISO50)
EVF:0.5型/約236万画素/約0.71倍
モニター:3型/約123万/チルト式
▼評価はこちら [総合点 80/100点]
画質 18/20点
オートフォーカス 14/20点
機能性 16/20点
ファインダー・モニター 17/20点
操作性 15/20点
α7シリーズの2代目です。発売から時間が経っているために価格はかなりお手ごろになりました。有効画素数が2430万画素あるので画質的にはまったく問題ありません。
画質のテスト結果は18点とかなり良い点数です。ファインダーがやや見えにくい点やタッチ液晶でないことが残念ですが、撮影がし難いといったことはありませんでした。ボディ内の約4.5段手ブレ補正も搭載していますし、価格を考えると十分満足いくカメラです。エントリーとしてもオススメです。
以上、ミラーレス一眼 おすすめ最新ランキング11選 「フルサイズ編」でした。
こうしてランキング化すると各カメラの個性が出ておもしろいですよね。ソニー「α7R III」と「α9」、パナソニックの「LUMIX DC-S1R」が同率2位なのはちょっと意外でした。フルサイズは後発であるパナソニックの開発力には驚きです。一眼レフの老舗キヤノンとニコンも健闘しています。交換レンズの資産があるなら選択肢にぜひ入れてください。