過酷な環境でも撮影できる アクションカメラの“代名詞”
小型で、手に持って撮影できるのはもちろん、腕や頭、乗り物などにも取り付けられる「アクションカメラ」。過酷な環境でも手軽に撮影でき、アウトドアスポーツやアクティビティの撮影に活躍します。
そんなアクションカメラの草分け的存在といえば、何と言ってもアメリカのGoPro社(旧Woodman Labs社)が発売している「GoProシリーズ」!
最近ではいろいろと類似品が出ていますが、今回は本家「GoPro」のおすすめ順ランキングをお送りしたいと思います。
今回集めたGoProは以下の新旧9モデルです。
・HERO7 Black
・HERO7 White
・HERO7 Silver
・HERO6 Black
・HERO5 Black
・HERO5 Session
・HERO4 Black
・HERO4 Session
・HERO (2018)
「アクションカメラはやっぱGoProでしょ」という方も、「GoProってそんなにすごいの?」という方も、ぜひご覧ください!
アクションカメラを 選ぶ際のチェックポイント
アクションカメラの一番の魅力は、臨場感ある映像が手軽に撮れること。でも手ぶれがひどかったり、画質が悪かったりすると臨場感どころではありません。
そこで今回は「映像の精細さ」「手ブレ補正の性能」「夜間・水中撮影の精度」「音質」「操作性」を徹底チェックしました!
ポイント①:高画質かつ正確に記録できるか?【配点30点】
できることなら目で見たままの風景を、高画質かつ正確に記録したいですよね。
そこで、実際に外の風景を撮影して映像の精細さや色彩の再現力をテストしました。カメラの小さな画面では大差がないように見えますが、大画面で確認すると意外と差が出るポイントです。
ポイント②:手ブレをどれくらい補正できるか?【配点30点】
激しいアクティビティの撮影にも使うカメラなだけに、手ブレ補正機能の精度は生命線と言えます。そこでプラレールを使ってオリジナルのテストコースを作成。激しい揺れを再現して、ブレやコマ落ちの程度をチェックしました。
ポイント③:どんな環境でも正確に記録できるか?【配点10点】
アクションカメラを使用する環境はさまざま。明るい陽光の下などはもちろん、夜間や、水中など特殊な環境でもしっかりと映像が記録できるか否かは大切なポイントです。
そこで夜景の撮影と、水槽の中での撮影をして精度を確認しました。
ポイント④:臨場感のある「音」が録れるか?【配点10点】
会話や周りの騒音も思い出のひとつ。コンパクトな製品だけに音質に限界はありますが、臨場感あふれる「音」がクリアに録音できることもカメラを選ぶ上で大切なポイントです。今回は飛行場で撮影を行い、音質のテストをしました。
ポイント⑤:使い勝手はどうか?【配点20点】
いくら高性能でも使い勝手が悪くては困りますよね。タッチパネルやボタンの使いやすさ、リモコンの有無、連携アプリなど、使い勝手をあらゆる角度から検証しました。
それでは「GoProおすすめ順ランキング」、注目の1位からどうぞ!
手ブレ補正が異次元レベル! 1位は「HERO7 Black」
ゴープロ(GoPro)
HERO7 Black
実勢価格:4万6526円
サイズ:62.3×33×44.9mm
重量:116g
バッテリー容量:1220mAh
防水:10m
リモコン:別売り
Protune対応
見事1位の座を獲得したのは、コチラの「HERO7 Black」。
なんといっても驚かされたのが強力な手ぶれ補正機能。手ぶれを再現するために線路に凹凸を施したプラレールを走らせて録画した動画を見た瞬間、その場にいた全員が「これはすごい!」と口にしたほど!
凹凸をつけた線路の正面に雑誌の表紙を並べ、手ぶれがどの程度補正されるかをチェック。
1世代前のHERO6 Blackでも揺れがひどく文字がぶれたのに対し、HERO7 Blackはわずかに揺れるのみで文字も読めました。
HERO7 BlackにはGoPro社が「ジンバル並みの安定化機能」とうたうHyperSmoothが搭載されていることが大きく影響しているようです。
また、秒間60コマの恩恵により、コース上に配した雑誌の文字がコマ落ちすることなく流れるように表示されたのも印象的でした。
屋外での映像は補正が強めで、目で見た感じより色彩が鮮やかです。
解像度が高めで、遠くに映った建物も拡大すれば細部まで確認可能。また、空に浮かぶ雲や水面の波もはっきりと確認できました。
HERO7 Blackで撮影すると夜景も鮮やかです。
水中での撮影もご覧の通り。水槽の外側に貼った紙の文字にしっかりとピントが合ったのには驚きました!
ちなみにGoProシリーズ(HERO7 / 6 / 5)は本体自体が防水仕様になっていて、水中でも音声まではっきりと録ることができます。
操作はふたつのボタンとタッチパネルを使って行います。右側面の電源ボタンは撮影メニューの変更にも使用します。
ISO感度や露出などを制御する「Protune」にも対応。
この「Protune」の設定により、映像の質を向上させることが可能です。
HERO7 Blackは総合的な性能がよく、GoProのフラッグシップモデルにふさわしい1台という感じでした!
2世代前のモデルながら色彩が 高評価の「HERO5 Black」
ゴープロ(GoPro)
HERO5 Black
実勢価格:1万7400円
サイズ:62×32×44.5mm
重量:約116g(実測)
バッテリー容量:1220mAh
防水:10m
リモコン:別売り
Protune対応
※正規販売終了品。
2位にランクインしたのは、何と2世代前のモデルであるHERO5 Black。
1位のHERO7 Blackはやや補正が効いていて見方によっては色彩に不自然さがありましたが、HERO5 Blackは肉眼で見たような自然な色味を再現していました。そのため「映像」の評価は満点で、トップを上回っています。
総合力では最新のHERO7 Blackに一歩譲りましたが、HERO7シリーズであるWhiteやSilverを超えたその実力、注目する価値ありです!
補正機能のみがチョット 惜しいHERO6 Black
ゴープロ(GoPro)
HERO6 Black
実勢価格:5万4800円
サイズ:62×32×45mm
重量:約117g(実測)
バッテリー容量:1220mAh
防水:10m
リモコン:別売り
Protune対応
3位は1世代前のHERO6 Black。わずかに輪郭を強めているものの、全体的にヌケがよく、ノイズが少なくて自然な感じです。
映像は基本的にキレイで、1位のHERO7 Blackに匹敵するレベルですが、やや補正は苦手なようでした。
旧モデルなのに古さを 感じさせないHERO4 Black
ゴープロ(GoPro)
HERO4 Black
実勢価格:3万8500円
サイズ:59×30×40.5mm
重量:88g
バッテリー容量:1160mAh
防水:40m(ケース使用時)
リモコン:別売り
Protune対応(※別途アプリ必要)
※正規販売終了品。
2014年に発売されたHERO4 Blackが同率3位に。5年前のモデルながら映像の情報量が多く高得点となりました。
手ぶれ補正機能はないものの、極端に映像が破綻するようなことはありませんでした。……とはいえ、激しいアクティビティを記録するならHERO5以降のほうが向いています。
また音声機能も優秀で微細音まで録音できます。HERO4 BlackはProtune対応モデルですが、設定にはGoProアプリが必要なのでその点はご注意ください。
5位: 小型なのに4K高画質
HERO5 Session
ゴープロ(GoPro)
HERO5 Session
サイズ:38.2×36.4×38.2mm
重量:75g
バッテリー容量:1030mAh
防水:10m
リモコン:別売り
※正規販売終了品。
5位はHERO5 Session。Sessionは他モデルよりもボディが小さくて軽いので、腕や頭部に装着してもさほど負担を感じません。
コンパクトながら画質は上位モデルに肉薄するほど! わずかにエッジが加わっているものの、色味は自然で、風景映像には奥行きが感じられました。
しかし、操作のしづらさがややマイナスポイントに……。
Sessionはアプリ連携が必須!
GoProの各モデルはアプリと連携することで、スマホをモニター代わりにしたり、スマホ上で詳細な撮影設定を行うことができます。
Sessionのようにファインダーモニターのついていないモデルでは、アプリとの連携が欠かせません。
ゴープロ(GoPro)
GoPro APP
ダウンロード:無料
対応OS: iOS、Android
▼iOSはこちら
▼Androidはこちら
Sessionの本体に表示される情報はコレだけ……。
でもアプリと連携することで撮影範囲の確認ができるうえ、録画のスタート・ストップなどの操作もスマホで簡単に行えます。
6位: バランス重視でクセのない
HERO4 Session
ゴープロ(GoPro)
HERO4 Session
サイズ:38.2×36.4×38.2mm
重量:74g
バッテリー容量:1030mAh
防水:10m
リモコン:別売り
※こちらの商品は販売終了となっております
6位はHERO4 Session。やや色が浅いのが気になりますが、あまり強調されていない自然な映像といった印象です。音声もノイズが少なめで悪くありません。
なお本体にはすべての設定は表示されないため、5位のHERO5 Sessionと同様にアプリと連携しての使用がおすすめです。
7位: 赤みがかってチョット不自然…
HERO7 Silver
ゴープロ(GoPro)
HERO7 Silver
実勢価格:3万7800円
サイズ:62.3×28.3×44.9mm
重量:94.4g
バッテリー容量:1220mAh
防水:10m
リモコン:なし
7位はHERO7 Silverです。屋外で撮影した映像が不自然に赤みがかっていて、残念ながら評価を落としてしまいました。空や水面にはノイズも出ています。
細かい手ブレも多く、同価格帯の「HERO6 / 5」に比べると分が悪い印象でした。
7位: エッジの効いた輪郭に違和感…
HERO (2018)
ゴープロ(GoPro)
HERO (2018)
実勢価格:2万6800円
サイズ:62.3×33×44.9mm
重量:117g
バッテリー容量:1220mAh
防水:10m
リモコン:別売り
※正規販売終了品。
8位はHERO6 Blackの廉価版として発売されたHERO (2018)。
動き自体はなめらかで、手ぶれ補正も上位の機種より劣っているとは感じられませんでした。しかし、エッジをたてた映像には違和感が残りました。
9位: HERO7シリーズの最廉価版
HERO7 White
ゴープロ(GoPro)
HERO7 White
実勢価格:4万2200円
サイズ:62.3×28.3×44.9mm
重量:92.4g
バッテリー容量:1220mAh
防水:10m
リモコン:なし
GoProおすすめ順ランキング、残念ながら最下位となってしまったのは HERO7 BLACKの約半額となるHERO7 White。
スペック的には解像度が4Kから1440に下がり、GPS非搭載になるなどの差があります。映像はエッジに自然な感じが乏しく、ホワイトバランスの変化がキツイ点も気になりました。
ちなみにHERO7 Whiteで水中撮影をしていたとき、タッチパネルが水面に反応して撮影モードが変わるという事態が……。
水中ではタッチパネルが使えないので、万が一に備えて対処法を確認しておくことをおすすめします。GoProは基本的に電源ボタンでモード変更ができます。
以上、GoProのおすすめ順ランキング9選でした。
ベストバイはフラッグシップモデルの「HERO7 Black」ですが、ちょっと高いかなぁ……という方はお手頃価格の「HERO5 Black」を狙うのもアリだと思います。アクションカメラの購入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。