耳栓を使うメリットとは?
周囲の雑音や家族のいびきなどが気になって、睡眠不足になってしまうといった悩みを抱えている方も多いでしょう。また、周りの音が気になると勉強や仕事などにも集中できなくなってしまいます。
そこで便利なアイテムが耳栓です。自分に合ったものを使用すれば騒音を効果的に防ぐことができます。
睡眠不足の解消や集中力アップに
耳栓にもさまざまなものがあり、完全に音を遮断するタイプのものや低減させるもの、特定の高さ・質の音のみをカットするものもあります。
そのため、用途や自分の好みに合ったものを選ぶことができれば、睡眠不足解消や集中力アップといった効果が期待できます。
そこで今回は、雑誌『LDK』が旅先に持っていきたい手頃な300円以下(1ペアあたり)の耳栓をピックアップ。良コスパで安心して使えるおすすめを紹介します。
また、雑誌『MONOQLO』によるデジタル耳栓4製品比較と、さまざまなタイプの耳栓11製品を比較した過去のランキング結果もあわせてお伝えします。
耳栓の種類は?
前述のとおり耳栓にはさまざまな種類のものがあり、効果や付け心地は異なります。ここでは、まず代表的な耳栓の種類と特徴についてご紹介します。
タイプ1:スポンジタイプ
もっともさまざまなシーンで使われてきたのがスポンジタイプの耳栓です。
多くの方が耳栓と聞くと真っ先にこのタイプを思い浮かべるのではないでしょうか。
遮音性能はそれほど高くはありませんが、耳障りな高音などを中心にカットしてくれますので勉強や仕事時の集中力アップにおすすめです。
付け心地としては適度な反発力で耳穴にフィットする形になりますので、やや圧迫感があります。慣れてしまえばあまり気になりませんが、耳栓をあまり使用したことがない方の場合、違和感があるかもしれません。
タイプ2:ウレタンタイプ
スポンジタイプと並んで定番となっているのが、ウレタンタイプの耳栓です。
スポンジよりも遮音レベルが高いものが多いので、睡眠用にもおすすめです。さまざまなサイズのものが展開されており、つぶしてから耳に入れることで自然とフィットしてくれますので圧迫感もそれほどありません。
ただ、ウレタン素材は体質によってはかゆみが出るケースがありますので注意が必要です。加えて汗などの水分に弱く、しばらく使用していると反発力がなくなってしまうなど、耐久性はそれほど高くありません。
タイプ3:シリコンタイプ
イヤホンのイヤーピースなどにも使用されている、シリコンを材質としたタイプです。
フィルターを使ったイヤプラグタイプのものも多く、「完全に音をシャットアウトするのではなく、特定の高さや質の音のみをカットしたい」という方にもおすすめです。
ウレタンタイプと違い水にも強いので、水洗いで清潔さを保ち、繰り返し使用することも可能です。ただし少し硬いものが多いので、長時間使用していると耳が痛くなってしまうケースも少なくありません。
耳の形にフィットするように形状を変えることができる、シリコン粘土タイプのものも人気です。耳へのフィット感もしっかりとしていますので遮音も高性能で、長時間の使用にも適しています。
ただ形を自由に変えられる分だけ、耳の奥に入りすぎて取れなくなってしまう恐れもありますので注意が必要です。
タイプ4:イヤーマフ(ヘッドホン)タイプ
ヘッドホンのような形で耳を覆いかぶせるタイプの耳栓です。耳に差し込むわけではありませんので、耳の内部が圧迫されるのが苦手という方にもおすすめです。
サイズ的にやや大きくなりますので使用シーンを選びますが、他のタイプの耳栓との組み合わせも可能なのでさらに遮音性能を高めることもできます。脱着も簡単なので工事現場などでもよく使用されています。
タイプ5:デジタル耳栓タイプ
デジタルタイプは、ノイズキャンセリング機能で雑音のみをカットし、音楽や人の声はクリアに聞こえるよう作られているイヤホンタイプの耳栓のこと。
アナログの耳栓と比べて値段が高い点、充電が必要な点はデメリットですが、防水・アラーム付きなど、商品によってさまざまな機能が搭載されています。
睡眠時の使用には向いていませんが、仕事中や勉強中の使用で機能的なものを探している人ならおすすめです。
300円以下の格安耳栓のおすすめは?
雑誌『LDK』が、旅行におすすめの格安耳栓として、100均のダイソーや無印良品など1ペアあたり300円以下の4製品をピックアップ。「つけ心地」「遮音性」でテストしました。
それではおすすめ順に紹介します。
Mack's Pillow「Soft シリコン耳栓 6ペア」
Mack's Pillow
Soft シリコン耳栓 6ペア
実勢価格:980円
※Yahoo!は2個セット商品の販売ページです。
▼テスト結果
- つけ心地:◎
- 遮音性 :◎
300円以下耳栓で見事ベストバイを獲得したのは、A評価のMack's Pillow「Soft シリコン耳栓 6ペア」です。
耳に合わせて自由に形が作れるところが魅力。シリコンを指でちぎって、サイズの調整もできます。
全くの無音になるのでどこでも快適な静寂を得られます。これなら旅行中も安眠を確保できそうです。
無印良品「耳栓・ケース付」
無印良品
耳栓・ケース付
実勢価格:290円
※Yahoo!は、2個セット商品の販売ページです。
▼テスト結果
- つけ心地:◎
- 遮音性 :○
無印良品「耳栓・ケース付」はB評価です。とても柔らかく、指でつぶして耳に入れると膨らみながらフィット。ふんわりやさしいつけ心地が優秀です。
周囲の音や会話が少し聞こえたほうがいいなら、ベストのMack's Pillowより無印良品がおすすめです。
ダイソー「耳栓(気圧変動対応)」
ダイソー
耳栓(気圧変動対応)
実勢価格:110円
▼テスト結果
- つけ心地:△
- 遮音性 :△
ダイソー「耳栓(気圧変動対応)」はC評価です。飛行機内での耳の不快感も防ぐとうたう製品ですが、耳の形に合うかどうかは人によって分かれるようです。合わないと音がかなり聞こえました。
ダイソー「シリコーンコード付き耳栓」
ダイソー
シリコーンコード付き耳栓
実勢価格:110円
▼テスト結果
- つけ心地:△
- 遮音性 :×
ダイソー「シリコーンコード付き耳栓」はC評価です。ストラップつきで失くしにくのはグッドですが、外の音はあまり軽減されませんでした。
デジタル耳栓のおすすめは?
続いては、雑誌『MONOQLO』が、デジタル耳栓(ノイズキャンセリング機能のついているイヤホン)4製品をピックアップ。
デジタルタイプは人の声は聞こえるので、急に声をかけられても問題ありません。「遮音性」「フィット感」でテストしました。
それではおすすめ順に紹介します。
キングジム「デジタル耳栓 MM3000」
キングジム
デジタル耳栓 MM3000
実勢価格:1万236円
重量:約15g(イヤホン左右合計)
連続使用時間:約12時間(イヤホンのみ)
▼テスト結果
- 遮音性 :花丸
- フィット感:◎
デジタル耳栓でベストバイとなったのは、A評価のキングジム「デジタル耳栓 MM3000」です。
一見するとノイキャンイヤホンのような見た目ですが、集中を妨げる騒音だけをカットしてくれる優れもの。4製品中で騒音がもっとも小さくなりましたが、自分に呼びかける人の声にはほぼ影響がなく、ちゃんと聞こえます。
オフィスや自宅ではもちろん、カフェでのノマドワークにも有効です。
耳のカタチにフィット
ちょっと大きめですが、耳の凹凸にフィットするためしっかり固定して遮音してくれます。
イヤーピースが4サイズ付属
XS/S/M/Lの4サイズのイヤーピースが付属するため、ちょうどいいサイズが見つかるはず。
JVC ケンウッド「イヤープラグ EP-S433」
JVC ケンウッド
イヤープラグ EP-S433
実勢価格:3573円
▼テスト結果
- 遮音性 :◎+
- フィット感:◎
JVC ケンウッド「イヤープラグ EP-S433」はB評価です。低反発イヤーピースが耳にしっかりフィットし、騒音がかなりカットされました。
サンワダイレクト「ノイズキャンセリング耳栓 400-MMEP1」
サンワダイレクト
ノイズキャンセリング耳栓
400-MMEP1
実勢価格:9480円
▼テスト結果
- 遮音性 :○
- フィット感:◎+
サンワダイレクト「ノイズキャンセリング耳栓 400-MMEP1」もB評価です。小さく軽いため、つけ心地は抜群。騒音カット力は上位2製品ほどではありませんでした。
Rooth C&P「SP Slide」
Rooth C&P
SP Slide
実勢価格:4950円
▼テスト結果
- 遮音性 :△
- フィット感:◎
Rooth C&P「SP Slide」はC評価です。遮音性はほとんど感じられず、音量を調整するスライド機構も効果はイマイチでした。
『MONOQLO』過去テストの耳栓のおすすめは?
ここからは、過去に雑誌『MONOQLO」が行ったテストの結果による、おすすめの耳栓ランキングを紹介します。
検証は10人のテスターに協力してもらい、「遮音性能」「装着時のつけやすさ」「つけ心地」の3つの点をチェックしました。
「耳せん遮音効果測定装置」で遮音性能を測定
遮音性能は、耳せん専用に作られた「耳せん遮音効果測定装置」を使用しました。
耳せんをしたテスターに、編集部員が3m、5m先から声をかけ、その声が聞こえているかどうかを10段階で評価。素の状態と、耳せんをつけた状態の聴力を比較し、その差の平均を「遮音性能」としました。
遮音性能の検証には、こちらの機器を使用しています。
リオン株式会社
耳せん遮音効果測定装置 AG-20
また、耳せんを装着する際の「つけやすさ」は、「毎日使うとしたら面倒くさくないか」を基準に手軽さを10段階で評価。「つけ心地」は耳が痛くないか、違和感を感じるか、長時間使用した場合にどうかなどを総合的に評価しました。
それでは11製品をおすすめ順に紹介します。
Mack’s Pillow「Soft シリコン耳栓」
Mack's Pillow
Soft シリコン耳栓 6ペア
実勢価格:980円
※Yahoo!は2個セット商品の販売ページです。
▼テスト結果
【遮音性能】26dB
【つけ易さ】★★★★☆
【つけ心地】★★★★★
【遮音性】 ★★★★☆
『MONOQLO』11製品比較でもベストバイは、『LDK』の格安耳栓でもベストだったMack’s Pillow「Mack’s Pillow Soft シリコン耳栓(6ペア)」です。
この耳せんの特長は、耳に詰めるのではなく被せるという点。従来の詰めるタイプの耳せんでは耳が痛いと言っていたテスターも、本製品は違和感なく装着でき、テスター全員から高評価でした。
遮音性も文句なしで、圧倒的に作業に集中できます。人の声すらもあまり聞こえないので、ここぞという時に利用することをおすすめします。
固めの粘土のような本体を、手でこねて、耳の穴を塞ぐように装着します。
アメリカ製で1粒が大きいので、耳が小さい人は半分にちぎって使うのが◎です。
キングジム「デジタル耳せん MM1000」
キングジム
デジタル耳せん MM1000
実勢価格:3931円
▼テスト結果
【遮音性能】14dB
【つけ易さ】★★★★★
【つけ心地】★★★★☆
【遮音性】 ★★☆☆☆
次に高評価だったのは、A評価のキングジム「デジタル耳せん MM1000」です。こちらはノイズキャンセリングイヤホンの技術をそのまま利用したハイテク耳せん。装着した瞬間、聞こえる音がクリアになる感覚は非常に優秀で、 未体験のつけ心地です。
紙をめくる音や、空調の音など「ノイズ」だけをキレイにカットしつつ、人の声はばっちり聞こえるので、オフィスなどでの使用にも向いています。
MOLDEX「Mellows」
MOLDEX
Mellows(コード無し・5ペア)
実勢価格:370円
▼テスト結果
【遮音性能】30dB
【つけ易さ】★★☆☆☆
【つけ心地】★★★☆☆
【遮音性】 ★★★★★
最も遮音性が高かったのは、耳に詰めるフォームタイプのMOLDEX「Mellows(コード無し・5ペア)」。こちらもA評価です。
スポンジ状の本体を潰してから耳に詰め、しばらくすると膨らんで耳にジャストフィット。まるで手で耳を塞いだ時のように周りの音が聞こえなくなります。
つけ易さの点で面倒という面もありますが、それ以上の遮音性で高評価となりました。
同じくMOLDEXでは、こちらのタイプもおすすめです。
MOLDEX
PURA-FIT
実勢価格:580円(10ペア)
EarPeace「イヤーピース Redケース」
ここからは、耳の形が合う人ならおすすめできるB評価の4製品です。
EarPeace
イヤーピース Redケース(3ピース入り・ケース付き)
実勢価格:2690円
DKSHジャパン「サイレンシア Sサイズ」
DKSHジャパン
サイレンシア Sサイズ(2ペア・携帯ケース付き)
実勢価格:400円
アルパイン「MusicSafe Pro」
アルパイン(ALPINE)
MusicSafe Pro
実勢価格:2980円
ピップ「イヤーホリデイ ペン型」
ピップ
イヤーホリデイ ペン型(2セット・ケース付き)
実勢価格:327円
MOLDEX「Flip」
以下は、いずれもテスターの推薦が出なかったC評価の3製品です。ほかの製品を選べるなら、無理にこれを選ぶ必要はなさそうです。
MOLDEX
Flip(1ペア・ケース、コード付き)
実勢価格:980円
ノガ「ノガ・ノイズカット耳栓 Mサイズ」
ノガ
ノガ・ノイズカット耳栓 Mサイズ(1ペア・ケース付き)
実勢価格::583円
クレッシェンド「イヤープロテクターオフィス」
クレッシェンド
イヤープロテクターオフィス(2ペア・ケース付き)
実勢価格:3240円
まとめ
以上、おすすめ耳栓の紹介でした。
耳栓の選び方では遮音性能も重要ですが、使い心地も大きなポイント。シリコン製が多いプラグ系は、スポンジと比べると固く、耳が痛くなるテスターもいました。好みや相性も非常に重要なファクターと言えそうです。
そんななか、雑誌『LDK』でも『MONOQLO』でもベストを獲得したのはMack's Pillow「Soft シリコン耳栓 6ペア」でした。
使い捨てタイプならMack's Pillow
Mack's Pillow
Soft シリコン耳栓 6ペア
実勢価格:980円
※Yahoo!は2個セット商品の販売ページです。
また、デジタル耳栓のベストバイは、キングジム「デジタル耳栓 MM3000」でした。
デジタル耳栓ならキングジム
キングジム
デジタル耳栓 MM3000
実勢価格:1万236円
重量:約15g(イヤホン左右合計)
連続使用時間:約12時間(イヤホンのみ)
どちらも、遮音性と装着感を兼ね備えた貴重な耳せんです。仕事用や睡眠用など、用途に合うタイプを選んで試してみてくださいね。
耳栓の売れ筋ランキングもチェック!
耳栓のAmazon・楽天の売れ筋ランキングは、以下のリンクからご確認ください。