ホーム急増中の闇バイト強盗から家族を守るには?

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昨年から関東を中心に全国で「闇バイト」による強盗事件が多数発生し、大きな社会問題になっています。

「我が子がもし、闇バイトに参加してしまったら……」「実家の両親が闇バイトに襲われてしまったら……」など、不安は高まります。

雑誌『MONOQLO』編集部員の自宅近所でも、闇バイトに関連した強盗事件が発生しました。誰もが自分ごととして、気をつけなければなりません。

そこで今回は、防犯のプロ2名にインタビュー

犯罪ジャーナリストの小川泰平さんと、闇バイト事情に詳しい編集者・作家の草下シンヤさんに、昨今の闇バイト強盗事件の背景や特徴、対策についてお話をうかがいました。

ホーム子どもを守る、実行犯にさせない!

「闇バイト」強盗事件のリクルーターは、XやインスタグラムなどのSNSで「#高額バイト」「 #ホワイト案件」といったハッシュタグを使って実行犯を募集。

お互いのことを知らない素人たちが集められ、指示を受けて住宅に侵入して殺人、強盗など凶悪な事件を起こすのが特徴です。

「闇バイトに応募している子どもたちは、いわゆる不良じゃないんです」と語る、草下さん。

「万引きもしたことない子が、いろんな段階を飛び越えて凶悪な事件を起こす。そこが怖いんです」

このアプリのアイコンをスマホ画面に見つけたら要注意!

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強盗グループは、「闇バイト」に参加した実行犯と匿名性が担保されるメッセンジャーアプリを使って会話します。

いわゆる「ルフィ広域強盗事件」は「Telegram(テレグラム)」を使用していましたが、現在は「Signal(シグナル)」が主流になっているそうです。

「Telegram」とは?

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「Telegram(テレグラム)」は、ロシア人が開発したテキストチャット、ビデオチャットが可能なメッセージアプリケーション。メッセージは暗号化され、一定時間が経過すると消去されます。

「Signal」とは?

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「Signal(シグナル)」は、アメリカの非営利団体が運営する、メッセンジャーアプリ。暗号化によって通信を保護し、ユーザーのプライバシーが最優先される通信ツールです。

知識のない子が利用される

また、草下さんは、「SNSでインフルエンサーがアイドル化しているのも問題ですね。同世代が楽して大金を稼いでキラキラしているように見えるから、自分も一発逆転したいと思ってしまう。結果、知識のない子が利用されてしまう」とも指摘。

また、特殊詐欺の関係者は、「ネットで個人情報を送ることがここ20年で常識になってしまったため、仕事やアルバイトだと言われてしまうと、当たり前のように個人情報を送ってしまう」と語ります。

詐欺や強盗に加担してしまうのは本人の問題ですが、個人情報をたてに首謀者に脅迫され、実行犯にさせられてしまうケースもあるとか。

前出の特殊詐欺の関係者によると、「首謀者は基本的に裏社会の人間ですが、闇バイトに応募するのは、すぐにお金が必要だと思っている人です。元受刑者だったり、借金があったり、失職中だったり、遊ぶ金が欲しい人、暇を持て余している人などですね」とのこと。

そんな闇バイトに若者たちが参加してしまわないよう、学校で教えるなど犯罪に対するリテラシー教育の必要性が指摘されています。

しかし、草下さんは「テレビよりもSNSやTikTokの方が効果があるでしょうが、啓蒙動画を作って若者を教育しようとしても、そもそも面白くないと見てもらえないので、なかなか難しいでしょうね」と言います。

現在の闇バイト強盗を防ぐのは難しい

闇バイト強盗事件で犯人グループに狙われているのは主に、首都圏で一戸建てに住んでいる裕福な高齢者。犯人たちはどうやってターゲットを絞っているのでしょうか?

草下さんによると、「犯罪者向けに1000件でいくら、といった名簿がアンダーグラウンドで売られています。訪問販売をしている業者や貴金属の買取業者が名簿を転売してしまうこともあります」とのこと。

強盗団に狙われてしまったらたまったものではありません。

「バールなどを使って窓を破られたら完全に防ぐのは難しい。強盗犯は目立つことを嫌がります。窓用防犯フィルムや補助錠を使って侵入する時間を稼ぐ事が効果的です」

また、元刑事で犯罪ジャーナリストの小川さんはこう語りました。

「玄関に『監視カメラ警戒中』などのシールを貼ったり、センサーライトを設置するだけでもいいです。抑止力になりますから。中に侵入したらもっとトラップがあるんじゃないか、と犯人に思わせる事が重要です」

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ただし、昨今の闇バイト強盗事件には、従来の強盗事件にはなかった大きな特徴があります。

「強盗は本来、必ず下見をするんですが、昨今の闇バイト強盗の場合、下見をする必要がないんです」と、小川さん。

「普通は捕まらないようにやるんですが、闇バイト強盗の指示役は、実行犯が捕まってもいいと思っているから厄介なんです。行動に合理性がないから怖いんですよ」と、草下さん。

そんな闇バイト強盗事件は今後も増えそうな勢いですが、どう対策すればいいのでしょうか?

小川さんによると、「親が心配ならば、一緒に住んであげるのが一番。強盗が入ったときに備えて、逃げる準備をしておくのも大切です。一戸建てだと1階の部屋は地面から高さがあるので、窓から逃げる用に脚立を用意しておきましょう。縄梯子はダメですよ。親は年寄りだし、強盗が来るのは基本的に夜中ですからね」

また、草下さんによると、「妙な懸賞に応募したりアンケートに個人情報を書かないこと。変な名簿に載らない事が大切です。先日、11代目碑文谷一家本部の入口に『闇バイトは許さない』という告知が張り出されて話題になりました。ヤクザが闇バイトを締め付けてくれればいいんですが、今のヤクザは儲かっていないので、それを期待するのも難しいでしょうね。特殊詐欺に対し、限定的に警察のおとり捜査を認めるのはアリかも知れませんね」とのこと。

いやはや、日本中が闇バイトに怯える不安な日々は、まだまだ続きそうです……。

ホーム強盗に襲われたときへの備え・対策は?

内鍵のかかる部屋を作りパニックルームにする

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窓や玄関から侵入してくる強盗の対策として、部屋の扉に内鍵をつけて簡易的なパニックルームを設置すると安全。逃げるための窓があり、電話も設置できると理想的です。

防犯の4原則を意識する

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強盗などの侵入窃盗犯は、警察に通報されて逮捕される危険があるので目立つことを嫌います。そのため、光や音周囲の視線時間がかかることは防犯の4原則。

たとえば家の周辺をライトアップしたり、防犯ブザーを設置するなど、侵入者が目立つ仕組みを作るのが効果的です。

以上、闇バイト犯罪に詳しい専門家に、その背景や特徴や気を付けるべきことについて、お話しを聞きました。

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このほか、『MONOQLO』の防犯特集では、今回の識者の方にご協力いただいて防犯グッズを検証しています。ぜひ参考にしてください。

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