手塗り制汗剤の特徴とは?
珍しいタイプ?これまで、全24本の制汗剤について評価をご報告してまいりました当シリーズ。今回はラストの「手塗りタイプ」です。
手塗りタイプは、薬剤を直接手に取り肌に塗るものです。肌への密着力が高く、薬効成分が最も濃いタイプです。持続時間が長く、1度塗ればしばらく効果がありますが、刺激が強く肌への負担が大きい点も。
また、使用後に手や指を洗わなくてはならないなど不便な点もあり、使いたいときに気軽に使えないのが玉に瑕かも。とはいえ、効果の高さは一番なので、汗の量が多い、体臭や手汗が気になるなど、手間がかかってもしっかりケアしたい人にオススメです。
[備考]その他のタイプや選び方の解説は、こちらの記事にて詳しくご紹介していますので、あわせてご覧いただけますと嬉しいです。
●総合:もう悩まない! 最強のニオイ消しに専門家も絶句[おすすめ制汗剤・2018年決定版]
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識者とともに評価しました
4つの項目でテスト編集部員が30種類の制汗剤を実際に使い検証し、その中から手塗りタイプをピックアップしました。

テスト項目は4つ。識者の協力を仰いで100点満点で採点しました。
①消臭力:40点

片方のワキに制汗剤を塗った状態で1日過ごしたTシャツを、臭気判定士がチェック。イヤなニオイが抑えられているかを判定してもらいました。
②持続力:20点

編集部員に制汗剤を使用してもらい、実際の使用感を中心に採点。使用後約8時間、定期的に制汗剤の持続力を確認し、評価しました。
③汗止力:20点

こちらも編集部員による使用感チェックにて採点。普段と比べてどれだけ汗をかかず快適に過ごせたかを評価の基準としました。
④即効性:20点

Tシャツと同じ素材の布片にアンモニア液を振りかけた後、制汗剤を使用。アンモニアのニオイが軽減されているかどうかをチェックしました。
ご協力いただいた識者は……

臭気判定士・石川英一さん。
日本でも数少ない臭気判定士で、臭いの原因まで特定できる「ニオイ」のスペシャリストです。
では、テスト結果をみていきましょう。
水のような制汗剤
全項目がほぼ満点!
日邦薬品工業
オドレミン
実勢価格:1450円
内容量:25ml

老舗メーカーの制汗剤です。有効成分の他はグリセリンと水のみ。余計な成分が一切入っておらず、肌に素早く浸透します。そのため、他の製品のように手を洗う手間がかかりません。

無色透明で、見た目は水そのもの。ワキ以外にもあらゆるところに使えて、塗った後の違和感もほとんどありません。
携帯性もよく、手塗りタイプでは別格の使いやすさで高い評価を得ました。
持続時間が圧倒的
過去のベストバイ!
ラヴィリン
アンダーアームクリーム
実勢価格:2000円
内容量:12.5g

過去、『MONOQLO』でベストバイに選ばれた製品です。

まるで粘土のような濃いクリームは塗り伸ばすのに手間がかかりますが、水で洗った程度では全く落ちません。2日にわたる超持続力を発揮しましたが、逆に落としにくさも全製品中No.1でした。
消臭力・即効性ともに高評価
炭の成分がニオイを吸着
マンダム
ルシード 薬用デオドラント 高密着クリーム
実勢価格:702円
内容量:30g

ほのかに灰色のクリームですが、塗り伸ばせば透明になるので色移りの心配はありません。塗り伸ばしやすく、肌によくなじみますよ。

全製品中、「炭」を配合しているのはこの製品だけ。炭にはニオイ成分を素早く吸着する性質があるので、消臭力・即効性ともに高評価を得ました。
4位: 汗で成分が汚れ落ちない
ややベタつきが気になるかも
DHC
薬用デオドラントジェル
実勢価格:926円
内容量:35g

ウォータープルーフ処方で水を弾くため、汗で成分が流れ落ちてしまう心配がありません。

そのぶんベタつきが少し気になるところ。また、乾きが遅いため、他のクリームタイプよりも手間がかかりました。
5位: 持続力は低いものの、
肌への優しさが特徴
リベルタ
QB 薬用デオドラントクリーム
実勢価格:2808円
内容量:30g

同シリーズのスティックタイプと同様、植物エキスがふんだんに使用されており、保湿力が高い製品。なめらかなクリームで塗り心地も良く、肌に優しいのが高いポイントです。持続力は他の製品と比べるとやや控えめ。専用のヘラで衛生的に使えるのがうれしいところ。
6位: 即効性は高評価も
ニオイが気になる
東京甲子社
特製エキシウクリーム
実勢価格:1118円
内容量:30g

高い即効性を示しましたが、クリームタイプにしては全体的に控えめな評価に終わりました。強い薬品臭は「薬品臭がキツすぎて肌に塗る気が起こらない」とテスターから低評価に。香りが好みなら使ってみたい一品です。
手塗りタイプは他のタイプに比べて価格が高く、また簡単に試せない製品が多いのが悩みどころです。効果の出るものを選ばなければ、結果的に損をしてしまうこともあるので、慎重に選ぶのが吉。手間に見合った効果が出るかが評価のカギとなります。