パソコンCPUとは?

CPUとは? CPUおすすめ イメージ

自作PCを組み立てるうえで真っ先に選ぶべきなのが「CPU」です。CPUはキーボードの操作やストレージの読み書き、モニターへの出力といったパソコンの動作に必要なあらゆる計算を行うパーツで、この性能によってパソコンでできることが大まかに決まります。

また、CPUの中にはグラフィックス処理を担うGPU内蔵モデルもあり、これらを選ぶとグラボを増設しなくてもモニターへ映像を出力することができます。

CPUの「アーキテクチャ」とは?

CPUは設計の概念や技術的な特徴である「アーキテクチャ」によって世代分けされています。似た名称のCPUでもアーキテクチャの違いで性能、採用されているCPUソケットの形状、対応するマザーボードが異なるため、購入時は必ず確認しましょう。

なお、一部のハイエンドCPUは、世代が同じでも異なるアーキテクチャやソケットの形状を持っています。

AMD Ryzenのアーキテクチャ

発売年 CPU
2020 Zen 2 Renoir
2021 Zen 3 Vermeer
2021 Zen 2 Cezanne
2022 Zen 2 Raphael

Intel CPUのアーキテクチャ

発売年 CPU
2017~2018 Coffee Lake (第8世代)
2018~2019 Coffee Lake Refresh (第9世代)
2019~2020 Comet Lake (第10世代)
2019~2020 Rocket Lake (第11世代)
2021~2022 Alder Lake (第12世代)
2022~2023 Raptor Lake (第13世代)
2023~2024 Raptor Lake Refresh (第14世代)

近年のCPUアーキテクチャはおよそ1年に1世代のペースで更新されています。

アーキテクチャごとのラインナップは常に一定ではなく、上位グレードのみや下位グレードのみ、あるいはモバイル向けCPUのみリリースされる場合もあります。

パソコンCPUの選び方は?

CPUはあらゆる処理を一手に担う、パソコンの頭脳ともいえる最重要パーツです。CPUの選び方次第で、パソコンでできることは大まかに決まってしまいます。目的と価格のバランスを考慮して選びましょう。

パソコンで行う作業に応じてCPUのシリーズを選ぼう

AMD Ryzen 3 Ryzen 5 Ryzen 7 Ryzen 9 Ryzen
Threadripper
Intel Core i3 Core i3 Core i3 Core i3 -
分類 エントリー メインストリーム ハイエンド ハイエンド
用途 軽作業&文教向け 一般ホビー&ビジネス向け プロ&ハイアマチュア向け クリエイティブ向け
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AMDとIntelの2社が現行世代の製品として販売しているCPUシリーズは、上表のとおり。左側のCPUほど性能が低い代わりに価格が安く、右側に行くほど高性能・高価格になっていきます。

なお、表の分類は大まかなもので、メインストリーム向けの「Core i5」だからといってハイエンドはPCゲームがプレイできないということはありません。これらの分類はあくまで「パソコンが快適に動作する」という点をベースにした目安です。

各シリーズの分類は世代によって異なるので、旧世代のCPUの場合、必ずしもこの分類が当てはまるとは限りません。

また、上の表以外にIntelには「Xeon」、AMDには「EPYC」といった、サーバーあるいはワークステーション向けCPUが販売されていますが、一般向けとしてはほぼ使われないため省略しています。

CPUの世代やシリーズはどうやって知る?

「AMD」や「Intel」から発売されているCPUは、型番のルールがメーカーごとに決まっています。このルールを把握し、型番からCPUの性能をざっくり判断しましょう。

基本的には型番の中にある数字が大きいほど高性能になっていきます。また、型番の末尾に付けられている「規格」によっては、型番の数字が同じCPUであっても性能が大きく変わります。

AMD製CPUの型番表記

AMD製CPUの型番表記 CPUおすすめ イメージ

AMD Ryzenシリーズは、一般向けのCPUが「Ryzen 9」「Ryzen 7」「Ryzen 5」「Ryzen 3」の4シリーズ。世代の数字は「Zen」の世代とは異なり、世代をさらに細分化したものとなっています。

また、5000番台まではGPU搭載モデルの末尾に「G」が付けられていましたが、7000番台ではすべてのCPUがGPU内蔵型となり、末尾の「G」がなくなっています。

▼規格の一例
X/WX クロック周波数向上モデル
G GPU内蔵モデル(5000番台まで)
3D 3D Cache搭載モデル
無印 特徴付けのない標準的なモデル

Intel製CPUの型番表記

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Intelの場合は、どのシリーズのモデルも表記はほとんど変わりません。先頭にはシリーズ名が明記され、続く4~5桁の数字の先頭1~2桁でアーキテクチャの世代、残りの3桁が性能を示しています。

末尾の規格は表示がない製品もあり、その場合は特徴付けのない通常モデルを意味します。

▼規格の一例
K/KS オーバークロック対応モデル
F GPU非内蔵モデル
T 省電力モデル
無印 特徴付けのない標準的なモデル

CPUの処理能力はどうやって決まる?

CPU選定時に注意するポイントは「コア/スレッド数」、「クロック周波数」の2つです。これらはCPUの性能に直結しています。CPUのシリーズや世代だけで製品を決めきれない場合は、CPUの細かいスペックを確認しましょう。

実際にCPUがどれだけの速度で命令を実行できるかは、コアの「スレッド数×動作周波数」で大まかに決まります。

スレッド数が少なく動作周波数が高いモデルとその逆では、どちらが優れているかは一概にはいえませんが、一般的には、コア/スレッド数の多いモデルほど高性能と考えていいでしょう。

コア数とスレッド数

コア数とスレッド数 CPUおすすめ イメージ

現行のCPUは、ほとんどの製品が複数のコアを搭載し、それぞれのコアはさらに複数の「スレッド」を持っています。

ひとつのスレッドがひとつの作業を実行できるため、CPU全体で多くの作業を並列処理できます。

動作周波数

CPUの性能に表記されている「◯GHz」の部分をクロック周波数と呼び、1秒間にコアがどれくらいの処理ができるかを示します。

現在の製品では、処理の重さによって動作周波数を変更するCPUが主流となっています。

CPUのコア数を確認

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CPUのコア数は、「タスク マネージャー」から「リソース モニター」を開いて「CPU」タブを開くと確認できます。各コアごとの使用率もリアルタイムにグラフで表示されます。

省電力PC向けCPUの特徴は?

「TDP」は「熱設計電力」と呼ばれる数値で、CPUをフル稼働させた際の発熱量や消費電力を大まかに表しています。

省電力PCを組む予定なら、TDPの数値が低いCPUを選びましょう。

パソコンCPUのおすすめは?

CPUのおすすめは? CPUおすすめ イメージ

「パーツの理解は深まったけど、やっぱり間違いのない製品を買いたい!」そんな人に向けて、雑誌『自作PC 最強バイブル 2024』の中で紹介されたドスパラ店員によるおすすめ製品ランキングを公開します!コストパフォーマンスの高い製品を中心に選出されているので、お財布にも優しいです。

第1位インテル「Core i5 13400F BOX」

CPUおすすめ インテル Core i5 13400F BOX※画像はAmazonより イメージ1

※画像はAmazonより

  • インテルCore i5 13400F BOX
  • 実勢価格: ¥31,678
コア数
10
スレッド数
16
グラフィック機能
なし
CPUクーラー
付属
型番
BX8071513400F

第2位AMD「Ryzen 7 5700X BOX」

CPUおすすめ AMD Ryzen 7 5700X BOX※画像はAmazonより イメージ1

※画像はAmazonより

  • AMDRyzen 7 5700X BOX
  • 実勢価格: ¥23,480
コア数
8
スレッド数
16
グラフィック機能
なし
CPUクーラー
別売り
型番
100-100000926WOF

第3位インテル「Core i5 12400F BOX」

CPUおすすめ インテル Core i5 12400F BOX※画像はAmazonより イメージ1

※画像はAmazonより

  • インテルCore i5 12400F BOX
  • 実勢価格: ¥21,080
コア数
6
スレッド数
12
グラフィック機能
なし
CPUクーラー
付属
型番
BX8071512400F

4位: インテル「Core i5 13500 BOX」

CPUおすすめ インテル Core i5 13500 BOX※画像はAmazonより イメージ1

※画像はAmazonより

  • インテルCore i5 13500 BOX
  • 実勢価格: ¥37,720
コア数
14
スレッド数
20
グラフィック機能
intel UHD 770
CPUクーラー
付属
型番
BX8071513500

5位: AMD「Ryzen 5 5600G BOX」

CPUおすすめ AMD Ryzen 5 5600G BOX※画像はAmazonより イメージ1

※画像はAmazonより

  • AMDRyzen 5 5600G BOX
  • 実勢価格: ¥16,970
コア数
6
スレッド数
12
グラフィック機能
Radeon Graphics
CPUクーラー
付属
型番
100-100000252BOX

6位: インテル「Core i7 14700K BOX」

CPUおすすめ インテル Core i7 14700K BOX※画像はAmazonより イメージ1

※画像はAmazonより

  • インテルCore i7 14700K BOX
  • 実勢価格: ¥67,680
コア数
20
スレッド数
28
グラフィック機能
intel UHD 770
CPUクーラー
別売り
型番
BX8071514700K

7位: AMD「Ryzen 7 7800X3D BOX」

CPUおすすめ AMD Ryzen 7 7800X3D BOX※画像はAmazonより イメージ1

※画像はAmazonより

  • AMDRyzen 7 7800X3D BOX
  • 実勢価格: ¥55,170
コア数
8
スレッド数
16
グラフィック機能
Radeon Graphics
CPUクーラー
別売り
型番
100-100000910WOF

8位: インテル「Core i9 14900K BOX」

CPUおすすめ インテル Core i9 14900K BOX※画像はAmazonより イメージ1

※画像はAmazonより

  • インテルCore i9 14900K BOX
  • 実勢価格: ¥58,937
コア数
24
スレッド数
32
グラフィック機能
intel UHD 770
CPUクーラー
別売り
型番
BX8071514900K

9位: AMD「Ryzen 5 7600 BOX」

CPUおすすめ AMD Ryzen 5 7600 BOX※画像はAmazonより イメージ1

※画像はAmazonより

  • AMDRyzen 5 7600 BOX
  • 実勢価格: ¥32,800
コア数
6
スレッド数
12
グラフィック機能
Radeon Graphics
CPUクーラー
付属
型番
100-100001015BOX

10位: インテル「Core i3 12100F BOX」

CPUおすすめ インテル Core i3 12100F BOX※画像はAmazonより イメージ1

※画像はAmazonより

  • インテルCore i3 12100F BOX
  • 実勢価格: ¥14,380
コア数
4
スレッド数
8
グラフィック機能
無し
CPUクーラー
付属
型番
BX8071512100F

パソコンCPUの人気メーカーは?

自作PC向けのCPUは「AMD」と「Intel」の2社が提供しており、それぞれ特徴が異なります。まずはこれを把握し、パソコンの用途や予算に応じてどちらの製品を購入するか決めましょう。

2023年11月現在では、ハイエンドモデルのコスパだとAMD、ミドルレンジでのコスパだとIntelが一歩リードしています。なお、CPUは新製品が公開されるたびに設計が改良され、新しい製品ほど高い処理能力と省エネが期待できます。

そのため、なるべく最新製品を購入するのがおすすめです。

AMD製CPUの特徴は?

高性能コアを中心とした構成で、複数の処理を同時に実行するのに向いています。またCPUのベース周波数が高く、ブースト時との差が小さいです。コア数はIntel製品より少なめのものが多いです。

第4世代ではすべてのモデルにGPUを内蔵。ただし、旧世代の「G」モデルに搭載されているGPUより性能が低いです。

消費電力はIntel製より大きいものが多い傾向にありますが、ハイエンドモデルでもIntel製CPUほど価格が跳ね上がらず、コスパがいいです。

Intel製CPUの特徴は?

省電力コアと高性能コアの2種類のコアの併用により、あらゆる状況に対応して性能を発揮できます。ターボ・ブースト時の最高性能が高く、AMDのCPUよりコア数が多い傾向にあります。

GPU性能に関しては、第13世代に搭載されている「Intel UHD 770」はAMD第4世代搭載の「Radeon Graphics」よりも、わずかに高性能。

省電力モデルが豊富で、省エネPCを組みやすいです。

価格に関しては、ミドルレンジ帯のコスパが優秀。新しい世代のCPUが出ても前世代CPUの価格はあまり下がりません。

パソコンまとめ:やりたい作業にあったCPUを選ぼう!

以上、CPUのおすすめランキングでした!

今回ご紹介した商品は、コストパフォーマンスの高いものを中心に選出されているので、お財布にも優しいです。

1位のインテル「Core i5 13400F BOX」は、特にコストパフォーマンスが高くて売れ筋もよく、おすすめです。また、上位のCPUはコストパフォーマンスに優れている製品が多く、2〜3万円の製品でもさまざまな用途で使えます。

「パーツの理解は深まったけど、やっぱり間違いのない製品を買いたい!」。そんな人は、本記事をぜひ参考にしてみてくださいね。

CPUのおすすめ

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Intel
Core i5 13400F BOX

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