文房具キングジムから画期的なラベルライターが登場!

専用テープに好きな文字やロゴなどを印刷して、ラベルを作ることができるラベルライター。自分好みのラベルが使えて整理整頓がはかどるので、利用している人は多いでしょう。

その代表格とも言える「テプラ」のスマホ専用モデル「テプラPRO "MARK" SR-MK1」に新色の「ブラック」が登場しました。

スマホアプリでラベルを簡単に作れるのが本モデルの特徴ですが、果たして使い勝手はどうなのでしょうか? また印刷の品質なども気になるところです。

キングジム「ラベルプリンター 『テプラ』PRO」SR-MK1-BK

  • キングジム「ラベルプリンター 『テプラ』PRO」SR-MK1-BK
  • 実勢価格: ¥11,100

今回は文具プランナーの福島槙子さんとともに、使い勝手なども含めて本製品を徹底的にテスト。

あらゆる点からその実力をチェックすることにしました。

文房具テスト1:文字などの入力はしやすいの?

結果:自分のスマホでできるからとっても快適!!

結果:自分のスマホでできるからとっても快適!! イメージ

本体で操作するのは電源のみ。専用アプリを使ってラベルの文字打ちやデザインなどを行います。そのため使用する際には、ネット環境とスマートフォンが必要です。

もちろん文字や記号の入力もスマホで行うのですが、これがかなり便利。

従来のテプラだと本体の小さい画面で文字を確認しながら打ち込む必要がありましたが、スマホから打ち込めるので見やすさが段違い。入力する際もストレスがありません。

結果:自分のスマホでできるからとっても快適!! イメージ2

位置変更もガイド線などが表示されるため、文字などの拡大・縮小も指一本でラクラク。

従来のものと異なりタッチ操作で完結するため、直感的にできて超簡単。

印刷もスムーズで入り組んだ画像を入れても素早く、使いやすいです。

福島槙子 氏
文具プランナー
福島槙子 氏 のコメント

ボタンが小さくて操作しづらい!というようなことがないので、入力が快適です

ちなみに使用するアプリは「Hello」と「TEPRA LINK 2」の2つがあります。

対応アプリ その1:「Hello」

対応アプリ その1:「Hello」 イメージ

「Hello」
対応:iOS/Android

価格:無料(iOS/Android)

タッチ操作で完結する点はどちらも同じですが、「Hello」の方は文字の拡大・縮小を指2本で広げるようにして行ったり、文字を入力する際は専用の入力欄が表示される、また記号などの挿入も素早く行えるほかスライド操作を多用するなど、全体的にSNSアプリを彷彿とさせる操作です。

ただ動作がやや重たく感じる点と、アプリを立ち上げるとラベルの新規作成画面ではなく「お知らせ画面」がまず表示されるため、スムーズな作業ができない点が気になりました。

対応アプリ その2:「TEPRA LINK 2」

対応アプリ その2:「TEPRA LINK 2」 イメージ

「TEPRA LINK 2」
対応:iOS/Android

価格:無料(iOS/Android)

「TEPRA LINK 2」は「Hello」に比べるとオフィス用ソフトのような作り。

文字はテキストボックスに直接入力するほか、文字列の「揃え」機能などがあり、パワーポイントなどのスライド作成ソフトのような印象でした。普段からそういったソフトを使用している方なら、難なく使いこなせるのではないでしょうか。

「Hello」と比べ記号を入れる際の操作手順などが多かったりしますが、全体の動作はスムーズ。アプリを立ち上げるとすぐに新規でラベルを作れる点も便利です。

福島槙子 氏
文具プランナー
福島槙子 氏 のコメント

オフィス用途以外でオリジナルのテープを作るなど、趣味用途で活用するのなら『Hello』の方がオススメです

文房具テスト2:初めてでも簡単に作れるの?

結果:テンプレートを使えるから、迷わずに作れます!

ラベルの作成も、アプリごとで機能が異なりますが面倒な操作なくできます。

「クイック作成」なら文字を変えるだけ!

「クイック作成」なら文字を変えるだけ! イメージ
「クイック作成」なら文字を変えるだけ! イメージ2
「クイック作成」なら文字を変えるだけ! イメージ3

例えば「Hello」アプリの場合、テンプレートの文字を入れ替えるだけでラベルを作れる「クイック作成」モードが使用可能。

このモード「テンプレート選択」→「好きな文字を入れる」→「印刷」だけで作れるのでとにかくラク! 文字のサイズ調整などもせず手軽におしゃれなラベルを作れるので、市販の小物入れやボトルに使う際はもってこいです。

またテンプレートを選ぶ際にオススメのテープ幅が表示されたりと、工夫がされています。

より自分好みに作るなら「こだわり作成」で

より自分好みに作るなら「こだわり作成」で イメージ
より自分好みに作るなら「こだわり作成」で イメージ2  
より自分好みに作るなら「こだわり作成」で イメージ3

こちらは「こだわり作成モード」。好きなイラストなどをラベルに入れたり、文字のサイズなどより細かい調整が可能です。

一見難しく思えますが、デザイン編集はSNSなどで投稿する際と同じように操作でき、文字調整などの基本操作はクイック作成のものと同じなので、ノンストレス。手軽にオリジナルのラベルが完成します。

他の機能としては同じデザインのラベルを編集、印刷できる一括作成モードも搭載。「インテリアにこだわりがあるので小物入れに貼るラベルも同じもので揃えたい」という人にはありがたい!

またラベルに日時や曜日などの設定を紐づけてスマホで通知を受け取る「タイムラベル」機能が使えるのも特徴です。

より自分好みに作るなら「こだわり作成」で イメージ4

テンプレートの種類も「キッチン」「リビング」など使用シーンごとにたくさんの種類が配信されているほか、映画作品やイラストレーターとコラボしたものも充実。

イラストやロゴが使われたデザインのラベルを使いたい人や、より自分の趣味にあったラベルを作りこみたい人にはピッタリです。

仕事で使うなら「TEPRA LINK 2」のテンプレートが助かる!!

仕事で使うなら「TEPRA LINK 2」のテンプレートが助かる!! イメージ
仕事で使うなら「TEPRA LINK 2」のテンプレートが助かる!! イメージ2
仕事で使うなら「TEPRA LINK 2」のテンプレートが助かる!! イメージ3 

「TEPRA LINK 2」も同様にテンプレートから作成することが可能。

「Hello」と比べこちらはビジネス向けのシンプルなデザインのものが充実。「備品管理」や「請求書」などよく使いそうなラベルのデザインは一通り揃っているので、「事務向きのデザインのものを作りたい、仕事用にすぐにラベルを作りたい」という人は「Hello」よりもこちらを使うといいでしょう。

もちろんテンプレートを使わず、一から作ることも可能です。

文房具テスト3:印刷はきれいにできるの?

結果:白黒だけど、小さい文字やイラストもキレイに印刷! 

次は「印刷精度」。こちらも文句なしに優秀です。

解像度は360dpiで上位機種と同じということもあり印刷はかなり美麗。小さな文字でもつぶれがなく、しっかり印刷できます。イラストなども十分にきれいです。

ただ本製品はカラー印刷はできず、あくまでモノクロの印刷のみ。そのため鮮やかなイラストや写真よりも、シンプルなロゴやイラストを印刷するとよりその実力を発揮できるといえるでしょう。

福島槙子 氏
文具プランナー
福島槙子 氏 のコメント

スマホ内の画像を使えて便利。印刷ですが、写真より線画のようなイラストに向いています

文房具テスト4:置き場所には困らないの?

結果:縦型で収納がラク。デザインがよく「出しっぱなし」もOK!

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実用面は優秀とわかったところで、次に注目したいのが「デザイン性および収納性」。

「文字がきれいに印刷できればそれで十分では?」と思いがちですが、自宅で使うことを考えると見過ごせないポイントです。

実際、従来のテプラは種類にもよるものの、キーボードがあるため場所を取り、デスクやテーブルへ出しっぱなしにはしづらいという点がありました。

本製品のサイズは厚めの単行本と同じくらいのサイズなのでそこまで場所を取らず、棚の隙間などにも収納しやすいというメリットがあります。

見た目もキーボードなどがついていないためザ・オフィス用品といった雰囲気がなく、スッキリしたシルエットでデザイン性も優秀です。 

結果:縦型で収納がラク。デザインがよく「出しっぱなし」もOK! イメージ2

電源はACアダプタ、もしくは単3形乾電池×6本を使用します。

電池を使うのでコンセントから遠い場所でも使えるだけでなく、取り回しがいい点も高評価でした。

文房具テスト5:整頓・収納用のラベル作成以外にも使えるの?

結果:ラベルの種類が豊富で、さまざまな用途で使えます

結果:ラベルの種類が豊富で、さまざまな用途で使えます イメージ

「汎用性」も優秀。シンプルなラベルを作るだけではなく、カートリッジを変えることでさまざまな用途に使用できます。

種類は豊富で白ラベルやマスキングテープはもちろん、屋外用ラベルや仕事用のホワイトボードなどで使えるマグネットテープにアイロンで布に接着するアイロンラベル、プレゼントに使えそうなリボンなどもあり、実用から趣味用までとにかく多彩。

使用可能なテープ幅の範囲内であれば、あらゆるラベル作成をこれ一台で対応可能です。

結果:ラベルの種類が豊富で、さまざまな用途で使えます イメージ2

 カートリッジの交換も側面を開け入れ替えるだけと簡単です。

ちなみにテープカートリッジはPRO専用のものが必要なので、購入する際は間違えないように注意しましょう。

福島槙子 氏
文具プランナー
福島槙子 氏 のコメント

24mmのテープまで対応しているので、幅広い用途に使えます

文房具6:価格が高く感じるけど、買う価値あり?


結果:性能を考えれば高コスパです! 

最後は「コスパ」。本製品の価格は1万7000円+税と、テプラ全体としては真ん中あたりの価格です。これより高価格帯のモデルはオフィス向けの色合いが強いので、家庭用としては本製品が最も高価であるといえます。

それでも性能や使い勝手面、汎用性の高さを考えるとコスパは優秀、解像度などが上位モデルと同じことを考えると「大満足」と言っていいでしょう。

ただ、そもそもの価格帯を知らず「ラベルライターってどんな感じ?」と軽い気持ちで購入するには、やや高く感じるのも事実。スマホで操作するテプラとしては使用アプリが異なりテープ幅・種類も制限されますが、より安価な「Lite LR30」も販売されていることもあり、人によっては気になる点かもしれません。

文房具キングジム「テプラPRO "MARK" SR-MK1」のテスト結果まとめ

ということで、以上のテスト結果を元に評価をまとめました!

A+評価キングジム「ラベルプリンター 『テプラ』PRO」SR-MK1-BK

  • キングジム「ラベルプリンター 『テプラ』PRO」SR-MK1-BK
  • 実勢価格: ¥11,100

総合評価: 4.83

入力しやすさ
 5.00
作成しやすさ
 5.00
印刷精度
 5.00
デザイン性、収納性
 5.00
汎用性
 5.00
コスパ
 4.00
福島槙子 氏
文具プランナー
福島槙子 氏 のコメント

初心者にうれしい手軽さもありつつ、個性のあるラベルも作成できるので、こだわりのある人にもピッタリ。今、一番オススメのテプラです!

キングジム「ラベルプリンター 『テプラ』PRO」SR-MK1-BK イメージ

本製品ですがオフィス用途でももちろん便利に使えますが、それ以上に家庭で使うとより魅力を感じられる「趣味によった」テプラという印象を受けました。

「Hello」アプリの動作やインタフェース、また価格などが人によって気になる可能性もありますが、総合的にかなり完成度が高いです。

スマホだけで作成できるうえ、テンプレートが充実しているのでラベルプリンター初心者でも手軽に使えるのが大きな魅力。

またオリジナルのラベル作成も簡単なうえ、製品自体のデザイン性も優秀なのでテーブルに置いたままでも大丈夫なのもうれしいところ。

リビングなどに置いておけば「つい使いたくなる」こと間違いなしの、多彩な魅力に溢れた一台であると言っていいでしょう。