衣類や革靴、スニーカーを 濡れから守る雨季の必需品!

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もうすぐ訪れる梅雨の季節。雨に濡れて服はビショビショ、革靴にはシミができ、白かったキャンバス地のスニーカーは泥水で灰色に変色…。考えただけでも、気分がダウンしますよね。

しかも、夏が到来すれば、突然の雷雨に見舞われる…。

衣類や革靴、スニーカーを濡れから守る雨季の必需品! イメージ2
これからの時期、多くなりますね…。

しかし、そんな悩みを解決してくれる便利グッズがあります。それが衣類や靴などに使える防水スプレー

防水スプレーの主な効果は、ずばり水を弾くこと。雨から守りたい服や靴、カバンに吹きかけるだけで、水を弾いて内側に染み込まなくなります。

また、表面がコーティングされるため、汚れ防止にもなるという効果も。

衣類や革靴、スニーカーを濡れから守る雨季の必需品! イメージ3
運動靴にも効果テキメン!

しかし、欲しいと思ってチェックしてみると、似たようなパッケージの製品ばかりが何種類も販売されています…。

結局、なんとなく選んでしまいがちなのですが、防水スプレーも用途に応じた種類があり、使い方を間違えるとシミになってしまうことも…。

そこで、おすすめランキングをご紹介する前に、防水スプレーの選びの基本をご説明したいと思います。

防水スプレーを使用するメリットとデメリット!

防水スプレー選びの基本をご紹介する前に、防水スプレーのメリットとデメリットをおさえていきましょう。メリットとデメリットを知れば、防水スプレー選びがよりはかどると思いますよ。

メリット
防水スプレーのメリットはまず先ほどもご紹介したように、衣類や靴などから雨を弾くということです。また汚れ防止の効果もあり、季節問わずにいつでも使えるのが特徴です。さらにいうと、非常に簡易的であることもメリットです。ニクワックスをはじめとした撥水剤なども防水スプレーと同様の効果を持ちますが、手間がかかります。その一方防水スプレーは手軽に、そして一定以上の撥水効果を持ちます。家庭でできる貴重な撥水処理が、防水スプレーなのです。

デメリット
防水スプレーのデメリットについては考える機会が無いと思いますが、デメリットをおさえることも大切です。防水スプレーのデメリットは、防水スプレーに含まれている液体の全てが防水に有効な成分ではないということと関連しています。というのも、ガスをはじめとした防水に有効ではない成分を防水スプレーを使用した時に吸い込んでしまった場合、健康にリスクを伴うためです。防水スプレーを使用する際は、こうしたリスクを考慮し安全に取り扱うようにしましょう。

「何を雨から守りたいのか?」 それが防水スプレー選びのキモ!

「何を雨から守りたいのか?」それが防水スプレー選びのキモ! イメージ
素材によって防水スプレーには相性があります。

防水スプレー選びに重要なのは「防水スプレーで何を雨から守りたいのか?」ということ。

守りたいモノの素材によって、防水スプレーの成分との相性があるのです。以下に紹介する3つの注意点をチェックし、素材や用途に合わせた製品選びを心がけましょう。

[選びの注意点①]
防水と撥水、定義に違いはありますが…

[選びの注意点①]防水と撥水、定義に違いはありますが… イメージ
防水と撥水はメーカーごとに定義が曖昧…。

ここまで“防水スプレー”を連呼してきましたが、ひとくちに防水スプレーと言っても、防水と撥水(はっすい)の2つのタイプがあります。かなり専門的ですが、まずはこの違いからご説明します。

[防水ってなんですか?]
素材の表面に皮膜を作り、繊維を上からカバー。通気性は低下してしまいますが、完全に水をシャットアウトします。ゴムのようにすき間なくコーティングするイメージです。

[撥水ってなんですか?]
水より細かい成分が繊維に浸透することで、繊維の目をふさがず通気性を保ったまま水を弾きます。拭き取ることもできますが、押し付けるなどの圧力をかけると内側に染み込んでしまうので注意が必要。

ただ、ややこしいことに、メーカーによって防水と撥水の定義は曖昧になっているのが実情です。

「じゃあ、なにに注意すればいいの?」と不安になった方、ご安心ください。次は初心者でもわかりやすいポイントをご紹介します。

[選びの注意点②]
シリコン系を革靴に使うと悲劇が…

商品を選ぶ上で「防水と撥水」が手がかりになるかと思いきや、メーカーによって定義が曖昧だなんて…、と落胆するのはまだ早い。

初心者でもわかりやすい注意点。それが含有成分の違いです。

[選びの注意点②]シリコン系を革靴に使うと悲劇が… イメージ
心配な人は成分表示を確認。

防水スプレーに使用されている撥水剤の成分は、大別して2つのタイプがありシリコン系とフッ素系に分けることができます。

このシリコン系とフッ素系の素材との相性をしっかりと守ることで、大事な服や靴を台無しにせず、雨から守ることができるんです。

フッ素系のメリット・デメリット

[選びの注意点②]シリコン系を革靴に使うと悲劇が… イメージ2

[メリットは?]
通気性を保つため、天然皮革や人工皮革系の靴や布系製品全般に使用できる傾向。
[デメリットは?]
雨を弾く効果の持続力は低い。また、原料費が高いのでシリコン系よりも値段が高め。


シリコン系のメリット・デメリット

[選びの注意点②]シリコン系を革靴に使うと悲劇が… イメージ3

[メリットは?]
フッ素系よりも持続力が高く、値段が比較的安い。
[デメリットは?]
素材の表面をコーティングすることにより、通気性が低下してしまうため、ゴアテックス素材では長所を生かしにくくなってしまう。また、革製品はシミになってしまうこともあり注意が必要。

心配な方は商品裏側の使用用途とともに、成分表示を確認して選ぶようにしましょう。

[選びの注意点③]
噴射範囲にも素材との相性があります

[選びの注意点③]噴射範囲にも素材との相性があります イメージ
製品によって噴射範囲はこんなに違います。

防水スプレーには、製品によって噴射範囲に違いがあります。雨から守りたいモノのサイズを加味して選びましょう。

噴射範囲は販売サイトなどに写真や動画が載っている場合があるのでチェックしてみてください。

[せまい噴射範囲]靴などの小物向け

[選びの注意点③]噴射範囲にも素材との相性があります イメージ2

靴やカバンなどは、噴射範囲の狭いスプレーの方が内容する薬液をムダなく噴霧できます。周りも汚しません。


[広い噴射範囲]衣類などの大物向け

[選びの注意点③]噴射範囲にも素材との相性があります イメージ3

噴射範囲が広い場合は衣類向き。ただし、まんべんなくスプレーできるからといって、サッとひと吹きは禁物。正しい防水スプレーの使い方は後ほどご説明します。

以上、失敗せずに防水スプレーを選ぶうえでの3つの注意点のご紹介でした。

買う前に確認するポイントは?

買う前に確認するポイントは? イメージ

ここまでは、防水スプレーを選ぶうえでの注意点をご紹介しました。ここからは、これだけ押さえればいい!という防水スプレー選びに必要なポイントをご紹介します。購入を急いでいるという方は特に必見ですよ。

1 使用するアイテムに適しているか

これまでご紹介したように、防水スプレーには対象の素材とスプレーとの相性、向き不向きがあります。そこで、それぞれの素材に合わせて防水スプレーを選ぶことが肝になります。衣類は布地用、革靴は皮革用、ゴアテックスは透湿防水生地用の防水スプレーを選ぶことがおすすめです。

2 速乾性は高いか

続いて速乾性は高いかというポイントです。防水スプレーの撥水効果を十分に発揮させるためには、スプレーした部分が完全に乾く必要があります。つまり速乾性が高ければ高いほど便利で使いやすいといえるでしょう。防水スプレーによっては乾燥時間が1分程度だったり、24時間かかるものもあったりと様々です。急な雨で防水スプレーをかけたけど、乾かなかったからビショビショに…なんて事態を避けるためには、速乾性が高い防水スプレーを選ぶようにしましょう。

3 効果は長持ちするか

最後に効果がどのくらい続くか、という点も重要なポイントです。防水スプレーは摩擦に弱く、一度使用したら再び使用する前に防水スプレーをかけるのが一般的です。しかし近年ではその必要が無いような、撥水効果が長持ちする防水スプレーも開発されています。どの程度撥水効果が続くのかは商品によって異なりますので、効果が長持ちするか確認しましょう。

以上が防水スプレーを買う前に押さえてほしいポイントでした。

続いては、今回の検証方法をご説明します。

服にも靴にも使える最強の1本 布とヌメ革にかけて決めました!

服にも靴にも使える最強の1本布とヌメ革にかけて決めました! イメージ
これ全部テストしました。

ヌメ革の場合、持続力テストを行った5日間のどこで滴下しても、安定して低空飛行な効果。残念ながら今回のテストでは、革と布両用とは思えない効果でした。

30製品を集めて実施した検証の中から、今回は革と布の両方に使える防水スプレー12製品のランキングを作成しました。

テストをしたのは、以下5項目です。

[チェックポイント①:撥水力]
※40点満点で評価

今回は「撥水」「防水」合わせて「撥水」で統一しました。ヌメ革とキャンバス地に防水スプレーを噴霧。その後、20mlの水を滴下し、浸透するか検証しました。

以下は、防水スプレーなしで水を滴下した際の状態

[チェックポイント①:撥水力]※40点満点で評価 イメージ
綿100%のキャンバス地の場合。
[チェックポイント①:撥水力]※40点満点で評価 イメージ2
ヌメ革の場合。

防水スプレーなしでは、どちらもジワリと染み込んでいますね。今回は代表的な素材として、綿100%のキャンバス地とヌメ革を使用しています。製品により、細かな対象指定がある場合もありますので、使う前に必ずご自身での確認をお願いします。

[チェックポイント②:持続力]
※30点満点で評価

[チェックポイント②:持続力]※30点満点で評価 イメージ

すぐに弾かなくなるのでは、意味がありません。吹きかけてから効果がどのくらいの期間で持続するかを確認。5日間自然放置しながら、1日経つごとに20mlの水を滴下し、撥水効果を観察しました。

[チェックポイント③:効率]
※15点満点で評価

[チェックポイント③:効率]※15点満点で評価 イメージ

スプレーの押しやすさと広がり方の2つから作業効率を判断。噴射範囲は本検証で最も吹きかけやすかった「10cm四方」を基準に点数化しました。

[チェックポイント④:コスパ]
※15点満点で評価

[チェックポイント④:コスパ]※15点満点で評価 イメージ

内容量と購入価格から1mlあたりの金額を割り出し、コストパフォーマンスとして点数化しました。購入価格は取材当時の価格になります。あらかじめご了承ください。

それでは、いよいよメインテーマ。革と布両用の防水スプレー12製品のランキングを公開します。

まずは、気になる第1位からご覧ください。

撥水力のすごさだけじゃない ニオイも気にならないR&D

R&D:M.モゥブレィ プロテクターアルファ:防水スプレー

R&D
M.モゥブレィ
プロテクターアルファ
実勢価格:2160円

▼採点結果 撥水力:40点 持続力:30点 効率:14点 コスパ:5点 TOTAL:89点

今回、第1位に輝いたR&Dの「プロテクターアルファ」。撥水力・持続力・使い勝手の3拍子がそろった最強の防水スプレーでした。

その他にも、
・臭いが気にならない
・振らないでスプレーができる

など、長所が満載だったことも最強の理由。

ちなみに、撥水力・持続力・使い勝手に話を戻すと、染みやすいヌメ革の上でもコロンと小粒に水滴ができ、ポロポロと転がっていきました。

撥水力のすごさだけじゃないニオイも気にならないR&D イメージ

小さめで立体的な水滴は、強い撥水力の証。

でも、撥水力が高くても、持続しなけば意味がないですよね。その点もご安心ください。こちらはスプレー当日も5日目も、変わらず水を弾き続けました。

撥水力のすごさだけじゃないニオイも気にならないR&D イメージ2

頻繁にスプレーする手間が省けるので、忙しい人にオススメです。

撥水力のすごさだけじゃないニオイも気にならないR&D イメージ3

上は噴射時の写真。軽いプッシュで勢いよくスプレーできました。

撥水力のすごさだけじゃないニオイも気にならないR&D イメージ4

噴射範囲は狭すぎず広すぎず、ちょうどいい範囲です。

撥水力と持続力は 首位と同格のヴィオラ

ジュエル:ヴィオラ 防水スプレー:防水スプレー

ジュエル
ヴィオラ 防水スプレー
実勢価格:1944円

▼採点結果 撥水力:40点 持続力:30点 効率:13点 コスパ:5点 総合得点:88点

検証してみて、もっとも使いやすいと感じたスプレーのうちの1本。

吹きかける際の効率の良さは、首位の「プロテクターアルファ」に若干劣りますが、撥水力と持続力は遜色ありません。かなりの実力でした。

撥水力と持続力は首位と同格のヴィオラ イメージ
見事な水滴の玉ができました。

布と革に噴射した防水スプレーの持続力テストでは、スプレー噴射後1日目から5日目までも、毎日しっかりと水を弾いてくれました。

撥水力と持続力は首位と同格のヴィオラ イメージ2
軽いプッシュ感なのに勢いあり。

「プロテクターアルファ」より少し勢いが劣りますが、使い勝手は申し分ありません。

5日後も余裕で効果が続く 高性能スプレーのナノプロ

コロニル:防水スプレー ナノプロ:防水スプレー

コロニル
防水スプレー ナノプロ
実勢価格:1780円

▼採点結果 撥水力:40点 持続力:30点 効率:9点 コスパ:6点 TOTAL:85点

本製品はオールマイティに様々な素材に使用でき、汚れなどを水滴とともに落とす自浄効果もあります。撥水の持続力については、5日経過後に水をかけても余裕で弾いていました。

5日後も余裕で効果が続く高性能スプレーのナノプロ イメージ
5日後まで撥水力がしっかり持続。

スプレーをかけてから5日間が経過しても、十分な撥水を見せた本製品。テストに使った革を見ても、まったく水が染みていません。

5日後も余裕で効果が続く高性能スプレーのナノプロ イメージ2
広域にスプレーされます。

噴射範囲は比較的広いので、傘やカッパなど大きなものにオススメです。

綺麗な噴射範囲で 撥水力も高いアメダス

columbus:アメダス2000:防水スプレー

columbus
アメダス2000
実勢価格:1742円

▼採点結果 撥水力:35点 持続力:32点 効率:10点 コスパ:8点 TOTAL:85点

「防水スプレーと言ったらアメダス」というほど有名。そんな知名度の高さに違わず、優秀な結果になりました。アマゾンでも人気の製品です。

綺麗な噴射範囲で撥水力も高いアメダス イメージ
ほぼ完璧に水滴を弾いた。

5日目の持続力テストでも高い撥水力を見せた同製品。水滴の跡も残りません。

綺麗な噴射範囲で撥水力も高いアメダス イメージ2
噴射に勢いはないが、広がりは綺麗。

スプレー自体に勢いはありませんが、円型に万遍なくかけられました。

5位: 撥水力が高いだけじゃない
素材にも優しい黒いコロニル

コロニル:防水スプレー カーボンプロ:防水スプレー

コロニル
防水スプレー カーボンプロ
実勢価格:2592円

▼採点結果 撥水力:40点 持続力:30点 効率:7点 コスパ:2点 TOTAL:79点

対象素材を網目上に保護するカーボンテクノロジーを採用した同製品。通気性を保ちながらも、靴や衣類を水や汚れから守ってくれます。蒸れる梅雨時に重宝しますね。

5位: 撥水力が高いだけじゃない素材にも優しい黒いコロニル イメージ
噴射範囲は広めです。

薬液が霧吹きで吹いたよう広がるスプレーです。

5位: 撥水力が高いだけじゃない素材にも優しい黒いコロニル イメージ2
高い撥水力が安定して持続。

持続力テストでは、スプレーをかけた1日目、5日目と同じレベルで撥水。高い持続力を見せました。

6位: コスパは満点だけど
あとは不満が残る結果に

素数:ラストオリウム ネバーウェットネオ:防水スプレー

素数
ラストオリウム
ネバーウェットネオ
実勢価格:2160円

▼採点結果 撥水力:26点 持続力:27点 効率:10点 コスパ:15点 TOTAL:79点

過去にネットやTVで話題だった製品。販売サイトでは「水も汚れもみるみる弾く」とあるので、速攻性なのかと思いきや、なぜか噴射してから3日目に効果を発揮するという謎の結果に…。撥水力はやや低めの評価だが、「コスパ」の満点が効き6位にランクイン。

しかし、撥水力や持続力もさることながら、きついニオイがずっと続いてしまうことが気になる製品でした。

6位: コスパは満点だけどあとは不満が残る結果に イメージ
防水効果にムラが出そうですね…。

噴射範囲のチェックでは、何度やっても必ずこの形になり、綺麗な円形になりませんでした。

6位: コスパは満点だけどあとは不満が残る結果に イメージ2
1日目、5日目は水が浸透。3日目のみ弾きました。

今回の検証でもいくつかに見られた「3日目で弾くようになるタイプ」でした。

6位: 素材対象が幅広い製品だが
特に布の撥水が抜きん出たコニシ

コニシ:防水スプレー ハイパワー:防水スプレー

コニシ
防水スプレー ハイパワー
実勢価格:508円

▼採点結果 撥水力:37点 持続力:25点 効率:7点 コスパ:9点 TOTAL:78点

ドライクリーニングできない衣類以外は対象ということで、様々な素材に幅広く使用が可能。特に布における撥水効果が高めでした。

6位: 素材対象が幅広い製品だが特に布の撥水が抜きん出たコニシ イメージ
ヌメ革の撥水は若干弱めな印象。

販売サイトでは、革にも使えるとの表記がありましたが、少しだけ水滴が染みる結果に。

6位: 素材対象が幅広い製品だが特に布の撥水が抜きん出たコニシ イメージ2
布の撥水性は優秀です。

布での撥水は全く問題なし。垂らした水滴が綺麗な玉状になるくらい、しっかり弾いていました。

8位: 革よりも布に効果大だった
高コスパのコニシ

コニシ:防水スプレー:防水スプレー

コニシ
防水スプレー
実勢価格:434円

▼採点結果 撥水力:34点 持続力:23点 効率:12点 コスパ:8点 TOTAL:77点

特に布に対する撥水力が高かった同製品。しかし、ヌメ革にかけたスプレーの持続力テストでは、使ったその日が一番でした。

また、製品説明に「皮革製品の防水・防汚に」と記載がありますが、光沢のある皮革製品、毛皮、爬虫類革には使えないのでご注意を。

8位: 革よりも布に効果大だった高コスパのコニシ イメージ
キャンバス生地ではよく撥水。

キャンバス生地の撥水力テストでは、浸透せずに水をしっかり撥水しました。

8位: 革よりも布に効果大だった高コスパのコニシ イメージ2
1日経つと撥水力は少し落ちました。

ヌメ革にかけたスプレーの撥水性の持続力を見ると、スプレーした直後はそこそこ弾きましたが、翌日から撥水力が低下する結果に。

9位: 革対応と記載されるも
効果は若干弱めなヘンケル

ヘンケルジャパン:ロックタイト:防水スプレー

ヘンケルジャパン
ロックタイト
超強力防水スプレー 布・革
実勢価格:625円

▼採点結果 撥水力:34点 持続力:21点 効率:8点 コスパ:8点 TOTAL:71点

ホームセンターはもちろん、ネットショップなどでもよく見かける本製品。ヌメ革よりも、キャンバス生地で撥水効果を発揮していました。

9位: 革対応と記載されるも効果は若干弱めなヘンケル イメージ
革の撥水は少し苦手なようです。

ヌメ革に水滴を落とすと、すぐに浸透してしまいました。

9位: 革対応と記載されるも効果は若干弱めなヘンケル イメージ2
布は撥水していてまったく濡れず。

一方、キャンバス生地ではしっかり撥水。垂らした水滴は綺麗な玉になっていました。

10位: 数日寝かせると
効果を発揮したKIWI

ジョンソン:KIWI 防水・防汚スプレー:防水スプレー

ジョンソン
KIWI 防水・防汚スプレー
実勢価格:1080円

▼採点結果 撥水力:24点 持続力:29点 効率:12点 コスパ:5点 TOTAL:70点

こちらの製品も「3日目で弾くようになるタイプ」でした。撥水力は問題ないので、事前にスプレーをしておけば、そこそこ使えそうな印象です。

10位: 数日寝かせると効果を発揮したKIWI イメージ
持続力テストの5日間の中で3日目が最も水滴を弾いた。

3日目がもっとも高い撥水効果。中にはこういうタイプもあるんですね。

10位: 数日寝かせると効果を発揮したKIWI イメージ2
見事なくらい美しい円形を描きました。

噴射した薬液は綺麗な円形状に対象物にかかります。これならかけやすそうですね。

11位: 革対応のはずが
振るわなかったモリト

モリトジャパン:is-fit 防水スプレー オールマイティ仕様:防水スプレー

モリトジャパン
is-fit 防水スプレー
オールマイティ仕様
実勢価格:794円

▼採点結果 撥水力:26点 持続力:19点 効率:10点 コスパ:6点 TOTAL:61点

「オールマイティ仕様」とあり、皮革も対象ではありますが、ヌメ革での撥水テストではあまり効果を見せませんでした。しかし、キャンバス生地でしっかりと撥水していたので、布製品での使用をおすすめします。

11位: 革対応のはずが振るわなかったモリト イメージ
ヌメ革はジワッと浸透…。

皮革製品(爬虫類革以外)は対象ではあるのですが、今回の検証では満足できる効果が確認できませんでした。

11位: 革対応のはずが振るわなかったモリト イメージ2
布への撥水効果は申し分ないようです。

キャンバス生地では防水効果をしっかりと発揮。汚れやシミをつきにくくする効果もあるようです。

12位: 携帯性が強みの1本だが
撥水の持続力は頼りない結果に

3M:スコッチガード  防水スプレー 速効性:防水スプレー

3M
スコッチガード
防水スプレー 速効性
実勢価格:538円

▼採点結果 撥水力:15点 持続力:13点 効率:14点 コスパ:5点 TOTAL:47点

手のひらサイズで携帯性に優れた本製品。布ではしっかり撥水していましたが、ナメ革の場合、撥水効果は微妙で、持続力テストを行った5日間のどのタイミングでも効き目は感じられませんでした。

12位: 携帯性が強みの1本だが撥水の持続力は頼りない結果に イメージ
布での撥水はキレイな水玉ができ問題ない印象。

布での使用の場合、すぐに乾いて効果もあるので、とっさの時に使えます。

12位: 携帯性が強みの1本だが撥水の持続力は頼りない結果に イメージ2
5日間通してあまり弾かない。

高い撥水力と持続力はもちろん ニオイや使い勝手も優秀だったR&D

今回の防水スプレーテストでわかったこと。それは、撥水力や持続力の違いはもちろんですが、撥水力を発揮するタイミングに差があることです。すぐに水を弾くのが理想ですが、商品によっては、3日程度前にスプレーするのが正解というのは興味深い結果でした。

そんな中、見事に第1位に輝いたのはR&Dの「プロテクター アルファ」

高い撥水力と持続力はもちろんニオイや使い勝手も優秀だったR&D イメージ

スプレー噴射後から5日間が経過しても衰えない高い撥水力と持続力はもちろん。刺激臭がないことや振らないでスプレーができることなど、撥水効果以外の魅力も目にとまる製品でした。

また、第2位を獲得した老舗シューケアメーカー・ジュエルの「ヴィオラ防水スプレー」も、長年培ったノウハウが詰まった製品。

高い撥水力と持続力はもちろんニオイや使い勝手も優秀だったR&D イメージ2

使い勝手は若干、第1位のR&Dに劣りますが、撥水力とその持続力は同格でした。

と、ここまでおすすめできる商品の寸評をお伝えしましたが、一方で悪い意味で気になったのが、シンナーのようなきついニオイがずっと続いた6位のラトリウムの「ネバー ウェットネオ」

高い撥水力と持続力はもちろんニオイや使い勝手も優秀だったR&D イメージ3

うっかり嗅ぐと酔いそうなそのニオイはいつまで続くのか、第1位のR&Gとニオイの持続時間を比較してみました。

[ラトリウムの刺激臭は5時間続く…]

高い撥水力と持続力はもちろんニオイや使い勝手も優秀だったR&D イメージ4

上記がその比較結果。R&Dが40分後に無臭になったのに対し、ラトリウムの刺激臭は5時間持続しました…。強いニオイが苦手な人にはあまりオススメはできないかもしれません。

以上、布にも革にも使える防水スプレー12製品のランキングでした。

[番外編]塗るタイプの防水剤

[番外編]塗るタイプの防水剤 イメージ

防水スプレーは吹きかけるものですが。それ以外にも塗るタイプの防水剤があります。塗るタイプの防水剤は衣類などには使用できませんが、主に靴などに使用できます。靴に使用する塗るタイプの防水剤としては、靴クリームがあります。靴クリームは撥水効果だけでなくツヤ出しや傷の修復にも効果があるので、靴全体のお手入れにおすすめです。また防水スプレーのデメリットでご紹介した「防水に有効な成分以外の成分の体内摂取」に抵抗があるという方は、こちらの靴クリームを使用するのも良いでしょう。

[おわりに]効果を最大に高める 防水スプレーの正しい使い方とは?

防水スプレーの12製品ランキングにより、効能に差があることはわかりました。しかし、製品本来の性能を十分に発揮するには、ちゃんとした使い方でスプレーする必要があります。

ここでは、防水スプレーの正しい使い方のコツをまとめました。ぜひ参考にしてみてください。

[使い方のコツ①]
意外と知らない使用上の注意まとめ

[注意①]スプレーの適量は軽く濡れる程度
スプレーをして革や布が濡れる様子を見ると、少し不安になるかもしれません。しかし、効果を発揮するためには、ちょっとかけただけでは意味がないんです。

[使い方のコツ①]意外と知らない使用上の注意まとめ イメージ

じつはある程度濡れるまでが、ちょうどいいスプレー量なんです。もちろんスプレーがどの素材に対応しているかは、しっかりとチェックしておくことが前提です。


[注意②]洗濯すると撥水剤が取れる
知っている人には当たり前の話ですが、防水スプレーをかけても、洗濯してしまえば撥水効果は落ちます。

[使い方のコツ①]意外と知らない使用上の注意まとめ イメージ2

防水スプレーをかけた衣類を洗濯してしまった場合は、再度スプレーをしましょう。


[注意③]通気性のいい外で使用する
大抵のスプレー缶には「吸うと危険」との記載があり、人体に有毒な成分を含んでいる場合があります。必ず通気性の良い外で使うようにしましょう。また、コンタクトレンズに付着すると、目が炎症を起こす場合があるので注意しましょう。

[使い方のコツ②]
靴を防水するための3つのポイント

シューケアメーカーの防水スプレーは意外と高価。正しく使わなければ靴を傷めてしまうだけでなく、お金のドブに捨てることに……。

以下で挙げるポイントをキチンとこなして、大切な靴を安全に防水しましょう。

[ポイント①]新しい靴は履く前にスプレー

[使い方のコツ②]靴を防水するための3つのポイント イメージ

新しく靴を買ったら、すぐに履きたくなるのは当たり前。でも、その前に防水スプレーをかけておくことが大事です。汚れがつきにくくなり、長持ちします。

[ポイント②]汚れた靴はスプレー前の掃除が必須!

[使い方のコツ②]靴を防水するための3つのポイント イメージ2

汚れを落としてからスプレーをしないと、撥水剤の成分によっては汚れがこびりついてしまうことも…。スプレー前の掃除は必須。

[ポイント③]防水スプレーはあくまでも脇役

[使い方のコツ②]靴を防水するための3つのポイント イメージ3

靴の状態が悪いままスプレーし続けると、痛みが早まることも。防水スプレーによるケアは、あくまで「脇役」と考えましょう。

[使い方のコツ③]
傘の防水は「面」より「骨」にスプレー

傘を防水する際は、骨の継ぎ目に集中的に噴射しましょう。骨の継ぎ目あたりには布を縫い合わせた際の糸穴があるので、そこからの雨の浸透を防ぐことができます。

[使い方のコツ③]傘の防水は「面」より「骨」にスプレー イメージ
骨部分の継ぎ目を重点的にスプレー。

面にだけスプレーするのは「水はけをよくする」という目的なら良いですが、漏れ防止目的だと完璧ではありません。

どんなアイテムに防水スプレーを使用する際も、基本をしっかり抑えて、ムダなくスプレーすることが肝心。それが防水だけでなく、長持ちさせるためのケアにもつながるのです。

ついに到来した梅雨。今回ご紹介したオススメ商品とノウハウを駆使して、大切な服や靴、バックなどを濡れから守りぬいてください。