ビューティーそもそも「毛穴吸引器」ってなに?

そもそも「毛穴吸引器」ってなに? 毛穴吸引器おすすめ イメージ

ポツポツ毛穴や黒ずみ毛穴、気になりませんか? そこで注目したのが「毛穴吸引器」という家電。量販店やネット通販で、1000〜3000円程度で販売されています。

毛穴から取り除いた汚れが目に見えて、スッキリとした気分に。ついついやみつきになってしまいそうなアイテムなんです。

毛穴の汚れを吸い込んで取り除きます

毛穴の汚れを吸い込んで取り除きます 毛穴吸引器おすすめ イメージ

毛穴吸引器は、吸引力で毛穴の汚れを直接吸い込み汚れを取り除く機器。充電式、乾電池式などがあり、アタッチメントが複数付属するものも多いです。昨今、SNSなどで毛穴から汚れを“ニュル”っと取った様子が人気で、購入する人も増加中だそうです。

Amazonでは評価が高いですが……

毛穴吸引器は、アマゾンや家電量販店などで気軽に購入が可能。アマゾンを見ると、★4つ以上と高評価を得ている製品も多く、おおむね評価は悪くなさそうです。でもなかには「肌が赤くなった」「痛い」といったネガティブなコメントも見られます。

Amazonでは評価が高いですが…… 毛穴吸引器おすすめ イメージ

実際に編集部員が使ってみたところ、肌質の関係かもしれませんが、当てていた部分の皮膚が真っ赤になってしまいました。使い続 けても大丈夫なのか気になるところ。

そこで、美容の専門家に毛穴吸引器は使ってもいいのか聞いてみました。

永松麻美 氏
フェイシャルサロン&スクール-SUHADA-オーナーエステティシャン
永松麻美 氏 のコメント

業務用の吸引器は、エステサロンでも使用されています。どう違うのか確認します!

ビューティーたるみやシワの原因になる可能性アリ

たるみやシワの原因になる可能性アリ 毛穴吸引器おすすめ イメージ

​美容家の永松麻美さんに、ネット通販で購入した一般的な毛穴吸引器をチェックしてもらうと、「毛穴吸引器はリスクがあって、オススメできません」と一刀両断。

たるみやシワの原因になる可能性アリ 毛穴吸引器おすすめ イメージ2

皮膚は「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層に分かれていて、一番外側にあたる「表皮」は約0.2ミリ程度。ラップ一枚ほどの薄さなのですが、毛穴吸引器はその表皮を掃除機で吸い込むようなイメージだそう。

皮膚は摩擦に弱く、デリケートなことを理解しましょう。強い吸引力で肌を引っ張るのは、シワやたるみのリスクがあるとのことです。

永松麻美 氏
フェイシャルサロン&スクール-SUHADA-オーナーエステティシャン
永松麻美 氏 のコメント

皮膚の弱い方、血管壁が弱くなっている方の場合、内出血の危険性もあります。

強い吸引力で肌を引っ張るのはNG

強い吸引力で肌を引っ張るのはNG 毛穴吸引器おすすめ イメージ

テストした製品には、ニキビを吸引するための大きめのヘッド、薄めの肌用の小さめのヘッドなどアタッチメントが5つ用意されているものの、業務用よりも吸い込み口が広めです。

肌に当ててみると、強く皮膚が引っ張られます。「強めのモードの4や5は、家庭用の吸引器にしては強すぎるのでは?」と永松さん。

永松麻美 氏
フェイシャルサロン&スクール-SUHADA-オーナーエステティシャン
永松麻美 氏 のコメント

エステなどでプロが毛穴吸引器を使うことがありますが、まずは準備をしっかり行います。事前にスチームなどを当てて肌の温度を上げたり、アルカリ性の化粧品を使って肌を柔らかくしたりとできるだけ皮膚にダメージを受けないように施術します。

皮膚を毛穴吸引器のようなもので引っ張っても本来は収縮しますが、年齢とともに皮膚が元に戻る力は弱まる一方。吸引器によってシワやたるみの危険が高まってしまうんです。

ビューティー繰り返し使うことで肌を傷めやすくなる

繰り返し使うことで肌を傷めやすくなる 毛穴吸引器おすすめ イメージ

毛穴吸引器の説明書には「同じ場所に10秒以上当てない」という注意書きがあります。売れ筋の中には、外国製のものも見られ、説明書を読み解くのにひと苦労な製品も。使用方法がわかりにくく、使いすぎてしまったりして肌トラブルになる場合も多いようです。

永松麻美 氏
フェイシャルサロン&スクール-SUHADA-オーナーエステティシャン
永松麻美 氏 のコメント

「週1回、1回○秒まで使用」などのルールを守れず、肌を傷めることも多いです。

また、毛穴吸引器を使って原因不明の吹き出物ができたというケースも聞かれます。これについては、「吸引器が直接の原因かどうかはケースバイケースですが、皮膚が外から刺激され、摩擦を受けたことによって、常在菌が皮膚に入って炎症を起こす場合もあります。昨今はマスクで肌への摩擦が増えているので、刺激に弱くなる傾向もあるでしょうね」と永松さん。

そもそも皮膚は刺激に弱いもの。肌への摩擦や刺激が繰り返されると、表面のキメが乱れ、肌は弱くなります。最近ではプロでも「オーバートリートメント」という言葉を使うことがあるのですが、必要以上のケアをして肌を荒らしてしまうのは結構あることだそうです。

ビューティー毛穴吸引器を使わない毛穴対策は?

毛穴吸引器を使わない毛穴対策は? 毛穴吸引器おすすめ イメージ

以上、毛穴吸引器はおすすめできない理由を説明してきましたが、吸引器を使わず毛穴をケアする、毛穴の詰まりを減らす方法はあるのでしょうか?

永松さんに聞いたところ、「皮脂は油でできているので冷えると固まって詰まりやすくなってしまいます。皮膚を温めるために湯船に浸かる、運動をする、汗をかく、などの『温活習慣』を普段から心がけるといいです」とのこと。

また、毛穴のためには食事や睡眠といった基本的な生活習慣も大切。糖質や脂質が多い食事は皮脂の量を増やし、皮脂の粘度が上がり詰まりやすくなります。

角質ケアやピーリングなど、肌の生まれ変わりをサポートする石けんや美容液などでケアするのもおすすめです。

『家電批評』編集部のオススメは毛穴スチーマー

『家電批評』編集部のオススメは毛穴スチーマー 毛穴吸引器おすすめ イメージ

ヤーマン
毛穴ケアスチーマー ブライトクリーン
IS-98
実勢価格:2万8050円

毛穴の乾燥による黒ずみや毛穴開きには、蒸気で肌をうるおわせるスチーマーを使うのもおすすめ。ヤーマンの「毛穴ケアスチーマー ブライトクリーン IS-98」は、ややお値段は張るものの、毛穴対策が期待できる製品です。

以上、毛穴吸引器は使っていいのか、美容のプロに見解をお聞きしました。毛穴レスなお肌は憧れますが、ケアのしすぎは肌を痛めてしまうことも。オーバートリートメントに気をつけながら美肌を目指したいですね。

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