人気を集める売れ筋のニッパーに注目!
電線や金属線、プラスチックなどの硬い素材を切断するのに使われる「ニッパー」。DIYやプラモデル作りの必需品として愛用している人も多いはずですが、サイズや用途など種類が豊富なため、初心者の方はどれを選べばいいのか悩んでしまうのではないでしょうか。
サンロクマルでは、ニッパーの選び方を解説するとともに、Amazonや楽天市場などの通販サイトで人気を集めるニッパー14製品をピックアップ。各種検証を交えながら、それぞれの特徴や魅力をランキング形式で紹介します!
ニッパーにはどんな種類があるの?
ニッパーにはさまざまな種類があり、使用目的に合ったニッパーを選ぶ必要があります。まずは、ニッパーの種類を整理してみましょう。
配線コードを切断するなら「精密ニッパー」
※画像はAmazonより
ツノダ
King TTC マイクロニッパー No.5 PM-120
実勢価格:1211円
「精密ニッパー」は、主に配線コードを切断するために使用するアイテム。片刃やフラットヘッドと呼ばれる、裏表両方ではなく片面のみに刃がついている商品が多く、精密な作業がしやすいのが特徴です。結束バンドや銅線をカットすると断面が平らに仕上がるため、素材をきれいに切りたい場合にもおすすめ。
プラモデル作成に重宝する「プラモデル用ニッパー」
※画像はAmazonより
ゴッドハンド
アルティメットニッパー5.0 GH-SPN-120
実勢価格:7099円
「プラモデル用ニッパー」は、その名の通りプラモデル作りに適したニッパー。プラモデルのパーツは、ランナーと呼ばれる枠にゲートで繋がった状態で箱詰めされているのが一般的で、組み立てる前にパーツをランナーから切り離す必要があります。
刃が薄いプラモデル用ニッパーなら、パーツが繋がれている細かい部分にも刃が入りやすく、ゲートをきれいに切断可能です。成型後のゲート切断や、バリ取り作業にも向いています。
太く硬い線をカットするなら「銅線ニッパー」
※画像はAmazonより
クニペックス
強力型斜ニッパー(硬線用)
実勢価格:4200円
鉄線や金網など、通常のニッパーでは切りにくい素材を切断するなら鋼線ニッパーがおすすめ。刃が厚めに作られていて、力を入れやすい構造になっているのが特徴です。そのほか、ワイヤー切りやピアノ線用など、強度の高い素材専用のニッパーも販売されています。
電線の被膜をむいたりハンダの出っ張りを切断したりする「斜めニッパー」
※画像はAmazonより
エンジニア(ENGINEER)
斜ニッパー 穴なし
実勢価格:2044円
ハンドルに対して刃が斜めに付いている「斜めニッパー」。電線の被膜をむいたりハンダの出っ張りを切断したりする場合に使用します。ストリップゲージと呼ばれる穴の空いたタイプを使えば、中身を傷つけずに被膜をきれいに取り除けます。
ニッパー選びのポイントは?
ニッパーの種類やそれぞれの特徴がわかったところで、続いては、ニッパーの選び方を解説します。
切断する材質に合わせて選ぶ
まずは、切断したい素材に適しているかどうかをチェックしましょう。硬く太い電線を切断するなら強力ニッパー、プラスチックを切断するならプラスチックニッパーなど、材質に特化したモノを使用するのがおすすめ。スムーズに切れるので作業効率がアップします。
切断する線の太さに合わせて選ぶ
製品によって切断できる線の太さが異なるため、購入前に、切断したい線の太さに対応しているかを必ず確認しましょう。
刃の構造を確認
ニッパーには、裏表とも刃がついている「両刃」と、片側に刃がついている「片刃」の2種類があります。
両刃は強度の高い素材を切断できるため、太い軟材や針金を切る場合に向いています。他方、片刃は切断面を平らにできるため、見た目の美しさが重要なプラモデル作成におすすめです。
また、刃の角度は切断能力に関わるため、大切なチェックポイント。角度が大きくなれば切断能力はあがり、角度が小さくなると弱くなるという点を覚えておきましょう。角度の小さい刃は切断能力は落ちますが、切断面は滑らかになります。
刃の表面形状も要チェック
刃の表面形状には、「ラウンド刃」と「ストレート刃」の2種類があるので、これも購入前に確かめておきましょう。
「ラウンド刃」は楕円形で、鋭い切れ味が特徴。硬さや太さのあるモノを切断する際や、切りやすさと切れ味を重視するシーンに適しています。
「ストレート刃」は刃が真っすぐな形状なので、切断面も真っすぐかつ平らになるのが特徴。プラモデル制作をはじめ、細かい作業を行う際や、断面を美しく仕上げたい時におすすめです。
ニッパーの機能で選ぶ
ビニルコードの芯線はそのままに被膜のみを切断できる「ストリップゲージ機能」や、ハンドルが自動的に開いて作業がしやすい「戻しバネ」が付いたモデルなどを選べば、使いやすいうえに作業効率が一段と向上します。
切断力や機能性をサンロクマルが徹底検証!
今回は、上述した「ニッパー選びのポイント」を踏まえて評価しました。テスト項目は以下の4つ。合計が35点満点になるように採点しました。
テスト1:切断能力[配点:10点]
ネイルチップと2種の銅線を実際に切断し、切断する際に抵抗なくサクサク切断できるかを確かめました。また、切断面に凹凸などがなく、真っ直ぐきれいに切断できているかも確認。ネイルチップを含む3種の切断能力の平均点を配点しています。また銅線ニッパーの検証は、0.9mmと2.0mmの銅線と、1.6mmSUS線を切断し、検証しています。
テスト2:使い勝手[配点:10点]
ハンドルの握りやすさ、開閉のしやすさを確認しました。
テスト3:精密作業性(銅線ニッパー以外)[配点:10点]
刃先が細かいところに入っていけるかを確認しました。
テスト4:戻しバネの有無[配点:5点]
戻しバネの有無を確認しました(搭載する場合は5点の加点)。
では、検証結果に基づき、注目のニッパー13製品をプラモデル用ニッパー、精密ニッパー、銅線ニッパーの種類別にランキング形式で発表していきましょう。
プラモデル用ニッパー|全項目高評価の良品 ゴッドハンド「アルティメットニッパー5.0 GH-SPN-120」
ゴッドハンド
アルティメットニッパー5.0 GH-SPN-120
実勢価格:7099円
▼テスト結果
- 切断能力: 10/10点
- 使い勝手: 6/10点
- 精密作業性: 10/10点
- 戻しバネの有無: 5/5点
- 合計: 31/35点
ランキング1位に輝いたのは、ゴッドハンド「アルティメットニッパー5.0 GH-SPN-120」。切断能力、使い勝手、精密作業性、戻しバネの有無のすべての項目で高評価を得た優等生です。
何の抵抗もなくサクサク切れる、別次元の切れ味。切断面もどこを切ったのかわからないほどきれいでした!
刃先が極めて小さく薄いので、狭い部分にもスルリと刃先を入れられます。握り心地も違和感はなく、戻しバネを備えているのでスムーズに開閉できます。
プラモデル用ニッパー|切れ味良好 タミヤ「クラフトツールシリーズ No.93 モデラーズニッパー アルファ74093」
タミヤ
クラフトツールシリーズ No.93 モデラーズニッパー アルファ74093
実勢価格:889円
▼テスト結果
- 切断能力: 7/10点
- 使い勝手: 9/10点
- 精密作業性: 8/10点
- 戻しバネの有無: 5/5点
- 合計: 29/35点
ランキング2位は、タミヤ「ニッパー・カッター No.1 精密ニッパー 74001」。ネイルチップ切断時の抵抗は少なく、サクサク切れます。切断面はなめらかで、白化もほとんどありませんでした。
違和感なく握れますが、若干滑るのが気になるところ。先端がやや大きいので、狭いところには入れにくいです。
戻しバネを備えているため、ハンドルの開閉はスムーズ。扱いやすいニッパーです。
扱いやすさを重視する人におすすめです。
プラモデル用ニッパー|タミヤ「ニッパー・カッター No.1 精密ニッパー 74001」
タミヤ
ニッパー・カッター No.1 精密ニッパー 74001
実勢価格:1791円
▼テスト結果
- 切断能力: 8/10点
- 使い勝手: 6/10点
- 精密作業性: 4/10点
- 戻しバネの有無: 5/5点
- 合計: 23/35点
タミヤ「ニッパー・カッター No.1 精密ニッパー 74001」は、切断時の抵抗が少なく、サクサク切れます。切断面はなめらかで、白化もほとんどありませんでした。
特に違和感なく握れて、スムーズに開閉可能。可もなく不可もない印象ですが、若干滑りやすいです。
先端はやや大きく、狭いところにはやや入りづらかったです。
サクサクと切断できるため、気持ちよく作業できます。
プラモデル用ニッパー| RabTig「精密薄刃ニッパー」
RabTig
精密薄刃ニッパー
実勢価格:2180円
▼テスト結果
- 切断能力: 6/10点
- 使い勝手: 4/10点
- 精密作業性: 8/10点
- 戻しバネの有無: 5/5点
- 合計: 23/35点
RabTig「精密薄刃ニッパー」は、ハンドルの開きが大きいので、手を広げてつかむ必要があり、ややつかみにくいです。手の小さい人は扱いづらいかもしれません。
刃先が薄く、大きすぎず小さすぎないため、細かいところにも入りやすいです。
精密な作業を行う人におすすめのニッパーです。
5位: プラモデル用ニッパー|ウェーブ「HGファインニッパー 先曲りタイプ HT390」
ウェーブ
HGファインニッパー 先曲りタイプ HT390
実勢価格:2972円
▼テスト結果
- 切断能力: 6/10点
- 使い勝手: 3/10点
- 精密作業性: 8/10点
- 戻しバネの有無: 5/5点
- 合計: 22/35点
ウェーブ「HGファインニッパー 先曲りタイプ HT390」は、ハンドルの開きが小さいため、やや握りづらく開閉しづらいです。
刃先が鋭く、刃も薄いため切断能力は十分。細かいところにも入りやすいです。ニッパーの先が曲がっているため、プラモデルの部品を切断する際には使い心地がよいでしょう。
先端がカーブしているため、プラモデル部品の切断をスムーズに行えました。
精密ニッパー|Kingsdun tools「ステンレス先細ニッパー」
Kingsdun tools
ステンレス先細ニッパー
実勢価格:1200円
▼テスト結果
- 切断能力: 6/10点
- 使い勝手: 7/10点
- 精密作業性: 6/10点
- 戻しバネの有無: 5/5点
- 合計: 24/35点
Kingsdun tools「ステンレス先細ニッパー」は、手になじみやすく、握りやすいうえに滑りにくいです。ただ、ハンドルの開きがやや小さいです。
刃が長く少し分厚いですが、先端がはさみのような構造になっており、扱いやすいです。
切断能力は申し分ありませんでした。
精密ニッパー|ツノダ「King TTC マイクロニッパー No.5 PM-120」
ツノダ
King TTC マイクロニッパー No.5 PM-120
実勢価格:1236円
▼テスト結果
- 切断能力: 6/10点
- 使い勝手: 5/10点
- 精密作業性: 6/10点
- 戻しバネの有無: 5/5点
- 合計: 22/35点
ツノダ「King TTC マイクロニッパー No.5 PM-120」は、切断時にはやや力が必要。断面はやや潰れていました。
滑りづらく、手にフィットし握りやすいです。刃が薄く鋭いですが、先端がやや大きいため、入り組んだ場所には入りづらいです。
そこまで精密さが要求される作業でなければ、問題なく使えます。
精密ニッパー|戻しバネがないためやや扱いづらい アネックス「ステンレス製 ラバーグリップニッパー No.285」
アネックス
ステンレス製 ラバーグリップニッパー No.285
実勢価格:1071円
▼テスト結果
- 切断能力: 4/10点
- 使い勝手: 5/10点
- 精密作業性: 8/10点
- 戻しバネの有無: 3/5点
- 合計: 20/35点
アネックス「ステンレス製 ラバーグリップニッパー No.285」は、長く、つかみやすいグリップで滑りづらいです。
刃の先端が細長いため、細かい部分にも入りやすいです。
戻しバネがなく、円形開閉スプリングを使用しているため、他のニッパーに比べると、慣れるまでに時間がかかります。
4位: 精密ニッパー|ホーザン「N-55 精密ニッパー」
ホーザン
N-55 精密ニッパー
実勢価格:3636円
▼テスト結果
- 切断能力: 8/10点
- 使い勝手: 4/10点
- 精密作業性: 4/10点
- 戻しバネの有無: 0/5点
- 合計: 16/35点
精密ニッパー|ホーザン「N-55 精密ニッパー」は、グリップは小さいものの握りやすいです。開閉もスムーズですが、バネがないためやや扱いづらいです。
刃の先端が少し丸めなのが特徴。細いものよりも、太く硬さのあるもののほうが切断しやすかったです。
切断能力の高さが光るニッパー。基板の抵抗やトランジスタのリードの切断など、精密な作業に向いているニッパーです。
銅線ニッパー|フジ矢「電工名人強力ニッパ 200mm 770-200」
フジ矢
電工名人強力ニッパ 200mm 770-200
実勢価格:2565円
▼テスト結果
- 切断能力(銅線): 8/10点
- 切断能力(SUS線): 8/10点
- 使い勝手: 8/10点
- 戻しバネの有無: 5/5点
- 合計: 29/35点
フジ矢「電工名人強力ニッパ 200mm 770-200」は、スチール線を切断するのにそれなりに力が必要でした。断面は少しでこぼこがありますが、しっかりと切断することができます。
グリップが長くつかみやすいうえに、滑りづらいです。ハンドルの開閉もスムーズ。刃に厚みがあるため、プラスチックなどの細かいものを切断するより、電線などの硬いものを切断するのに向いています。
刃に厚みがあるのが特徴で、銅線などを切断しやすいです。
銅線ニッパー|マルト長谷川工作所 「ケイバ 電工用薄刃ニッパー NH-218」
マルト長谷川工作所
ケイバ 電工用薄刃ニッパー NH-218
実勢価格:3239円
▼テスト結果
- 切断能力(銅線): 8/10点
- 切断能力(SUS線): 8/10点
- 使い勝手: 7/10点
- 戻しバネの有無: 5/5点
- 合計: 28/35点
マルト長谷川工作所 「ケイバ 電工用薄刃ニッパー NH-218」は、切断能力は上々。ハンドルが手にかなりフィットします。
ハンドルは開閉しやすいですが、やや滑りやすいです。
高級鋼材を使用し、鋭い切れ味と耐久性を両立させているのもポイント。
銅線ニッパー|エンジニア(ENGINEER) 「斜ニッパー 穴なし 159X51mm NN-56」
エンジニア(ENGINEER)
斜ニッパー 穴なし 159X51mm NN-56
実勢価格:2044円
▼テスト結果
- 切断能力(銅線): 6/10点
- 切断能力(SUS線): 0/10点
- 使い勝手: 5/10点
- 戻しバネの有無: 0/5点
- 合計: 11/35点
エンジニア(ENGINEER)「斜ニッパー 穴なし 159X51mm NN-56」は、銅線は切れたものの、ステンレス線は切れませんでした。
ハンドルは手になじみやすいですが、ハンドルの開きがかなり大きく、開閉しづらいです。
刃は鋭く、切れ味は抜群です。
4位: 銅線ニッパー|ツノダ「KingTTC 強力ニッパー JIS 160mm CN-160」
ツノダ
KingTTC 強力ニッパー JIS 160mm CN-160
実勢価格:1027円
▼テスト結果
- 切断能力(銅線): 3/10点
- 切断能力(SUS線): 3/10点
- 使い勝手: 4/10点
- 戻しバネの有無: 0/5点
- 合計: 10/35点
ツノダ「KingTTC 強力ニッパー JIS 160mm CN-160」は、切断能力はまずまず。ハンドルは滑りにくく、手にフィットします。
ハンドルは持ちやすいですが、少し開閉しづらい印象。
真っ直ぐ滑らかに切断できないのが難点。
5位: 銅線ニッパー|クニペックス「強力型斜ニッパー(硬線用)」
クニペックス
強力型斜ニッパー(硬線用)
実勢価格:3546円
▼テスト結果
- 切断能力(銅線): 2/10点
- 切断能力(SUS線): 2/10点
- 使い勝手: 2/10点
- 戻しバネの有無: 0/5点
- 合計: 6/35点
クニペックス「強力型斜ニッパー(硬線用)」は、ハンドルが少し滑りやすい印象。
ハンドルが長く、開閉しづらく扱いづらいです。
軽い力で切断できますが、切断面が少し粗いため、精密な作業には向いていません。
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