ぬるいドリンクはもうオサラバ! 野外でも保冷剤でヒエヒエに
アウトドアへ出かけた時、保冷剤を入れたのにぬるくなっていたことありませんか?お店でもらった小さな保冷剤や、何となく選んだもので失敗してしまっては、せっかくの楽しいひとときも台無しに。
写真/PIXTA
きちんと冷える保冷剤なら、朝出かけても昼までしっかり冷えているので食材も痛まず飲み物も美味しさキープしてくれるんです。
保冷剤は大きく2種類 ソフトかハードタイプがあります
まずはどんな保冷剤があるのか知ることからはじめましょう。種類は大きく分けて2つあります。
ソフトタイプ(写真左)
種類やサイズが豊富で、凍らせてもやわらかいジェルタイプもあります。ドリンクの隙間に詰められたり変形しやすいので使い勝手が良いのが特徴です。
ハードタイプ(写真右)
プラスチックで覆われているため耐久性が高く、外気の影響を受けにくいので持続しやすいと言われているのがハードタイプ。クーラーボックスの底に敷いて使えます。
これらのタイプを持ち運ぶ量や入れる物に合わせて選び、複数個使用すればさらに保冷効果もアップしますよ。
どれも同じじゃない! どんな保冷剤を選ぶべき?
用途に合わせてソフトとハードの種類で決めるのも大事ですが、保冷剤はどれも同じではないんです!きちんと冷える保冷剤を選ぶためには、どのようなことに注目すれば良いのでしょうか?
選び方のポイント① 保冷力
まずは飲食物が冷えないと意味がありません。保冷剤を入れても温度が外とあまり変わらなければ食材がダメになってしまいます。ビールもぬるくては美味しくありません。保冷力は基礎中の基礎となります。
選び方のポイント② 持続力
保冷力があったとしても、それをキープできなければ良い保冷剤とはいえません。時間が経っても冷たいままの保冷剤が理想です。
本当に使える保冷剤を探すには、冷たさをどれだけ維持できるのかが大きなポイントです。でも、これは使ってみないと実際の良し悪しがわかりません。そこで「使える保冷剤」はどれなのかLAB.360ラボでテストしてみました。
保冷剤の温度変化を 6時間測定してテスト!
本当に使える保冷剤を見つけるため、選び方のポイントを元に温度キープ検証をしました。やり方は以下の通りです。
大きな箱を日中の気温を想定した30~31℃にキープした環境にし、保冷剤を保冷バッグに入れ6時間放置。バッグ内の温度変化を記録しています。
【保冷力】
保冷力は検証30分後の温度で判定しました。もっとも冷たくできたものから5つ星が満点で評価しています。
【持続力】
持続力は検証3時間後と6時間後の温度で判定しました。こちらも同じく5段階で評価しています。
以上2つの結果を踏まえてAからDの4段階で総合評価をし、温度変化を元に順位をつけました。低温を長時間キープできるものほど良い保冷剤となります。調べてみると、保冷剤によって大きく差が出ましたよ。
それでは、気になる結果をランキングで発表します!
6時間後もダントツの持続力! しっかり冷やせて安心なセリア
セリア
保冷剤 クールス 500g
実勢価格:108円
栄えあるベストはセリアの「クールス」でした。ソフトタイプはフィルムが薄く持続性がないのではという不安がありましたが、予想を覆す結果に。長時間しっかり冷たさをキープしていました!
保冷力/最低温度:18.2°C
「クールス」は最低温度が18.2°Cと、テストした商品の中でも2番目に低温でした。検証開始時のバッグ内温度は23.4°Cだったので、30分の間に5°C近くも低温になっています。これはスゴい!
持続力/3時間後 19.5°C:6時間後:20.2 °C
3時間後は19.5°C、6時間後でも20.2°Cと持続力はダントツのNO.1でした!時間が経っても2°Cしか上がっていないので、これなら朝お弁当を仕込んでも昼過ぎまでしっかり冷やせます。
凍結時間を短縮できる! 保冷力トップのCAPTAIN STAG
キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG)
保冷剤 時短凍結 スーパーコールドパック
実勢価格:625円
第2位はアウトドアブランドの「キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG)」からハードタイプの「時短凍結 スーパーコールドパック」。従来の製品よりも早く凍るので便利さもあり、低温も見事にキープ。ハードタイプならこれがベストです!
保冷力/最低温度:21.1°C
テスト開始直後のバッグ内温度は21.1°Cと即効性も高く、30分後には最低温度が17.9°Cと保冷力はトップでした!すぐに冷えてくれるので、作り置きのおかずやお弁当を冷やす時にも活躍しますね。
持続力/3時間後 19.7°C:6時間後: 21.2°C
テスト3時間後の温度は19.7°Cで1位とその差わずか0.2°C。6時間経っても21.2°Cと低温をキープし、1位に比べ1°C近く上昇してしまいましたが十分な持続力です。
トップ並みの持続力! 防カビ・抗菌加工のASAHIKOYO
アサヒ興洋(ASAHIKOYO)
防カビ 抗菌加工 保冷剤 500g L
実勢価格:128円
第3位はソフトタイプの「ASAHIKOYO」。防カビ&抗菌加工と衛生的に利用できるのがうれしいポイントです。
保冷力/最低温度:19.6°C
テスト30分後の温度は19.6°Cとトップの温度からは約2°Cほど差はあるものの、保冷力では上位5位に入る実力を見せてくれました。
持続力/3時間後 19.9°C:6時間後: 20.9°C
検証から3時間後は19.9°Cで持続力では3位、6時間後は20.9°Cと2位まで追い上げました!長時間使用しても十分に活躍してくれます。
4位: ピクニックにおすすめのサイズ
持続力3位のCAPTAIN STAG
キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG)
ニューコールドパック
実勢価格:189円
第4位は2位に続きまたもや「CAPTAIN STAG」です。今回検証に使用したのはSSサイズでも、しっかり冷やしてくれました。ちょっとしたピクニックにもぴったりです。「CAPTAIN STAG」のハードタイプは強し!
保冷力/最低温度:19.9°C
テスト30分後の温度は19.9°Cと上位クラスの保冷力です。お弁当や数本のドリンクならこのサイズでOK!
持続力/3時間後 20.7°C:6時間後:21.1 °C
持続力は3時間後で20.7°Cと最低温度から少し上昇したものの、6時間経っても21.1°Cと0.4°Cしか差がでませんでした。安心して長時間使用できますね。
5位: 6時間までは踏ん張り切れず
保冷力は良しのシルバー化成
シルバー化成
保冷剤 フリーズ 300g
実勢価格:195円
第5位は「シルバー化成」のフリーズでした。保冷力は優れていたものの、持続力に若干物足りなさが。とはいえ保冷重視であれば問題なく使えます。
保冷力/最低温度:18.9°C
最低温度は3位と好成績! テスト開始30分で4°C以上低下しているので保冷力はなかなか優秀です。
持続力/3時間後 20.5°C:6時間後: 21.9°C
テスト開始後3時間までは上位4位に食い込んでいましたが、6時間経つと7位まで落ちてしまいました。
6位: セリアがまたもや健闘!
100均でも冷たさキープ
セリア
クールキーパー 400g
実勢価格:108円
第6位は「セリア クールキーパー」で1位と同じソフトタイプです。結果は少し劣ってしまいましたが、それでもひんやり感が残っていました。
保冷力/最低温度:20.2°C
20°Cを超えてしまったものの、保冷力は中の上です。とはいえテスト開始直後の23°Cからはしっかり温度が下がっているので悪くありません。
持続力/3時間後 21.1°C:6時間後: 21.6°C
6時間経っても1.4°Cしか上昇しておらず、最終的な温度では5位の「シルバー化成」よりも低温になっていました。
6位: 小さいサイズでも低温キープ
軽量タイプのCAPTAIN STAG
キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG)
保冷剤 スーパークールタイム S 150g
実勢価格:388円
同率第6位は「CAPTAIN STAG スーパークールタイム」です。150gと他に比べて小さくはありますが、この大きさで4位の「クールキーパー」と同レベルの実力と考えると悪くありません。2個使いしても重みがあまり気にならず、さらに保冷効果が期待できそうです! 小さい保冷剤がほしい場面で、ぜひ活用してみて。
保冷力/最低温度:20.1°C
保冷力はわずかながら「クールキーパー」を超えましたが、ほぼ同等です。
持続力/3時間後 21°C:6時間後: 21.8°C
持続力も「クールキーパー」とほぼ同じ結果でした。最低温度から1.7°Cアップと大幅には上昇しなかったので許容範囲内です。
8位: 大容量だが効果はイマイチ
ソフトタイプのカインズ
カインズ(CAINZ)
保冷剤 ガーデンキャンプ 800g
実勢価格:298円
第8位は「カインズ ガーデンキャンプ」800gと最も大容量のサイズでしたが、保冷力がイマイチで大きいからよく冷えるということではないことがわかりました。大きくて冷えないのはかえって荷物になってしまいます。
保冷力/最低温度:21.4°C
同じソフトタイプの中でも大きいサイズだったにもかかわらず、保冷力は9位と結果には結びつきませんでした。
持続力/3時間後 21.8°C:6時間後: 22.7°C
温度上昇が最低温度から2°C程度と持続はしているものの、1/4以下のサイズ「カインズ スーパークールタイム」よりも1°C近く上昇してしまいました。
8位: 同率8位はカインズのハード
持続はするが保冷力が残念
カインズ(CAINZ)
保冷剤 350g
実勢価格:128円
「カインズ ガーデンキャンプ」に続き同率8位になったのが「カインズ 保冷剤」でした。ハードタイプなので持続はするものの保冷効果が弱く残念な結果に。
保冷力/最低温度:21.5°C
保冷剤を入れた直後から2°C程度しか低下しておらず、保冷力1位とは3°C近く差がありました。
持続力/3時間後 21.5°C:6時間後: 22.5°C
3時間後も温度が変わらず、6時間後も1°Cの上昇と持続力はありました。
10位: キャンドゥのハードタイプは
保冷力も持続力もイマイチ
キャンドゥ
クールメイト300
実勢価格:108円
第10位は「キャンドゥ」で発売する「クールメイト300」。100均のハードタイプがここでついにランクイン、ですが結果は保冷力、持続力ともに優秀とはいえませんでした。
保冷力/最低温度:21.7°C
保冷開始から30分で1.7°Cしか温度が下がらず、保冷力はイマイチという結果に。
持続力/3時間後 22.2°C:6時間後: 23.5°C
3時間後までは0.5°Cとわずかな温度上昇でしたが、6時間経つと 23.5°Cと保冷開始直後の温度とほぼ同じに。
11位: 使いたい分だけ切り離せる
便利だけど保冷力はなしカインズ
カインズ(CAINZ)
ソフトタイプ 保冷剤
実勢価格:248円
第11位は切り離しができるミニサイズがセットになった「カインズ ソストタイプ」です。使いたい分だけ利用できるので便利ですが、保冷力は他より劣ってしまいました。
保冷力/最低温度:22.6°C
30分の時点での保冷力は22.9°Cとワースト2位で、30分後ではなく3時間後に最低温度になったのはこれだけでした。
持続力/3時間後 22.6°C:6時間後:23.5 °C
3時間後に最低温度になったあとは、最後まで温度は誤差が少なかったものでそれなりに持続はしていました。
12位: 固まってもやわらかなジェル状
発熱時にも使える紀陽除虫菊
紀陽除虫菊
やわらか COOL CHARGE
実勢価格:108円
第12位は「紀陽除虫菊株式会社」凍らせてもやわらかいままなので、飲食物にフィットしやすく発熱時の枕代わりにも使えます。ただ、持続力は弱いので長時間の利用には向きません。
保冷力/最低温度:21.2°C
保冷力は21.2°Cと他と比べて中盤くらいの順位でした。悪くありませんが、まずまずといったところ。
持続力/3時間後 26.1°C:6時間後:27 °C
やわらかいジェル状がやはり持続には向かないのか、3時間で温度が5 °Cも上がってしまいました。
13位: 強力タイプのはずが…
冷たさをキープできないカインズ
カインズ(CAINZ)
強力タイプ 保冷剤 350g
実勢価格:398円
第13位は「カインズ 強力タイプ」でした。残念ながら「強力」というそのパワーを感じることはできない結果
保冷力/最低温度:22.6°C
スタートから30分で0.7°Cしか下がらず、保冷の強さは見られませんでした。
持続力/3時間後 24.8°C:6時間後: 25.9°C
時間が経つに連れてどんどん上昇を続け、最後には約26°Cになってしまいました。ハードタイプでもダメなものは持続性もないようです。
14位: 最も冷えなかったのキャンドゥ
どんどん温度が上昇してしまった
キャンドゥ
クールパック
実勢価格:108円
残念ながらワーストとなってしまったのは「キャンドゥ」でした。ベストに輝いた同じ100均でも大きく差がついてしまう結果に。
保冷力/最低温度:25.4°C
開始直後の温度は他と同じ23°Cでしたが、30分経つと温度が下がるどころか2°C近くもアップしてしまいました。これでは飲食物が冷えません。
持続力/3時間後 27.9°C:6時間後:27.3 °C
検証から3時間経つと最も高い27.9°Cになってしまいました。6時間後はわずかに下がっていましたが、それでも27°Cとワーストに。これではビールもぬるくなって美味しくないですね。
良い保冷剤を使うことで しっかり冷えて美味しさキープ
いかがでしたか?保冷剤は一見どれも同じに見えますが温度検証を行うことで、保冷剤によって長時間冷えるものとそうでないものがはっきりしました。
なかでも「セリア」は18~20°Cを保つ驚異の保冷力で6時間後も持続する実力派!ソフトタイプなので形を変えて凍らせることもできます。しっかり冷やせるアイテムを使えば、真夏の野外を快適に過ごせますよ!