デザインは踏襲ながら中身は大幅にパワーアップ!
Appleを代表するデスクトップPCといえば、やはりオールインワンのApple「iMac」。
24インチディスプレイを搭載しており、すべてがそろっているので、すぐに使い始められることが大きな特徴。
また、カラフルでスタイリッシュな本体も人気の要因といえます。そんなApple「iMac」も昨年秋に新型が登場。
最新のM4チップを搭載し、選択可能なコア数は8コアから10コアにアップ。
最小メモリも8GBから16GBにアップしており、最大で32GBまでアップグレードが可能です。ストレージも最大2TBまでと選択肢が広がっています。
ディスプレイ性能やデザインは2023年のM3モデルと変わりませんが、内蔵カメラがパワーアップし、センターフレームに対応しました。
デザインは踏襲ながら中身は大幅にパワーアップ!
本体サイズやデザイン、ディスプレイ性能はM3モデルのままですが、中身は大幅にパワーアップしています。
4種類のラインナップのうちM4搭載の上位モデルで検証!
テスト方法:M4の上位モデルを実機検証
新型iMacのラインナップは4種類で、カラーは7色に増え、よりポップな印象になりました。
ラインナップで注意したいのは、最安モデルだけハード構成が大きく異なること。M4のコア数が少なく、Thunderbolt 4も2ポートのみ。付属するキーボードはTouch ID非搭載で、映り込みが少ないNano-textureガラスに変更することができません。
今回は、29万4800円(検証時)のM4搭載のApple「iMac」上位モデルで実機検証しました!
M4搭載のApple「iMac」の実力は?
Apple「iMac」
- 総合評価
- 幅
- 54.7㎝
- 奥行
- 14.7㎝
- 高さ
- 46.1cm
- 重量
- 4.44kg
- チップ
- Apple M4 10コアCPU/10コアGPU
- メモリ
- 24GB
- SSD
- 512GB
- ディスプレイ
- 24インチ4.5K Retinaディスプレイ 4480×2520ピクセル 10億色広色域(P3) 500ニト ※Nano-textureガラスに変更可能
- カメラ
- デスクビューに対応した12MPセンターフレームカ メ ラ
- 接続ポート
- Thunderbolt 4(最大40Gb/s)×4、3.5mmヘッドホンジャック、ギガビットEthernetポート
- 入力
- Touch ID搭載、Magic Keyboard Magic Mouse
- 無線
- Wi-Fi 6E(802.11ax)、Bluetooth 5.3
- 型番
- IMAC MD2Q4J/A
Apple「Apple M4」を徹底チェック!
TEST01:画質・音質をチェック
輝度など基本的な性能差はありますがさすがApple!
ディスプレイ一体型のiMacで気になるのは、やはり搭載されている24インチ4.5K Retinaディスプレイの画質です。
そこで、映像や写真、テキストなどの画質を、20万円オーバーのApple「Studio Display」と比較してみました。すると、さすがはAppleといったところです。
輝度やコントラストなどに差はあるものの、色みはほぼStudio Displayと変わりません。音もしっかり作り込まれており、左右方向の広がりはかなりいいです。
- AppleStudio Display
- 検証時価格: ¥219,800〜
「iMac」のディスプレイの画質・音質を、Apple純正で約22万円の「Studio Display」と比較。
- ディスプレイ
- 27インチ
- 画面解像度
- 5K Retina
- 輝度
- 600ニト(P3)
- 型番
- MMYQ3J/A
色みはStudio Displayとほとんど一緒です
Apple「iMac」:色合いはApple「Studio Display」と一緒で動画視聴向き
スピーカーは下部ですが、広がりや定位は良好。
Apple「Studio Display」:動画以外はApple「iMac」より優秀。文字の視認性が特にいい
「iMac」のディスプレイは「Studio Display」と比べて色合いはほぼ一緒ですが、諧調は出ていません。しかし、処理がうまく出ているように見えます。メリハリの付け方はBenQのMac向けディスプレイ「MA270U」に近い感じで、iMacのほうが映像向きといえます。
Q. Nano-textureガラスに変更 すべき?
A. 映り込みが気になるなら変えて損はない。
標準ガラスは比較的映り込みが気になりますが、オプションのNano-textureガラスはかなり優秀。+3万円とやや高いですが、普段映り込みが気になる人はNano-textureガラスに変えるのがおすすめです。
映り込みはほとんど気になりません。
TEST02:性能をチェック
SSDの転送速度がやや遅めですがM4搭載「Mac mini」とはほぼ同等の性能
「iMac」の基本性能は、新型「Mac mini」の最上位モデルとほとんど一緒。M4のコア数も10コアでメモリも24GBのため、ベンチマークの結果もほぼ誤差といっていいレベルです。
SSDの容量も「Mac mini」と同じ512GBですが、なぜか「iMac」のほうが若干遅い結果でした。
残念ながら前モデルの「iMac」は用意できませんでしたが、M1 Pro搭載の「MacBook Pro」よりCPU 性能は約1.5倍、グラフィック性能は約2.5倍に向上しています。
各種ベンチマークのテスト結果
CPU(Geekbench 6)
Geekbenchで測定したCPU性能はシングルコア、マルチコア性能 ともに新型「Mac mini」とほぼ同等でした。
CPU(Cinebench 2024)
Cinebenchの結果も同じく、新型「Mac mini」とほぼ同じスコア。若干低いものの誤差の範囲といえます。
グラフィック(Blender Benchmark:monster)
グラフィック性能は大きく向上しており、「Mac Book Pro(M1)」より約2.5倍も高性能です。
SSD(AmorphousDiskMark)
SSDの転送速度はなぜか新型「Mac mini」より若干遅め。それにしても「MacBook Pro(M1)」のSSDの速さは驚異的です。
Apple「iMac」(M4・24GB)の基本性能は、「新型Mac mini」特集で検証したApple「Mac mini」(M4・24GB)とほとんど一緒です。
大量の写真データをバッチ処理で変換
RAW形式の写真1000枚をPSD形式に変換。
画面表示にメモリを取られているのかSSDの速度差か、結果は「Mac mini」より約2分遅い6分42秒。背面もやや熱を持っていました。
TEST03:使い勝手をチェック
最安モデル以外はThunderboltも4ポートと十分な数でLANやTouch IDにも対応しています
今回検証したApple「iMac」は最上位モデルなので、背面のThunderbolt 4ポートは4ポートと十分な数が用意されています。
デザインはM3の前モデルと一緒なので、ハードウェア的な使い勝手は変わりませんが、標準でTouch IDを搭載した「Magic Keyboard」が付属しました。
キーボードやマウスだけでなく、ケーブルの色も本体カラーと統一されているのは、テンションが上がります。SDカードリーダーが非搭載なのは残念ですが、有線ヘッドホンやLANには対応。
LANケーブルは前モデルと同様、電源ユニットに接続する方式です。長い歴史を持つApple「iMac」だけに、使い勝手に関しては特に不満は感じられません。
本体背面の中央下部には電源ポートがあり、左下にはThunderbolt 4ポート。モデルによってThunderboltの数が違います。
右下には電源ボタンがあり、その側面にヘッドホンジャックが用意されています。
LANケーブルは電源ユニットに接続する珍しい方式です。
やはり27インチモデルが欲しい
2020年発売のIntelモデルが最後の27インチ5KのApple「iMac」。すでに販売終了が公表されている27インチの「iMac」ですが、新型iMacが出るたびに27インチもあるのでは?と期待してしまいます。復活を切に願います。
M4 Proにはアップグレードできない
Apple「Mac mini」にはM4 Proモデルがあり、Thunderbolt 5も搭載されているのに、Apple「iMac」には現状M4 Proモデルは存在せず。アップグレードもできません。
本体カラーと統一色のキーボード&マウス
キーボードやマウスをはじめ、ケーブルも本体カラーと統一。付属マウスはうわさが広まっている音声認識マウスではなく、普通の「Magic Mouse」でした。
TEST04:カメラをチェック
1080pだった内蔵カメラは5.7倍の画素数に! センターフレームにも対応
センターフレーム機能で被写体を自動追尾します。
Apple「iMac」
Apple「Studio Display」
カメラ性能はApple「iMac」も「Studio Display」も12MPでセンターフレームに対応ですが、M4チップのおかげかiMacのほうが高解像に感じます。マイクの音質は特別いいというわけではありませんが、十分実用的なレベルです。
まとめ:動画向きでエンタメも強い
以上、Apple「iMac」新モデルの紹介でした。
性能向上でも価格は据え置き、動画向きでエンタメにも強く、かなりお買い得感があります。気になる人はぜひチェックしてみてください。
可能であれば最安モデル以外の4ポートモデルを選ぶのが無難です。
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基本的な音質自体はStudio Displayのほうがはるかにいいです。