「Mac mini」がデザイン刷新でコンパクトになった!
AppleのデスクトップPCのなかでも最も安く購入できる製品として、以前から人気の高いApple「Mac mini」。
ですがこれまでは、安い反面、スペックはあまり高くないため、入門機やサブマシンというイメージがありました。
しかし、今回の新モデルはひと味違います。
最新M44チップを搭載し、最小メモリが前モデルの8GBから16GBに倍増。それでいて、最安モデルは10万円以下とお手頃なことで話題となっています。
デザインも15年振りに刷新され、かなりコンパクトに。デザインが刷新されたモデルはお買い得なことが多いため、この新モデルも期待大。
実機で検証してみました。
15年振りのデザイン刷新でパワフルながらコンパクトに!
前回、Apple「Mac mini」のデザインが変更されたのは2010年モデルなので、実に15年振りのデザイン刷新となりました。
4種類のラインナップのうちM4搭載の上位モデルで検証!
テスト方法:M4の上位モデルを実機検証
新型のApple「Mac mini」のラインナップは4種類。3種類のM4搭載モデルのうえに、M4 Proを搭載した最上位モデルが用意されています。
Apple「Mac mini」M4モデルの違いはメモリとストレージ容量のみですが、M4 Proモデルは外部出力の性能や接続ポートもM4モデルより強化されています。
今回は、15万4800円(検証時)のM4搭載のApple「Mac mini」上位モデルで実機検証しました!
M4搭載のApple「Mac mini」の実力は?
Apple「Mac mini」
- AppleMac mini M4 搭載モデル
- 実勢価格: ¥153,846〜
- 総合評価
- 幅
- 12.7㎝
- 奥行
- 12.7㎝
- 高さ
- 5㎝
- 重量
- 0.67kg
- チップ
- Apple M4
- メモリ
- 24GB
- SSD
- 512GB
- 映像出力
- 最大3台の外部ディスプレイ 6K・60Hz×2+5K・60Hz または 5K・60Hz+8K・60Hz または 5K・60Hz+4K・240Hz
- 前面ポート
- USB-C(最大10Gb/s)×2、3.5mmヘッドホンジャック
- 背面ポート
- Thunderbolt 4(最大40Gb/s)×3、HDMIポート、ギガビットEthernetポート
- 無線
- Wi-Fi 6E(802.11ax)、 Bluetooth 5.3
- 型番
- MAC MINI MCYT4J/A
仕事もバリバリできて机の上はスッキリ!
Apple「Apple M4」を徹底チェック!
TEST01:性能をチェック
あらゆる部分でM2の前モデルより大幅にパワーアップされています
まずは4種類のベンチマークアプリを使って、基本性能をチェックしました。
比較対象として2023年のM2搭載Apple「Mac mini」と、2021年のM1 Pro搭載Apple「MacBook Pro」を用意しました。
その結果、CPUのシングルコア性能もマルチコア性能も、約1.5倍にパワーアップしています。グラフィック性能にいたってはApple「Mac mini」前モデルの約3倍と大幅に強化。
SSDの速度はApple「MacBook Pro」(M1 Pro・16GB)にはかないませんでしたが、Apple「Mac mini」前モデルの約2倍に高速化されています。
各種ベンチマークのテスト結果
CPU(Geekbench 6)
シングルコア性能・マルチコア性能ともに、前モデルの「Mac mini(M2)」や「MacBook Pro(M1)」の約1.5倍に。
CPU(Cinebench 2024)
CinebenchでもGeekbenchと同じく、比較した他のモデルより約 1.5倍高速という結果でした。
グラフィック(Blender Benchmark:monster)
グラフィック性能は前モデルの約3倍に強化。「MacBook Pro(M1)」は「Mac mini(M2)」より高性能でした。
SSD(AmorphousDiskMark)
SSDの転送速度は前モデルの約2倍に。それよりも「MacBook Pro(M1)」が圧倒的に高速で驚きました。
大量の写真データをバッチ処理で変換
Adobe「Lightroom Classic」を使って、RAW形式の写真1000枚をPSD形式に変換。
M1 Pro搭載の「MacBook Pro」が7分5秒かかった のに対し、新型「Mac mini」は4分44秒で作業を終了しました。
TEST02:使い勝手をチェック
安いモデルは接続ポート数が少ない……なんてことはなく、全モデルとも数は一緒
Macではこれまで、安いモデルはThunderboltポートの数が少なく、高いモデルはポート数が多いということもありましたが、新型のApple「Mac mini」は全モデルともポート数は共通。
しかも、Thunderboltポートが3つにUSB-Cは2つと、Apple「Mac mini」の前モデルよりもポート数が増えています。
なお、最上位の「Mac mini M4 Pro」モデルは最大40Gb/sのThunderbolt 4ではなく、最大120Gb/sのThunderbolt 5を装備。
残念ながらUSB Type-AとSDカードリーダーは省かれてしまい、何故か電源ボタンが底面にありますが、この点以外はほぼ完璧。有線ヘッドホンジャックも健在で、全体的な使い勝手としてはなかなか良好です。
電源ボタンが押しにくい底面に配置
電源ボタンはなぜか底面に配置。確かに普段はスリープ運用していますが、強制シャットダウンが必要な場面は必ず訪れるのでやや不便です。
USB Type-Aはないけれどポート数は増えた
USB Type-Aは用意されていませんが、Apple「Mac mini」前モデルよりポート数は増加。前面にUSB-Cが2つ、背面にThunderboltが3つで使い勝手は良好です。
USB Type-Aがないのはやや残念です。
残念ながらWi-Fi 7には非対応
このタイミングの新モデルなのに、Wi-Fiの対応は6Eまで。iPhone 16シリーズに合わせてWi-Fi 7を導入しているユーザーは、その速度を活かせません。
SDカードリーダーがほしかった
SDカードを使うのに別途リーダーが必要です。
ワイヤレス製品が多い割には、有線ヘッドホンジャックは健在。Macは写真・映像系のユーザーが多いだけにSDカードリーダーがないのは残念です。
Q. こんなに小型で熱がこもらない?
A. M4自体の発熱が少ないので大丈夫です。
本体がコンパクトなので発熱はやや不安でしたが、右上の写真変換処理直後でも驚くほど本体は熱を持ちません。M4の発熱が少なく、新設計の排熱構造も効いているようです。
思った以上に本体は熱くならず
TEST03:BenQのMac向けディスプレイをつないで検証
Mac miniと併せて使いたい! BenQのMac向けディスプレイもテスト
Apple「Mac mini」は本体のみの製品でマウスやキーボードすら付属しないので、当然ディスプレイも別途用意する必要があります。
ベストはApple「Studio Display」ですが、いかんせん価格が高すぎます。
そこで注目なのが、BenQのMac向けディスプレイBenQ「MA270U」。Mac用プロファイルが用意されているのはもちろん、外部ディスプレイとして使う場合、Mac本体画面と画質の同期が可能。同期をオンにすると瞬時に色みが近づきます。
- ベンキューMA270U
- 実勢価格: ¥79,091〜
27インチの4Kディスプレイで、P3対応の広色域液晶パネルを採用。
専用の「Display Pilot 2」アプリをMac にインストールすることで、詳細な機能が利用できます。ボタンひとつでMac本体の画面と画質の同期も可能です。
- 幅
- 613.8mm
- 奥行
- 220.2mm
- 高さ
- 560.1~445.1mm
- 重量
- 8.2㎏(約)
- ディスプレイ
- 27インチ
- 画面解像度
- 4K(3840×2160)
- 接続端子
- HDMI×2、USB-C×2、USB Type-A×2
- 型番
- MA270U-JP
- AppleStudio Display
- 検証時価格: ¥219,800〜
- ディスプレイ
- 27インチ
- 画面解像度
- 5K Retina
- 輝度
- 600ニト(P3)
- 型番
- MMYQ3J/A
「Mac mini」をBenQ「MA270U」とApple「Studio Display」につないで比較
BenQ「MA270U」:同期でApple「Studio Display」に近い画質を再現!
Apple「Studio Display」:黒の階調は惜しいがほぼ完璧な色合い
Apple「Studio Display」と比べて、BenQ「MA270U」の標準設定ではやや黄色が強く色温度が低めに感じますが、同期するとかなりApple「Studio Display」に近い画質になります。
ただし、黒の深度なども近くはなりますが、そもそもの輝度が違うので完全に一緒とはいきません。しかし、BenQ「MA270U」は2〜3万円のディスプレイよりははるかにキレイです。
Q. Apple Intelligenceってぶっちゃけどう?
A. OSを英語にすれば使えるけれど現状ではまだ。
Apple「Mac mini」新モデルは完全にApple Intelligenceを見越したスペックになっており、最小メモリが16GBに上がったのもそのひとつ。
ただし、現状では設定内に項目はあるものの、日本語環境ではまだほぼ使えません。OSを英語版にすれば一部は利用可能になります。
システム環境設定内にApple Intelligenceの項目が
ChatGPTと連携予定のWriting Toolsも英語なら使える
Macで多用しそうな「Writing Tools」も英語版OSなら利用可能。
文章を選択して右クリックメニューから「Writing Tools」を選ぶだけで、言い回しの変更や校正が行えます。
まとめ:正直、かなり買い!
以上、Apple「Mac mini」の新モデルの紹介でした。
可能ならメモリが多い上位モデルを。
16GBでも十分ですがApple Intelligenceを見越して24GBが最適です。
ぜひ、記事を参考にしてください。
デスクトップパソコンの売れ筋ランキングもチェック!
デスクトップパソコンのAmazon・楽天の売れ筋ランキングは、以下のリンクからご確認ください。
そこそこ画質にこだわりたい人にはちょうどいい選択肢です。