モデル:小山夏希さん(ラディウスエンターテイメント)
完璧に人をダメにするソファーは じつは存在しません
人をダメにするという、なんとも蠱惑的な異名をもつアイテムをご存知でしょうか。極小サイズのビーズを詰めた巨大なクッションというのがその答えですが、これがなんとも快適なのです。
ポイントは、伸びる素材と硬めの素材を交互に配置したソファカバーにあります。2つの素材を組み合せることで、カラダに優しくフィットしつつ、同時にしっかりキープするという、相反するような効果が実現するのです(一部、例外モデルもありますが)。
ですが、この手のソファにはじつは欠点もあります。
・長期間使用すると劣化してでペッタンコになる
・もたれたときにサイズが足りず首のすわりが悪い
・暑い時期は蒸れる
そこで、気持ち良さはもちろん、それらの欠点にも注目して、元祖とも言える無印、対抗勢力のニトリ、そしてTV番組で話題のYogiboなど7製品の比較テストを行ったところ、無印の「カラダにフィットするソファカバー綿デニム(ヒッコリー)」の選択がベターであるという結論に達しました。
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無印良品
体にフィットするソファ・本体
実勢価格:1万2600円
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無印良品
カラダにフィットするソファカバー 綿デニム(ヒッコリー)
購入価格:4990円
※無印のビーズソファは本体とカバーが別売りです。
先述したふたつの欠点のうち、「首のすわりが悪い」という点は、今回取り上げた7製品のすべてが同等の評価だったのですが、カバーの質・耐久性、そして本体の耐久性ともに今回取り上げた製品の中ではナンバーワン。長期間使用してふかふかでいてくれる、そんなソファなのです。
[比較した他の6製品はこちらです]
ベストバイモデルである無印の「体にフィットするソファ・本体」&「カラダにフィットするソファカバー 綿デニム(ヒッコリー)」と同じような形状なのに格安なモノが多いのですが、長く使うことを目的とすると1歩及ばないという傾向がありました。
その具体的な理由については、下記からのテスト結果をご覧下さい。
[座り心地編]包み込まれる感覚は 各モデルでかなり違うんです
まずは各ソファの座り心地をチェックしました。すると、善し悪しは別として、思った以上に感覚が違いました。
「カラダにフィットするソファカバー 綿デニム(ヒッコリー)」と組みあわせた無印のソファは、ガッチリとカラダを支えるキープ力があるので脱力できます。また、デニムを用いているため、蒸れにくいというメリットも。
同じ無印ソファでも、「カラダにフィットするソファカバー」(※一般的なカバー)を使うと、もうちょっと柔らかくなります。肌が触れる面はどうしても蒸れがち。
エムール「mochimochi キューブL」はふわっと沈み込みます。上記の無印とは正反対という感覚ですがコレはコレで気持ちイイです。ですが、深く沈み込むぶん、蒸れやすくなります。
ニトリやフレックス販売のソファは、この両者の中間という印象です。
ちなみに、TV番組などで紹介される機会が増えつつある噂の「Yogibo」は弾力性がスゴい!
1種類の素材で構成されたカバーの影響もあり、他のソファとはまったく違う感覚です。クッションがとても効いています。コレも気持ちイイのですが、昼寝などすると蒸れて汗ばみます。
なお、今回試した7製品はいずれも、先述した「首のすわりの悪さ」を解決できせんでした。そこで、ご提案したいのがこちらのネックピロー。
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無印良品
フィットするネッククッション
実勢価格:1900円
本来はトラベルグッズですが、この通り、首のすわりがアジャストできます。
[カバー耐久編]伸びない破れない 無印「綿デニムカバー」は超タフでした
続いて、ソファがぺしゃんこになってしまう原因のひとつである、カバーの耐久性についてチェックしました。ダルダルになってしまったり、ボロボロになったりしないか、という点の検証です。
「本体のビーズを補充できるタイプなら、いつまでもパツパツではないの?」という意見も多いのですが、そもそもカバーがヘタレてしまっては心地よさが台無しです。カバーがしっかりサポートしてくれることこそが、ダメになるソファの重要なポイントなのです。ですのでで、いかに「カバーがヘタレない」かをはっきりさせるため、下記のテストを行いました。
①検査機関による伸び、たるみ検査
②スタイリストによる縫製チェック
③紙ヤスリで50回削る摩耗耐久性テスト
ここで総合的にナンバーワンの評価を得たのは、無印良品の「カラダにフィットするソファカバー 綿デニム(ヒッコリー)」でした。
[検査機関にて伸び・たるみを検査した結果]
無印良品「カラダにフィットするソファカバー 綿デニム(ヒッコリー)」の場合……
伸びた長さ:33.6mm
たるみ長さ:12.8mm
全7製品中では、伸びにくく、たるみも少ない結果となりました。ちなみに、もっとも伸びにくかったのは同じく無印の「カラダにフィットするソファカバー」が33.0mm、もっともたるみが少なかったのがゲキカグ「ビーズクッションソファ」で11.5mmという結果ですので、いずれの項目でもトップクラスだといえます。
ニトリ「ビーズソファカバー 大 Nストレッチ」は、耐久性に不安が残ります。
伸びた長さ:41.1mm
たるみ長さ:15.0mm
カバーのたるみは、クッションがぺしゃんこになる大きな要因です。くれぐれもご注意ください。続いて、スタイリストさんにカバーの縫製のクオリティをチェックしていただきました。
[スタイリストさんが縫製をチェックした結果]
無印良品「カラダにフィットするソファカバー 綿デニム(ヒッコリー)」の場合……
縫い目が多いことはもちろん、糸の太さも随一。頑健さが見てとれます。「縫製も生地も質が高い、タフな逸品です」(スタイリスト・文田さん)。
他製品は結構脆そうなものもありました。
エムール「mochimochi キューブL」は……
縫い目の数が少なく、ちょっと頼りない印象でした。最後に、生地自体の強さを測定します。
[紙ヤスリで50回削った結果]
「カラダにフィットするソファカバー 綿デニム(ヒッコリー)」はピカイチでした!
他製品には大きな穴が空くものもありましたが、無印は軽く跡が残る程度。最高の結果となりました。
ちなみに、同テストで穴が空いてしまったモデルの例です。
yogibo「Yogibo mini」は破れやすいタイプでした。
ニトリ「ビーズソファカバー 大 Nストレッチ」が脆かったのは意外でした。
カバーは各モデルごとに格差があることがわかりました。では続いて、ソファ本体(中身)の検証にまいります!
[圧力耐久編]中身が潰れず 長もちするのは無印でした!
カバーが頑丈でも、毎日長時間使っていたら、ソファの本体もくたびれるのではないか? という疑問を解消するために、ここではビーズソファの本体の耐久性について検証を加えました。
すべてのソファ本体に同一の荷重をかけるため、ソファの上に板を置き、クルマで40秒間停止しました。耐久性が低いソファだったら、これでペッタンコになるはずです。
ここで目立ったのは、またしても無印のソファでした!
カバーに続き、本体もタフであることが証明されました。以下は圧力をかける前と後の比較図です。
若干形状は変化しましたが、ヨレヨレになった印象はありません。
ちょっとわかりずらいかもしれませんので、参考までにペタンコ度合いが大きかったモデルと比較してみましょう。ニトリ「ビーズソファ 大 本体 Nストレッチ」は潰れ具合が大きく、耐久性に疑問を感じさせます。
実際に腰を下ろすと、踏む前は反発力があったのですが、事後はズブズブと奥まで沈み込んでしまうようになってしまいました。
yogibo「Yogibo mini」も同様です。
形状もいびつで、全体的にしおれてしまいました。
[最終結論]長期間使いたいなら 無印ソファの一択です
ビーズソファは、カバーや本体の劣化が割けられないため、一般的な家具よりも耐久年数が低いのは避けられません。ですが、少しでも長く使いたいというならば、カバー、本体とも耐久性が高い無印良品「体にフィットするソファ・本体」&「カラダにフィットするソファカバー 綿デニム(ヒッコリー)」の組み合わせ一択であることがおわかりいただけましたでしょうか。
また、これからの季節は特にビーズソファの蒸れやすさが気になりますが、デニム面を活用することである程度緩和できるのも魅力です。
最後に、ちょっとした使い方のコツをご紹介します。
無印ソファに限りませんが、この手のビーズソファは「ヨコ置き」と「タテ置き」では使用感が変わってきます。
「ヨコ置き」の時は巨大なクッションに近い感じです。
「タテ置き」だと、包み込まれるソファのような感覚です。
ぜひ、自分のベストスタイルを確定させてみてください!