チャージングステーションってなに?
今回検証する製品は、Anker「647 Charging Station」。一見するとUSBポート付きの電源タップです。しかし、製品名は電源タップを意味する「Power Strip」ではなく「Charging Station」と名付けられています。
なぜ、ストレートに電源タップ(Power Strip)とせずに充電ステーション(Charging Station)という名称になったのでしょう? そのあたりにこの製品のキモがありそうです。
ちなみに、こちらは普通のUSBポート付きの電源タップ。これでも十分便利ですが……。
一般的に、「充電ステーション」や「充電スタンド」と呼ばれるジャンルの製品は、スマホやタブレットを立てて収納でき、かつ充電も可能というものが多いです。
一方、今回テストするAnker「647 Charging Station」はスタンド的な構造ではなく、充電できるACや端子が集まった、という意味のステーションのようです。
Anker「647 Charging Station」の実力は?
Anker「647 Charging Station」
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2023年4月に発売されたAnker「647 Charging Station」は、モバイルバッテリーやUSB PD対応の充電器、USBハブなど、USB周りのPC周辺機器に定評のあるAnkerの製品です。
見た目は普通の電源タップに見えなくもありませんが、どんな機能を搭載しているのでしょう?
ということで今回は、PC&周辺機器に詳しいベテラン編集者の佐久間氏と『家電批評』編集部がユーザー目線でガチテストしてみました!
テスト1:設置性は良いの?
結果:セッティングは簡単でテーブル上の安定感は抜群!
Anker「647 Charging Station」を使用するには、まずコンセントに電源ケーブルを接続します。ケーブルの長さは約1.5mで、コンセントの位置がよほど遠くない限りは十分な長さです。
電源を確保したら、本体底部の電源スイッチをON。
すると、本体上部のLEDが点灯して使用可能になります。通電状態がひと目で確認できるのは気が利いてますね。
なお、このスイッチをOFFにするとAnker「647 Charging Station」に接続しているすべての機器への給電が遮断されるので、複数のユーザーとシェアしている時は注意しましょう。
本体の底部にはシリコンの滑り止めが付いており、平滑性の高いテーブルに設置すると滑り止めがしっかり機能して、押しても引いても簡単に動かなくなります。
シリコンの滑り止めにより、押しても引いても動きません。Anker「647 Charging Station」には複数の機器を接続することになるので、安定性の良さは重要なポイントです。
テスト2:インターフェースの利便性は?
結果:巻取り式ケーブルが秀逸で充電能力も十分!
Anker「647 Charging Station」における最大の特徴は、ふたつの巻取り式USB-Cケーブルです。これにより、別途USBケーブルを用意することなく、2台までの機器を充電できます。
巻取りの構造は掃除機の電源ケーブルと同じ。
以下画像のように、引っ張ると伸び、離すとその長さで固定。戻す時は、少しだけ引くと巻き取られます。
USB電源は巻取り式のケーブル以外にもUSB-AとUSB-Cポートを各1基備えており、これらは別途USBケーブルを用意すると使用できます。
USB-AとUSB-Cポートがある側の巻取り式USB-Cケーブルは最大60Wでの充電に対応。USB PD対応機器を高速充電できます。
USB-Aは最大12W、USB-Cは最大15Wで、反対側の巻取り式USB-Cケーブルは最大45W。複数の機器を同時に充電する場合、これら4つの合計出力は最大100Wになります。
AC(コンセント)の差込口は片側3個、両面で計6個備えています。これにより、前述した4つのUSBを加えて、合計10台の機器に同時に充電可能です。
ACの最大出力はUSBの100W込みで最大1000W。この手の電源タップは定格1500Wの場合が多いですが、モバイル機器の充電が目的なら1000Wあれば十分です。
ちなみにACに複数のUSB機器が充電可能なUSB充電器を接続することで、同時充電可能数は更に増やせます。ただし、ACの差込口は間隔がせまく、細身のアダプターやUSB充電器でもふたつ並べて接続できない場合があるので注意したいです。
4ポート合計100Wの充電能力は、普通のUSBポート付きの電源タップにはない性能です!
テスト3:使い勝手は良いの?
結果:会議テーブルで使用すると手放せなくなるほど便利!
安定感があり全方向に端子が向いているので、会議テーブルの中央に設置すると、その能力を遺憾なく発揮します。
みんなが集まるテーブルの中央に設置すれば、製品名の通りチャージングステーションとして活躍! 上の画像のように、卓上で使用すれば、会議参加者全員のスマホやタブレット、ノートPCに給電しつつ、プロジェクターの電源を取るといった使い方が可能です。
地面に置くと邪魔になる上に、巻取り式ケーブルの長さが足りず危うい状態に。
ちなみに、地面に設置しての使用は、端子が全方向へ向いている意味が薄れ、最大の特徴である巻取り式ケーブルが使いづらくなるのでオススメできません。
また、本体サイズが大きく、端子の向きがまとまっていないため、卓上であっても個人のパソコンデスクでは、使いづらいという結果になりました。
家電批評編集部では会議時やデジタル機器の検証時に大活躍できそうです。
Anker「647 Charging Station」のテスト結果まとめ
最後に、Anker 「647 Charging Station」のおすすめポイントとがっかりポイントをまとめてみました!
Anker「647 Charging Station」
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- おすすめ度
- 設置性
- インターフェース
- 使い勝手
- コスパ
以上、Anker「647 Charging Station」の正直レビューでした。
Anker「647 Charging Station」は「そこそこ大きいテーブルの中央」という使用シーンが明確に設定されている製品です。巻取り式のUSBケーブルや全方向への端子、抜群の安定性など、すべてが想定された使用シーンで最大限活かされるように設計されています。
逆にそれ以外のシーンでは、一般的な電源タップよりも使いづらいです。価格は普通の電源タップとしてみると高価に感じますが、4ポート合計100WのUSB PD充電器+電源タップとして考えればむしろ格安。
ニーズに合うならコストパフォーマンスが非常に高い製品です。
この価格帯なら雷サージが付いていてほしかったです
テーブルの中央でこそ能力を発揮する製品ですが、その用途に関しては他の追随を許しません。会議テーブルや仲間が集うテーブルがあるなら導入を検討してみてはいかがでしょうか。
安定性の良さは地味ですが、卓上からの機器の落下を防ぐので見逃せない点です。