世界一カンタン!すぐマネできる「だし」の方程式
素材の味を引き出して、料理の美味しさ、風味をぐっと増してくれる「だし」は、和食だけでなくフランス料理やイタリア料理でも使われています。美味しい料理の基本は「だし」にあるといっても過言ではありません。
だけど「本格だしは、手間がかかりそうだし面倒」という人も少なくないのでは? そこで、ビギナーさんでも簡単ですぐにマネできる新しいタイプのだしのとり方や活用法をお届けします。
今回は、作業時間はたったの1分で、すぐに始められる「水だし」です。
何よりカンタン!シンプルで手間いらずの「水だし」
材料を水に浸し、一晩おくだけで美味しいだしがとれてしまうカンタンさが魅力の「水だし」。便利なポイントは、こんなにあるんです!
ポイント1:冷蔵庫に一晩置くだけ!
夜寝る前に水を入れて、冷蔵庫にだしをセットすれば朝には完成。できれば6時間以上おきましょう。
ポイント2:ひとつまみの砂糖や塩でうま味UP
昆布とかつお節の水だしは、親指、人さし指、中指の3本で塩、砂糖をつまみ加えることで、うまみが引き出されます。
ポイント3:水面から素材が出ないようにすれば1週間もつ
水だしは冷蔵庫で1週間ほど保存できます。ただし、素材が水面から出るとカビが生えてしまうことがあるので、常に水を足してひたひたにしておきましょう。
ポイント4:冷凍すれば2週間保存できる!
ファスナー付きの保存袋に、こした水だしを入れ、空気を抜いて冷凍すれば2週間もちます。解凍は流水に浸すか、レンジで半解凍にします。
ポイント5:使いたいときにすぐ使える!
食事のたびに、だしをとる手間がかからず、冷蔵庫から出してすぐ使えるのは融通がきいてとても便利です。
水だしは水道水か軟水で作る!
地域によって硬度が違うため浸透時間に差がありますが、基本は家庭の水道水で充分OK。ミネラルウォーターで作る場合は昆布や削り節のうま味が出やすい軟水のほうがオススメです。
濃厚で上品なうま味!「昆布×乾しいたけ水だし」の作り方
「昆布×しいたけ水だし」は、乾しいたけの野趣あふれる香りが昆布のうま味に花を添えます。精進料理に使われるだしとしておなじみです。
きのこを使った料理全般によく合うので、炊き込みご飯や煮物でフル活用しましょう。ほかのだしにくらべて色が濃く、しいたけの香りが強く出ます。
<材料>
・水……1L
・昆布……5g
・乾しいたけ……25g
・砂糖……ひとつまみ
<作り方>
1:ポットに昆布としいたけを入れます。ここで砂糖ひとつまみを加えてください。
2:水を注いだらフタをして冷蔵庫へ。しいたけが浮いてきたらポットへ押し込みましょう。
昆布×乾しいたけ水だしを使ったレシピ「高野豆腐としいたけの甘煮」
<作り方>
1:高野豆腐(1枚)を水で戻したらしっかり絞り、6等分に切ります。
2:水だしの中のしいたけ(2枚)を薄切りにし、長ねぎ(1/2本)を斜め薄切りにします。
3:鍋にだし(1カップ)、酒、みりん、砂糖(各大さじ1/2)、しょうゆ(1と1/2)を入れ煮立たせ、高野豆腐としいたけを入れます。
4:アルミホイルでフタをし、弱火で15分、長ねぎを散らし、さらに5分ほど煮ます。
5:最後にすりおろし生姜(適量)を添えたら完成です。
鍋・そばつゆにピッタリ!「昆布×煮干し水だし」の作り方
「昆布×煮干し水だし」は、魚らしい香りが加わるので、おそばやお鍋との相性がとてもいいだし。うま味成分のイノシン酸がかつお節の約2倍含まれているといわれるイワシの煮干しは、安価なので家庭用だしの強い味方です。
イワシは「アンチョビ」なので、イタリア料理、特にトマト系のソースやにんにくを使った料理とも相性抜群です。
<材料>
・水……1L
・昆布……5g
・煮干し……30g
・塩……ひとつまみ
※煮干しは頭と腹わたを取った状態の量
<作り方>
1:煮干しは銀色で黄ばんでいないものを選びましょう。
2:煮干しの頭をもいだら、そのまま手をお腹側に動かして黒い部分(腹わた)を取ります。
3:腹わたを取ると、こんな感じに。面倒に見えますが、慣れればすぐできるようになります。
4:昆布と煮干しをポットに入れます。ここで塩をひとつまみ加えます。お鍋には大量にだしを使うので、1L入るポットで作るのがオススメです。
5:昆布と煮干しを入れたら分量の水を注いでフタをし、冷蔵庫で一晩おきます。
昆布×煮干し水だしを使ったレシピ「簡単おでん」
<作り方>
1:だしの昆布(1枚)を4つの結び昆布にします。
2:大根(一切れ)を1.5㎝幅の輪切りにし、ラップで5~6分加熱しておきましょう。
3:ちくわ(1本)を斜め2等分、うずらの卵(4個)をゆでて2個セットにし楊枝で刺します。
4:鍋に水だし(2と1/2カップ)を入れ煮立ったら、酒(大さじ1)、しょうゆ(大さじ1/2)、塩(小さじ1/3)を入れ、残りの材料も入れて煮立てます。
5:アクをとりながら、さらに弱・中火で20分ほど煮る。器に盛り、お好みで練りからしを添えて完成です。
香りもうま味もたっぷり!「昆布×桜えび水だし」の作り方
「昆布×桜えび水だし」は、桜えびの香ばしい風味が高く、昆布との相乗効果で、しっかりとしたうま味のだしがとれます。
だしに浸けた桜えびも調理に使えるので、中華風の炒めものやスープ、炊き込みご飯にぴったり! たれやソースの隠し味として、少量使いしても。料理の幅が広がる汎用性の高いだしです。
<材料>
・水……1L
・昆布……5g
・桜えび(乾燥)……10g
・塩……ひとつまみ
<作り方>
1:容器に昆布と桜えびを入れます。ここで塩をひとつまみ加えましょう。桜えびは口から出にくいように、だし用の不織布パックに入れてもOKです。
2:分量の水を注いだら、しっかりフタをして冷蔵庫へ。一晩おけば、おいしい水だしの出来上がりです。冷蔵庫には6時間以上置いておきましょう。
昆布×桜えび水だしを使ったレシピ「お好み焼き」
<作り方>
1:豚バラ薄切り肉(2枚)を半分の長さに切り、キャベツ(大1枚)の芯を取って、細めの千切りにします。
2:ボウルに卵(1個)、水だし(桜えびごと1/4カップ)を入れて溶き、小麦粉(2/3カップ)を加えてよくなじませ、さらにキャベツを混ぜ合わせてたねを作ります。
3:フライパンにサラダ油(適量)を薄く敷き、たねを丸く流し入れます。
4:形を整えたら、上に豚バラの薄切り肉を乗せ3~4分、ひっくり返して3分焼いて器に乗せます。お好みで中濃ソース、マヨネーズ、青のりをどうぞ。
以上、水だしのとり方&活用法のご紹介でした。本格的な味で手間いらずな水だしはビギナーの方でも簡単なので試してみてくださいね!
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