車用掃除機とは?
車の中は案外汚れているもの。いざ掃除しようにも、コードレスの家庭用掃除機では取り回しが悪く、わざわざ洗車場に備え付けの掃除機を使いに行くのも面倒……。そんなときに重宝するのが、「車用掃除機」です。
トランクなどに入れておけば、気になったときにさっと掃除できるので、軽量な車用ハンディ掃除機を持っておくことをおすすめします。使い終わったあとも収納しやすく便利です。車での移動が多い方は、カークリーナーとして1台は持っておきたいですね。
掃除機を車専用に持つメリット
片手で使える「車用掃除機」があれば、狭い車内でも使いやすく、隙間まで掃除しやすいです。
車用掃除機を持つメリットはほかにもありますので、ご紹介します。
メリット1:コード式はシガーソケットから電源がとれる
車用掃除機にはアクセサリーソケットから電気を供給するコード式と、内蔵バッテリーに充電するコードレス式の2種類があります。
充電式は掃除したいときにバッテリーがなかったり、途中でバッテリーが切れてしまうことも。コードレス掃除機なので取り回しもよく狭い車内でも便利ですが、しっかり掃除したいときなどには不向きです。
一方、コード式はバッテリー切れがありませんので、しっかり掃除するのに最適です。ただ、使用時はエンジンをかけて、電気を安定供給する必要があります。
メリット2:隙間の多い車内でもラク
「車用掃除機」は隙間の多い車内でもラクに掃除ができます。車内はシートの間やマットなど、奥まった場所も多いので、隙間用ノズルなどのアタッチメントを活用しましょう。
「車用掃除機」には、アタッチメントが付属しているものや専用ケースがあるものもあります。
メリット3:狭い場所で取り回しがラク
車内では無理な姿勢で掃除機をかけることが多いので、「車用掃除機」があると狭い場所でも取り回しがラクです。広い床からシートの縫い目や隙間などの細かいところまで、様々な場所に対応します。
「車用掃除機」は、乗用車で一般的な12Vに対応していますが、トラックなどの24Vには使えませんので、注意が必要です。
車用掃除機を持つメリットがわかったところで、今回はアクセサリーソケットを電源として使えるコード式に的を絞って、その実力をテストしてみることに。Amazonで人気上位のモデルからコード式8台をセレクトし、比較しました。
テストの前に、まずは車用掃除機の失敗しない選び方をおさえておきましょう。
車用掃除機の選び方
車用掃除機を選ぶ際は、吸引力はもちろんですが、狭い場所の掃除のしやすさや車内での扱いやすさも重要です。
製品選びでは、次の5つのポイントに気をつけて選びましょう。
選び方1:吸引力のあるものを選ぶ
掃除機ですので吸引力が重要です。通常、吸引力はW(ワット)で表示され、ゴミを浮き上がらせる力(Pa)と吸い込む力(風量)を用いて計算されます。車用でしたら概ね50W以上あるといいでしょう。
ただし、W数が大きければ、その分電気消費量が大きいので注意が必要です。テスト製品にはW数の表示がありませんでしたが、Pa(真空率)は4000Pa以上あり、数値的には問題ないレベルです。
選び方2:小さいだけでなく、軽いものを選ぶ
狭い車内で片手で持つことも多いので、サイズだけでなく、重さも重要です。1kgくらいなら、使いやすいのではないでしょうか。
また、持ち手が細すぎたり位置が悪かったりすることがありますので、持ったときに違和感がないものがベターです。LEDランプは夜に掃除するのでなければ、あまり必要ありません。
選び方3:音が静かで低振動なものを選ぶ
駐車環境にもよりますが、車内でエンジンをかけた状態ですし、稼働音はそれほど問題にはならないでしょう。ただ、高音で車内に響いて、自身のストレスになりそうな製品もあり、人によっては注意が必要です。
意外に気になったのが、稼動中の本体の振動。稼動時に本体の細かい振動が、長時間ですと気になります。製品が軽く、持ち手をしっかり押さえるため、振動の少ないものを選んだほうがベターです。
選び方4:アタッチメントの使いやすいものを選ぶ
車内は隙間や狭いところをはじめ、様々な形状や素材ですので、アタッチメントの種類が多いと便利です。特に、本体のヘッドでは届かない隙間などに用いる隙間ノズルは必須。シートとコンソールの間など深い場所にも使えるので、長めだとよりいいでしょう。
ブラシノズルはマットだけでなく、スイッチまわりやシフトブーツなどの細かい場所も、キズをつけずにキレイに掃除することができます。
選び方5:ゴミが逆流しづらいものを選ぶ
フィルター式が多いため、ゴミを溜めるダストカップは吸い込み口一体の製品が多く見られます。口に付いている逆流防止のゴム製弁は密閉度を確認、カップ内のゴミが口から漏れてこないものを選びたいところです。
また、排気のキレイさも同様ですが、本体との結合部から、車内に多い細かな土ぼこりなどが少しづつ漏れてしまう物も。なお、容量が異なりますので、使い方で選ぶと良いでしょう。
車用掃除機の選び方の5つのポイントがわかったところで、早速本題に入りたいと思います。
5つの選び方をもとに車用掃除機のおすすめランキングを作成!
今回は、Amazonで人気上位のモデルからコード式8商品をセレクトし、その実力をテストしてみました。
フロアマットにコーヒー粉を1.5g、約45cmの長さでまき、1回の吸引でどれくらい残ったかを比較。最も重要な吸引力は20点とし、フロントシートをメインに運転席まわりで試しました。
また、隙間などの吸引力を10点、車内での使い勝手を10点、ダストカップなどのアタッチメントを10点とし、総合50点満点として評価。テストの結果は、総合点が高かった製品から順にランキングで発表します。
汚れが気になった際の簡単な掃除はもちろん、後部座席などまでしっかりキレイにできる、優秀な車用掃除機はいったいどの商品なのでしょうか。
それでは、お待ちかねのおすすめ車用掃除機ランキングを発表します!
Gugusure「車用掃除機」|Amazonでも人気の製品は吸引力の強さが強力
Gugusure
車用掃除機
実勢価格:2699円
サイズ:W430×H144×D128mm
重量:約1190g
電源コード長:5m
真空度:5500-6000Pa
乾湿対応:両用
▼テスト結果
- 吸引力(マット): 18点/20点
- 吸引力(隙間): 9点/10点
- 扱いやすさ: 8点/10点
- ダストカップ: 7点/10点
- 合計: 42点/50点
ベストバイは、Gugusure「車用掃除機」。Amazonの売れ筋ランキングでも常に上位の人気製品です。ベーシックな形状で扱いやすく、他より少し重いのですが気にならないレベル。吸引力は車用掃除機としては高く、日常的な使用に問題ありません。
テスト2:吸引力(隙間)
シート座面の浅いくぼみなどは、ノズルなしで対応できます。
テスト3:扱いやすさ
使いやすいブラシノズルや隙間ノズルは、細かい所などに便利です。アタッチメントは比較的しっかりした作りで、取り付けもしっかりしていますが、ロングノズルでは吸引力が少し落ち残念でした。
ゴム製の逆流防止弁付きですが、隙間があり、それなりです。
テスト4:ダストカップ
水洗いがしやすく、耐久性も高いステンレスフィルターを採用。ブラシで汚れを落としても傷みません。
Foxnovo「車用掃除機」|少し大きく感じるも吸引力などは問題なし
Foxnovo
車用掃除機
実勢価格:2599円
サイズ:W360×H90×D125mm
重量:約700g
電源コード長:3m
真空度:6000Pa
乾湿対応:両用
▼テスト結果
- 吸引力(マット): 18点/20点
- 吸引力(隙間): 9点/10点
- 扱いやすさ: 6点/10点
- ダストカップ: 8点/10点
- 合計: 41点/50点
2位はFoxnovo「車用掃除機」。1位と同レベルの吸引力をもち、マット用の高速ブラシロールが便利な1台です。さらに、ダストカップも隙間からの漏れがほとんどなく、排気も比較的キレイで優秀です。
テスト2:吸引力(隙間)
吸引力は問題ないレベル。マットなどには高速ブラシロールが便利です。
テスト3:扱いやすさ
アタッチメント付きが標準で使う仕様。なしだとかなり使いにくいです。暗いところならライト付きのブラシロールが便利。
水平にした際など、重く感じてしまいます。
コードが3mしかないのも少し不便です。持ち手の形状が車用には不向きな点やダストカップが上に付いているので狭いところでは扱いにくい点など、形状には工夫が欲しいです。
HOTOR「車用掃除機」|きちんと便利でも吸引力がわずかに劣る
HOTOR
車用掃除機
実勢価格:2380円
サイズ:W350×H110×D110mm
重量:約1000g
電源コード長:5m
真空度:4300-4500Pa
▼テスト結果
- 吸引力(マット): 17点/20点
- 吸引力(隙間): 8点/10点
- 扱いやすさ: 8点/10点
- ダストカップ: 7点/10点
- 合計: 40点/50点
3位はHOTOR「車用掃除機」。基本的な性能は1位の製品と同様ですが、吸引力が少し劣ります。隙間などでは差が出にくかったのですが、基本のマットで差が出てしまいました。
テスト2:吸引力(隙間)
シート座面はブラシなしでゴミが取れます。
テスト3:扱いやすさ
長めの隙間ノズルは使い勝手に優れています。
ゴミの溜まるシフトまわりはブラシが便利です。
テスト4:ダストカップ
フィルターはステンレスではなくいため不織布で洗いにくいのもマイナスポイントですが、予備も付いています。隙間の漏れは同様ながら、ダストカップは先だけ外せ、少しゴミが捨てやすくなっています。
4位: LEDMIRCY「車用ハンディクリーナー」|振動が気になるけど使い勝手は問題なし
LEDMIRCY
車用ハンディクリーナー
実勢価格:2200円
サイズ:W330×H100×D110mm
重量:約680g
電源コード長:4.5m
真空度:4000Pa
乾湿対応:両用
▼テスト結果
- 吸引力(マット): 17点/20点
- 吸引力(隙間): 7点/10点
- 扱いやすさ: 7点/10点
- ダストカップ: 7点/10点
- 合計: 38点/50点
4位はLEDMIRCY「車用ハンディクリーナー」。小さめサイズで軽いので、扱いやすいのがポイントです。吸引力もまずまず合格点と言えるでしょう。ただ、軽いためかモーターの振動がかなり伝わってくるので、長時間ですと気になります。
テスト2:吸引力(隙間)
吸引力は日常の掃除に問題ないレベルです。
テスト3:扱いやすさ
アタッチメントのクオリティが低いのもマイナス。コネクターを付けてから装着するため、少し面倒です。
テスト4:ダストカップ
ダストカップとフィルターは水洗いできます。
5位: Light Breeze「車用掃除機」|性能は上位同様ながら細かい仕様が惜しい
Light Breeze
車用掃除機
実勢価格:2000円
サイズ:W400×H110×D110mm
重量:約620g
電源コード長:5m
真空度:5000Pa
乾湿対応:両用
▼テスト結果
- 吸引力(マット): 17点/20点
- 吸引力(隙間): 8点/10点
- 扱いやすさ: 6点/10点
- ダストカップ: 6点/10点
- 合計: 37点/50点
5位はLight Breeze「車用掃除機」。吸引力はまずまずで問題ないレベルでしょう。今回唯一、ダストカップが透明でないので、ゴミが直接見えないタイプです。度々抜けてくるソケットや、ホースなどのクオリティが低いのが気になります。
テスト2:吸引力(隙間)
吸引力はまずまずで問題ありません。持ち手が細いため、振動が少し気になるかもしれません。
テスト3:扱いやすさ
水平にすると重く感じてしまう持ち手。
組み合わせるパーツの結合部が外れやすいのが難点です。
6位: MANLI「車用掃除機」|吸引力はイマイチでも簡単お掃除に便利
MANLI
車用掃除機
実勢価格:3999円
サイズ:W350×H100×D110mm
重量:約600g
電源コード長:5m
真空度:4500Pa
乾湿対応:両用
▼テスト結果
- 吸引力(マット): 17点/20点
- 吸引力(隙間): 6点/10点
- 扱いやすさ: 6点/10点
- ダストカップ: 7点/10点
- 合計: 35点/50点
6位はMANLI「車用掃除機」。コンパクトで軽く、スッキリしたデザインです。車内に置いておいて、何かこぼしたりゴミが気になったときにサッと掃除する、といった使い方に向いてます。
テスト2:吸引力(隙間)
コンパクトですが、モーター音は大きめです。吸引力はイマイチですが、ちょっとした掃除なら問題ないレベル。
テスト3:扱いやすさ
軽くて持ちやすいので、使い勝手も良いです。
テスト4:ダストカップ
ダストカップとフィルターが小さいので、まめにケアを。ダストカップ結合部も漏れにくい仕様です。
7位: EC Hometec「車用掃除機」|安っぽい作りながら吸引力に問題なし
EC Hometec
車用掃除機
実勢価格:1980円
サイズ:W350×H90×D85mm
重量:約780g
電源コード長:5m
真空度:4500Pa
乾湿対応:両用
▼テスト結果
- 吸引力(マット): 16点/20点
- 吸引力(隙間): 7点/10点
- 扱いやすさ: 5点/10点
- ダストカップ: 6点/10点
- 合計: 34点/50点
7位はEC Hometec「車用掃除機」。割り切った作りで低価格とした製品ですが、他製品とほぼ同様の吸引力を備えています。ただし、高音の作動音と振動は少し気になります。また、
テスト2:吸引力(隙間)
軽く、車内での使い勝手も悪くありません。
ダストカップに逆流防止弁がなく、ゴミを溜める返しのみと割り切っており、角度によってはゴミが溢れてきてしまいます。
テスト3:扱いやすさ
アタッチメントやLEDライトも付いています。
7位: サンワダイレクト「車用掃除機」|唯一の乾式モデルで吸引力は悪くない
サンワダイレクト
車用掃除機
実勢価格:2880円
サイズ:W345×H100×D135mm
重量:約685g
電源コード長:3.6m
乾湿対応:乾式
▼テスト結果
- 吸引力(マット): 15点/20点
- 吸引力(隙間): 7点/10点
- 扱いやすさ: 7点/10点
- ダストカップ: 6点/10点
- 合計: 34点/50点
同率7位はサンワダイレクト「車用掃除機」。テスト製品で唯一の乾式モデル。布製フィルターのせいか、排気と隙間からの細かい土ボコリが気になるなど、残念な所が目立ちます。普通に使えますが、オススメはできません。
テスト2:吸引力(隙間)
吸引力はちょっとイマイチですが、隙間などは何度かかければキレイになります。
テスト3:扱いやすさ
付属の回転ブラシは、マットなどに便利です。持ち手も含め、車内での使い勝手は悪くないです。
排気口と隙間から細かい土ボコリが出てきます。
乾湿両対応モデルに注意!
サンワダイレクト以外は乾湿両用タイプで水も吸えます。
実際に水は吸えるのですが、スイッチを切った瞬間に、吸い込み口から水がこぼれ出してしまいました。車用の乾湿両用は湿ったゴミも吸える、位の認識で。
モーター部分にまで水が入ってしまいそうに。フィルターを越えて水が入っています。
以上、車用掃除機おすすめランキング8選でした。ベストバイは、吸引力も十分で確実に便利なGugusure「車用掃除機」。十分な吸引力でアタッチメントも合格! 確実に便利なおすすめ掃除機です。