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※情報は『家電批評』2020年5月号掲載時のものです。価格が変動している場合や在庫切れしている場合があります。
5つのスピーカーで音が拡がるアマゾン「Echo Studio」
アマゾン「Echo Studio」は5つのスピーカーによってサラウンド再生ができるAIスピーカー。
その最大の特徴は、3D音響といわれる新しいフォーマットに対応していること。1台設置するだけで5.1chサウンドをより進化させたような立体的に広がるリアルな音を再生することができます。
また、2台揃えるとペアリングして使うことができ、より迫力のある音を再生することができるなど、ホームシアターや音楽再生に非常に能力の高い製品です。
アマゾン
Echo Studio
実勢価格:2万4980円
サイズ・重量:W206xH175xD175mm・約3.5kg 対応オーディオフォーマット:Dolby Atmos、Sony 360 Reality Audio/MPEG-Hなど
▼Echo Studioの主な特徴
・3D音響
・Alexa
・330W
・ステレオ対応
・2万円台
FireStick4Kとの組み合わせで新しい3D音響体験
Amazon AlexaのアプリでFireTV StickとEcho Stuioを連携させると、動画視聴時のサウンドをEcho Studioで再生することができます。Dolby Atomosの立体音響もワンボディで再現してくれます。
FireStickと組み合わせて体感
アマゾン
Fire TV Stick 4K
実勢価格:6800円
Dolby Atmos
Netflixなどで視聴可能!
DolbyAtomosは映画でも採用されている5.1サラウンドを発展させ、上下方向の音も再現可能とした最新技術です。これまでより立体的でリアルな音響表現が可能なフォーマットとなります。
360 Reality Audio
Amazon musicで配信
360Reality Audioは3D音楽方式としてAmazon Music HDで主に洋楽の名盤を中心に800曲以上が配信されています。DolbyAtmos方式もありますが、いずれも聴き放題となっています。
アマゾン、アップル、ソノスの3製品で音質比較
ボイスアシスタントに話しかけて操作できるAIスピーカーですが、利用頻度が高いのは定額音楽配信と組み合わせた音楽リスニングですよね。今回は、2万~3万円のハイエンドAIスピーカーから音質勝負の3機種を比較してみました。
比較したのはこちら
・ソノス 「Sonos One」
・アップル 「HomePods」
3D音響は元は映画から来ている技術で、音楽への応用はEcho Studioが業界初となります。映画のDolbyAtmosをAIスピーカーで再生する連携も、自社でFireTVを発売するアマゾンだから出来た活用方法です。
▼3機種の規格比較 3D音響再生できるのは現状はEcho Studioのみ
今回用意したモデルの特徴は、音の広がりや重低音の強さなどを最適なバランスに自動補正する機能を備えていること。AIボイスアシスタント用に内蔵しているマイクを利用して設置した部屋の音響特性を分析し、部屋の広さや反射音の影響も加味しています。
基本となる考え方はどれも同じですが、測定方式がそれぞれ異なるので、どれだけ音質や使い勝手に違いがあるのか、使い比べてみました。
▼比較方法
約30畳の部屋に設置して自動補正を実行し、手軽さをチェック。その後、約4畳の部屋に移して補正なしの状態、更に補正後を聴き比べました。
Amazon「Echo Studio」の実用性はトップクラス
アマゾン
Echo Studio
実勢価格 2万4980円
サイズ・重量:W142×H172×D142mm・約2.5kg AI:Siri
「Echo Studio」は、設置して再生すれば自動補正されました。部屋の音響特性を自動で分析するとありましたが、初回セットアップ時にインパルス応答測定向けの音が流れる以外には、移動してもハッキリとした再測定はナシ。重低音と中域にパワーのあるサウンドで、狭い部屋に移した直後はかなり強めでした。
▼お手軽度:◎
▼評価(測定条件:設置時に自動的に測定)
- 中高域: 9.5/10
- 重低音: 9.5/10
- 情報量: 9.0/10
- 操作性: 9.0/10
- 機能性: 10/10
- コスパ: 9.5/10
- 合計: 56.5/60
Sonos「Sonos One」は手間がある分高音質
ソノス
Sonos One
実勢価格 2万6180円
サイズ・重量:W119.7×H1161.45×D119.7mm・約1.85kg AI:Amazon Alexa、Googleアシスタント
「Sonos One」は、補正機能は、45秒かけて部屋中を動きながら測定と結構面倒な作業が必要です。ただ効果は絶大で、Hi-Fiオーディオのように重低音から高域まで整ったサウンドバランス、音の広がりを再現。補正なしではやや高域がキツめでした。
▼お手軽度:×
▼評価(測定条件:初期設定。再測定も可能)
- 中高域: 9.5/10
- 重低音: 8.5/10
- 情報量: 10/10
- 操作性: 9.5/10
- 機能性: 9.5/10
- コスパ: 9.0/10
- 合計: 56.0/60
Apple「HomePods」の音質は常にドンシャリ系
アップル
HomePods
実勢価格:3万2800円
「HomePods」は正直言って、いつ、どうやって測定しているのかもまったく想像できなかった機種でした。サウンドはディープな重低音に高域がキリっと立つドンシャリ系。狭い部屋でも同じバランスで聴けたのは、補正のお陰と考えるべきなのでしょうか。
▼お手軽度:○
▼評価(測定条件:測定動作なし)
- 中高域: 9.0/10
- 重低音: 9.5/10
- 情報量: 8.5/10
- 操作性: 8.5/10
- 機能性: 8.0/10
- コスパ: 8.0/10
- 合計: 51.5/60
音質最高でも設定が面倒なSonos One
音質を語るなら外せないSonosですが、音質が最高ではも設定が面倒でした。自動補正のTruePlayでは、測定音が出ている状態でスマホを手に持って、上下に動かしながら室内を歩き回ることで、部屋中の音響特性を測定できます。測定中は室内が静かである必要もあるので、手間がかかります。
▼Sonos Oneの主な特徴
・Hi-Fi再生
・高音質
・複数AI対応
・専用アプリ
・ステレオ対応
少し動かすと再設定なのが大変
「ここまでやるかっ!」と思わせるのが、スピーカーの位置を少しでもずらすとアプリから自動補正のTruePlay再実行を求められることです。
別の部屋に移すなら再実行が当然だと思いますが、同じ部屋どころか、台の上で本体を数センチ動かすくらいは見逃してほしいところです。
Sonosは家中に複数台を設置できる設計でアプリから部屋を登録します。設置後はすぐに自動測定のTruePlayの実行が求められます。
【まとめ】次世代サラウンドは音質か使い勝手で選ぶ
アマゾンのEcho Studioは、広い部屋までカバーできるパワフルなサウンドにAmazon Music HDのハイレゾ音源、空間に音が立ち広がる3D音響まで聴けるオールラウンダー。Echoなので、アマゾンでのお買い物の配送通知もしてくれます。
でも、高音質なのはSonos。凝りに凝った自動補正、Hi-Fiオーディオと比べるべき高解像サウンドは日本人好みです。アプリで様々な音楽配信に対応と、音楽ファン目線の作り込みも高評価でした。
今回はやや存在感の薄いアップルのHomePodは、音質的にはドンシャリ系と米国らしい味付け。アップルユーザーならSiriを使えるHomePodはなじみもあるけど、ほかより高額なこともあり。決め手に欠ける機種となっています。とはいえ、今回の3機種はどの製品も自動補正の効果があり、どこに置いても音質をキープしてくれました!
総合力で選ぶならEcho Studioで間違いなし、とにかく音質重視ならSonos Oneもアリでしょう。以上、人気AIスピーカー3機種の比較でした。快適なスピーカーをお探しの方、ぜひ参考にしてくださいね。
音響が重要なホームシアターではお馴染みの技術です