パナソニックの人気コンデジTXシリーズに待望の新製品が登場!
▼ 雑誌スタイルで見る(クリックで誌面が開きます)

スマホのカメラでは物足りない、でも一眼カメラは大きくて持ち歩きにくい。そんな悩みを抱えていませんか?
LUMIX DC-TXシリーズは人気が高く、前モデルのTX2Dは4年前の製品ながら中古相場で10万円を超える高値が続いています。そんな中で待望のTX3が登場しました。基本仕様は大きく変えず、センサーを1.0型裏面照射型に刷新。これにより画質が向上し、とくに暗いシーンでもクリアに撮れます。
一方、EVFを廃止するなど大胆な変更も。それでも、レンズ収納時はポケットに入るコンパクトさが魅力です。光学15倍ズームと大きめセンサーの余裕を生かし、旅行や散歩から家族イベントまで、これ一台でゆったり楽しめる実力を、フォトグラファーの豊田慶記さんとともに検証しました。
パナソニック「LUMIX DC-TX3」のテスト方法
フォトグラファーの豊田慶記さんが、画質やAFといった基本性能を、旅行や日常での使い勝手も含めておよそ一週間じっくりテストしました。
評価は「画質」「動画」「機能性」「使い勝手」「サイズ」「コスパ」の6項目(各10点満点・合計60点満点)で採点しています。
テスト項目1:画質
1.0型裏面照射型センサーによる解像感・色再現・ダイナミックレンジ・高感度性能を、人物・風景・建築物などさまざまな被写体で評価しました。
テスト項目2:動画
4K/30P撮影の画質、AF性能、手ブレ補正の効き具合を実写でチェックしました。
テスト項目3:機能性
シーンモードの充実度、4Kフォト機能、アプリ連携など搭載機能の実用性を評価しました。
テスト項目4:使い勝手
コントロールリングの操作感、グリップ性、モニターの視認性、動作レスポンスなど実際の撮影における使いやすさを評価しました。
テスト項目5:サイズ
ボディのサイズ・重量を実測し、携行性・機動力の観点から評価しました。
テスト項目6:コスパ
実勢価格に対する性能・機能の充実度を総合的に評価しました。
【レビュー】パナソニック「LUMIX DC-TX3」
パナソニック「LUMIX DC-TX3」
- パナソニックLUMIX DC-TX3
- 最安価格: ¥114,000〜
- 画質
- 動画
- 機能性
- 使い勝手
- サイズ
- コスパ
- おすすめポイント
-
- 360mm相当15倍ズーム
- スマホ感覚で撮れる
- がっかりポイント
-
- 動作がもっさり
- 幅
- 111.2mm
- 奥行
- 45.2mm
- 高さ
- 66.4mm
- 重量
- 337g(約)
- センサー
- 1.0型 裏面照射型 CMOS
- 有効画素数
- 2010万(約)
- 光学ズーム
- 15倍
- ISO感度
- 125~12800(拡張ISO80・100・25600)
- 動画
- 4K(30P)
- 連写(AF追従)
- 約6コマ/秒
- 型番
- DC-TX3-S
LUMIX DC-TX3のここが良かった
光学15倍ズームが使いやすい

35mm判換算24〜360mm相当の光学15倍ズームを搭載。電源オンでレンズが伸び、望遠端ではさらにぐっと前へ出ます。
それでも360mm相当としてはコンパクトにまとまっています。定評のあるLEICA DCレンズを採用しており、写りにも期待できます。
リングでF値や露出を変更できる

絞りやシャッター速度を変えられるコントロールリングを装備。適度な抵抗感があって操作しやすいのがポイントです。
iAモード時はズーム操作に切り替わり、リングでのズームは結構使いやすいと感じました。
しっかり明るいフラッシュを内蔵

コンデジでは軽視されがちですが、本機は明るいポップアップ式フラッシュを内蔵しています。室内程度なら十分な明るさで、暗いシーンはもちろん、室内や逆光でもエモい一枚が撮れます。
LUMIX DC-TX3の気になった点
EVFの廃止と液晶固定のままなのは残念

前モデルにあったEVFが非搭載になりました。晴天の屋外では液晶が見えにくく、固定式モニターのためハイ・ローアングルの撮影にも少し工夫が必要です。
グリップ力が少なくボディがすべりやすい

金属の質感で高級感のあるボディですが、その分すべりやすくグリップしにくい印象です。背面のサムグリップで、なんとかホールドできるという状態でした。
iAモードにお任せ! 色み・明るさともいい感じ
コンデジのよさは、スマホ感覚の手軽さできれいな画質が撮れること。色みも明るさもカメラ任せの「iAモード(インテリジェントオート)」にしておけば、人物から風景まで、簡単きれいに撮れます。
基本はこのモードで撮りつつ、「色みを変えたい」「シーンに合わせたい」ときはSCN(シーンモード)が便利。気軽に一歩こだわった写真が楽しめます。
人物撮影:自然な肌色をしっかり再現

白い肌が印象的なモデルさんの作例では、誇張せず自然な肌色をしっかり再現できています。カラーバランスも良好。1.0型センサーならではで、背景がほどよくボケて被写体が浮き立ちます。
iAモードで撮影

撮影データ:焦点距離75mm(35mm判換算)/シャッター速度1/320秒/絞りF4.8/ISO感度200/露出補正なし
建築物:パキッとシャープな写真も撮れる

焦点距離78mm(35mm判換算)/シャッター速度1/800秒/絞りF4.8/ISO感度125/露出補正-0.3EV
硬質な被写体の写りも良好で、解像感が高くとてもシャープな印象です。等間隔にある線も歪みなく再現されています。
【ココが進化】センサー刷新で逆光に強く、人物をきれいに撮るモードも向上

「逆光でしっかり撮る」で撮影。ダイナミックレンジの拡大で黒つぶれを軽減。影が不自然な真っ黒にならず、肌本来のみずみずしい血色感もしっかり残ります。

「人物の肌をきれいに撮る」で撮影。「人物の肌をきれいに撮る」モードも進化し、影のノイズが減ってより滑らかなスキントーンになりました。

作例を選ぶ感覚でモードを設定できるのも便利です。
ズーム比15倍! 最大360mmの威力がすごい


広角端24mmから望遠端360mmまで、これ一台で幅広いシーンをカバーできます。同じ場所から撮影しても、ここまで大きく被写体を捉えられる望遠力は圧巻。運動会でも活躍まちがいなしの実力です。
やっぱり高倍率! 高倍率はすべてを解決します(笑)。望遠時の手ブレ補正も悪くないし、ポケットサイズでこの倍率は重宝します。
AF性能は高くはないが、高速で動く被写体も撮れる

焦点距離360mm(35mm判換算)/シャッター速度1/320秒/絞りF6.4/ISO感度250/露出補正+0.3EV
AF速度は、最新のミラーレスのように一瞬でピントが……とまではいきません。それでも高速で泳ぐペンギンを撮れるので、ペットや遊び回る子どもだって、少し粘れば撮れます。料理などの静物ならまったく問題なし。数枚連写しておけば、ベストな一枚を選べます。
ただし、人物認識AFでピントを外すことも

顔や瞳を認識した人物でもピントを外すことがあります。動く被写体は多めに撮っておくと安心です。
シーンモードも充実! 思いどおりの写真が撮れる
iAモードで何でも撮れるTX3ですが、シーンモードを使えばもっと思いどおりの一枚に近づけます。
特に、失敗しがちな夜景や夕焼け用が充実しているのはうれしいところ。定番の料理や花のモードも揃っていて、被写体に合わせてカメラが設定を最適化してくれます。
夜景は手持ちでもきれいに撮れる

焦点距離55mm(35mm判換算)/シャッター速度1/20秒/絞りF4.3/ISO感度6400/露出補正なし
「夜景を手持ちモードで撮る」で撮影。三脚なしでも、手ブレを抑えた夜景が撮れます。一度のシャッターで複数枚を撮影し、カメラが自動で合成。暗い夜景もきれいに仕上がります。
同じ夜景モードでも印象が変わる

「夜景をきれいに撮る」で撮影。「夜景を手持ちで撮る」と「夜景をきれいに撮る」では、同じ場所を撮影しても仕上がりの印象が変わります。「夜景をきれいに撮る」ではビル群の明かりがより印象的に表現できました。

「夜景をきれいに撮る」「夜空をクールに撮る」「イルミネーションをキラキラ撮る」など、充実の夜景モードを搭載。夕焼けは2種類が用意されています。
花や料理もシーンモードできれい

花はソフトフォーカスが自動的にかかって優しい雰囲気に。ペット撮影にも使えそうです。


「料理をおいしそうに撮る」料理モードは、「iAモード」より明るさと彩度がややアップします。AFマクロにすれば広角端で約3cmまで寄れます。
動画の画質はいいが、AF性能や手ブレ補正がやや弱い

4K/30Pの動画撮影に対応し、FHDでは120コマ/秒相当のスロー撮影も使えます。どの撮影モードでも録画ボタンを押すだけで撮れ、動画用のMモードなら絞りやシャッター速度にこだわった撮影も可能です。

一方で、人物撮影で背景にピントが抜ける場面がたまにありました。さらに、4K時は5軸ハイブリッド手ブレ補正が使えず、歩き撮りのブレも気になりました。
アプリとの接続は悪くないが、古いアプリで使いにくい

スマホとの連携は、従来からある「Panasonic Image App」。

接続の安定性は良好ですが、UIが古く、直感的に操作しにくい場面がありました。
画像転送とリモート撮影が中心で、RAW現像など撮影後のクリエイティブな編集機能は物足りません。
この夏こそ打ち上げ花火をきれいに撮影したい!
本来、打ち上げ花火をきれいに撮るのは、けっこう大変です。長秒露光でブレ厳禁、三脚や場所選び、プログラムの下調べと準備もひと苦労。とはいえ手軽に撮りたいのが本音ですよね。
実はTX3なら簡単です。モードは「iA」でOK。あとは4Kフォトで連写し、メニューの「比較明合成」で好きなコマを重ねるだけ。最重要は構図をずらさないこと。手すりや台にしっかり固定して撮りましょう。軌跡が重なり幻想的な一枚に仕上がります。
4Kフォトは構図の固定が命。三脚があれば完璧ですが、難しければ手すりや台でも十分狙えますよ。
TX3なら4Kフォト+比較明合成が優秀

手順1
4Kフォトは「4K連写(S/S)」に設定。シャッターボタンを押し続けないので、ブレを抑制できます。花火が開く前から消えるまでをまるごと撮影します。
手順2

撮影後、メニューから「比較明合成」を選択。セレクト画面で重ねたいコマを選ぶと、華やかな写真になります。

複数の画像を合成することで、スターマインのような豪華な花火に仕上がります。
他のデジカメでもMモードなら光跡を自在に操れる
手順1

撮影モードはM(マニュアル)に設定します。絞りはF8以上、ISOは100前後の低感度に。ピントは打ち上げ前に遠くの街灯などへ合わせて固定します。
手順2

シャッター速度は花火の大きさ次第です。小型なら2〜3秒、中型は6秒、大玉は10秒が目安。打ち上がった瞬間にシャッターを切りましょう。

焦点距離114mm(35mm判換算)/シャッター速度2秒/絞りF8.0/ISO感度125/露出補正なし
打ち上げ花火の撮影は三脚があると便利

4KフォトもMモードも、共通して大事なのが構図の固定です。手すりや台でも撮れますが、三脚があれば狙いを決めてじっくり構えられ、成功率がぐっと上がります。
三脚なら長秒のMモードも安心。雲台で角度を微調整でき、打ち上がる方向にぴたりと構えれば、シャッターチャンスを逃しません。
スマホでも撮れる? 雰囲気のある一枚に仕上げる設定

プロ級の一枚を残したいなら、やはり1.0型センサーと光学ズームを備えたTX3に軍配が上がりますが、スマホでも設定(AE/AFロック)を工夫すれば綺麗に撮れます。iPhoneでもAndroidでも、コツは「明るさ」と「タイミング」だけ。
カメラの設定でフラッシュをオフにし、iPhoneでは「Live Photos」、対応するAndroid端末では「モーションフォト」などの機能も必要に応じてオフにします。あとは打ち上がる瞬間を待つ。たったこれだけで、ぐっとそれらしい一枚になります。

大事なのは、ピントと明るさを固定することです。iPhoneは撮りたい部分を長押しして「AE/AFロック」、そのまま指を上下にスワイプして明るさを調整します。
Androidも基本は同じで、画面をタップ(または長押し)してロックし、表示されるスライダーで明るさを下げればOK。あとは連写で好機を逃さず狙いましょう。

明るさを変えていろいろ撮ってみましょう。
意外と明るく写るので、明るさは下げ気味に。連発するスターマインは特に明るくなりがちです。
LUMIX DC-TX3のよくある質問
LUMIX DC-TX3は前モデルのTX2Dから何が変わった?
最大の変更点はセンサーの刷新です。1.0型裏面照射型CMOSを新たに搭載し、画質が向上。とくに暗いシーンでもクリアに撮れるようになりました。ダイナミックレンジも拡大し、逆光での黒つぶれが軽減されています。一方で、前モデルにあったEVF(電子ビューファインダー)は廃止されました。
スマホのカメラと比べてどこが優れている?
光学15倍ズームによって遠くの被写体を大きく撮れることが、スマートフォンに対する明確な強みです。1.0型センサーとRAW記録にも対応し、撮影設定や現像の自由度にも優れます。
カメラ初心者でも使いこなせる?
iAモード(インテリジェントオート)にしておけば、色みも明るさもカメラ任せで人物から風景まで簡単にきれいに撮れます。さらに夜景・夕焼け・料理・花などのシーンモードも充実しており、作例を選ぶ感覚でモードを設定できるため初心者でも扱いやすい設計です。
動きの速い被写体は撮れる?
最新ミラーレスほど高速ではありませんが、連写を併用すれば、ある程度の動体撮影にも対応できます。ペットや遊び回る子どもも、少し粘れば撮影可能です。ただし顔や瞳を認識した人物でもピントを外すことがあるため、動く被写体は多めに連写しておくと安心です。
動画撮影の性能はどう?
4K/30Pの動画撮影に対応し、FHDでは120コマ/秒相当のスロー撮影も可能です。画質自体は良好ですが、人物撮影で背景にピントが抜ける場面があり、4K時は5軸ハイブリッド手ブレ補正が使えないため歩き撮りのブレが気になりました。動画をメインで使いたい場合は他の選択肢も検討したほうがよいでしょう。
【まとめ】パナソニック「LUMIX DC-TX3」レビューを振り返り
以上、パナソニック「LUMIX DC-TX3」のレビューでした。
TX3の魅力は、スマホ感覚で持ち歩けるサイズに、24-360mm相当の光学15倍ズームと1.0型センサーを収めたことです。iAモードの色みや明るさは安定しており、夜景や料理もシーンガイドで手軽に楽しめます。
AF精度やレスポンス、動画の手ブレ補正、背面モニターの輝度に物足りなさは残りますが、旅行や日常の記録用としては扱いやすい一台。
スマホでは届かない距離が撮れて、暗いシーンも手軽に残せます。スマホからの移行はもちろん、すでにメインのカメラを持っていてサブ機を探している人にもおすすめの一台です。
個人的には、取材カメラとしてなら素晴らしい仕上がりだと感じました。写りのいい高倍率ズームがポケットに収まる。性能的には初心者にもおすすめですが、価格がネックですね。いい画質で写真も動画も撮りたいなら、中古のEOS R50やPowerShot V1を候補にするのもアリだと思います。
コンパクトデジタルカメラのおすすめはパナソニック「LUMIX DC-TX3」
- パナソニックLUMIX DC-TX3
- 最安価格: ¥114,000〜
コンパクトデジタルカメラの新製品が気になっている人は、ぜひチェックしてみてください。
コンパクトデジタルカメラの売れ筋ランキングもチェック!
コンパクトデジタルカメラのAmazon・楽天の売れ筋ランキングは、以下のリンクからご確認ください。

![家電批評: 新製品ベストバイ[リボンなし]](https://360life.ismcdn.jp/mwimgs/6/2/100wm/img_627d82178e2bb568c00d5bb037812e98100875.png)
新しく載った1.0型センサーの写りはかなりいいですね。LEICA DCレンズとの相性も上々。基本的にiAモードにしておけば間違いないし、スマホから移行しても納得できる画質だと思います。