「ひろゆき」さんとは?
ひろゆき(西村博之)さん
1976年生まれ。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し管理人になる。その後、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し「ニコニコ動画」を開始。YouTubeのチャンネル登録者数は158万人、X(旧Twitter)のフォロワー数は253万人(いずれも2024年9月1日現在)。著書多数。新刊は『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』(扶桑社)
Q1: これ以上成長しない気がして、仕事に飽きてきました
ひろゆきさん:よく「自分の能力が頭打ち」って言っている人がいますけど、それは違うと思います。
そもそも、個々が持ってる能力は最初から変わらない。だけど、「じゃあ頑張っても上がることはないのか」と悲観することはなくて、たいていの仕事は、うまくやってる人のやり方を真似すれば、ある程度はうまくいくんですよ。そういう工夫をしていたら、仕事がマンネリってことも感じなくなるんじゃないかなあ。
あとは手間をかけること。仕事ってどれくらい時間と手間をかけたかで、だいたい結果が比例してくるものでしょ。乱暴に言うと、サービス残業でも何でもやってみたらいいんじゃない?と思います。それで実績を出せば会社から取り立ててもらえる。給料や役職が上がる。どこの会社でもそういうものだと思う。それがモチベーションにはならないですか?
Q2:「働いたら負け」と思って、ラクしたほうがいい?
ひろゆきさん:フランスとかイタリアってたっぷり1か月バカンスをとるじゃないですか。残り11か月は、バカンスのために働く。世界的に見たら、こっちが多数派なんじゃないですか?
仕事はできるだけサボれるほうがいいに決まってる。そう考えるほうがラクに生きられると思います。
まあ、普通は、まったく働かないで給料をもらうってわけにもいかないんで、早めに出世して早めに給料上げるのが、早くラクをする方法じゃないですかね。
Q3:ムダな仕事とかイヤな仕事って、どう断ればいいの?
ひろゆきさん:「断る」ってけっこう大変だと思うんですよ。それが本当にムダな仕事でなくしたほうがいいと考えるなら、なぜ必要ないかを上司に説明して、「それでもやれと言うならやってみます」とやってみせて、結果を見せて説得する。必要ならこれを数回繰り返す。そういうプロセスが必要です。
でも、あなたがムダだと思っても、会社としては誰かがやる必要があると考えているわけですよね。あなたが断ったら、上司は次の誰かを探さないといけない。どんな断り方をしたって、その事実は変わらないから、あなたの評価が下がりますよね。だから、「断る」じゃなく、「その仕事をどう処理するか」って考えるほうがラクだし得です。
手の空いてる人を見つけて、その人に振っちゃって、上司には「〇〇君にお願いしておきました」って言えばいいんです。でも反対に、「断ってくるヤツ」のキャラ付けをする手もあります。「なぜ僕がやる必要があるのか教えてください」と説明を求めれば、「こいつに面倒な雑用を振ると、よけい面倒なことになるな」と上司も思います。結果、イヤな仕事がこなくなります、たぶん。
Q4:上司と考え方が合いません。どうしたらいい?
ひろゆきさん:う〜ん……そもそも、合わないってなんなの?って思います。他人同士なんだから、合わなくて当たり前じゃないですか。それ前提で、とにかく話を聞くことですよ。
「合わない」の多くはコミュニケーション不足。上司は通常、優秀だから上司なわけなので、ちゃんと話を聞いたら、いろいろ考えた上でこうしているんだとか、理解できることが多いはずです。上司は会社の考え方に合っているから出世しているんですよ。会社に合ってないのはあなたのほうの可能性が高い。だったら、あなたが上司に合わせていくのが正解ですよね。
Q5:部下が辞めちゃわないかと心配です
ひろゆきさん:職場に人をつなぎとめる要素は、(1)給料が上がる、(2)簡単にサボれる、(3)すごく楽しい仕事ができる、の3つしかないと思います。
特に若い世代だったら(1)と(2)が大事。この2つを嫌がる人はいません。まずはここを打ち出すのがポイントでしょう。(3)は、(1)と(2)があってのことですよね。彼らは基本的には「やる気がない」のが当たり前。「仕事が楽しくないと、こいつ、辞めちゃうんじゃないか」とか「仕事のやりがいがわかれば続けるはずだ」っていうのは、上の勝手な主観です。たいていの部下には響かないと思います。
僕の会社は、めちゃくちゃラクにサボれるようにしています。休みたいときに、すぐ休める。そうやって、自社のメリットを明確に示せるといいですね。給料や休暇について明示できない場合は、「この役職に上がると、雑用を部下に任せられて、やりたい仕事がやれるよ」みたいに、会社に居続けると具体的にどうトクなのか、を示してあげられるといいと思います。
Q6:若い部下と腹を割って話す方法がわかりません
ひろゆきさん:そもそも部下のほうが、それを求めてますか?って話ですよね。腹を割ったコミュニケーションをやりたい人はやったほうがいいと思いますが、相手がしたくない人だったら、「しよう」とすること自体、相手の足を引っ張ることになります。
まずは相手が、「腹を割りたいかどうか」を見極めることが必要ですね。こういうことは単刀直入に聞いて本当の返事が返ってくるとは限らないので、観察して見極めるしかない。
わかりやすいのは、飲みに誘ったときに来るかどうか。勤務時間外でも上司と話したいことがあれば来るでしょう。部下の希望は置いておいても、腹を割った関係を作りたいというなら、長期戦しかないです。
飲み会にいつも参加している人のほうが重宝されて、いい仕事を振られているとか、喫煙所でよく一緒になる人には貴重な情報がいっているとかいった事実を積み上げて、あなたとコミュニケーションをとったほうが得なんだとわかれば、賢い部下は腹を割ろうとしてくれるんじゃないでしょうか。
Q7:上司でも部下でも、ついつい人の顔色が気になっちゃいます
ひろゆきさん:元も子もない言い方になっちゃいますが…… 見なきゃいいんですよ、顔を。もう、目も合わさない(笑)
気にすること自体が時間のムダ! 僕は相手が気分を害した顔をしていてもほとんど気にならないんですが、気になっちゃう人というのは、見ると気になっちゃう性格なわけでしょ。だったら、見ないに限る。極力メールやチャットでやりとりするとかね。
Q8:とにかくハラスメントが怖いです。何も言えません
ひろゆきさん:ハラスメントが起こらないように仕事をするのが難しいという状況が、僕にはよくわからないのだけど……。いろいろなケースがあるとは思うけど、おそらくはハラスメントの多くが、互いに顔を合わせる場面か1対1の場面で起こるんだと思うんです。だから、まずはそれを避けるのがいい気がします。
実際、僕は仕事では意識的に、1対1の場で会話をしないようにしています。オフィスだったら、他のスタッフの目があるところで何か言う。チャットやメールの場合も、必ず他の人を入れてやりとりする。特に相手のミスを指摘しなきゃいけないようなときは、テキストベースがいいと思います。
ポイントは、感情を切り離して事実だけを淡々と述べること。往々にして、感情が入るとハラスメントになりやすいんじゃないかと。「ミスは人前で指摘するな」と教わった人もいるかもしれませんが、失敗こそ、その場でみんなで共有したほうが効率的。次の過ちをみんなで防げますから。
人前で部下のミスを指摘するな」と教わってきた人もいると思いますが、ミスこそ、みんなで共有したほうが効率的ですよね。
Q9:やっぱりビジネス書とか読んで勉強したほうがいいんでしょうか……
ひろゆきさん:先日、「ビジネス書を100冊以上読んだ」という人と話したんですけど、「役に立つ内容はひとつもなかった!」って言ってました(笑)。たまたま著者と考え方が似ていて、状況などが同じなら、タメになることもあるかもね、くらいで読むのがいいのでは?……って僕もいろいろ本を出させてもらってるんですが。
でも、僕が本で言ってることって究極、「睡眠時間をちゃんととりましょう」「ごはんをしっかり食べましょう」「日光に当たりましょう」しかないんですよ。つまり、基礎能力を70点以下にしないようにしましょう、ということです。これは、誰にとっても、どんな状況でも、変わらず大事なことです。この3つさえ気をつけていれば、仕事なんて7割はうまくいくんです。
ちなみに、僕も人のビジネス書を読むことはあります。時間節約術みたいな、具体的なツールとかテクニックを紹介するようなのは、おもしろいなあと思って参考にします。特に10代とか20代の若い世代のテクは、なるほどねと思わされることが多いです。
Q10:毎日ヘトヘトです。ひろゆきさんのリフレッシュ法を教えてください
ひろゆきさん:リフレッシュ… いやぁ… リフレッシュって必要ですか? 僕、リフレッシュが必要だって思ったことないですね。ゲームとか映画とか没頭できる趣味があるから、それがリフレッシュになっているのかな? 頭の切り替えが自然にできているのかもしれないです。
没頭できる趣味を見つけよう! これですね。仕事のことを頭から追い出せればいいんだから、マラソンなんかもいいのかもしれないです。中途半端に何もしないでゴロゴロする時間が一番よくないんじゃないですか? 頭に隙間があるから仕事のことをふっと思い出しちゃったりする。しかも、「ああ、今日もただゴロゴロしただけで終わった……」と反省しちゃったりとか、いいこと全然ないです。
Q11:家を買うなら、30〜40代の今、なんでしょうか?
ひろゆきさん:現金一括なら別だけど、ローンで買うのはやめたほうがいい、が僕の考え方です。この先何十年も、社会や自分の仕事がどうなるかもわからないのに、「毎月この額を支払わないといけない」という縛りができるわけですよね。自分のこれからの人生の選択肢を減らす行為だと思います。
Q12:将来が不安すぎます。何をしたらいいんでしょう
ひろゆきさん:一番不安なのは「お金」ですよね。思い起こしてみてほしいんですが、一人暮らしを始めた頃なんか、数万円の生活費で楽しくやっていませんでしたか? もちろん、当時とは家族構成などが変わっていることもあると思いますが、今、それができないのは生活水準が上がってしまったからです。
今後の不安に備えるには、「これ以上、生活水準を上げない」。その決断を今日できるかどうか、です。「幸せのいき値」を変えることで、感じ方は随分変わると思います。
MONOQLO編集長&副編集長も相談させていただきました!
雑誌を売りにくい時代になってきました。どうしたらいいんでしょう?
ネットでいかに存在感を主張できるか、ですよね。
人が本屋に行かなくなってきたので、ネットですよね。今はまだ、ギリ、SNSでバズれば売れる時代。バズらせ方はいろいろあると思うけど、例えば、編集のイロハを何も知らない新卒が作った記事と、熟練編集者が作った記事を並べて「プロの仕事はこんなに違う!」と見せるとかね。意外と新卒の方がいい記事を作っちゃっても、それはそれでおもしろい(笑)。
売り方の方法論は、常に変化するものです。
Q:新しい取り組みってなかなかGOサインが出ません。どう社内を通せばいいんでしょう
新しい取り組みって、なかなかGOサインが出ません。どう社内を通せばいいんでしょう?
どうしても通らなかったら、“ダマ”でやっちゃう手がありますけどね(笑)
上司がNGを出してきたら、「なぜか」を説明してもらうことですよね。SNSの取り組みをしたいのにアカウントを取らせてくれないとかだったら、「今、アカウントをとらないでいいことってありますか? 教えてください」というように上司にゲタを預けてしまう。それでも通らなかったら、黙って非公式でやってみちゃうのはどうですか? 成功すれば文句は言われないはず。
法に触れない範囲でなら、アリじゃないですか?
ひろゆきさんさん愛用の仕事道具は?
PCは1年に1回買い替えます
ひろゆきさんの仕事の道具として欠かせないパソコン。フランスと日本を行き来することも多く、「持ち歩けること」が基本のため、カバンに入れやすい15インチのノートPCを選んでいるそう。「バックアップをとるのが面倒だから」と1年に1回は買い替え、過去2〜3年分をストレージとして残しておくそうです。
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普段、高い買い物はほとんどしないそうですが、「これは重宝してる!」というのが、最高解像性能の一眼レフカメラ、キヤノン「EOS 5D MarkⅣ(ボディ)」。動画配信のWEBカメラに使用しているそうです。
- 型番
- EOS 5D MARK4(WG) ボディ
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ひろゆきさんの著書を紹介!
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僕は「こいつを説得するより、他を説得するほうが早いな」と思われがちなんで(笑)、面倒な仕事があんまりこないです。