『マヂカルラブリー』の「野田クリスタル」さんとは?

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1986年11月28日生まれ。神奈川県 横浜市出身。吉本興業東京所属のお笑いコンビ・マヂカルラブリーのボケ担当。『R-1ぐらんぷり2020』『M-1グランプリ2020』王者。芸人でありながらゲームクリエイターとしても活動。

まずは野田さんの漫画遍歴を聞こう!

深すぎる漫画愛に満ち溢れた野田クリスタルさんが初めてはまった漫画とは?

野田クリスタル 氏
野田クリスタル 氏

小学生の頃に『月刊少年ガンガン』を愛読していて、発売日には書店が開いたらすぐ買っていたほどです。そこで連載されていた『ドラゴンクエスト 4コマ漫画劇場』と『魔法陣グルグル』がどっぷりハマった最初の漫画です。

『4コマ劇場』は読者投稿のコーナーに画を描いて送っていましたし(残念ながら採用はされず)、『魔法陣グルグル』は関連書籍まで集めていました。

  • スクウェア・エニックスドラゴンクエスト4コママンガ劇場
  • 実勢価格: ¥1,756
  • スクウェア・エニックス魔法陣グルグル
  • 実勢価格: ¥427
建部博
建部博

そんな野田さんにとって「漫画」は今も切っては切れない存在ですよね。

野田クリスタル 氏
野田クリスタル 氏

賞レースの本番前とか、仕事での移動中などにKindleやタブレットで漫画を読んでいます。何をしていいか分からない時間に漫画を読むことで落ち着くというか、読まないと始まらないみたいな。

人によっては音楽だったり、テレビだったりするんでしょうけど、それが僕にとっては漫画です。

建部博
建部博

漫画喫茶でも自分のKindleで漫画を読むとお聞きしました。

野田クリスタル 氏
野田クリスタル 氏

もう異常行動ですよね。本を持ってくるのが面倒なので、自分のでいいじゃんという。もう漫画喫茶だと思ってなくて、いったん休める臨時の家みたいな感覚です(笑)。

建部博
建部博

すごい(笑)。ちなみに野田さんにとっての「コンプレックス漫画」ってあったりしますか?

野田クリスタル 氏
野田クリスタル 氏

実は『北斗の拳』や『キン肉マン』など、80年代の有名漫画はほぼ知識ゼロ。あの当時は『ドラゴンボール』くらいしか読んでませんでした。

僕は15歳からお笑いの世界に飛び込んだので、同期がパンサーの尾形さんとか年上の方が多くて、ちょうど80年代の漫画を読んでいた世代なんです。そこで話に入っていけないみたいなことはありましたね。

  • 集英社北斗の拳
  • 実勢価格: ¥535
  • 集英社キン肉マン
  • 実勢価格: ¥460
建部博
建部博

今から読んでみたいと思ったりします?

野田クリスタル 氏
野田クリスタル 氏

僕は本当に読みたい漫画を何度も読み込むので、あまり知識を得るために読むことはしないんですよ。『好き』という気持ちが大きくないと、読んでもいずれ忘れてしまうので。ただ、会話のきっかけ作りとして押さえておくということが悪いわけではありませんし、そこからはまるという可能性もあるので。

それでは早速、「コンプレックス漫画」の魅力や押さえておきたい見どころを、野田さんと一緒にご紹介していきます!

コンプレックス漫画①「ワンピース」

  • 集英社ワンピース
  • 実勢価格: ¥460

【あらすじ】
ジャンプの王道を貫く海賊たちの冒険活劇

時は大海賊時代。いまや伝説の海賊王G・ロジャーの遺した『ひとつなぎの大秘宝』を巡って、幾人もの海賊達が戦っていた。そんな海賊に憧れる少年ルフィは、海賊王目指して大いなる旅に出る!!

野田さんが語る「ワンピース」の魅力

野田さんが語る「ワンピース」の魅力 イメージ

海賊王の遺産「ワンピース」をめざして、主人公ルフィたち一行が立ちふさがる強敵たちを倒していく〝王道〟の物語です。主人公が勝つというセオリーがわかっていても、「もしかしたら負けるかも?」と毎回ドキドキさせられてしまいます。

20年以上に渡って王道を捻じ曲げず、面白さを維持し続けている尾田先生の漫画力は脱帽ものです。

そして、驚くほど数多くの伏線がさりげなく詰め込まれているのも魅力のひとつ。

物語を熟読するとわかる「なぜ?」が本当に多く、それを考察するのも、見事に回収されていくのも楽しいです。

ここだけ読んどけ!①「最強の海賊と海軍の頂上決戦」

  • 集英社ワンピース 56巻
  • 実勢価格: ¥460

ワンピースの〝王道〟を楽しめる章として、最強の海賊と言われる白ひげ海賊団と世界の海を守る海軍との頂上決戦は必見です。白ひげ海賊団に所属するエースが海軍に捕らえられ、処刑させることがきっかけで起こるのですが、〝最強vs最強〟という図式だけで大興奮!

ちなみにエースはルフィの義兄弟で、この頂上決戦にルフィーもエースを助けようと乱入してきます。

白ひげ海賊団、海軍のとんでもない強者たちに混ざってルフィが奮闘するバトルは手に汗握る迫力。ワンピースのなかでもトップクラスにドキドキするはず!

建部博
建部博

最強対決というのはやっぱり王道中の王道ですね。

野田クリスタル 氏
野田クリスタル 氏

ただ、これも海軍が勝つのは薄々わかるんですよ。そうでないと、ルフィは今後誰と戦えばいいんだ、ってなるので。

建部博
建部博

え、ルフィが勝つんじゃないんですか?

野田クリスタル 氏
野田クリスタル 氏

ルフィはまだ成長段階で、海軍の強者たちのレベルにはなってないんです。つまり先があるんですね。

建部博
建部博

そうなんですね。

野田クリスタル 氏
野田クリスタル 氏

それなのに、読んでいるときは微塵も白ひげが負けるなんて感じさせない。なんなら『これ、白ひげが勝つんじゃね?』と思わされたくらい怒涛の展開です。

ここだけ読んどけ!①「最強の海賊と海軍の頂上決戦」 イメージ
建部博
建部博

予定調和を超えていくのがスゴイです!

野田クリスタル 氏
野田クリスタル 氏

尾田先生の圧倒的な漫画力がなせる技ですよ!


ここだけ読んどけ!②「ワンピースの謎が満載のイーストブルー編」

  • 集英社ワンピース 3巻
  • 実勢価格: ¥460

今からワンピースを読んでみようと考えるなら、1巻から12巻までの東の海(イーストブルー)編を試してみるのがおすすめです。

舞台裏的なことですが、連載開始直後は尾田先生も打ち切りになるかもしれないという考えはあったはずで、とりあえず物語の最初の段階で設定を散りばめているんです。いわゆる王道のバトルや仲間たちとの友情はもちろん、先生が描きたかった設定や伏線などがかなり盛り込まれていて、かなり密度の濃いストーリーになっています。

ただ、やはり王道色が強いので、お話自体は小難しいことを考えず心地よく読めます。ワンピースの魅力を手っ取り早くつかみたい人は、ぜひイーストブルー編を読んでみてください。

建部博
建部博

連載開始は一番、気合が入っている時期ですもんね。

野田クリスタル 氏
野田クリスタル 氏

長期で連載が続いた今だからこそ、イーストブルー編の密度の濃さが分かるんです。

ここだけ読んどけ!②「ワンピースの謎が満載のイーストブルー編」 イメージ
建部博
建部博

王道バトルだけではなく、野田さんが好きな伏線も満載ということですね。

野田クリスタル 氏
野田クリスタル 氏

まだ回収されていない謎も多いですから。

建部博
建部博

例えばどんなものがあります?

野田クリスタル 氏
野田クリスタル 氏

1話だけで完結したガイモン編でしょうか。たまたま行った島の話なんですが。

建部博
建部博

1話ということは本筋に関係のない挿話みたいな感じですか?

野田クリスタル 氏
野田クリスタル 氏

一見するとそうなんですよ。でも、後にも先にも1話完結で本筋に関係ない話というのはガイモン編だけなんです!

ここだけ読んどけ!②「ワンピースの謎が満載のイーストブルー編」 イメージ2
建部博
建部博

……それって、なんか意味深ですね。

野田クリスタル 氏
野田クリスタル 氏

イーストブルー編に種々の設定を詰め込んだと考えると、最終章に向けて必要な1話だったんじゃないかと。そう考えるとガイモン編はぜひ読んでみてほしいです。


ここだけ読んどけ!③「写真の定番ポーズになったアラバスタ編」

  • 集英社ワンピース 23巻
  • 実勢価格: ¥208

ワンピースの面白さである友情や任侠というテーマを味わえるのがアラバスタ編です。

ルフィ一行がアラバスタという国の姫であるビビを助けるという話で、自分のためではなく他人のために体を張るルフィたちの頼もしさや優しさがよく描かれています。

そのなかでも、マネマネの実の能力者で他人の外見や声をコピーできるボン・クレーという敵キャラに関係するお話はぜひ読んでいただきたい。ルフィたちはボン・クレーのコピーに対抗するため、左腕に包帯を巻いて仲間を見分ける証とするんです。

ただ、それに気づいたボン・クレーが包帯を巻いた状態で騙そうとするのですが、それを事前に予測していたルフィたちは包帯の下にある腕に「×」のマークを入れていて、それに気づかなかったボン・クレーを見分けることができたというお話。この仲間の証である「×」マークが読者たちを感動させたラストシーンに繋がります。

おそらく、ワンピースを読んでない人でも見たことがあるポーズなので、ぜひ作品で確認してみてください。

ここだけ読んどけ!③「写真の定番ポーズになったアラバスタ編」 イメージ
建部博
建部博

写真でよく見かける片手を上げるポーズってワンピースが元ネタなんですね!

野田クリスタル 氏
野田クリスタル 氏

ラストにルフィたちがアラバスタを去るとき、ビビはお別れをしたかった。でも、ルフィたち海賊の天敵である海軍がそばにいたため、姫であるビビは海賊と親密であることがバレるわけにはいかなかった、と。

建部博
建部博

そこで仲間の証である『×』のマークを見せたというわけですね。

野田クリスタル 氏
野田クリスタル 氏

ルフィ一行が手を突き上げてマークを見せるポーズは、これまで物語を読んできた人なら感動せざるをえない演出です。

建部博
建部博

恥ずかしながら今まで感じてた、「何のポーズなんだろう」という疑問が解けました。

野田クリスタル 氏
野田クリスタル 氏

ぜひ編集部のみなさんを集めて、このポーズで写真を撮ってみてください。

コンプレックス漫画②「キングダム」

  • 集英社キングダム
  • 実勢価格: ¥564

【あらすじ】天下の大将軍を志す少年の成長譚

時は紀元前――。いまだ一度も統一されたことのない中国大陸は、500年の大戦争時代。苛烈な戦乱の世に生きる少年・信は、自らの腕で天下に名を成すことを目指す!! 2013年、第17回手塚治虫文化賞マンガ大賞受賞!

野田さんが語る「キングダム」の魅力

野田さんが語る「キングダム」の魅力 イメージ

三国志よりもマイナーな中国の春秋戦国時代が舞台ということでとっつきにくさを感じるかもしれませんが、個人的には「ドラゴンボール」よりもわかりやすい〝王道〟を貫いている作品だと思っています。

天下の大将軍をめざす主人公の信が強すぎる武将を打ち破っていき、どんどん出世して夢に近づいていく姿は胸が熱くなります。戦いのシーンは思わず見入ってしまほど迫力満点なので、なんなら人物の固有名詞を覚えてなくても問題ないくらい。

あとは、個性的すぎる味方キャラも見どころのひとつ。「敵キャラなんじゃないか?」というくらいクセのあるヤツが多いのですが、そのキャラクターのドラマを感じさせるシーンが描かれたときは感動してしまいます。敵キャラが味方になると胸アツですが、それを味方同士の人間関係で感じられるのも大好きです。

ここだけ読んどけ!①「最終回でもよいくらい壮絶な大戦」

  • 集英社キングダム 25巻
  • 実勢価格: ¥564

実際に史実にも残っている函谷関の戦いを描いた回がありまして、25巻という中盤くらいなのですが必ずチェックして欲しいお話です。

この時代は7つの国が覇を競っているのですが、主人公の信が所属する秦という国がほかの六国に攻め込まれるという、まさに絶体絶命の状況。というか、その時代に名を成している武将や将軍たちが勢ぞろいするのは壮観ですし、そのなかで活躍する信の死力を尽くした戦いぶりは興奮すること間違いなしです。武将たちの豪快な戦闘シーンはもちろん、目まぐるしく変わっていく戦況や秘密裏に進行していく策謀など、合戦の醍醐味が全て詰まっています。

個人的に「最終回でもいいじゃん」というくらい内容の濃い話です。

建部博
建部博

まさに存亡をかけた大一番ですね。

野田クリスタル 氏
野田クリスタル 氏

絶望的な状況のなかでも、諦めない信の戦いは興奮しますよ!

建部博
建部博

でも、七国の将軍が入り混じる戦争って複雑すぎませんか?

野田クリスタル 氏
野田クリスタル 氏

キャラの把握は何となく程度でも、迫真の戦いや戦略を見ているだけでも十分に面白いです。

ここだけ読んどけ!①「最終回でもよいくらい壮絶な大戦」 イメージ
建部博
建部博

それなら読んでみたいかも!

野田クリスタル 氏
野田クリスタル 氏

本当に最終回でもおかしくないくらい、原先生の本気度を感じます。歴史漫画のなかでも間違いなく名作に数えられるお話です!

コンプレックス漫画③「賭博黙示録カイジ」

  • フクモトプロ/highstone, Inc.賭博黙示録カイジ
  • 実勢価格: ¥440

【あらすじ】ダメ人間たちが繰り広げる金と命を賭けた心理戦

上京後、自堕落な日々を過ごしていた伊藤開司(カイジ)は、ある日金融業者の遠藤により、かつて自分が保証人になっていた借金を押しつけられる。遠藤に誘われるままカイジは負債者に借金一括返済のチャンスを与えるというギャンブル船「エスポワール」に乗り込む。

そこで行われるのはカード12枚を使った「限定ジャンケン」。うまく勝てば借金は帳消しだが、負ければ命の保証は無いというものだった……。1998年に雑誌「ヤングマガジン」で連載を開始すると同時に大人気になった福本伸行の代表作。

野田さんが語る「賭博黙示録 カイジ」の魅力

野田さんが語る「賭博黙示録 カイジ」の魅力 イメージ

主人公のカイジが借金を返済するため、権力者たちが社会の裏側で行っているさまざまなゲームに挑むというお話です。

そのゲームというのが、例えばビルとビルの間に鉄骨を渡してそこを渡るとか、口頭で説明するとつまらなく感じる内容。普通の人なら絶対に面白く描けるはずがないんですけど、福本先生が描くとなぜかバカ面白くて引き込まれてしまうんです。

また、現実世界ではほぼありえない設定なんですけど、随所に人間の〝あるある〟が散りばめられているのも必見です。主人公を含めたゲームの参加者たちが過酷な状況で弱気になって行く心理の変化は超リアルで、「俺ならこの人みたいになるかも」と怖くなってくるほど。

そういう人間の弱さをリアルに描くことができる福本先生の圧倒的な筆力と想像力があるからこそ、シンプルなゲームも真に迫って面白く読ませてくれるんだと思います。

ここだけは読んどけ!①「理解不能で死者続出の鉄骨渡り」

  • フクモトプロ/highstone, Inc.賭博黙示録カイジ 7巻
  • 実勢価格: ¥396

ビルとビルの間に鉄骨を渡して、そこを渡り切ることができたらクリアというゲーム。最初に読んだとき、「これを書いて面白くするのって無理じゃね?」と思いました。だって渡っている最中はとくにキャラ同士の会話もないし、落ちるだけしかドラマ性がないじゃないですか。

しかも、ほとんどのキャラクターのバックボーンが描かれていなくて、ただ落ちていくだけのキャラもいたり。それなのに、福本先生が描くとなぜかバカ面白いんですよ。鉄骨を渡っていく一歩一歩を見ているだけで、そのキャラの恐怖や後悔というものが伝わってくるんです。

漫画なのにドキュメンタリーを見ているようなハラハラ、ドキドキを楽しめるはずです。

ここだけは読んどけ!①「理解不能で死者続出の鉄骨渡り」 イメージ
建部博
建部博

設定が突飛なのと内容がシンプルなので感情移入できなさそうですけど……。

野田クリスタル 氏
野田クリスタル 氏

そう思うでしょ? でも、参加者たちが『渡り切って借金を返すんだ!』という前向きな姿勢だったのが、徐々に後悔しか残らなくなっていく。その気持ちの変化が細かな表情や仕草だけで想像できるんです。

建部博
建部博

大げさな描写をせずにリアルを描けるのはスゴイですよね。

野田クリスタル 氏
野田クリスタル 氏

福本先生は脳内で鉄骨を渡っているはず。想像じゃなく経験したレベルでないと、あれほどリアルには描けません。

建部博
建部博

自分がこのキャラの立場ならこうなるというシンパシーもありそうです。

野田クリスタル 氏
野田クリスタル 氏

福本先生の経験値というか、人間というものを理解しているすごさが詰まっています。カイジはどのゲームも人間心理の〝あるある〟の宝庫ですが、鉄骨渡りはダントツに異彩を放つ回ですね。

コンプレックス漫画④「疾風伝説 特攻の拓」

  • 講談社疾風伝説 特攻の拓
  • 実勢価格: ¥792

【あらすじ】いじめられっ子のサクセスストーリーに胸アツ

浅川拓の学校での立場は、いつの間にか“いじめられっ子“のように決まっていた。そんな最低な毎日の中で出会った鳴神秀人の強さに憧れた拓。「ボクも彼みたいに強くなりたい」その決意から不良デビューを目指した拓の、危険だらけでもハッピーでラッキーな青春が始まる!

野田さんが語る「疾風伝説 特攻の拓」の魅力

野田さんが語る「疾風伝説 特攻の拓」の魅力 イメージ

本作には個性的でカッコイイ不良がたくさん出てきますが、なんといっても主人公の浅川拓というキャラクターが中核になります。

物語の最初はいじめられっ子でしたが、ある事件で不良しかいない高校に転校することに。本当ならそこでもいじめられそうですが、ものすごい強運でピンチを切り抜けていくんです。

それだけだとご都合主義なんですけど、拓はそれだけじゃない。いざというときに誰よりも根性があって、仲間のために体を張ることができるんです。

そのラッキーと根性で不良たちから認められていくというのが、最高にかっこよくて気持ちがいいんです。

ここだけ読んどけ!①「忘れられないほど壮絶な拓のタイマン」

  • 講談社疾風伝説 特攻の拓 16巻
  • 実勢価格: ¥825

主人公の拓が緋咲薫という不良とタイマンを張るシーンは見てほしいですね。

喧嘩する理由は個人的な因縁とかではなく、2人の友人だったキャラクターが交通事故で死んでしまったこと。お互いに納得できない思いを抱えながら、それをぶつけ合うように殴り合うんです。

壮絶なんだけど、どこか悲しさもあって…。読んでいたときは子ども心に「何の意味があるのか」とか、「そうすることしかできなかったんだ」と納得させられました。

建部博
建部博

主人公の拓って、ケンカが弱いのに殴り合ったんですか?

野田クリスタル 氏
野田クリスタル 氏

雰囲気でお互いに引くことができなかったのが分かるんですよ。

建部博
建部博

すぐに負けたりしそうですが。

野田クリスタル 氏
野田クリスタル 氏

緋咲は族のトップなので強いんですが、拓のパンチを躱さず受ける。テクニックとかはなく、ガチンコの殴り合いです。

ここだけ読んどけ!①「忘れられないほど壮絶な拓のタイマン」 イメージ
建部博
建部博

なるほど。切ないけれど、胸が熱くなる戦いですね。

野田クリスタル 氏
野田クリスタル 氏

僕が見てきた不良漫画のなかで、こんなに忘れられない殴り合いはないというくらい。あのシーンが一番好きですね。

後編に続きます!

まずは前編ここまで!

後編では野田さん自身も大好きなハンターハンター、幽遊白書などの「ここを読んどけ!」を解説していきます。

お楽しみに!