IKEAの家具はすべてが大正解! ……ではないんです
これまで、サンロクマルでは幾多の「IKEAアイテム」をご紹介して参りました。見た目はもちろんのこと、実際に触れても「気持ちいい!」「あ、便利!」という感嘆が漏れてしまう製品も多々ありましたが、中には正直どうなの? と疑問を感じてしまうモノがあったのも事実。
今回は、そんな「がっかりしてしまった家具」3製品のご報告をいたします。
なお、先日配信しました、ニトリのがっかり記事上でも同様のことを申し上げましたが、私どもサンロクマル編集部はIKEAさんに対するリスペクトは常に持ち続けている、というのは大前提です。
そのうえで、購入する際に知っておかねばならないこととして、あえて提言をさせていただく、というのが今回の趣旨です。
どうぞ、その点、ご理解いただいた上でご覧いただけますと幸いです。
[その①]“安いポエング”は 見た目もつくりも全然違う…
最初にご報告しますのは、一見、IKEAの代表選手(?)である「ポエング」にそっくりなハイバックチェア「ペロ」です。
IKEA
PELLO(ペロ)
実勢価格:4999円
ちなみに、こちらがポエングです。
IKEA
ポエング
実勢価格:6880円~ ※カバー別売り
いかがでしょうか。やっぱり似ているのではないでしょうか。
ちなみに、ポエングについては、こちらの記事でもご紹介していますが、座り心地、デザイン、そして耐久性のいずれもが非常に優秀なチェアなんです。
「骨盤が安定する方向へ沈みこむ」と、整体師の先生もカラダへの優しさについて高い評価を与えています。
では、見た感じそっくりなペロもやはり優秀……というわけにはいかなかったのです。
それは、骨組みを露わにすることで一目瞭然となりました。
背もたれの曲線が、ポエングの方が大胆です。これにより、先述した「骨盤が安定する方向へ沈みこむ」感覚が生まれるのです。対して、ペロはそこまで大きな曲線ではありません。
木材自体の厚みや支柱の入れ具合など見ても、明らかに格差があることがおわかりいただけますでしょうか。
事実、ポエングに腰掛けると、何とも言えない浮遊感を味わえるのですが、ペロはしなりが少なく、そこまでの快楽を味わえません。
本体+カバーの組み合わせによっては1万円を超えることもあるポエングですから、価格的にペロを選ぶという戦術はアリですが、「ただ安いからこっち!」という選択はオススメできません。
[その②]ロングセラーのあれ、 じつはお尻が落ち着かない…
続いてはソファの報告です。ドッシリとした頼れそうなフォルムの2人掛け「クリッパン」です。
IKEA
KLIPPAN(クリッパン)
実勢価格:2万990円
2万円ちょいという価格ながら、重厚な存在感があります。ちなみに、幅138cm、奥行き74cmと、イメージより小ぶりです。
パッと見ではいかにもお買い得そうなのですが、調べるにつれ、ネガティブな評価が増えたモデルでした。
はしっこに座るとカラダが傾いてしまいます。座面のバランスがイマイチなのです。
カバーがおさまりにくく、シワが寄ってしまうのはデザイン的に厳しいところ。
背もたれが低く、上半身の姿勢を維持しにくい。つまりリラックスし続けるのが難しいんです。
解体してみたところ、構造はかなりシンプル。同時に解体した他社製のソファは何層ものクッションが重ねられたりしていましたが、それと比較すると、ちょっと寂しい状況です。
2万円という低価格であることは大前提ですが、他メーカーの2万円ソファがもうちょっと工夫していたことを鑑みると、やや残念な評価となりました。
[その③]スリッパスタンドは 日本サイズじゃなさそうで…
一見、いい感じのスリッパスタンドですが、ちょっと大きすぎました。
IKEA
PIPEL(ピーペル)
実勢価格:1499円
幅35cm、高さ70cm。奥行きもかなりあるので、玄関に置くと幅を取ります。少なくとも、私の実家でもオーバーサイズです。
計4足しか収納できず、かつ裏向きになっちゃうのは見た目的にも残念です。
以上、IKEAのがっかり家具3製品でした。
類似製品と比べて明らかに安い! というモノには、どうしてもデメリットがありました。とはいえ、価格を重視する、あるいはデザインオンリーでOKというなら逆に狙い目でもあったりします。
IKEA実店舗では、しっかりと製品に触れられる環境が用意されていますので、じっくり触ってみて購入を決断することがやはりベターであるようです。
おそらく、IKEAもその辺は重々承知で、私たちに選択の余地を与えてくれているのかと思います……となると、やはりIKEAはいいなあ、とも思ってしまうご報告でした!