AV機器「Meta Quest2」は約6万円の価値はある?

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仮想空間でいろいろな人と交流できる「メタバース」が流行語大賞2022にノミネートされ、バズワードになりました。体験用のデバイスとしてVR(仮想現実)ヘッドセットMeta「Meta Quest2」に興味を持った人も多いのではないでしょうか。

ただ、価格は約6万円と高額で、手を出しづらいですよね。

そこで、Meta「Meta Quest2」を実際に使って検証。VRやメタバースに詳しいamazonベストレビュアーの植木あきおさんに、Meta「Meta Quest2」の楽しみ方も教えてもらいました。

AV機器Meta「Meta Quest2」

Meta「Meta Quest2」 イメージ

Meta
Meta Quest 2
実勢価格:5万8100円(128GB)、7万800円(256GB)

今回、家電批評編集部でMeta「Meta Quest2」を試した結果、汗を滲ませるほどスポーツで体を動かしてしまうなど、これは確かに楽しい! また、メタバースで仕事をするなどの近未来体験もスゴい!と高評価な点もありましたが、不満点も多くありました。

それでは実際に使ってわかった、おすすめポイントと惜しかったポイントを解説していきます。

AV機器ここがおすすめ:脳が錯覚するほどリアル

ここがおすすめ:脳が錯覚するほどリアル イメージ

今回の検証に協力してくださった植木あきおさんが「Meta Quest2」の楽しみ方として、特におすすめなのはVRフィットネスだそうです。

植木あきお 氏
amazonベストレビュアー
植木あきお 氏 のコメント

私が友人などに一番すすめているのはVRフィットネスですね。ゲームを通じて楽しみながら体を動かせますし、ジムに通うよりもコスパもいいですよ。ほかには、VR旅行なんかもオススメ。リアルで一緒に旅行に行った友人と、VRでもう一度同じ場所に行き、思い出話で盛り上がる、なんて楽しみ方をしています。

それではVRフィットネスやVR旅行の検証レビューやおすすめアプリを紹介します。

スポーツやフィットネスの効果は期待大!

装着者の移動や全身の動きを検知できるMeta「Meta Quest2」は、スポーツやフィットネス系アプリと相性抜群。実際に卓球やリズムゲーム、ダンスゲームなどを試しましたが、1プレイで汗がじんわり。時間を忘れて没頭して筋肉痛になるほどでした。

球を打つ感触まで感じられるリアルさ「Eleven Table Tennis」

球を打つ感触まで感じられるリアルさ「Eleven Table Tennis」 イメージ

For Fun Labs
Eleven Table Tennis
実勢価格:2208円

For Fun Labs「Eleven Table Tennis」では、部活の練習に使えるのではと錯覚するほどリアルな卓球体験が味わえます。リアルすぎて筆者はテーブルが“そこにある”と錯覚。手をつこうとして盛大にコケました……。

単純だけどハマる「Beat Saber」

単純だけどハマる「Beat Saber」 イメージ

Beat Games
Beat Saber
実勢価格:2990円

Beat Games「Beat Saber」は、両手に持ったサーベルで、手前に飛んでくるキューブを斬っていくリズムゲーム。ルールが明快で初心者でもすぐ楽しめるほか、サーベルを振ったり障害物を避けたりする動きで全身を使うのもグッドです。

なお、音楽の追加が有料な点だけは残念でした。

没入感はやや薄めもVR旅行が楽しい

「旅行に行く時間もお金もない!」という人にオススメなのがVR旅行。テストで試したアプリは、周囲の風景が静止画で没入感は薄めでしたが、友人と一緒に楽しめるのが魅力です。

世界の街の上空を飛び回るのが楽しい「Wooorld」

世界の街の上空を飛び回るのが楽しい「Wooorld」 イメージ

Wooorld Inc
Wooorld
実勢価格:1490円

Wooorld Inc「Wooorld」は、世界中を空中旅行している気分に浸れるアプリ。地域は限られますが、3Dマップの上を自由に飛び回るのが超快感。地上に降り立って、観光や散策もできちゃいます。

「10年前のあそこが見たい!」がかなう「Wander」

「10年前のあそこが見たい!」がかなう「Wander」 イメージ

Parkline Interactive, LLC
Wander
実勢価格:990円

Parkline Interactive, LLC「Wander」では、Googleストリートビューの中に入った感覚で、世界各地を歩き回れます。Wooorld Inc「Wooorld」と違うのは、年代をさかのぼれるところ。写真のように、再開発前の渋谷を歩くこともできます。

会議は予想以上にできたけどPC作業はややハードル高め

ゲームなどのエンタメ以外の用途でも使えるのか、気になる方も多いのでは?

一部の製品以外、PC周辺機器を表示できないなど、実用レベルになるまでは克服すべき課題が多いものの、Meta「Meta Quest2」を使えばメタバースで仕事ができるのも大きな魅力。

「Zoomでよくない?」という意見も出そうですが、実際に対面で会議している感覚は予想以上で驚きました。

会議は予想以上にできたけどPC作業はややハードル高め イメージ

Meta
Horizon Workrooms(ベータ版)
実勢価格:無料

Meta「Horizon Workrooms(ベータ版)」では、自分のPCの画面を最大3つまで並べて作業できます。一部の対応キーボードも、ここに表示可能です。

会議は予想以上にできたけどPC作業はややハードル高め イメージ2

手元のPC画面の共有やホワイトボードに文字を書くのも簡単。会話の遅延も感じませんでした。

植木あきお 氏
amazonベストレビュアー
植木あきお 氏 のコメント

マルチディスプレイはかなりの再現度なので重宝する人も多いはず。ただし、(一部製品以外)キーボードを空間内に表示できないので、タイピングが辛いですね。

AV機器ここは惜しい:装着や使用時は不満あり

続いては、テストしてわかった、ここは惜しいというポイントを紹介します。

内蔵バッテリーは1時間程度でバッテリー切れすることも

一般的な連続使用時間は2〜3時間のようですが、テストでは1時間ほどでバッテリー切れになることも。インターネットの接続状況や頻繁な設定変更により、使用時間が短くなる可能性があります

内蔵バッテリーは1時間程度でバッテリー切れすることも イメージ

会議中に落ちたらアバターも青ざめていました。

PCと接続して充電しながら使う、バッテリー付きストラップを買うなどの対策はマストです。

動いて使うアプリのためにそこそこのスペースが必要になる

動いて使うアプリのためにそこそこのスペースが必要になる イメージ

先に紹介したスポーツ系アプリ、会議のホワイトボードなどは、周囲にある程度の広さがないと快適&安全に使えません。家に物がたくさんあったり、周辺が散らかっていたりすると、使うのが大変そうです。

長時間の装着はかなり疲れる

長時間の装着はかなり疲れる イメージ

500g超のヘッドセットが重く、標準のストラップだけだと装着感がイマイチ。また性能に限界もあり、VR酔いする人もいそうです。

日本語非対応のアプリが多い

日本語非対応のアプリが多い イメージ

多くのコンテンツが日本語非対応なので、ココが壁になる人もいそう。なお、「App Lab」というアプリから日本語対応アプリを探すことは可能です。

旅行系は画像・映像が粗め

旅行系は画像・映像が粗め イメージ

Googleマップのデータを使用している旅行系アプリでは、画像や映像が粗めに感じます。写真右下のように処理が遅れてボヤッとする部分も見られました。

AV機器Meta「Meta Quest2」のレビューまとめ

以上、Meta「Meta Quest2」の検証レビューでした。

最後に、最終評価とよかった点、残念だった点をまとめてみました。

B評価Meta「Meta Quest2」

Meta「Meta Quest2」 イメージ

Meta
Meta Quest 2
実勢価格:5万9400円(128GB)、7万4400円(256GB)

▼よかった点

  • 運動不足の人向き
  • コンテンツが豊富
  • VR体験が楽しい

▼残念だった点

  • 予備知識がないと敷居が高い
  • 初期投資がかさむ

Meta「Meta Quest2」は確かに楽しかったですが、惜しいと感じる点も多く、人を選びそうです。「流行ってるから」と買うのではなく、購入前に6万円の価値はあるか冷静に考えたほうが良さそうです。

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