「謎」アマゾンって?
「謎」アマゾンとは、Amazonで売っている「なんやコレ?」な謎製品に雑誌『家電批評』が独断と偏見でつけた名前です。本連載では、そんな製品たちをイジって……あ、ガチレビューします!!
今月の「謎」アマゾン:JUTOSU「はしごを登るサンタクロース」
※画像はAmazonより
JUTOSU
クリスマスツリー オーナメント はしごを登るサンタクロース
価格:1699円
サイズ:19cm(サンタ)・66cm(梯子)
電源:単3電池3本
Amazonのレビューは?
レビュー総数は、アマゾンを見た時点で5件/星評価は3.5。
「1才8ヶ月の息子は音を出したら怖がって逃げました」などのレビューがありました。
庶民でもクリスマス気分を味わいたい
とうとう、この季節がきてしまいました。
そうです、クリスマスにかこつけ、上級国民の皆さんが家をイルミネーションで飾り立てる季節です。
底辺の僕に言わせてもらえば、あれって自己顕示欲以外の何物でもないですよね。だって自分たちは家の中にいるわけだから、いくらガワを飾ろうと見えるわけねーだろ、アホか(嘲笑+僻み)!
……と書いておいてなんですが、今回扱うのはクリスマスの飾りつけアイテム。なんだかんだ言って、クリスマス気分を味わいたい気持ちは上級も庶民も一緒でしょうから。
ということで今回の製品は、電気仕掛けのクリスマス用飾りです。
でも、安心してください。本製品は、なんと2000円でお釣りがくる低価格で、サイズも70cmほどと、室内に飾るにはピッタリのサイズ。「見せびらかしてるだけでしょ?」と言われずに済む、ザ・庶民向けのアイテムです。
パッケージに輝くMADE IN CHINAの文字も、製品ページの怪しげな日本語と合わさり期待を高めてくれます。
上級の皆さまも家を光らせ自分の財力を見せつける前に、このくらいのアイテムで済ませる慎ましさを持って欲しいものですね。
値段通りのクオリティです……
さて、詳しく製品を見ていきましょう……とは言っても、物自体は単三電池を入れるとサンタが音楽を流しつつ梯子を登り降りするシンプルな製品。飾り方としては、ツリーや棚に引っ掛けるといいらしいです。
それにしてもなんでしょうね、この表情。絶妙なニヤケ面。子どもに夢を与える老人というより、不審な住居侵入犯的な雰囲気を醸し出しております。
なんだか眉毛は禿げてるし、プレゼントがいっぱいのはずの袋はペラッペラ。4次元ポケット的なやつでしょうか?
全体的な作りも粗め。
特に電池ボックスはバリが目立ってイマイチです。まぁ値段相応でしょうか。
ほかに気になった点としては、開封後に梯子を組み立てるのですが、その接続がイマイチよくわからなかったところ。
3つに分かれた梯子をカチッとつなげるだけなんですが、説明書もないのでパッケージを見つつ5分くらい、あーでもない、こーでもないと悩むことになりました。
「おじいちゃん大丈夫?」と言いたくなる動き
で、肝心の動きですが、なんと今回は動画で紹介します。他の人の話声とかも入ってるけど、気にしないでください。現場の雰囲気があって、なんかいいでしょ(無人にしての撮り直しが面倒だっただけ)。
ということで、ご覧ください!
……うわー、どうしよう。「殺伐とした空間が一瞬でクリスマスムードに!」とか書こうと思ってのに、見事なU2000円クオリティ。
なんでしょう、この音質。よく『家電批評』で「低音のスケール感が〜」とか見かけますが、そのレベルじゃないです。言ってしまえば「運動会のスピーカー的音質」が一番近いですかね。
あ、ちなみに音楽はこの「ジングルベル」1曲だけ。切り替えとかはできないんで、気をつけましょう。
肝心の梯子の昇降もイマイチでスムーズさがないです。「ワシ安物だよ」というガチャガチャ感があるし、なんだかずるっと下がること多め。どうも電池ボックスの重さが原因で、落ちちゃうみたいです。
サンタクロースなのに、この程度の脚力じゃ夢を与えることはできないのでは。プロ意識にかけますね。もし等身大サイズだったとしても、これではせいぜい2階立ての建物に登るのが限界。タワマンとかは、まず無理でしょ。
まぁ、でもよく考えたらタワマン住民は比較的経済面で余裕がある層だと思うのでサンタから無償でプレゼントをもらおうとせず、大人しくトイザらスで買っとけ、って話ですけど。
もしくは長年プレゼントを届け続けて足を酷使した結果、今やはしごも満足に登れなくなったという「名誉の負傷」的なやつなのかも。若い頃はレジェンドサンタだったかもしれないですね、だとしたらごめんなさい。
そもそも動かす必要ないよね
冗談はさておき、ものは試しにと棚に飾りましたが、動くたびに棚と接触し音がうるさいわ、うまく梯子を昇降しないわで、散々な結果に。あと音に反応して動くとかではなく、いちいち電源スイッチを切替ないといけないのが不便。
わざわざスイッチを入れてこの動きを見たいかというと、うーん微妙。ぶっちゃけ、ただ飾るならともかく動かす必要ないよね、という残念な結果に。この製品のアイデンティティが……。
残念ながら「U2000円の電動サンタでクリスマス気分爆上げ計画」はあえなく頓挫。もう大人しく卓上ツリーとか買っとけばいいのでは(投げやり)? もしくは近所の上級国民宅に行って、おこぼれに預かるとか? 騒いだりしない限り、見られる側も本望でしょ、多分。
あと最後に書いておきますが、本サンタの袋の中身はただのワタでした。わかってはいたけど、なんか残念……。
ということでまた次回。