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※情報は『日本酒完全ガイド』2020年3月発行時のものです。価格が変動している場合や在庫切れしている場合があります。
日本酒を一番知っている全国の実力派酒販店とセレクト!
世代交代が進み、若い感性によって新しい風が吹き込まれている日本酒界。変革の中でクラシックな手法が改めて見直されるなど、日本酒の酒質に一段と奥行きや深みが増していると言われています。
各地で誕生した日本酒がオンラインで簡単に入手できるのはうれしい限りですが、おいしそうなお酒ばかりで、どれを選べばいいかわからない人も多いのではないでしょうか。
そこで、日本酒を知り尽くした全国22の実力派酒販店の皆さんにアンケートを実施。百戦錬磨の目利きたちにおすすめのお酒を聞き、ジャンル別に分類しました。
飲みたいのはどのタイプ? お気に入りを見つけよう
“今飲みたいお気に入りの1本”を見つけるため、まずは日本酒をジャンル分けしてみることに。日本酒のタイプ分けはさまざまですが、「どこで好みが分かれるか」「どんな料理やシーンで味わいたいか」などをもとに、今回は福岡の住吉酒販が提唱しているタイプ分けに準拠しました。
一方の軸を「お酒のボディ(ライト/フル)」、もう一方の軸を「造りのトラディショナルさ(モダン/クラシック)」とし、4タイプにカテゴライズしたものがこちら。
あなたの飲みたい日本酒のタイプは?
・[ボディ:ライト][造り:モダン]→「フレッシュ&ライト」
・[ボディ:フル][造り:モダン]→「ジューシー&リッチ」
・[ボディ:ライト][造り:クラシック]→「端正&穏やか」
・[ボディ:フル][造り:クラシック]→「渋旨&フルボディ」
ここでは、日本酒らしい本格派の味わいが魅力の【端正&穏やか】にフォーカス。香味控えめですっとした飲み口の、冷やでも、お燗につけお刺身などと合わせてもおいしい1本をご紹介します。
端正&穏やか編:「山和」(山和酒造店・宮城)
山和酒造店
山和
純米吟醸酒
実勢価格:1500円
720ml
※実勢価格は蔵元の販売価格です。
▼日本酒データ
・原料米(精米歩合):美山錦(50%)
・アルコール度 :15度
・蔵元 :山和酒造店
宮城県加美郡加美町字南町109-1
「山和(やまわ)」は、明治29(1896)年創業の蔵元の7代目が送り出すシリーズを代表する1本。派手過ぎず穏やかで、甘みが予想できる綺麗な吟醸香が香り、口に含むとキメ細やかな酸味と旨みが絶妙に重なります。喉越しが良く、飲み進めていくとさらに深みとコクが感じられ、後口のさばけも良いのでついつい杯が進む辛口です。
日本酒基本の「き」:酒米について知ろう
日本酒原料の主役といえばもちろん米。では、日本酒に使われるのはどんな米でしょうか? 米の種類によってどんな違いがあるのでしょうか? そんなことを知り、意識して飲めば、日本酒の楽しみはもっと広がります!
●酒造好適米とは?
酒造りには、いわゆる飯米と比べて、より酒造りに適した品種である「酒造好適米」(酒米)が使われることが多いです。飯米との違いは、まず大粒であり、中心部にある白くて不透明なデンプン質のかたまり「心白」の比率が大きいことがあげられます。酒米を磨くのは、雑味となりやすい外側部分(タンパク質や脂質が多い)を削り、この心白を残すためです。また、飯米と比べると稲の丈も高いものが多く、その分栽培の難しさもあります。心白が大きいと、麹造りの際には菌糸が中心まで入りやすく、糖化力の強い麹ができやすいことや、酒母やもろみの中で適度に溶けやすいメリットがあります。
●精米歩合とは?
酒造りでは、より純粋なデンプン質に近い心白を残すため米を磨く精米をします。精米歩合とは玄米の状態を100として、残った部分の比率のことです。基本的には、米を磨くほど酒質は軽快に、きれいに仕上がる傾向にあります。吟醸酒などがそうですが、一方で最近は米自体の旨みを素朴に引き出そうという意図で"低精白"のお酒にも注目が集まっています。こちらにはやや厚みのある味わいが期待できるんです。
最後に、サンロクマルから日本酒をもっと楽しむアイテムを紹介します。
庫内を0℃から管理できる!さくら製作所のワインセラー
さくら製作所
ZERO Advance SA38-B
実勢価格:11万2722円
●サイズ・重量/W390×H1165×D530mm・49kg ●有効内容積/ 104L(上室45L+下室59L) ●温度表示/液晶(暗転モード付)●庫内灯/ LED ●年間の電気代目安/約5,022円
さくら製作所のワインセラー「ZERO Advance SA38-B」は、庫内の温度を0℃から設定できるのが大きな特徴。なぜワインには必要がない0℃設定があるかと言うと、ワイン以上に管理が難しいと言われている日本酒や、人気の高いクラフトビールなどにも対応するためです。
収納スペースは2段に分かれており、それぞれ最適な温度に設定できるところが便利。たとえば上段に入れたワインと、下段に入れた日本酒をともに最高の状態で管理できるというわけです。
以上、酒販店が選ぶ日本酒の紹介でした。目利きのプロが認めたこの1本をきっかけに、「日本酒"通"」への一歩を踏み出してみてはいかがでしょう?
いつのまにか側に寄り添っているお酒。どんな料理にでも合います。冷やしてどうぞ。【阿部酒店(宮城県仙台市)・阿部隆之さん】