高速なルーターでも部屋数が
多いと電波届きづらくなります

ミドルレンジ、ハイエンドのルーターは、4LDKの広いマンションや3階建ての家でも使えると謳われているものがほとんど。しかし、実際に設置してみると、ルーターから離れた部屋では電波が極端に弱くなり、まともに通信できないことも少なくありません。

とくに高速規格の「11ac」の電波は障害物に弱いため、このようなことがよく起こります。これは家の構造と電波の性質上、仕方がないことなんです。Wi-Fiルーターだけでは、広い家で電波を隅々まで届かせるのは難しいのです。

家中で電波バリバリにするには
中継機を活用するのがベストです

Wi-Fiルーターだけで電波をしっかり届けることができないなら、家の中に「中継機」を設置してみましょう。中継機はルーターの電波を拡張し、より遠くまで届くようにしてくれる機器。これさえ設置すれば電波が届かなかった部屋でも問題なく通信できるようになります。

電波を見える化して実験
中継機2台ですみずみまで届きました

実際に中継機の効果はいかほどなのか検証してみました。中継機は周波数帯を変換する「デュアルバンド同時接続」に設定。

親機だけを使用した場合

 

写真緑色の部分が電波が届いている場所を示しています。親機は画像右中央の台所に設置、そこから離れた部屋ほど電波が届いていない(黄色は電波が不十分)ことがわかります。

間取りは画像上が北、下が南です。

中継機を2台投入すると電波状況は改善!

 

画像左上の玄関と下側中央の部屋に中継機を設置。すると親機だけでは電波が届いていなかった端っこの部屋までWi-Fiの電波が届くようになりました。

玄関に設置した中継機はコレ

 

エレコム
WTC-1167HWH
実勢価格:4310円

北側の2部屋の電波状況の改善を狙っています。設置場所の玄関は北側2部屋への入り口まで1~2mほどと近く、電波を中継しやすい場所です。

玄関の電波強度は十分なのでコンパクトな中継機でも効果を出しやすいんです。

南側中央の部屋に設置した中継機はコレ

 

バッファロー
WEX-1166DHP
実勢価格:6240円

南側一番左の部屋に電波を届けるには廊下に設置したいところですが、適切なスペースが見当たらず。そこで、南側中央の部屋に設置して壁越しの中継を試みてみました。アンテナ性能に期待して外部アンテナの中継機をしようしました。

中継機としては大柄ですが電源ケーブルが付属するので設置場所の自由度はとても高いと言えます。

親機1台よりも全ての部屋で速度が出ました

 

親機にノートPCとiPadを5GHz帯で接続、HuluとNetflixを再生している状況で計測しました。やはり中継機が親機に負担をかけたためリビングなどでは速度が落ちましたが、家全体では死角がなくなり、快適度は大きく向上しました!

電波を中継する方法は大きく2つ
コストが違うのでお財布と相談

①手軽に電波を広げられるコンパクト中継機

 

中継機としての機能のみ備えた機器。コンセントに直挿しするだけで使えるものが多く、コンパクト。価格も5000円以下と比較的リーズナブルですが、アンテナは最大でも2×2で速度は少々難ありです。

②より電波が強力な中継機能付きWi-Fiルーター

 

Wi-Fiルーターの中には中継機能を備えたものがあります。中継機より価格は高いですが、アンテナは4×4まであるので性能はバッチリ。なお、親機と同じルーターを中継機として使うのが理想です。

性能はWi-Fi機能付きルーターの方が上

 

中継機はコンセント直挿しで配線不要な製品がほとんどです。邪魔にならないのは大きな利点ですが、中継機の場合、アンテナは2×2までなので、同時に接続する機器が多いと快適な使用は難しいです。

その点Wi-Fiルーターは中継機より通信速度に優れています。速度が重要なテレビやレコーダーの接続にはWi-Fiルーターを使いたいところ。ただし、Wi- Fiルーターといえども高画質なストリーミング再生ではコマ送りになることもあります。

中継機を2つ使うと電波の飛距離が伸びます

 

中継機を設置しても、まだ電波が行き渡らない……なんてときはさらに中継機を追加してみましょう。中継機を多段設置すれば飛距離をさらに伸ばせるので、どんなに広い家でも最終的にはWi-Fi接続できるようになります。

親機側の性能も重要です。子機の台数が多い、あるいは中継機が2台以上という使い方をすると親機にも十分な処理性能が求められます。その場合は3×3や4×4アンテナの機種がオススメです。

バッファロー
WXR-1900DHP2
実勢価格:1万4140円

中継機を選ぶポイントは
11ac対応とSSID設定です

11n接続のみ対応の中継機の場合、親機と子機の通信にそれぞれ通信が割かれるため速度が半減してしまいます。ところが、11acに対応したデュアルバンド方式の中継機なら、親機とは11n、子機とは11acというように、それぞれ異なる帯域で中継するため通信速度が半減しません。速度をしっかり確保するためにも中継機はデュアルバンド対応のものを選びましょう。

親機ー中継機と中継機ー子機で周波数帯が同じ場合

 

親機と中継機、子機と中継機間を同じ周波数帯で接続にした場合、1つの帯域を交互に使用するため、理論値での速度が半減します。

周波数帯が異なる場合(デュアルバンド同時接続)

 

11acと11nの両方に対応した中継機は親機と子機でそれぞれ異なる帯域を利用できるため、速度が半減しません。「周波数帯が同じ場合」と同条件でテストしたところ220.45Mbpsまで速度が向上しました。

中継機を買う時はスペックを外箱でチェック!

 

中継機の性能は外箱を確認すれば一通りわかります。とくに、対応規格、対応周波数帯、最大通信速度の3点だけは確認しましょう。

①対応規格
②対応周波数帯
③最大通信速度(理論値)

・バッファロー:デュアルバンド同時接続
・NEC:デュアルバンド中継機能
・エレコム:クロスバンドモード
・ネットギア:FastLane Technology Mode
・アイ・オー・データ:デュアルモード

上記のようにデュアルバンド方式の呼び名はメーカーごとに異なるため要注意です。

SSIDを個別設定できると確実に中継機につなげられます

 

Wi-Fiルーターと中継機のSSIDを同じにすると、とくに設定を変えなくても自動でつながるので便利。ですが、どちらの電波に接続するかを選べないという弱点もあります。少し手間はかかりますが、ルーターと中継機のSSIDは異なるものを設定し、選べるようにしておきましょう。

初期設定のままだとWi-FiルーターのSSIDがそのまま中継機に引き継がれることが多いため、PCなどで中継機の設定画面を開き、自分でSSIDを変更しましょう。

以上、部屋数が多い家でも、快適にWi-Fi通信をする方法でした。家の中にいるので、しかもネットがつながっているのにスマホのギガを減らすのは非常にもったいないので、ぜひ本記事を活用してもらえればと思います。

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