会社でTOEIC(R)や英検などの スコアの重要性が高まっています
社会人にとってTOEIC(R)や英検などの英語テストは、かつては自主的に勉強する人や外資系企業従事者、海外転勤希望者などが主に受験していました。しかし最近では、多くの企業で就職や転職、または社内での異動や昇進において英語テストのスコアが重視されるようになり、多くの人にとって欠かせないスキルとなりました。
「上場企業における英語活用実態調査」(2013年)によると、アンケートに答えたおよそ70%の上場企業が「採用時にTOEIC(R)スコアを参考にする」、およそ65%が「TOEIC(R)スコアを社内人事の参考にする」と回答していることからも、その重要性は明らかです。
ユニクロを展開するファーストリテイリングや、通販サイト運営の楽天などは社内公用語を英語とし、話題になりました。
全問解き終わる前にタイムアップ… 英語テストは時間との闘いです
しかし、受験している方なら分かるかと思いますが、これらのテストは最後まで解き終わらず途中で時間終了となってしまいがち…。
この記事を執筆している編集部・高瀬もTOEIC(R)を最近受験しているのですが、毎度170問目の壁(全200問)を超えられずに、残り数分で解き切れない問題のマークシートを適当に塗りつぶしタイムアップとなってしまっています。
また、TOEIC(R)では一度のテストで200問あるので塗る作業だけでも一苦労。疲れないペンであることも重視したいポイントです。
普通の道具じゃ時間がかかる… 時短の鍵は極太なシャーペンでした
全問解き終わらせるために、日頃の勉強や時間配分を意識した実戦形式の学習は勿論必要なのですが、このような時間との闘いのマークシート式の英語テストでは少しでも高得点を取るために、解答用紙のマークシートを塗りつぶす時間は極力短縮したいところです。
そのニーズに合わせ、実際に各文具メーカーではマークシートに的を絞り、太めの芯を採用した専用のシャーペンをリリースしています。また、消しゴムや替芯を同梱した「マークシート専用セット」なども登場しています。TOEIC(R)で高得点を連発する、多くの英語のプロも利用しています。
そこで今回、編集部では誰にでも手に入る、少しでも早くマークシートが塗れるシャープペンと鉛筆を徹底検証して探しました!
注目点は「芯の太さ」「ペンの太 さ・形」「ペン先の安定感」の3つ
マークシートを塗るのに最適なシャーペンかどうかを左右する要素は3つあります。
[ポイント①:対応する芯の太さ]
マークシートを一定の速度で効率的に塗るには芯の太さが大きく影響してきます。普段使いの0.5mmは細い芯ははみ出しにくいメリットがあるいっぽう、速度は落ちるため速度重視の場合には向きません。
[ポイント②:ペン自体の太さや形状]
大量のマークシートは塗るだけでも一苦労。持ち手の形状や太さの好みは人によりけりですが、一般には太めの方が手が疲れにくい傾向にあります。
[ポイント③:ペン先の安定感]
先端が固定のニードルチップや、鉛筆の芯と同じ太さの芯ホルダーなど、好みが分かれるところポイントでもありますが、より安定しているものを選んだほうが良いでしょう。
全7製品をすべて検証して 「最強のシャーペン」を発見!
では、効率よくマークシートを塗るためのシャーペンはどんなものを選んだら良いのでしょうか?
今回、編集部ではマークシートに効果的と思われるシャーペンや鉛筆をピックアップ。複数モニターにトータル7製品を試してもらい、徹底的にテストを行って、ベストの製品を決定しました。
テスト項目は以下の5項目です。
[テスト項目①:スピード]
実際のTOEIC(R)テストを想定してマークシート200個を塗るのに要した時間の平均値を比較。被験者は1製品あたり3セット検証を行いました。正確性を維持できる速度を重視し、テスターには、はみ出さずに空白を塗り終えた段階で、次に進むよう検証をしてもらいました。
[テスト項目②:塗りやすさ]
芯の太さや形状などによる塗りやすさを5段階で評価。芯先をある程度なじませた状態で実施しました。また、読み取り機は鉛の反射で読み取りを行っているため「ある程度線を引くだけで良い」という意見も散見されますが、今回は環境を統一する意味でもマークシートの空白がなくなるまで塗りつぶすことを条件としました。
[テスト項目③:持ちやすさ]
ペンの太さや形状、グリップなどを考慮した持ちやすさの体感を5段階で評価。ペン自体の素材の質感など、被験者が実際に感じた点も含めます。
[テスト項目④:コストパフォーマンス]
ペン自体の価格に加えて、入手のしやすさなどを考慮したコストパフォーマンスを評価しました。
[テスト項目⑤:疲労度]
被験者の疲労度を5段階評価。数値が低いほど疲労が大きい評価となります。
では、シャーペン7製品のテスト結果とランキングの発表です!
もっとも速く塗れて疲れない オートの2mmシャーペン
オート
木軸シャープ消しゴム付2.0
APS-680E
芯幅:2.0mm/直径:13.5mm/重さ:16.8g
実勢価格:501円
テスターによる平均速度が最速だったのは、オートの「木軸シャープ」です。やや太めの6角形が握りやすく、安定して塗り進めることができます。芯幅が2・0ミリで太く、慣れもやや必要ですが、芯先がしっかりとしており狙いやすく、リズムよく塗っていけると高評価でした。
直径はテスト製品中2番目の太さですが、握りやすく男女ともに記録を伸ばし、スピードテストで1位でした。芯の太さに慣れれば6角形で位置を調整しながら塗りやすいでしょう。
[注目ポイント:固定しやすい太さで疲れない]
鉛筆のような握り心地で太さがあるので疲れにくいのが特徴です。筆圧が強くても、ブレずに塗りつぶせます。
軽量感があって手になじむ コクヨの鉛筆シャープ
コクヨ
鉛筆シャープ 1.3mm
PS-P101D-1P
芯幅:1.3mm/直径:10mm/重さ(実測):6.8g
実勢価格:194円
安価で取扱店が多く入手しやすいコクヨの「鉛筆シャープ」が2位と好成績でした。本体が樹脂製で握り位置が調整しやすく、軽量さも相まって扱いやすいと評判の逸品です。
スピードテストでは3位でした。樹脂の柔らかな握り心地とすべりにくさが相まって、疲れにくくコンスタントにマークできました。三角軸となっており、ホールドしやすい点も好成績につながりました。
[注目ポイント:ペン全体が握りやすい樹脂製]
ペン全体が柔らかな樹脂製で、持つ位置の調整がしやすいです。太すぎず細すぎず、固定もしやすいのもグッド!
軽くて滑らかな書き心地! ぺんてるのマークシートシャープ
ぺんてる
マークシートシャープ
AM13-HB
芯幅:1.3mm/直径:10.5mm/重さ:8.7g
実勢価格:324円
3位となったのは、マークシート専用のシャーペンであるぺんてるの「マークシートシャープ」。ペン本体が軽量で疲れにくく芯もなめらかです。ただ、シリコン製のグリップは固定しやすいですが、溝が指にあたり気になるという意見もありました。
スピードテストでは4位でした。グリップにクセがありますが固定しやすいです。クリップを外して使用するのもいいかもしれません。
[注目ポイント:芯先が尖っていて見やすい!]
芯先は長めのニードルチップ。狙ったところを塗りやすく、太めの芯でもはみ出しにくかったです。
4位: 極太三角形で抜群の安定感
ステッドラーのシャープペンシル
ステッドラー
シャープペンシル
1.3mm 771
芯幅:1.3mm/直径:16mm/重さ:17.6g
実勢価格:1080円
4位となったステッドラーの「シャープペンシル 1.3mm」。インパクト大のビジュアルで、直径16mmの三角形の形状は、手によくフィットして安定感抜群です。軽いタッチですばやく塗っていけますが、女性など手が小さめの人には持ちづらさを感じるかもしれません。
スピードテストの結果は2位でした。直径16ミリのずんぐりと太い本体や、三角軸がぴったりと指になじみホールドできれば、かなりの速度が期待できそうです。
[注目ポイント:極太三角形で手が疲れない!]
三角形がほどよく手に収まり、グリップでしっかり固定できるので滑りにくさと疲れにくさを両立できます。
5位: 疲れないが芯がすべることも…
アリストの3FIT 1.3
アリスト
3FIT 1.3
芯幅:1.3mm/直径:12mm/重さ:15g
実勢価格:1080円
5位となったのはアリストの「3FIT 1.3」です。三角形状ボディでホールド力が特徴です。ただ、芯はすべりがよすぎてしまい、はみ出しやすいという意見もありました。また、取り扱いが少なく、コスト面にやや難ありという評価に。
スピードテストの結果は7位でした。三角軸で握りやすかったものの、先にいくほど細くなりポジションがやや取りにくいとの声が上がりました。
[注目ポイント:三角グリップで太さもいい!]
三角形状ボディで手に収まりがよく、グリップがゴムなのでホールドしやすいです。太さも万人向けといえます。
6位: しっかりした芯先も賛否の声
TJMデザインのすみつけシャープ
TJMデザイン
すみつけシャープメタルH
SS13MH-HB
芯幅:1.3mm/直径:8mm/重さ:15g
実勢価格:841円
第6位はTJMデザインの「すみつけシャープメタルH」です。元々の用途は建築用ですが、マークシート向きと評判の製品でランクインしました。「芯先はしっかりして塗りやすい」「金属グリップは持ちやすい」という声がある反面、「指へのあたりが強く疲れやすい」との意見もありました。
スピードテストでは5位と、業務用製品としては意外な実力を発揮しました。業務用らしく金属グリップで丈夫な本体。太めの芯でサラサラと塗っていけるので、マークシートとの相性も良さそうです。
7位: 鉛筆そのものの握りごこち
北星鉛筆の大人の鉛筆
北星鉛筆
大人の鉛筆
19950
芯幅:2.0mm/直径:10mm/重さ(実測):9.7g
実勢価格:841円
第7位となったのは北星鉛筆の「大人の鉛筆」です。製品名からもわかるように、鉛筆をモチーフにしたシャーペンです。2.0mmの芯ホルダーに対応、形は6角形で握り心地は鉛筆そのものです。ただし、鉛筆の懐かしさも感じられる反面、すべりやすく固定しにくいとの声もありました。
スピードテストでは6位でした。六角形の鉛筆デザインで細身のため疲れやすいですが、芯が2.0ミリと太く、割り切れば速さは魅力です。
[はみ出し検証]馬券売り場の 券売機で読み取れるかをチェック
いくら速く塗りつぶせても機械でマークシートを読み取られなくては意味がありません。そこで、ペンの違いでマークシートの読み取り精度に差が出るのか、参考として場外馬券売り場の券売機を使ってチェック。
それぞれのシャーペンで塗りつぶした馬券を券売機にかけると…
無事、全てのペンのマークシートが認識されました! 安心して本番のテストでも使えそうですね。
知識は人によって差がありますが、今回紹介したシャーペン選びは誰でも選べて時短に直結するものです。少しでも良い点数を取れるように良い筆記道具選びも行いましょう!