寝室で本を読むときに 使いたいクリップ型ライト
夜眠る前に本を読むという方、結構多いのではないでしょうか。寝転んだ姿勢で本を読むなら、すぐ手が届くところに照明がほしいですよね。ここでおすすめなのが、ベッドのヘッドボードなどに取り付けられる「クリップ型」の読書灯・ブックライトです!
読書灯には「卓上スタンド型」「持ち運び型」「クリップ型」とさまざまな種類がありますが、今回ご紹介するクリップ型のライト(クリップライト・クリップタイプライト・クリップ式ライト)はスタンドライトにもなるので便利です。
……とは言え、いろいろなメーカーから多種多様なクリップ型ライトが発売されていて、どれを選んだらいいか分かりづらいですよね。
そこで編集部では「寝ながら読書にピッタリな1台」を見つけるべく、Amazonや量販店などで売れ筋の製品6品を集めて比較検証を行いました。
書灯を選ぶ際の重要な ポイントは3つあります
検証結果の前に、読書灯を選ぶ際におさえておきたい「3つのポイント」をご紹介したいと思います。
[ポイント1]パートナーの眠りを妨げない
寝室で使うことの多い読書灯。同室にパートナーがいる場合は相手の安眠を邪魔しないことも大切です。そのため、明るすぎず、なおかつ光が広がりすぎないものを選ぶのがベストです。
[ポイント2] 仕事や勉強に使うときは白色系
部屋の雰囲気づくりをメインに考えるならば暖かみのある電球色のライトが適していますが、仕事や勉強にも使いたい場合は文字がはっきり見えて目が疲れにくい昼白色か昼光色のライトがおすすめです。
[ポイント3]ルーメンよりルクスに注目
照明の製品パッケージに書かれているルーメンというのは、機具自体の明るさを指します。読書灯を使うときは手元の明るさを示すルクスを重視すると、より読書に集中できます。
地下で手元の明るさを計測 真っ暗な部屋のなかで行いました
読書灯を選ぶ上での重要ポイントをおさえたところで、今回の検証内容についてご紹介したいと思います。
検証は暗い地下室で実施。家電のプロと一緒に「明るさ」のほか「文字の見やすさ」「光の範囲」「鮮やかさ」「特徴」などをチェックして総合的に判定しました。
[チェック1] 全体の明るさ
光の拡散や反射の度合いなどを含め、暗い部屋で使用するとどういった感じになるのかを確認しました。また光の色を変えることができるか(調色機能の有無)、電球の色は何系かもチェックしました。
・電球色 → オレンジに近い色
・昼白色 → 白っぽい色
・昼光色 → 昼白色より青っぽい色
[チェック2] 文字の見やすさ
手元の明るさを照度計で測り、文字が見やすいかをチェックしました。同時に調光機能の有無もチェックしています。
[チェック3] 光の範囲
使い勝手も選ぶ際の大事なポイントなので、デザインや機能など明るさ以外の特徴も確認しました。
[チェック4] 特徴
使い勝手も選ぶ際の大事なポイントなので、デザインや機能性など明るさ以外の特徴も確認しました。
検証の結果、もっとも高評価となったのはクリップ型ライトでは貴重な「調色機能」が付いたコチラ!
ベストは3段階調色が可能な YalufaのLEDクリップライト
Yalufa
LEDクリップライト
実勢価格:1980円
サイズ:W8×D22×H40cm
重量:300g
コード長:1.3m
見事A評価に輝いたのはYalufaの「LEDクリップライト」。クリップ型のライトで3色に調色できるものは少ないので貴重な1台と言えます。
全体的な明るさ:◯
調色:3段階
光の色:昼光色
ヘッドの下だけを集中的に照らし、光が拡散しないので深夜のデスクワークにも使いやすそう。3段階調色が可能なので、電球色にも昼光色にもなります。
文字の見やすさ:◯
調光機能:10段階
自然光に近い色合いで調光をMAXにしてもまぶしすぎず、文字も見やすいので長時間の読書におすすめ。調光は10段階あるので使用場所や好みに合わせて明るさを変えられます。なお一番暗くしたときは47ルクスほどです。
光の範囲:◯
色の鮮やかさ:★★★☆☆
照射範囲は単行本ほど。ライトの下をピンポイントで照らし、光を周囲に拡散させないのでベッドで読書をするときは理想的な光の範囲と言えそうです。でも彩度はやや低めです。
コードにコントローラーがついているので手元で操作ができて便利です。LEDチップが1列に並んでいて光が拡散せず、暗い部屋での読書に最適です。また、モバイルバッテリーにつなげば、いろいろな場所で使えます。
狙った場所だけを集中的に照らす ヤザワの調光式LEDクリップライト
ヤザワ
調光式LEDクリップライト
実勢価格:1090円
サイズ:W6×D12×H30cm
重量:160g
コード長:1.5m
ヤザワの「調光式LEDクリップライト」は、照らす範囲がやや狭いので“読書専用”といった感じです。
全体的な明るさ:◯
調色:なし
光の色:昼白色
まぶしさを抑えた淡い光が特徴的。ほのかに壁を照らす程度で、全体的な明るさはほかの機種と比べるとやや落ちますが、ヘッドの向き次第では1m先も照らすことができました。
文字の見やすさ:◯
調光機能:3段階
タッチセンサーがクリップの中央についており、触れることでON / OFFの切り替えと3段階調光ができます。MAXにしてもやや暗めの印象ですが、紙の反射はなく文字の読みやすさもありました。一番暗くしたときの照度は48ルクスです。
光の範囲:◯
色の鮮やかさ:★★★☆☆
アームが25cmと短く、照らす範囲も狭いので手元に寄せて使う必要があります。でもアームがフレキシブルなので、ベッドヘッドに設置すれば寝転んだまま読書ができます。
照射範囲が狭く、光が拡散しないので読書専用のライトにおすすめ。ネックが柔軟でよく動くので狙った場所だけをスポットライトのように照らすことができます。
また、クリップの底面にラバーが付いているため安定感があって操作しやすく、スタンドライトとしても機能します。
ニトリのCEL921は 補助ライトにおすすめ
ニトリ
LEDクリップライト CEL921
実勢価格:2047円
サイズ:W22×D9×H23cm
重量:380g
コード長:2.2m
ニトリの「CEL921」はレトロなデザインで雰囲気はなかなか。ランプの内側にある銀色でザラザラとした質感の反射板が眩しさを抑えつつ、しっかりと明るさを確保してくれます。でも明るすぎる感があるので、サブライトとして使うと読書環境がよくなりそうです。
全体的な明るさ:◎
調色:なし
スッキリとした色の光が適度に広がり、壁まで白く照らしましたが、拡散しすぎることはありませんでした。
文字の見やすさ:◯
調光機能:なし
2300ルクスもあるのでライトの直下はかなり明るめ。紙面に光が反射して文字が潰れてしまいました。読書をする際はメインではなくサブ(補助)ライトとして使うと丁度いいかもしれません。
光の範囲:◯
色の鮮やかさ:★★★★☆
ランプのシェードが光の拡散を防ぎ、スポットライトのように丸い円を描きます。鮮やかさも悪くないのですが、光がやや明るすぎて色が白飛びしてしまいました。
常夜灯としても使える TaoTronicsのTT-DL039
TaoTronics
LED デスクライト TT-DL039
※在庫切れ中
サイズ:W6.5×D13×H48cm
重量:458g
コード長:1.5m
明るさや汎用性の高さは申し分なしのですが、タッチパネルでの調光操作は使い慣れないと難しい感じがしました。また、フル充電しないと光量が極端に落ちてしまう点もちょっと残念……。
全体的な明るさ:◎
調色:なし
コンパクトサイズながら周囲を明るく照らしてくれます。ハイパワーなのでベッドサイドはもちろん、仕事机の上に置いても活躍しそう。
文字の見やすさ:◎
調光機能:無段階
MAXにすると文字がくっきりと浮き上がり、読書に最適な照度になります。一番暗いと18ルクスまで落ちるので、つけっぱなしにして常夜灯として使うのもありです。
光の範囲:◯
色の鮮やかさ:★★★★☆
LEDチップが3列あり、光の範囲が広くて大型の本でもストレスなく読めます。色も原色より1トーン落ちる程度で鮮やかに見えました。
C評価: 明るさがやや物足りない
ENERGのクリップライト
ENERG
LEDデスクスタンドクリップライト
実勢価格:1498円
サイズ:W5.6×D12×H35cm
重量:162g
コード長:1.15m
明るさ、照射範囲ともにやや物足りない印象だったENERGの「LEDデスクスタンドクリップライト」。USB充電式で持ち運びもできますが、コードを抜いてしまうと1段階暗くなってしまうのであまりおすすめできません。
全体的な明るさ:△
調色:なし
LEDチップは1列で、光の広がりは大きくありません。壁をぼやっと照らすので、光の反射が嫌だという人にはいいかもしれませんが、読書灯として使うには物足りなさを感じます。
文字の見やすさ:△
調光機能:3段階
最大にしても明るさは284ルクスです。MAXにしても照度が低いので、真っ暗な部屋での長時間読書には向いていません。
光の範囲:△
色の鮮やかさ:★★☆☆☆
真下はしっかりと明るくなりますが、少し離れてしまうと極端に暗くなってしまいます。色の鮮やかさもいまひとつでした。
C評価: Wskyのクリップライトは
ヘッドが大きい割に光量少なめ…
Wsky
LEDデスクスタンドクリップライト
実勢価格:1320円
サイズ:W6×D11×H27cm
重量:200g
コード長:1m
調色:なし
調光:3段階
Wskyの「LEDデスクスタンドクリップライト」はUSB充電式で、充電後はコードレスで使えます。自立もしますが、ヘッド部分が大きく倒れやすいので、クリップで固定して使うのがよさそう。でも、光量がいまいちなので読書灯には向きません。
全体的な明るさ:△
調色:なし
明るさはいまいちですが、ヘッドに2列のLEDチップと拡散パネルがついているので手元くらいなら照らすことができます。
文字の見やすさ:△
調光機能:3段階
一番明るい状態にして、かろうじて文字が読めるレベルです。それでも304ルクスしかないので、文庫本などの細かい文字を読むのは辛く感じます。
光の範囲:△
色の鮮やかさ:★☆☆☆☆
ヘッドが大きいので照射範囲はわりと広め。しかし真っ暗な部屋で使うと光量が圧倒的に足りず、色彩も暗いです。
以上、おすすめのクリップ型読書灯のご紹介でした。今回はスタンダードな読書灯のほか、ちょっと変わったライトの検証も行ってみたので【番外編】としてお送りします。
“変わり種”のライトがどこまで 使えるのか検証してみました!
ここからは「型読書灯おすすめランキング」の番外編として、検証時に見つけた変わり種ライト3品をご紹介したいと思います!
TASTE
LEDライトパネル TASTE-I-MU
実勢価格:1880円
サイズ:W17.8×D17.6×H15cm
重量:181g
材質:ABS、プレキシガラス
変わり種の1品目はパネル式のライトです。ページの上にパネルを載せると紙面が光り、暗い部屋でも読書ができるというアイテムなのですが、実際は表面の傷が目立って読みづらく、使い勝手もいまいちでした。
TOPELEK
ブックライトクリップ7LED
実勢価格:1399円
サイズ:W3×D6.5×H23cm(アーム含む)
重量:70g
調色:3段階
調光:3段階
2品目は本に直接装着して使用する小型のクリップ式ライトです。厚みのあるある単行本でもしっかり止まる工夫がしてあり、照度もあるので使いやすいです。でも、ページをめくる度に付け替えるのは面倒かも。
太田アート
BOOKLIGHT mini
実勢価格:1000円
サイズ:W1.9×D2.8×H6cm
重量:11g
変わり種ライトのラストは、長さ約5cmの極小モバイルライト。指先やペンに装着できるほどのサイズで、狭い範囲をピンポイントで照らせます。でも完全に暗い部屋となると読みづらさがあり、正直言うと指が痛かったです……。
という訳で、今回ご紹介した“変わり種3品”はアイデアはいいけれど使い勝手はいまいちという感じでした。快適に読書を楽しみたい方はスタンダードなライトを選ぶ方がベターかもしれません。
▼なお「卓上スタンド型」と「持ち運び型」の読書灯のランキングをコチラの記事でご紹介しています。
最近の読書灯はかなり進化していて驚きました。買い替えを検討している方は要チェックです!