ほどよい内輪感が心地いい「真空ジェシカのラジオ父ちゃん」
真空ジェシカのラジオ父ちゃん
TBSラジオ(FM90.5+AM954)
ポッドキャストで毎週土曜日・午後7時に配信予定
2020年からTBSラジオで放送、21年5月からはポッドキャスト(Apple Podcast、amazon musicなど)に舞台を移し絶賛配信中。代表コーナーはリスナーから自身たちの漫才で使う掴みのネタを募集する「ともはるさん」など。放送時間は1放送あたり30分ほど。
川北 茂澄
1989年・埼玉県出身。ボケ担当。パズルゲーム『ぷよぷよ』好きで知られ、「『ぷよぷよ』=漫才」説を唱えるほど。
ガク
1990年・神奈川県出身。」ツッコミ担当。金髪マッシュルームカットと丸眼鏡がトレードマーク。特技は妖怪の知識。
今年は「おめでとう」が全然なかった
──まずは2年連続M-1決勝進出おめでとうございます。振り返っていかがでしょう?
川北茂澄(以下川北):ありがとうございます。そうですね……去年は夢見心地で記憶もなくて、映像とかも見てないんですよ。だから、見直したら実はいないんじゃないかと。
ガク:本当は映ってなかったらどうしようって思いますね。
──2年連続なので、周囲も祝福ムードだと思います。
川北:実は去年は準決勝に行った段階で事務所(人力舎)として久々だったんですよ。だから、その段階でみんな優勝したくらい喜んでくれましたね。
ガク:事務所の人も芸人もマネージャーも大はしゃぎしてくださって。
川北:でも決勝だともう飽きてて「まだ出てんの?」みたいな感じで。だから今年はもう全然。
──え!? そうなんですね。
ガク:そう。あと去年は決勝進出の発表後、初進出のモグライダーさんとかと「やったな」みたいな感じでしゃべったりしたんですけど、そういうのも今年はなかったです。
──なるほど。ちなみに他のファイナリストと比べ、ご自身たちの特徴や強みはなんだと思われますか?
川北:どちらも「声がこもっている」(笑)。これだけは唯一無二です。
ガク:声がクリアな方がいいとされる中、よく頑張っているなと。
川北:普通片方はクリアだったりするんですけどね。ガクの声とか、機械を通してノイズキャンセルをかけると消えちゃうんですよ。
ガク:なぜか、電波を通すとノイズ扱いされちゃうというね。
川北:外の車の騒音みたいな扱いになってしまってて。
──(笑)。
「ラジオ=父ちゃん」に育ててもらいたい
──では、改めてお二人のラジオについておうかがいできればと。まず番組名について、由来などを知りたいです。
ガク:まぁ二人ともあまりラジオを聴いてこなかったというのがあるので、「ラジオやリスナーさんに父ちゃんとして、僕たちを育てていただきたい」ということです。
川北:同期のジャガモンドの斉藤をもじった「ラジモンド斉藤」と迷ったけど、「ジャガモンドは売れてないからダメだ」となって、泣く泣く『ラジオ父ちゃん』になりました。
ガク:ホントに『ラジオ父ちゃん』でよかった。まぁジャガモンドの斉藤も映画のユーチューブとかで有名になってきてはいるので。
川北:そう、だから今だったら「ラジモンド斉藤」でいいんですけど。
ガク:いや、よくないって! その名前は斉藤がやるべきだから。
──初めての人にオススメの回はありますか?
川北:あの、「エロマンガあるあるカルタ」という回(第7回)が……。
※2人が考えた&リスナーから募集した「エロマンガあるある」をカルタ形式で発表
ガク:それじゃないだろ。それ以降下ネタは控えましょうと怒られた回なんですけどね。
川北:下ネタを入れるとあまりにも面白くなりすぎるので、もうちょいつまらなくしてもらわないと困ると言われたので。
ガク:もしそれで気に入った人がいても、以降は下ネタがちょっと減ってるかも。まぁでもこれ一発はよくないでしょ(笑)
──別媒体の記事で同じ回をオススメされていましたよね。ガクさんは何かありますか?
ガク:そうですね……どの回からでも聴きやすくはないですかね。どれも事前知識が必要かなと(笑)。でもラジオ放送終了後、ポッドキャストで復活して以降のほうが聴きやすい気はしてます。
──コーナーはどうでしょう?
川北:昔ですけど、「サッカー」っていうコーナーは印象に残ってます。ガクがサッカーに興味がないというのがあって……。まぁサッカーっぽいことを送ってくださいというコーナーです。「手を使っちゃいけない」とか。
ガク:すぐ終わりました。意味わかんなすぎて。しかもアフタートークで数回だけやった気が。だから、聴きたい人は結構頑張って探していただかないと聴けないです。
──結構レアなコーナーですね。
ガク:あと、最近は「韻豆」っていう川北が考えたキャラが言いそうなことを募集して、それを僕が判定するコーナーがあって……と言ってみたものの、これもそんなオススメかと聞かれたら……。
川北:でも最近はガクが嫌々ながらも「韻豆」を掴んできている気がして、なんか成長を感じるというか。
ガク:(笑)。そうだ、その感覚を聴いてる人も味わえると思うので一緒に楽しめるという意味ではオススメです。真剣に考えてますから。
──リスナーさんが作ったジングルを募集して番組で使用されたりしています。お二人は番組のリスナーさんにはどういった印象をお持ちでしょうか?
川北:まだわからないですけど……。ただ前にコーナーで「面白い」と思って採用したメールが、名前とか見ないで採用したのに全部同じ人ので。で、「うわ、スゴいやつ来た!」となったんですけど、調べたら全部ツイッターのあるあるbotから引用したやつという(笑)。それでコーナーが終わっちゃったんですよ。
ガク:攻略されたからね、あるあるbotを引用で採用されるって。
川北:だからね、「どろぼう」だと思ってます(笑)。
ガク:まぁ、でもめちゃくちゃに面白い人も多いですからね。
テレビと比べ、ラジオは喋りやすいというのはある
──ラジオやリスナーを通してフリートークが上手くなったとか、何か成長した意識があれば教えていただきたいです。
ガク:いや、お仕事が多くなって話せることが増えたので、やっていけてるというのはありますね。
川北:始まった頃は仕事ない上にコロナが同時だったので……話すこともなかったんですよ。なんで「エロマンガあるあるカルタ」ぐらいしかやることがなくて。
ガク:必然的にそこへ行きついてしまったという。だから話すことが得意になったというより、ありがたいことに環境がよくなった感じです。
──テレビと違ってラジオならではの難しさを感じることは?
川北:いや、もうテレビが難しすぎますね。
──難しすぎますか。
ガク:ポッドキャストになってからは特に聴きたい人が聴くものなので、言っちゃいけないことがほとんどなくなって喋りやすいというのはありますよね。だからその状態でテレビに行くと何も言えないのでは?と苦労はしています。
次にイベントをやるときも同じ展開を希望!
──ラジオ関連だと先日(12月3日)の「オズワルド」「空気階段」の二組との番組イベントもありましたが、感想など知りたいです。
川北:そうですね。日程もM-1ファイナリスト発表後でしたし、特にオズワルドは昔からの仲間で共に決勝に行けて……。
ガク:いや、オズワルドは決勝いってないから。落ちてるから。
川北:……ッシャア!
──(笑)。イベントではお客さんの投票で来年度の序列(※)も決まりましたね。
※:1位から、オズワルド・畠中、真空ジェシカ・川北、空気階段・鈴木もぐら、真空ジェシカ・ガク、空気階段・水川かたまり、オズワルド伊藤
ガク:まぁそうなるんでしょうね。
川北:しょうがないよね、畠中(オズワルド)だけ露出が増えるかな。それこそM-1の敗者復活も畠中だけ上がってくる可能性も。
──お一人だけで。
川北:全然あるし、なんなら俺らはそっちの方が怖いです。脅威ですね。
──伊藤さん(オズワルド)は?
川北:あ、伊藤が上がってくることはないんで。畠中はありますね。
──ちなみに次にイベントを開催するなら、やりたい事はありますか?
川北:次またやるとしたら、同じことやりたいなと。同じ展開で、またオズワルドだけM-1で落ちてもらってという感じです。
ガク:僕らだけポッドキャストで、他二組は地上波ですし。やらせていただけるなら本当にありがたいことですね。
──ありがとうございます! 最後になりますが、『家電批評』は家電の雑誌なので、最近気になってる家電などあればお聞かせください!
ガク:ケトルが壊れたので新しいのを買いたいですね。今ずっと鍋でお湯を作ってる状態で……。
川北:それを言うと、俺は逆にケトル使わなくなった感じです。電気代がかかるので……。かからないケトルとかあるんですかね?
──うーん……。あたためるものはやはり、どうしても電気代は高めになる印象です。
ガク:あー、じゃあやっぱ買いませんという結論でお願いします(笑)。