異色の経歴の「プロサラリーマン」による気持ちの整え方とは?
ライブドア、LINE、ZOZO……時代を牽引する企業に属し、技術もアイデアも飽和状態といわれる現代で新たな旋風を巻き起こし続けてきたプロサラリーマンの田端信太郎さん。まずは、そんな田端さんの経歴を紹介します。
田端さんの経歴一覧
【1999~2001年】株式会社NTTデータ
スマホで連絡や確認などデスクワークをこなす。
【2001~2005年】株式会社リクルート
フリーマガジン『R25』の源流となるプロジェクトを立ち上げ、『R25』創刊後は広告営業の責任者を務める。
【2005~2010年】株式会社ライブドア
ライブドアニュースを統括。ライブドア事件後には、執行役員メディア事業部長に就任して経営再生を担う傍ら「BLOGOS」「MarketHack」「Techwave」などの新規メディアを立ち上げる。
【2010~2012年】コンデナスト・デジタル社
『VOGUE』『GQ JAPAN』『WIRED』のウェブサイトとデジタルマガジンの収益化を進める。
【2012~2018年】LINE株式会社 上級執行役員
法人ビジネス担当としてほぼ売上ゼロの段階からLINEの広告事業を牽引し、会社の上場に大きく貢献。
【2018~2019年】株式会社ZOZO コミュニケーションデザイン 室長
ファッションECモール「ZOZOTOWN」やPB「ZOZO」を展開している。2018年10月1日、株式会社スタートトゥデイから社名変更。
【2019年〜】オンラインサロン「田端大学」 塾長
ブランド人を育てるオンラインサロン「田端大学」の運営を開始。ブランド人とは、「〇〇といえば」に続く人物として名前の挙がる実力者のこと。有名なだけでは不十分で、塾長の田端氏を踏み台にしてでもビジネスという戦場で結果を出す人間を育てているそう。コロナ以降の生き残り戦略をゼミスタイルで提供している。
▼「田端大学」公式サイト
https://community.camp-fire.jp/projects/view/84245
書籍「これからの会社員の教科書」も大ヒット
これからの会社員の教科書
実勢価格:1490円
「これからの会社員の教科書」は田端さんの著書。20年の会社員人生の集大成となっており、大ヒットしています。
田端さんの仕事道具は?
- 仕事道具:サウナ
「サウナに入ってると気がラクになる」という田端さんのオンラインサロンにはサウナ部があるんです。
そんな田端さんに今回教えもらったのは、仕事を効率的にまわす方法ではなく、現代人が参考にしたい仕事の合間のリフレッシュ方法。サウナをはじめ、デジタルデトックス法など、田端流「気持ちの整え方」を語っていただきました。
サウナが磨いてくれる「感覚」が心を整える
− 著書にサウナでデジタルデトックスをされていることが書かれていましたが、サウナにはやはり「ととのう」ために行っているのでしょうか?
田端さん:ちまたで言われているような「ととのう」目的で行ってるわけじゃないのですが、サウナはたしかに心身を整えるために役立ちます。僕は昔からサウナに入っているときの没入感が好きなんです。
サウナと水風呂を行き来して、最後にビールで「うめ〜!」ってなるなんともいえないあの感覚。それを味わってしまうと、もう何もかもがどうでもよくなってしまうじゃないですか。心が裸になるというか、その生身の感覚がすごく気持ちよくて。
以前ツイッターで炎上したときもサウナに入ったらもうスッキリしてしまって何も気にならなくなりました(笑)。
過去にはこんな炎上案件もありました
田端さん:サウナは広い世界から物事を俯瞰している感覚になれるんです。普段ビジネスの世界にどっぷりつかっているからこそ、頭のなかがごちゃごちゃする前にサウナを使って体と心をリセットするようにしています。
− なんだか深いですね。田端さんにとってサウナとはどんな場所なのでしょうか?
田端さん:頭を空っぽにできる場所でしょうか。現代は海外に行こうが、山奥にこもろうが誰かと連絡が取れてしまう時代です。仕事をする上ではとても便利ですが、とめどなく何かとつながり続けていると自分が思っている以上に思考が飽和状態になります。
サウナはビジネスから自分を完全に遮断できる場所なので、そうして頭のなかを空っぽにするたび、感覚が磨かれていく感じがするんです。
スマホを断つことでいい感じに頭が空になる
− 「ビジネスからの遮断」とは、つまりネットがつながらない環境ということですか?
田端さん:その通りです。もっと簡単にいうとスマホを持たないこと、世の中の情報や人のつながりから切り離された状態のことです。
現代ビジネスの世界で生きていると、ひたすら自分だけを見つめる時間というのはなかなか持てません。それはスマホがどうしても邪魔になってしまうから。でもサウナにはスマホを持って入ることはできないですし、強制的に人間社会のルールみたいなものから解放されるんですよ。
− なるほど。だから結果的にデジタルデトックスにもなるということなんですね。
田端さん:まぁ、わざわざサウナに行かなくてもスマホに触らなければいいってだけの話なんですけど。でもこのご時世、目の前にスマホがあったらつい触ってしまうし、SNSの通知があれば気になって仕方ないですよね。だからスマホ断ちの環境を意図的につくることが手っ取り早いんです。
僕はサウナですが、人によってはスポーツや釣りなどでもいいと思います。自分にとって楽しいことが、結果的によりよいパフォーマンスにもつながるならこんなに嬉しいことはないと思っています。
「何もしない」より「いつもしないことをする」がデトックスに
− こうしてうかがってみると、スキマ時間も休みなく動いていらっしゃいますね。田端さんほどお忙しかったら何もしないほうが疲れは取れそうですが。
田端さん:体の疲れが取れるという意味ではそうなのかもしれません。でも僕の場合、心のデトックスって何もしていない状態ではできないんですよ。普段数字を扱った仕事をしているからか、右脳を使った作業がとても心地いい。忙しい人ほど料理が好きというケースはまさにこの感覚ではないでしょうか。
僕の場合は車の運転も気分転換になります。運転しているとスマホは使えませんし、どんどん頭が空っぽになっていってなんだかスッキリするんですよね。
− つい最近もお子さんたちと車で海外を巡っていらっしゃいましたよね。
田端さん:はい。移動手段をキャンピングカーにしたことで、子どもたちとの旅行という楽しみを差し引いても満足感がぜんぜん違ったように思います。
田端さん:また、この様子は動画に撮らず旅行記として執筆したのですが、文章の妙のようなものに改めて気づく本当に有意義な3週間になりました。
− 休日中の執筆が楽しかったのも、「ただ休む」のではなく「右脳を使って休んだ」からこその満足感なのでしょうね。
田端さん:そう思います。
モノもコトも何を使うかよりどう使うかが大事
− YouTubeで仕事道具についてお話しされていましたが、モノにはどのようなこだわりがありますか?
田端さん:実はモノにはあまりこだわりがなくて、何を使うかより「あるものをどう使うか」を大事にしています。
たとえばiPhoneなど、現代は子どもからプロまで同じクオリティのものを使うことができます。そうなってくると道具の良し悪しは問題ではなく、その道具をどう使うかで才能のあり・なしが見えてしまう。言い訳ができないという意味では残酷ですが、だからこそのおもしろさがあると思っています。
− その考え方は、田端さんのデトックス方法にも通ずる気がします。どんなサウナに行くかが大事なのではなく、サウナでどう過ごすかを大切にされているような。
田端さん:どうなのでしょうか。わからないですが、最近年を取ってキャパを広げることより、自分のキャパに合わせて物事を割り振る生き方をするようになりました。それもまた、何を使うかよりどう使うかの精神なのかもしれません。
− 気持ちが整っている状態というのは、心の強さであると同時にムリをしなくていいと納得できることなのかもしれませんね。貴重なお話をありがとうございました!
おわりに
以上、売れっ子ビジネスマン、田端信太郎さんの仕事術でした。
異色の経歴で数々の輝かしい業績を残してきた氏は、なぜ現在に至るまで全力疾走のまま走り続けていられたのか。そこには「リセットする」という田端さん独自の心の在り方がありました。
田端さんに教えてもらったメンタルを整えるデジタルデトックス法、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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