マナーを守らないとどうなる?周りも自分も損をする
「正しい大人の作法」を知るべく、編集部がキャンプ地に突撃取材! 「イケてないダメ作法」を、アウトドアの先輩たちに聞いてきました。なんでもかんでもそのへんに捨てる人、隣のグループ同士でケンカをする人、その場で伐採して薪を調達しようとする人。迷惑行為は自分に跳ね返ってくるものです。
イケてないダメ作法をしていると……
ゴミと一緒に自分の貴重品を捨ててしまったり、騒ぎすぎてスタッフにきつくお灸を据えられたり。また、その場で伐採しても生木に火がつくわけもなく、ただの非常識人間になってしまうことも。楽しむときは周りのことを考えて、キャンプに出掛ける前に正しい作法を身につけておきましょう!
ゴミの処理がダサイ人はダメ以前に完全NG!
ダメ作法その1は甘いゴミの処理。
ののかさん/学生
アウトドア歴1年
キャンプ場ではゴミを持ち帰るのが基本。ゴミ出しOKなキャンプ場でも、分別をきちんとすることが大切です。ゴミの処理が甘い人は即「イケてない人」のレッテルが貼られ、まさにゴミを見るような視線を向けられることも。そもそもゴミが出ないような食材や装備で臨むのが正しい作法。ゴミをどう捨てるかよりも、どうすればゴミが出ないかを考えましょう。
子供をガミガミ怒る親は気持ちのいいものじゃない
ダメ作法その2は子どもへの過剰な対応。
(右)しおさん/会社員
アウトドア歴3年
(左)まめさん/会社員
アウトドア歴4年
子どもをのびのび遊ばせたいけど、他人に迷惑がかかるんじゃないかという思いから、つい厳しくしすぎてしまう親も見受けられるそう。しかし逆にその光景を見ていると、子どもがかわいそうになるという意見もありました。子どものテンションが上がるのは仕方がないことなので、周りに迷惑をかける前に親がサイトの状況を確認し、川へ連れ出して一緒に遊ぶなど工夫をするとベストマナーです。
テント設営をするときは周りとの距離を考えてから
ダメ作法その3は周りに気を配らないテント設営。
市川太一さん/会社員
アウトドア歴6年
テントを設営したら、近くのテントにもひと言挨拶をすることが大切。「声をかけたら無視されたけど、あとになって火を貸してくださいと言ってきたカッコ悪い人もいた」(このみさん・アウトドア歴3年)という体験談も。テントを張ったのにペグを忘れてしまった、なんてのもダサすぎます。また、フリーサイトだからといって必要以上に場所をとったり、他のテントに近づきすぎないように注意しましょう。水辺付近だと増水などで水没する恐れもあるので、設営時には周囲の環境に気を配って。
深夜の騒音は大迷惑普段以上の注意が必要
ダメ作法その4は深夜の騒音。
コジケンさん/会社員
アウトドア歴4年
夜中に夜食を作っているのか、食器の音や火を起こすための薪を割る音。ヘッドフォンをしていても大音量で音漏れ……。キャンプ場の夜は都会とは違い静寂に包まれます。騒音は迷惑以外の何物でもありません。キャンプは早寝早起きが基本。これを守れば騒音が出ることもなくなりますが、どうしても寝つくことができない場合には極力音を出さないように気をつけましょう。
キャンプはシンプルに派手な装飾は引かれることも
ダメ作法その5は派手な飾り付け。
亜希さん
アウトドア歴3年
自己主張の激しいテントの飾り付けはダサイと評価されることがあります。また、テレビなどの家電製品を使う行為を嫌がる人も。キャンプ場では自然と溶け込むという姿勢が高評価を呼ぶので、必要以上の装飾は避けましょう。
どんな理由があってもキャンプ場のケンカは醜い
ダメ作法その6はキャンプ場でのケンカ。
ナカムラさん/自営業
アウトドア歴1年
キャンプ場での支払いでもめたり、料理の手際の悪さでもめたりするカップルや夫婦はとても目立ちます。どちらかが「キャンプはこうあるべき」という固定概念を持っていると、ケンカが勃発しやすいそう。おおらかな気分で臨み、「キャンプはこうやって楽しまなくてはいけない」という気持ちを捨てて楽しみましょう。
キャンプ場でスマホ……正直何しに来たの?
ダメ作法その7はスマホで遊ぶ人。
みっちゃん/会社員
アウトドア歴3年
せっかく自然のなかに遊びに来たのに、そこでもスマホを手放せない人が多いそうです。そういう人たちの姿は、見ていて気持ちのいいものじゃないという意見が。家でもできる遊びをするのは味気ないので、自然を活かす遊びをしましょう! 遊び方がわからなければ、現地の観光協会などが「自然の遊び講座」といったものを主催しているので、それに参加してみるのもオススメです。
ベロンベロンの酔っ払いしっかり自制して!
ダメ作法その8はお酒の飲み方。
eikohさん/CHACOデザイン
アウトドア歴11年
キャンプ場では解放感も手伝って普段より酔っ払いやすくなります。小さい子どもに絡んだり、よそのテントに間違えて入ってしまったり、迷惑行為を連発してしまう人も。また、二日酔いになれば翌日の運転も危険です。お酒を飲むなら、空腹のときに飲まないように注意したり、持っていくお酒の量を減らすなどの工夫をしましょう。
見た目にこだわりすぎて季節外れの格好は×
ダメ作法その9は場に合わない服装。
永添春樹さん/銀行員
アウトドア歴3年
季節外れの服装やキャンプ場にはおおよそ似合わない派手な服装は、気候に合わず寒すぎたり動きづらかったりとマイナス面が目立ちます。見た目を重視するよりもアウトドアウェアの着用をオススメします。また、キャンプ場付近の気温は前もって調べて、防寒対策もしておきましょう。快適に過ごすためには、その場にあった服装を。
いつも焼肉なんてひねりがない!意外と見られているBBQ料理
ダメ作法その10は工夫のない料理。
としはるさん/会社員
アウトドア歴8年
隣のごはんはつい気になって見てしまうもの。子どもが「また肉なの?」と不満がる場面も目撃されていました。毎回焼肉では子どももかわいそうです。さらにBBQは網を洗わなくてはいけないので、後片付けで問題が発生することも。キャンプといえば肉を焼く。その考え、ダサイと思われてるかもしれません。BBQ以外のメニューを考えてみるのも作法のひとつです。
キャンプ場は居酒屋じゃない!バカ騒ぎをする人は迷惑です
ダメ作法その11はグループでのバカ騒ぎ。
まっつんさん/会社員
アウトドア歴23年
歌ったり脱いだり川に飛び込んだり、ひどいときはケンカに発展することも。大騒ぎする人はキャンプ場でもっとも嫌われます。グループで行くなら必ずリーダーを決めて周りに迷惑がかからないよう確認することが大切。また、逆に迷惑をかけられた場合は直接苦情を言うとトラブルにもなりかねないので、管理者に連絡しましょう。
汚いトイレに遭遇したら放っておかないこと
ダメ作法その12はトイレの放置。
トイレが汚いから林のなかで……という人もいるかもしれませんが、これはマナー違反。しかし、キャンプ場では驚くほど汚いトイレがあることも少なくありません。そういうときは放置せずスタッフに必ず連絡を。なかには自らトイレを掃除する先輩キャンパーもいました。トイレをキレイに使うのはキャンプ場でも当たり前のことです。
以上、キャンプ場でのダメ作法でした。他にも放し飼いにされていたペットに噛まれそうになったという声や、鳴き声がうるさいというペット関連の苦情もありました。また、余った洗剤を川に流したり残飯を林に捨てたりなど自然破壊につながるダメ作法も。「やってはいけないこと」を知らない人は実はけっこう多いので、見つけたら教えてあげることが大切です。そして、自分自身も学んでいくことを忘れずに、キャンプを楽しみましょう!